ノイバラ山荘

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セブンネットショッピング

2010-02-07 22:20:02 | 短歌
最近、新刊の歌集を買うときは、
セブンネットショッピングを利用することが多くなりました。

歌集というのは自費出版のことが多いので、
ほとんど普通の本屋さんには置いていないのです。

ネットで頼んで、近所のセブンイレブンに出かけて
代引きで受け取ればいいので楽です。
1冊でも送料がかからないし、代引き手数料もいりません。

また宅配だと、いないときや忙しいときに来られるのが煩わしいのですが、
こちらの都合のいいときに受け取りにいけます。
さらに車で通勤や買い物のついでに寄れるのがいいです。

都会に出かけた折に探してもいいのですが、
探すのも時間と体力が必要だし、
直ぐ入手できることもありますが、ないこともあります。
ネット注文ですと大体1週間はかかりますが、
いろいろなリスクを考えるとかえって早いかもしれません。

今頼んでいるのが、『月の夜声』『葦舟』『二宮冬鳥全歌集』ですが、
待っている間に既に届いた『日和』を読んでいるので、
急がなくてもいいのです。

最近、大分歌集を読むスピードが速くなりました。
昨年、玄人の読みを習い、見習った訓練の賜物です。
もちろん、じっくりと鑑賞したり書写すれば時間はかかりますが、
何度読み返しても苦にならなくなりました。

しかし、現代短歌の中でまだ何を読んだらいいのか
さっぱり分からないので、これも玄人のご意見に従います。
私のまわりの達人と玄人の、話に出てくる歌集を
片端から読めばいいという、ありがたいシステムが出来上がっています。

先達、先輩の歌を読むというのは、
歌始めに当然習うべき態度であったのですが、
20年前、右も左もわからず誘われた短歌の小さな結社で
「勉強する必要はありません」との教えに素直にしたがいました。

歌を作るのは楽しくて大好きでした。

今の結社ではまず先生に「お勉強なさいませ」と言われて仰天しました。
歌集を読むのは慣れなかったし、近代短歌は目が拒絶反応を示します。

10年ほど前からの先生の万葉集の講義も、
最初はちっとも頭に入らなかったのですが、
徐々に聞いた名前が漢字に変換できるようになりました。
そして、当時の社会背景や詠み人の立場を考えながら調べながら
歌を立体的に読む、という態度を教わりました。

現在の価値基準や単純な好き嫌いだけで読んでは、
過去の宝に到達できないのです。

老眼になる歳でこんなあたりまえのことに気がついて
どうするんだということですが、
子供が20歳になるまでは子育てに夢中だったのだから仕方がありません。

目の前のひとつの命にかかわるほうに重心がかかっていたのは、
楽しかったからに他なりません。
子育ては子育てで、ガードの強い私が裸になって
子供と一緒に近隣の人の間に分け入った時期で、
私にとってはなくてはならない学びの時期でした。
ありがたいことです。
この時期がなければ、私は頭でっかちで
ひきこもりがちだったに違いありません。

そういうわけで、体調が悪くて山や美術展に行けないのですが、
家でぼつぼつと本を読んでいるので幸せです。

春までの仕事の閑散期に、たっぷりと栄養を摂っておこうと思います。