いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

白磁と青年

2009-04-14 21:11:22 | 日記
焼き物。使ってこその意味のあるものと思っている。志野、
織部のどっぷりとした茶碗も好きだし、白磁の宇宙もいいしね。
 随分前になるけど、佐賀県の有田に行きました。酒井田柿右
衛門の陶工を訪ねる旅でした。有田の町はことさら静かで、道
路の両側には陶磁器店が列をなしている以外は普通の町並みで
す。道を登り切ったあたりに、柿右衛門の陶工はありまして、
窯にくわえる薪の束がそれとわかります。やはり静かで整然と
していた印象があります。
 道路わきの陶磁器店では、好みの白磁のコーヒー茶碗を見か
けまして、その店に入りました。ひとけがなくて、何度か声を
かけましたら、青年が出てきました。どうも子供の世話をして
いたようです。山間の町にふさわしい、素朴で堅実な感じがす
べての青年でした。
 好みの茶碗を注文しました。ちょっと待っててください、と
その青年は店の奥に下がっていきましたが、なかなかでてきま
せん。しばらくたって、木箱にいれた注文茶碗をかかえて青年
は出てきまして、木箱の蓋の裏の墨の署名を見せてくれました。
署名をしていたようです。
 名前を庄村 健といいます。その後、名前を変えまして、各
地で個展をひらく実力者になっています。気持のいい青年でし
た。
 有田という町は、何気なく普通にそういう人が店で応対して
くれる町なんです。

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