毎年寒くなると、読みたくなる本がこれ。初めて読んだのは、中学生の時だった。当時私は深夜に勉強する癖があったので、寝ている家族に迷惑にならないよう、台所で勉強していた。いや、勉強と称して深夜ラジオに耳を傾けたり、読書に夢中になっていた。
暖房は足元のヒーターだけ。タオルケットを膝にかけて、時折震えながら机に向かっていたものです。そんな環境でも、夢中になると寒さなど忘れて本に読みふけっていたものでした。気が付くと朝になることもしばしば。あれほどまでに、読書に没頭できたのが、懐かしくて仕方ない。いや、羨ましいというべきか。
アリステア・マクリーンは、冒険小説の大家として有名ですが、案外駄作も多い。しかし、この作品だけは、文句なしに傑作だと断言できる。未だに数年に一度は、読み返していますが、やはり感動します。冒険小説には大概、謎めいた女性富豪だとか、セクシーな女スパイなんかが色取りを添える作品が多いのですが、この本に限って言えばほとんど女性が登場しません。多分最後のほうの受付の女性だけかも。ひたすら厳しい大自然と、傷つく仲間たちと仮借なき敵だけが描かれています。マクリーンの他の作品には、普通に女性が登場してますから、この作品だけは例外というか、レアな気がします。彼の処女作ですから、営業的な配慮なしで好きなように書いたのかもしれません。
で、この本を読む時だけは、暖房を止めています。凍えながら読むのが相応しい作品なのです。最近は年のせいか、布団にもぐりこんで読んでいるのが、少し気恥ずかしい。北海の凍て付く強風と、骨の芯まで固まるような寒気を想像しながら読みたいが故の振る舞いです。ちょっと馬鹿だと思うけど、誰に迷惑かけるでないし、まあイイでしょう。寒い冬の、私の秘めやかな楽しみです。
暖房は足元のヒーターだけ。タオルケットを膝にかけて、時折震えながら机に向かっていたものです。そんな環境でも、夢中になると寒さなど忘れて本に読みふけっていたものでした。気が付くと朝になることもしばしば。あれほどまでに、読書に没頭できたのが、懐かしくて仕方ない。いや、羨ましいというべきか。
アリステア・マクリーンは、冒険小説の大家として有名ですが、案外駄作も多い。しかし、この作品だけは、文句なしに傑作だと断言できる。未だに数年に一度は、読み返していますが、やはり感動します。冒険小説には大概、謎めいた女性富豪だとか、セクシーな女スパイなんかが色取りを添える作品が多いのですが、この本に限って言えばほとんど女性が登場しません。多分最後のほうの受付の女性だけかも。ひたすら厳しい大自然と、傷つく仲間たちと仮借なき敵だけが描かれています。マクリーンの他の作品には、普通に女性が登場してますから、この作品だけは例外というか、レアな気がします。彼の処女作ですから、営業的な配慮なしで好きなように書いたのかもしれません。
で、この本を読む時だけは、暖房を止めています。凍えながら読むのが相応しい作品なのです。最近は年のせいか、布団にもぐりこんで読んでいるのが、少し気恥ずかしい。北海の凍て付く強風と、骨の芯まで固まるような寒気を想像しながら読みたいが故の振る舞いです。ちょっと馬鹿だと思うけど、誰に迷惑かけるでないし、まあイイでしょう。寒い冬の、私の秘めやかな楽しみです。