諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

鬼渡神社と呼ばれていた永井神社。【訂正編】 その3

2014年05月18日 12時21分31秒 | 神道
続きます。

住吉三神は「古事記」の「身禊」の段に出て来る禊祓い十神のメンバーです。イザナギ命が黄泉の国から帰り、黄泉の国で穢れた体を阿波岐原で禊祓いして生まれたとされています。

その話、古事記を丸写しで書くのも何ですので、簡単に要点だけ語ります。

先ずこの禊祓いは5段階に別れます。

1.黄泉の国て穢れてしまった汚れた垢から生まれた神・・・八十禍津日神、大禍津日神。

2.汚れの禍を治すために生まれた神・・・神直毘神、大直毘神、伊豆能売。

3.水底で洗った時に生まれた神・・・底津綿津見神、底筒男命。

4.水の中層で洗った時に生まれた神・・・中津綿津見神、中筒男命。

5.水の表層で洗った時に生まれた神・・・上津綿津見神、上筒男命。

以上が禊祓いの十神です。

あれっ、十一神じゃないのと思うでしょ。私もよく分からないのですが、神ではない方も一緒に生まれています。伊豆能売です。伊豆能売には「命」も「神」も付かないのです。

それどころか古事記には出てくるのですが、何故か日本書紀には出てきません。記紀の研究者の中には、「日本書紀の作者が伊豆能売を書くのを忘れたから・・・」との意見もあります。この件につきましては何れ「伊豆能売の章」で書きたいと思います。

さて、五段階に別れて生まれた禊祓いの神々ですが、底・中・上の綿津見三神が気になります。この三神、大綿津見神とどう関係があるのか。「綿津見」と付くのですから、少なくても同じ海神なのは間違いない筈です。

もしかしたら、底・中・上の綿津見三神を合わせて大綿津見神と言うのかも。もしくは一霊四魂で分かれるのかも。うーん、分かりません。言える事は大変失礼ですが、同類の神である事は間違いないと思います。

そして底・中・上の綿津見三神に合わせ、それぞれの筒男命が存在する。これは綿津見三神と住吉三神は同神とも考えられます。っとすると「大綿津見神=住吉三神」とも考えられます。だから永井神社に大和多津見命と住吉三神が祀られているのかもしれません。


つづく。








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鬼渡神社と呼ばれていた永井神社。【訂正編】 その2

2014年05月18日 01時19分06秒 | 神道
続きます。

永井神社の主祭神は「大和多津見命(オオワタツミノミコト)」となります。つまり、大綿津見神、大海神です。

山の中なのに海神が祀られている。不思議ですよね。でも、大和多津見命の「和多(ワタ)」で何となく分かると思いますが、「鬼渡神社(オニワタリジンジャ)」の「渡(ワタリ)」はここから来ていると考えられます。

ワタとは海を表します。そして「海を渡る」。「海」と「渡る」が同じ発音なのは、長年使われて来て同意語からだと思います。

また、宮城県多賀城市笠神に仁和多利神社(祭神・武内宿禰)が鎮座しています。仁和多利大権現とも呼ばれています。この点からも大和多津見神が鬼渡神である事を語っていると言えます。
でも、ここで疑問があります。大山津見神です。別名・和多志神と呼ばれていますからね。

「何でだろう」と思い調べたら、山神社の総本山である愛知県今治市大三島に鎮座する「大山祇神社」の伝承では、大山積神は元々山神であるが、瀬戸内海の要所に位置する同神社では海神として捉えているそうです。山神も海神も兼ねていると言う事ですね。

大山津見神と大綿津見神。どちらも「津見」の字が入ります。そして「津見」は「罪」とも表記されます。両神共です。その理由は両神とも国津神だからだと考えていますが、「ツミ」・「ワタ」と共通の発音をする故に同神なのではないでしょうか。

だから山の中に位置する永井神社に、海神・大和多津見命が祀られているのも山神でもあるからだと考えられます。

次に祀られている大巳貴命。つまり大国主ですね。うーん、困りました。大国主は複雑すぎて大和多津見神との関連は、同じ国津神であると言う事ぐらいしか分かりません。

ただ、大和多志神を大山津見神で考えた場合、大巳貴命は大山津見神の娘・木花知流姫の血筋となります。うーん、やっぱりこの程度しか関連は分かりませんね。

そして最後の「上筒男命」・「中筒男命」・「底筒男命」。つまり住吉三神ですね。この神々も難しいですね。何で海神の住吉三神がこんな所に祀られているのでしょう。これまた難しいです。


続く。






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