続きます。
さて、ここで隣のアパート所有者を紹介します。老女と言いましたが元看護士です。離婚したのは死別したのかは知りませんが既に夫はおらず、息子はダウン症らしいです。他に子供がいるのかは不明です。
その所有者が要請した不動産業者が遣ってきました。一番詳しい情報を知っているのは私の父ですが、父は余計なことを喋る男。父に任せると碌なことがないので私が対応しました。
不動産業者は開口一番、「20年以上敷地として所有していたのだから、土地はこちらのものだ。諦めて欲しい」でした。そう来ると思っておりました。
そこで私は「父は20年以内に何度か土地の返還を求めている。故にその話は無効。実際、境界線確認の立ち合いで、現地の住人の前で私は所有者に追認している。本人も認めている。現地の人々も承認になる」と返答。困惑する不動産業者。
確かに20年以上黙って所有していれば自分の土地になる法律なのは確かだが、そう言う判決は出たことがない。その矛盾した法律は履行された事例は無い。
不動産業者もそんな事は知っている筈。それなのに素人だと思い騙せると踏んだのだと思う。不動産業者はこのくらいの事はする。
私は「父の追認は本人も認めているのに、そんな話をするなんて宅建業法を知らないのですか」と伝えた。態と業界用語を使い、「こちらは素人じゃないぞ」と不動産業者に暗に知らしめた。不動産業者は黙るしかなかった。
その後、私が知らないうちに父がアパート所有者に会いに行ったらしいが、相手は半狂乱で父を泥棒扱いしたみたいだ。「1000万円で持っていけ」とも言ったらしい。
アパートは6部屋ある。私だったら1000万円なら買いだと思うが、父はそこまでの機転が利かない。
アパート所有者が半狂乱になった理由としては、登記している敷地面積の容量以上のアパートを建てていることになるから。つまり建築基準法違反となる。そう言った物件の購入は銀行も融資はしない。大変売りづらくなるのだ。だから父に買えと言ってきたのだ。
それにしても困った。取られていた土地は幅は約40㎝。長さは10数m。その土地があればもっと大きな容積の建物が建てられた。私がそれを知っていたら解決できた。
父は私に負けるのを恐れている。自分がリーダーでいたい。そんな思いから自分の失点を黙っていたのだ。
必ずトラブルを起こす。それが私の父親だ。
続く。