ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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ウルトラマンZ 第10話「宇宙海賊登場!」

2020-08-22 10:28:01 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第10話「宇宙海賊登場!」

 キングジョーを取り返すべく、宇宙海賊バロッサ星人がストレイジの基地内に潜入してきた。人間を操り惑わすバロッサ星人を相手に迂闊に手が出せないハルキたちは、果たして仲間を、基地を守り抜くことが出来るのか…

感想
 「ウルトラマンジャック」のロゴに強烈な違和感を覚えた第10話。

 さて今回は宇宙海賊バロッサ星人が登場!様々な宇宙人の武器やメカを奪い取る手癖の悪さを表してか、手を使って人間を操ったり、ゼットさんを混乱させたりしていたバロッサ星人。「下等生物の言語は使わない」とのことでわざわざ人間を介して会話していましたが、戦いにおいて「抜けない…」と口走っていたところを見ると、言語自体は習得、もしくは人間から「奪った」感じでしょうか。
 ヨーコを操って「私がどうなってもいいの!?」とユカを脅す様はまさしく外道。命がけでペギラと戦い、自身の心配よりもバロッサ星人の追跡を優先させたヨーコが言うセリフとは思えませんから、恐らくバロッサ星人が言わせたのでしょう。

 行動時にはサータンの毛を用いた透明マントを、戦闘時には様々な武器を用いてはいたものの、結局本来の使い手ではないためにゼットさん・ガンマフューチャーにはあっさりとあしらわれていました。ゼットさんもペースを乱されたり混乱させられていなければ、割とあっさり倒せたっぽいですね。強いというよりは面倒くさい宇宙人といった印象。にしても令和の時代に「サータン」の名前を聞くことになるとは思いもしませんでした。

 終盤はマグマサーベルと思しき武器を用いてはいたものの、ヨーコから受け取った新たなウルトラメダル、ジャック、ゾフィー、そして「father of ultra」のメダルにより「M78流・竜巻閃光斬」を発動し、ゼットライザーから光剣が出現!ゼットライザーの展開時の形状が弓っぽかったので、その内矢とか撃つんじゃないかとは思ってましたが、光剣が出現するとは!竜巻で動きを封じてからの巨大光輪で切断!あの形状の光輪は「八つ裂き光輪」を彷彿とさせますが、その名に相応しい滅多切りっぷりでした。

 序盤の大物っぷりから一転、後半の手段を選ばない小物っぷりの落差が激しかったバロッサ星人。ですが彼にはまだ弟がいる…あの数で攻め込まれたらさすがに…しかもあの弟たちからも増えるとなると…よし、マックス先輩呼んで来よう!多分あれくらいに分身出来るか、マクシウムソード増やして何とかしてくれるから!(笑。
 そんなバロッサ星人について、ボイスドラマ第10回でも触れられています。前回のネタ多めだったジャンナイン回に比べると、割と本編とリンクしている感じの話でした。恐らくこの時にバロッサ星人の生態についても教えてもらったんでしょうね。何だかんだでゼットさんのことを気に入っているっぽいゼロとそんなゼロに振り回されるゼットさんが微笑ましい第10回でした。


 また、今回は整備班の面々も漢を見せてくれましたね。バコさんのみならず、他の皆さんもギリギリまでキングジョーの再起動を止めようと奮闘している様が印象的でした。
 そしてユカを助けるためにヘビクラ隊長もトゲトゲ星人…もといジャグラスジャグラーとして活躍。本人としては敵か味方かはっきりさせないまま退場していったようですが、当のユカからは「解剖したい」と妙な憧れを抱かれることに。ジャグラーといえばガイさんにつきまとっているイメージが強かったですが、そんなジャグラーが今度はつきまとわれる側になるというのは何とも…(笑。
 にしても、ジャグラーは何がどうして盆栽の手入れに凝っていたんですかね…かつて「ウルトラマンマックス」でも長官が盆栽の手入れをしていて、物音にびっくりして失敗してしまうというシーンがありましたが、それのオマージュでしょうか。

 新たなメダルの入手に、キングジョーの入手と改修と、どんどんパワーアップしていくゼットさんとストレイジ。しかしバコさんが危惧したように、キングジョーの技術はまだ人間の手に余るものかもしれない。使い方によってはゼットさんさえ苦しめるほどの戦力になることは実証済みですから、間違いの無いよう取り扱って欲しいところですが、果たして…


