Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

音の「キレ・ヌケ」の意味

2008年08月27日 | ピュアオーディオ

私の「音質」を表わす文中の言葉に「音のキレ・ヌケの良さ」と言う言葉が多いと思います。ここでこの「キレ・ヌケの良さ」の意味を整理しておきたいと思います。

まず、「音のキレ」について

1)音の解像度の事・・・通常のTVの画像とハイビジョンの画像の比較とお考えください。

  分解能・鮮度・鮮明度・繊細感・付帯音が混濁していない事を差し、良くなるほどハイビジョンの画像に近くなるとお考えいただければ理解が早いと思います。

「音のヌケ」については「詰まり」がない事。

「音のふん詰まり」=音が全て出てこない=音が消えている=透明なガラスが曇っている=ベールを被っている・・・と言う感じで使っています。

Trail仕様のアンプやSPはこの「キレ」と「ヌケ」が次元を変えたかのような感覚になります。

しかし、アンプとSPが良くてもその途中のケーブル(SPケーブル・SP内配線・ネットワーク)が大きな「伝送ロス」を持っていると感覚としては「若干良くなった」くらいにしか感じないかもしれません。ケーブルまで揃えて初めて云える事で、「ステレオの音」は結局システムの総合力で決まります。総合力の中にはSPやアンプ・CDPのセッティングも当然入ってきます。

ステレオの音は4M(マン・マシン・メソード・マテリアル)が変われば必然的に変わります。それにプラスして「環境」の4Mが加わります。電源・部屋の大きさ・造り・形等々一つとして同じ物は存在しないと思いますが、機器の部分(ケーブル含む)は基本的に揃える事は可能です。同じグレードにする事は出来ます。その点が「部屋の性にしない」と言う私の持論です。


CV1947 アンプの完成

2008年08月27日 | ピュアオーディオ

Blog_007 6L6GのアンプをTrail化して本日「球」の選定を終えました。

整流管:CV378(英ムラード)、初段管:CV1173(英オスラム)、パワー管:CV1947(ブライマー/STC)のオールCV No(英国軍用)で決まりました。

前日のうちに整流管と初段管を購入時に付いていた球から予備球(NOS品)に交換しましたら出てくるサウンドが様変わりしました。「深みがあって、コクが有り・・・」

Blog_008 更にパワー管を交換しましたら「ブリリアントな響きと質感」で、最初聴いたときとは別物になりました。自分的に言えば「満足」出来るレベルです。

特に初段管のCV1173は非常に珍しい球で3B252Bの初段に使われているので知りましたが、この球の表現力は素晴らしいものが有ります。Tr型で100万円以上のクラスでもなかなかこの質感と表現力は出来ないと感じています。

このCV1173(金色の球、今回銀色もある事を知りました)の予備球を探していて、大分の「タイムトラベル」さんを知り、この方とやり取りしていたらヨーロッパ管を含め「管球アンプ」への造詣の高さに驚きました。早速2セットを注文し、それが本日来たので音出しをしてみましたら「素晴らしい」の一言。更にムラード製のセットも使ったら・・・との事でしたので更にもう1セット注文しました。非常に待ち遠しいです。

CV1173は5本足ですが古典管ですので通常の真空管と違い位置決め用のプラスチックの部分が端子になっています。通常のソケットでは使えません。3B252Bも同様です。

CV1947(6L6G・KT66)のアンプは同じ6L6系でも最高級の質感と表現力だと思います。このまま単体で使っても十分メインで使えますが、このアンプをオリンパスマルチアンプシステムの中音か高音に使いたいと考えています。実際に音出しをしてみて決めます。

昨日このブログで言っていました「オリンパスのアンプをどうするか?」は「管球アンプに置き換える」事に致しました。その代り作業室の方の614SPやRCA箱システムはアキュフェーズで鳴らす事にします。

現在の処オリンパス用に考えているのは低域にVT-62ppモノアンプ×2台、中音にCV1947ppステレオアンプ(現在の6CA7ppアンプを変更)、高域に今回のCV1947シングルアンプを予定しています。予備としてKMQ-8アンプとこれから作るアンプを予定しています。

6CA7ppならムラードのEL34ppにすれば良いではないかと思われる方もいらっしゃいますが、音色とバランスの問題を感じての事です。

ムラードのEL34は「非常に素直な音」と感じます。低域から高域にかけてスーっと伸びています。その分音色が細見にも感じます。音のヌケ方の質感も微妙に違うと思います。それと変更の決定的な理由は予備球の価格と確保です。EL34は既に4セット準備していますので1セットなら一生分ありますが2セット分はきついです。まず数が出てこないのではないかと思います。その点6L6系は比較的安く良いものが入手できます。

管球アンプの王様は845、女王はWE300Bと云われて300Bアンプがもてはやされていますが、もう使える球が手に入りませんでしょうね。WE300Bは本物を聴いた事が有るのですが、通常のアンプの作り方をしてあれば、Trail仕様の6L6Gの質感に負けるのではないかと思っています。模造品の300Bでは「バルブノイズ」が残ります。この「バルブノイズ」を個人的に受け入れ出来ません。「静寂感」を破る音が出るのであれば私には使えない「球」です。