ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

消費税の増税論議

2006-02-07 17:23:49 | 経済・金融・税制

ポスト小泉を巡る争いが、次第に顕在化していますが、それに伴い混迷化しているのが、消費税の増税。現行の5%からの税率アップは避けられないところですが、それがいつ、どの程度の増税になるのかは、ますます不透明化している状況のようです。

消費税という税は、単に来年からアップしますという訳にはいきません。消費税はレジスターから電卓、販売管理ソフト、会計税務ソフトを始めとして、様々な商取引行為に影響を与えるので、増税には最低でも一年半の猶予が必要だとされています。頑固者の小泉首相は、自分の任期中には消費税は上げないと断言したため、今年の国会で増税法案が通る可能性はないでしょう。次の内閣での増税論議を経て、法案の国会通過を考えると、どんなに早くても平成19年は無理。おそらくは20、21年に増税実施となると、私は考えています。

ただね、少し気になるのが最近の好景気に支えられた税収の自然増。財務省はやたらに財政赤字、巨大債務を強調するけど、歳入の増加が報道されるのを意図的に控えている感がしてならない。現在の好景気は、部分的な印象が強く、私はかきまわしていないお風呂みたいなものだと思っています。表面は暑く、底は水のままのお風呂。そんな感じがしてなりません。

3%から5%に消費税が上げられた後の、消費減退が景気に与えた影響は、決して小さなものではなかったと思います。既に社会保険制度は破綻し税の補てんがなければ、成り立たない現在、それを支える財源としての消費税を認めるのに、私はやぶさかではない。

されど、現在の好景気は、かなりの水ものだと思うので、消費税の増税が不況の引き金になる可能性も否定できません。小泉以降、誰が後継者になろうと、難しい問題を抱えるであろうことは、ほぼ確実だと思います。

コメント (3)
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