ノイバラ山荘

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さろん・ど・くだん@山の上ホテル

2009-11-14 11:02:12 | 短歌
昨夜、冷たい雨。
山の上ホテル別館2階「海」において開催された、
「第三回 さろん・ど・くだん-佐佐木幸綱さんとの夕べ-」
参加者128名。
俳句の超結社の同人誌「件の会」の方々と俳人、
歌人の参加である。
わが結社からは14名。

短歌に加えて俳句をたしなむ方がいらっしゃるが、
「件の会」の黒田杏子さんをはじめ、
坪内稔典さんなど俳人の方々もわが結社の会員なのである。

先生のお話はスポーツ・父と息子・酒・アニミズムをキーワードに
ご自身の作品を引用しながら短歌史と自分史を重ね合わせて、
初めての方にも分かりやすい内容であったと思う。
正面に座られた金子兜太さん、また「件の会」の論客との
丁々発止のやりとりが刺激的であった。

この「件の会」の論客のお一人、細谷喨々さんが、
なんと25年ぶりにお目にかかった
聖路加国際病院の小児科のドクターなのであった。

結婚後、妊娠するまで一年半ほど図書室に務めていたとき、
クラシックなペントハウスの図書室に、
よく細谷先生はおみえになっていたのだ。
当時の図書室のチーフは今はアメリカにいらっしゃるのだけれど、
仲良しでよく遊びにみえられていたのだ。

今では副院長であり、小児総合医療センター長に
なられている先生でいらっしゃるので、
私が一方的に覚えているだけで、一年半いただけの
アルバイトの私を覚えていらっしゃるはずもないが、
チーフのお名前を聞かれると、「今でも時々お会いしています」
とのこと。

小児科も図書室もともに病院では花形ではなくて、
効率を考えれば削られる部分であるので、
先生もチーフもともに闘う同志といった面があったと思う。
多分、戦い続けられて、日野原先生の信を得て、
副病院長になられたのだろう。

あの頃より髪は白くなられたが、
眼光鋭く、すっきりと無駄なく立たれるお姿に
背筋が伸びる思いであった。

「新しいものに出会う」つもりで参加した会であるのに、
思いもかけず四半世紀も昔の方との出会いがあったのである。