いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

飛ぶボールが運ぶ野球本質論。flying hard ball carry the essential theory of baseball

2013-06-13 19:52:08 | 日記
 (1)プロ野球の「飛ばないボール(not flying ball)」統一球が日本野球機構(NPB)の事務局長が製造メーカーと口止め結託して勝手に「飛ぶボール(flying hard ball)」に「構造改革」していたとされる問題は、仮にこれが事実だとしてもメディアが大騒ぎをして深刻な問題にするほど「大した」ことでもなく、選手、国民(ファン)に知らされなかったこともそう「大した」問題でもない。

 問題なのはこの問題を受けてNPB代表のコミッショナーが記者会見で、このことを知らずに指示もせず隠ぺいにも一切関与していないと申し開きしたことだ。
 これが事実だとするとプロ野球機構の代表コミッショナーが部下のやっている機構方針とは違う「飛ぶボール」化の推移、情報を知らされずにいた組織の「こう着」、機能不全だ。

 日本社会でのプロ野球は、国民最大の関心を持つ人気スポーツで注目度も高く、それだけ社会的期待、責任も高いスポーツ組織だ。組織関係者がこの注目度抜群のプロ野球機構の使命感、期待感を自覚すれば、組織人として組織益のために取るべき行動に自覚と責任、理性があって当然のものだ。

 組織の社会的注目度の大きさから、常識では事務局長が独断で製造メーカーと口止め結託してボールの構造改革などをするなど考えにくいことだ。

 (2)プロ野球となると、先発投手事前予告制以前は先発投手「隠し」のために前日トレーニングからカムフラージュ(camouflage)して相手チームを幻惑(dazzle)、翻弄(ほんろう)するのは当たり前の作戦であり、対戦チームもあて馬選手を先発メンバーに入れてスターティングメンバー(先発投手)発表後に先発メンバーを交代する作戦をとるなど、相手チームを幻惑、翻弄(ほんろう)して自チーム有利にゲームを展開することが常とう手段のそれが優秀なチーム指導力だと評価されるスポーツだ。

 (3)仮に自チーム攻撃の時だけ「飛ぶボール」を採用し、相手チーム攻撃の際には「飛ばないボール」を採用するなど両チームに不公平な対応を取ったとすれば問題は深刻だが、同じ「飛ぶボール」使用の条件でゲームをしていたとすれば、それが選手、国民(ファン)に知らされていなかった(知らさなかった)だけでこのこと自体を深刻な問題として大騒ぎすることではない。
 プロ野球の相手チームを[時には国民(ファン)をも]幻惑、翻弄(ほんろう)する方法論、本質論(essential theory of baseball)と変わらないスポーツ倫理観だ。

 選手は2か月の春季キャンプから「飛ぶボール」を使って練習しており、毎試合前に同じボールで練習してきた。
 選手から今年のボールはよく飛ぶという声もメディアを通してよく聞く話(今年の1試合平均のホームランは「1.50」で3年前の「飛ぶボール」時代に肉薄しているー報道)だ。
 国民(ファン)は別にして、今更選手から「だまされた」もない。よく「ボール」ひとつで成績が左右されると書くものもあるが、それでは「プロ」のスキルとは言えない。

 (4)選手側(選手会)からNPBとの意思疎通、信頼の欠如の不満が出るのは当然で、選手待遇改善で対立する選手会とNPBの関係がさらに悪化するのはプロ野球の健全な運営には障害となり、組織(NPB)のこう着、機能不全、風通しの悪さ(仮に部下の独断、メーカー口止め)と合わせて、これが国民的人気スポーツプロ野球の今回の深刻な問題だ。

 これで透明で良識、公開性のあるNPB組織改革の必要性が求められて、これはボールの構造改革のように口止め結託しての方法論では、アウトだ。

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