JBLにはJBLの音が有って、ALTECにはALTECの音が有る。タンノイにはタンノイ独特の音の世界が有る。
ALTECとタンノイには同軸2ウェイの38㎝ユニットが有るが、その描き出す世界は全く異なる傾向を持つ。クラシック好きな私には、タンノイが合いそうな気がしていたが、ユニットが一つでは私のニーズには応えきれないと判断した。
プレイバックモニターを作りたいと思っていた。どんな音楽にも対応できて、表現力が柔軟である事が必須で有った。その点、JBLのオールドユニットは「音響機器」としてのポテンシャルが高い。タンノイの様に鳴らす事もALTECの様に鳴らすことも可能な上に、その上のサウンドを奏でてくれる優秀なSPユニットである。タンノイもALTECの中高域はホーン型になっているが、1インチスロートのユニットである。2インチスロートのサウンドを聴いたら「こじんまりした音」に聴こえるのはやむを得ない事だと思う。「生演奏の再現」を考えると1インチスロートのユニットでは力不足である事を痛感した。