 次回は特別編・特空機シークレットファイル。本家本元ウインダムの活躍も紹介されるっぽいですね。
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9年越しの「コクリコ坂から」

2020-08-22 08:17:56 | テレビ・映画・ドラマ
 言われてみればそれぐらい経っているような気もするけど、考えてみればゲド戦記やハウル以降のジブリ映画の公開順を把握していないことに気がついた「コクリコ坂から」の視聴となった今回。2011年の映画だったんだなぁ…まぁ、それを考え出すと、私の場合リアルタイムで見たものの感想より、数年前の作品の感想のが多い気もしますが(汗。

 過去にも同じ金曜ロードショー内で放送されていたことがあったそうですが、その際は見ていなかったので今回が初見となります。
 正直最近のジブリ映画に対しては「見てないけど、何かイマイチな気がする」という偏見を抱いていたのですが、この「コクリコ坂から」は思いのほか楽しめました。主人公の海が可愛い、というのも大きいです(笑。

 松崎海は下宿を切り盛りする高校生。ある日文化部が集まる建物「カルチェラタン」の存続を要求する風間俊らと知り合う。風間のカルチェラタン存続に賭ける熱意を知り、次第に魅かれあっていく2人。しかし2人の前には数奇な運命が立ちはだかり…という物語。
 海と俊の青春物語とカルチェラタン存続運動とが絡み合いながら進んでいく本作。手伝ってくれる人がいるとはいえ、若くして下宿の様々な仕事をこなす海はしっかり者のように見える一方、俊の態度の変化に思い悩んだり、とある事実を知って寂しさからか切ない夢を見てしまったり、母親の前では涙を流したり…と、年ごろの女の子らしい一面も描かれていたのが印象的です。

 そんな海は毎日亡き父を想い、旗をあげていました。海の祖母はそれを見るたびに切なくなっており、素敵な人が出来て、旗をあげなくて済むようになれば…と望んでいました。そんな「旗をあげる」というのが終盤では違う意味を持ってくるのが良いですね。亡き父のみならず、祖母のいう「素敵な人」や、そんな「素敵な人」と自分をめぐり合わせてくれた人、自分たちの成長を我が子のように喜んでくれている人、様々な人へのメッセージのように感じられました。
 …なので、ラストシーンはあの余韻に浸るのが良いと思うんですけど、それをいきなりぶった切って特別企画とか入れなくて良いから…余韻って大事だから…金曜ロードショーだからと言われたらそれまでだけどさ…

 また、俊は存続運動の討論中に「古いものを壊すことは、過去の記憶を捨てることと同じことじゃないのか!人が生きて死んでいった記憶をないがしろにするということじゃないのか!」などと熱弁します。海にしてみれば、旗をあげるのをやめてしまえば、それは父親のことを忘れてしまうのと同じことだったのかもしれません。そんな海だからこそ、俊の演説が心に響いたのかもしれませんね。
 加えて、海と俊の関係性は言ってしまえば「黙っていれば分からないこと」だったと思います。「気づかなかった」「知らなかった」で通すことも出来たはずです。しかしそれをせず、キッチリと自分たちの過去について区切りをつけ、その真相を明らかにするために行動した2人は立派だったなと。特に俊にとっては「黙っている」「知らぬ存ぜぬで押し通す」ことは「人が生きて死んでいった記憶をないがしろにする」ことに等しいでしょうから、より一層真相を明らかにしたかったのでしょうね。例えそれがどんな結果であったとしても、その記憶を受け継ぎ、存続させていこうとする意志を感じました。

 といった感じで「映画館で見ておけば!」とまではなりませんでしたが、思いのほか楽しめた本作。しかし個人的にちょっとだけ気になったのがBGMでした。要所要所で盛り上がるBGMが流れるのですが、それが微妙にマッチしていないような、しているような…といった本当に微妙な違和感を覚えまして。
 特に終盤、海と俊が駆け出す時のBGMがね…あの時代の音楽ってああいのうかもしれませんが、変に新しい感じがしたというか、何というか…

 そんな感じの「コクリコ坂から」でした。
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