「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」。正岡子規の句です。
私、子供の頃、柿が大好きだったのです。果物と言えば柿。メロンよりもマンゴーよりも柿なのです。
それがです。10代後半で何故か食べられなくなった。「柿くへば 腹が鳴るなり 金隠し」になってしまう。
それだけじゃない。3日は続く七転八倒の胃の痛み。扁桃腺の腫れ。そして唇が映画ルーツのクンタキンテの様に腫れるのです。自分の顔にビックリしちゃいます。もうこの苦しみだけは御免被りたいです。
アレルギーなのでしょうねぇー。実はバナナやエビでも軽いですが同様の症状になっていました。
でも、最近分かったのですがバナナではならなくなった。良かった。
鬱病にはバナナが効く。それで主食はバナナにしています。御飯やパンなどの炭水化物を食べると心が苦しくなるので。
さて、昨年の12月25日のクリスマスの日の夜、バナナを買いに隣町のヨークベニマルへ出かけました。
このヨークベニマルですが福島県が地盤のスーパーマーケットです。マークがイトーヨーカドーと同じデザインなのですが、色は白いハトに赤と緑のバック。多分、イトーヨーカドーの傘下のスーパーなのだと思います。
このヨークベニマルですが、8時を過ぎると思い切り良く商品を値下げします。
例えば食パン。170円程度の高級食パンが2~3日程度の賞味期限を残し30円になります。だから買ってしまいます。そして糖尿病と鬱病を悪化させていました。やっと安さに釣られない様になりましたが。
まっ、それは兎も角、異教の祭典の日ではありますか、何か栄養のあるものが食べたい。そう思って店内を歩き回っていたのです。
鮮魚コーナーに来ました。刺身とかは食べたくない。そう思って眺めていたらチューブ状のビニール袋に水と一緒に入っている生食用の牡蠣を発見。定価は398円だが値下げされて119円になっている。安い。10個程ある。
私はその牡蠣を睨みつけながら考えた。牡蠣は1つ2つポン酢で食べるところで旨いのだが、3つ以上食べると気持ち悪くなる。どうしようか。
そう思いながら睨みつけていたら、横から私と同年代の女性が5つほど牡蠣を籠に入れた。残り5つ。私は軽くパニックになり残りの5つを籠に入れた。
家に帰る。牡蠣の賞味期限は明日26日。
私は1袋を開けて牡蠣を水洗いし、ポン酢に付けて食べた。うーん、やっぱり生牡蠣1袋は多過ぎ。気持ち悪い。でも無理して食べた。
残りは4袋。もうしょうがない。多めのオリーブオイルと塩・胡椒で全部炒めて食べよう。うん、中々の美味。やっぱり牡蠣は火を通した方が良いな。
それでも大量の牡蠣が残っている。火を通して油漬けにしてあるから日持ちはするだろう。2~3日かけて食べればいいか。
そして次の日の夜。残っていた牡蠣を食べてしばらくしたら私史上最強に身体が痒くなった。何だこの痒さは。蕁麻疹か。
身体を調べると両足、脇腹、背中がポコポコになっている。そんなに掻いた覚えはないのに。
何でだろ。鬱病が影響しているのか。鬱病で蕁麻疹が出るのは知っている。しかし、鬱病は今に始った訳ではない。だとしたら牡蠣か。
牡蠣をこんなに大量に食べた事は無い。でもオリーブ油で炒めた。火を通していたのだ。そんな事があるのか。
ネット検索しました。写真も見ました。私のポコポコ蕁麻疹、牡蠣で間違いないみたいだ。アナフィラキシーショックと言うヤツらしい。熱処理しても出るらしい。
ドラックストアに行ってメンソレータムADを買って塗る。多少収まったがまだ痒い。
明日、糖尿病のクリニックに行く。同じビルのフロアに皮膚科もある。そこで診て貰おう。
そして当日の朝。あれっ、痒みが消えている。ポコポコも殆ど消えた。あんなにポコポコだったのに綺麗になっている。不思議だ。メンソレータムADが効いたのか。
皮膚科の前で悩む。うーん、大丈夫たな。治ったんだ。そう思って受診するのを止めた。そしたら・・・、
そしたらまた夜になって痒みがぶり返した。ポコポコになっている。失敗した。皮膚科に受診すれば良かった。でも、もう遅い。大抵の病院は正月休みに入った。わぁーん。
そのまた次の朝。痒みが消えた。しかし夜になってまた痒みが出る。その繰り返しが続いている。大分弱まっているが今も続いている。
この牡蠣によるアナフィラキシーショックだが、一度経験したら20年くらい発症が続くそうだ。つまり、20年は牡蠣は食べられなくなったと言う事だ。
柿に続いて牡蠣もか。牡蠣を食べたら身体を掻き掻きしなければならなくなったのか。
何か私の人生、こんなことばっかだな。20年食べれないのなら、もう一生食べれないのかも知れないな。
それもまた人生だな。
ではでは。