いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

仕事としての高校野球監督。 supervisor in high school baseball for work

2013-06-19 19:44:53 | 日記
 (1)日本野球の原点時代には東京六大学野球リーグがその中心にいて、職業(プロ)野球はまだものめずらしい存在であったといわれている。現在も東京六大学野球リーグが使用する神宮球場はデーゲームの同六大学野球リーグ優先で試合日程が組まれて、延長戦に入って試合時間が延びるとその日のナイトゲームのプロ野球の開始時間を遅らせる同六大学野球優先の措置がとられる。

 その東京六大学野球リーグの花形プレーヤーがプロ野球に入って日本プロ野球の興隆時代を築いていくことになる。

 (2)アマチュア野球(大学、高校、社会人)はプロ野球養成機関のような存在になって、チーム編成、育成、強化の一貫性を持続することがむずかしくプロ野球に対して不満もあり、プロ野球側が豊富な資金力を背景に有望なアマチュアプレーヤーに生活資金を供与し「引き抜く(entice in)」事件が起きて、アマチュア野球とプロ野球が決定的な対立、反目時代を迎えた。

 (3)その後、双方の交流はなく対立、反目が長く続いたが、元プロ野球プレーヤーが教諭資格を取得して一定期間経過(10年→5年→2年と短縮)したものに対して学生指導、監督の道を開いてきた。
 元プロ野球プレーヤーの引退後の進路に野球技術力の活用を広く認めて雇用促進をはかったものだ。

 (4)それでも社会人となって一定期間経過後の教諭資格取得は簡単ではなく、第2の人生設計として希望するものは多くても元プロ野球プレーヤーの学生野球の指導、監督はそれほど浸透していない。

 アマチュア(学生)野球としても元プロ野球プレーヤーの高い技術力、経験則は魅力でもあり、ようやく双方の利益が一致して今回教諭資格がなくても所定の研修を受講するだけでアマチュア(学生)野球の指導、監督を認めることを日本学生野球協会が承認した。

 (5)これからは元プロ野球の有名プレーヤーの監督が高校野球チームを指導する姿が多く見られるだろう。
 高校野球は郷土愛を共有する地域、人に根差した教育の一環(高野連方針)としての国民的スポーツでもあり、近年の県外の野球強豪地域からの大量の選手獲得による勝利至上傾向には違和感を感じているが、元プロ野球プレーヤーの「仕事」としての高校野球の指導、監督業(supervisor in high school baseball for work)には「異質」なものもある。

 (6)教育は多様性(価値観)のあるものだから、野球の高い指導力、技術力、社会経験が多様な側面から教育の一環としての課外活動に活かされることは歓迎すべきだが、高校生の指導には適性もある。
 わずかなルーティンな研修などでない「適性能力」の判断システム、「努力基準」も必要だ。

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