(1)来年の政治、経済、社会問題も含めて岸田政権がどうなるのかが注目される。政権発足から1年余が経過したが、これといった実績もなく安倍元首相国葬、旧統一教会問題に大臣の辞任ドミノが続いて、防衛費増額の増税負担で岸田内閣支持率は低迷を極めて浮上の気配は感じられない。
(2)当面は内閣改造で目先を変えようという考えもあるが、仮にそこでまた任命大臣に問題が出るということになれば岸田政権も終わりということになるので内閣改造、大臣任命には慎重にならざるを得ずに、年明けの通常国会を控えて大幅改造というわけにもいかずに秋葉復興相の更迭で通常国会を乗り切ろうという後ろ向きの目算だ。
(3)持論の新しい資本主義に向けては資産所得倍増プランとスタートアップ(新興企業)育成5か年計画を正式決定した。少額投資非課税制度(NISA)の拡充、株式や投資信託などへの投資額を5年間で倍増させ、新興企業を将来的に10万社創出するというもので、一方で増税ではこれで成長と分配の好循環を生み出すものなのか国民にはわかりにくい新しい資本主義理論だ。
(4)わかりやすい賃上げについては政府、日銀も物価上昇2%を目指す共同声明に賃金上昇の目標を盛り込むことには否定的で黒田総裁も「実質賃金の上昇率を政策の目標にするのは難しい」(報道)としている。
岸田首相の新しい資本主義が国民の理解を得られるかはむずかしい。来年の岸田政権の浮上策で期待できるのは国民の80%以上が解散を求める旧統一教会への質問権行使による実態調査、解明と、それにもとづく旧統一教会の解散請求だ。
(5)被害者救済法案は弁護士、専門家などから実効性に欠かん、不足があると指摘されて効果に疑問があり不法、不正行為には毅然と対処すべきだが、心もとない。来年5月に議長国として開催のG7広島サミットの成果をもとに岸田首相としては解散総選挙で内閣支持率低迷を打開したいところだろうが、そこまで行き着けるのか、旧統一教会質問権行使次第というとこだ。
(6)岸田政権の1年余を見ていると、国会対応、答弁でも検討、検討をくり返して、一体何をやりたい政権なのかはっきりせずに、一方では安倍元首相国葬、旧統一教会問題ではいきなりの独断専行で決定過程では国会審議を無視するという支離滅裂で、政治と宗教、政治とカネ疑惑では各議員の調査、説明にまかせて政府、党として傍観するという人任せ主義で政治理念、信条、思想が伝わってこない存在感のなさ、岸田内閣支持率の低迷が際立っている。
(7)政治に与野党ともに緊張感がなく、政治、経済、社会に自律性、自立性が感じられないまま引きずっての来年だ。