仮面ライダー555 第44話
人間もオルフェノクもみんな幸せになればいい。そう夢見る啓太郎は結花を抱きしめ、結花もまた啓太郎の優しさにすがりつく。
だが一方で木場は人間を守るために戦うことに疑問を感じ始めていた。オルフェノクでありながらも人間として生きてきた巧と、オルフェノクであることを受け入れてきた自分とは違うという木場は、結花にも普通の人間とオルフェノクの間には溝があると告げ・・・
感想
啓太郎と結花の微笑ましいやり取りを見せつけられた後の真理の仕草が可愛かった第44話。その後盛大に階段で転んだ(踏み外していた)っぽいですが、あれ演技だとしても相当痛くない・・・?
さて前回ラストからひたすらに啓太郎の優しさが光る回・・・で終わっていれば良かったのですが、そうはいかないのが「仮面ライダー555」。
「かけてよ、迷惑」と結花を受け入れた啓太郎を、心底嬉しそうに「お前すっげぇな~!」と評する巧。考えてみれば巧はオルフェノクで、真理はオルフェノクの記号を埋め込まれる実験台にされそうになった過去があり、草加もオルフェノクには因縁がある。木場、結花、海堂、そしてスマートブレインやラッキークローバーに関しては言うまでもなくオルフェノク。登場人物の殆どがオルフェノクと関わりがある中で、唯一一般人であり続けているのが啓太郎なんですよね。そんな普通の人間である啓太郎が自分を、そして同じオルフェノクである結花を受け入れてくれたことを、巧はとても喜んでいるようでした。辛い話の中にあって、救われる場面でしたね。まぁ、この描写があるからこそ、後々のシーンが辛くなるのですが・・・
一方で木場さんは、海堂からも「変わった」と言われるほどに人間不信を募らせていました。加えて同じオルフェノクであっても、巧と自分との境遇、考え方の違いまで意識し始めてしまうことに。木場さんがどんどん危ない方に向かっている気がしてなりません。
そして巧が「人間とオルフェノクの共存」を望む警察との話し合いの場に木場さんと結花を誘うシーンでは、バッドオルフェノクと警官隊に襲われることになってしまったわけですが、ここで木場さんから「まさか君が!」という言葉が飛び出します。以前の木場さんなら「乾くん、これは一体!?」など、巧「も」騙されているのではと考えそうなものですが、今回の発言からして木場さんは巧「に」騙されたのではないかと考えていることが伝わってきます。最早巧への信頼すら欠け始めているこの状況に、加えて後々のシーンですから、いよいよをもって人間不信がピークに達しそうな悪寒が・・・
そんな木場さんの心境を「自分の甘さを後悔しながら、現実の厳しさを感じているはず」と考えるのが草加。オルフェノクと人間の共存を願っていたものの、信じようとした、守ろうとした相手からは拒絶され、裏切られる。いくら木場さんが人間を信じても、人間が木場さんを信じるとは限らない。村上社長の懸念は現実のものとなってしまい、そんな現実を的確に言い表す草加・・・巧の優しさは大事だと思いますが、これに関しては草加の意見が間違っているとは思えません。巧は木場の心情の揺らぎを察して、上記のように会談の場に誘うことは避けるべきだったのではないかとも感じました。
そして草加と三原が北崎との決着をつけようとし、海堂が怪しげな雰囲気を漂わせる少年と共に旅を始める中、バッドオルフェノク、そして冴子の襲撃を受けた結花が・・・ようやく掴みかけた人間らしい幸せは、目の前で儚く散ってしまうことになってしまいました。無音のラストがより一層寂しさ、切なさを増幅させます。クレインオルフェノク=鶴のオルフェノクとして翼をもちながらも、どこにも行けないことを嘆いていた少女は、すぐ近くにあった幸せに気づき、そしてどこへともなく灰になって飛んでいく終わりを迎えてしまいました。
良い方に変わっていった結花と、悪い方に変わりつつある木場。そして変わらぬ海堂。結花の消滅が物語にどんな影響を及ぼすのか気になるところで、また次回。
人間もオルフェノクもみんな幸せになればいい。そう夢見る啓太郎は結花を抱きしめ、結花もまた啓太郎の優しさにすがりつく。
だが一方で木場は人間を守るために戦うことに疑問を感じ始めていた。オルフェノクでありながらも人間として生きてきた巧と、オルフェノクであることを受け入れてきた自分とは違うという木場は、結花にも普通の人間とオルフェノクの間には溝があると告げ・・・
感想
啓太郎と結花の微笑ましいやり取りを見せつけられた後の真理の仕草が可愛かった第44話。その後盛大に階段で転んだ(踏み外していた)っぽいですが、あれ演技だとしても相当痛くない・・・?
さて前回ラストからひたすらに啓太郎の優しさが光る回・・・で終わっていれば良かったのですが、そうはいかないのが「仮面ライダー555」。
「かけてよ、迷惑」と結花を受け入れた啓太郎を、心底嬉しそうに「お前すっげぇな~!」と評する巧。考えてみれば巧はオルフェノクで、真理はオルフェノクの記号を埋め込まれる実験台にされそうになった過去があり、草加もオルフェノクには因縁がある。木場、結花、海堂、そしてスマートブレインやラッキークローバーに関しては言うまでもなくオルフェノク。登場人物の殆どがオルフェノクと関わりがある中で、唯一一般人であり続けているのが啓太郎なんですよね。そんな普通の人間である啓太郎が自分を、そして同じオルフェノクである結花を受け入れてくれたことを、巧はとても喜んでいるようでした。辛い話の中にあって、救われる場面でしたね。まぁ、この描写があるからこそ、後々のシーンが辛くなるのですが・・・
一方で木場さんは、海堂からも「変わった」と言われるほどに人間不信を募らせていました。加えて同じオルフェノクであっても、巧と自分との境遇、考え方の違いまで意識し始めてしまうことに。木場さんがどんどん危ない方に向かっている気がしてなりません。
そして巧が「人間とオルフェノクの共存」を望む警察との話し合いの場に木場さんと結花を誘うシーンでは、バッドオルフェノクと警官隊に襲われることになってしまったわけですが、ここで木場さんから「まさか君が!」という言葉が飛び出します。以前の木場さんなら「乾くん、これは一体!?」など、巧「も」騙されているのではと考えそうなものですが、今回の発言からして木場さんは巧「に」騙されたのではないかと考えていることが伝わってきます。最早巧への信頼すら欠け始めているこの状況に、加えて後々のシーンですから、いよいよをもって人間不信がピークに達しそうな悪寒が・・・
そんな木場さんの心境を「自分の甘さを後悔しながら、現実の厳しさを感じているはず」と考えるのが草加。オルフェノクと人間の共存を願っていたものの、信じようとした、守ろうとした相手からは拒絶され、裏切られる。いくら木場さんが人間を信じても、人間が木場さんを信じるとは限らない。村上社長の懸念は現実のものとなってしまい、そんな現実を的確に言い表す草加・・・巧の優しさは大事だと思いますが、これに関しては草加の意見が間違っているとは思えません。巧は木場の心情の揺らぎを察して、上記のように会談の場に誘うことは避けるべきだったのではないかとも感じました。
そして草加と三原が北崎との決着をつけようとし、海堂が怪しげな雰囲気を漂わせる少年と共に旅を始める中、バッドオルフェノク、そして冴子の襲撃を受けた結花が・・・ようやく掴みかけた人間らしい幸せは、目の前で儚く散ってしまうことになってしまいました。無音のラストがより一層寂しさ、切なさを増幅させます。クレインオルフェノク=鶴のオルフェノクとして翼をもちながらも、どこにも行けないことを嘆いていた少女は、すぐ近くにあった幸せに気づき、そしてどこへともなく灰になって飛んでいく終わりを迎えてしまいました。
良い方に変わっていった結花と、悪い方に変わりつつある木場。そして変わらぬ海堂。結花の消滅が物語にどんな影響を及ぼすのか気になるところで、また次回。