ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

目覚めの岡山駅

2008-12-16 13:16:42 | 旅行
最終便でたどり着いた岡山駅は、既に消灯されていた。

外は小雨模様で、止む無く締め切られた待合室に続く通路の端っこに寝袋を広げて潜り込む。疲労が心地よく、硬い床も気にならずに、直に寝込む。

大学時代、春休みはクラブの長期合宿だった。その年は四国は宇和島から足摺岬までを徒歩で踏破して現地解散であった。待ち人でもいれば、すぐにでも帰京するのだが、2ヶ月前にふられていたので、のんびり鈍行で散策しながらの帰り道だった。

四国を食べ歩き、宿には止まらず野宿で済ませた。おかげで宿泊費が浮いたので軍資金がたまった。20代前半の遊び盛りの頃だ。エネルギー充填120%で高松の石鹸王国に乗り込んだ。干支が一回りは上のようだが、泡姫の熟練の手管に翻弄されて、燃料タンクは空っぽの状態で瀬戸内海を渡り、その日のうちに岡山へたどり着いたのは深夜だった。

四国では一ヶ月近く寝袋でのテント生活だったので、野宿は苦ではない。ただ、硬い床の上に眠るのは、けっこう寝苦しい。それでも、その日は石鹸王国での奮闘もあって、久々に熟睡できた。

私は普段、目覚めがいい。だいたい6時前後には自然に眼が覚める。が、その朝に限っては目覚めは遅く、騒音と身体に伝わる振動で眼が覚めた。寝袋から顔を出してびっくり。

通勤、通学ラッシュの人混みのど真ん中で寝ていたことに気がついた。

足早に改札へ向かうスーツ姿たちに見下されながら、慌てて起きて、寝袋抱えて待合室に逃げ込む。ああ、驚いた。

野宿はずいぶんやったが、やはり都会はやりづらい。これが田舎の駅なら、駅長さんがお茶を振舞ってくれることもある。すくなくとも混雑する通路にほったらかすようなことはない。

まあ、怪我もなく(蹴られることがある)、盗まれたものもないので良しとしよう。さて、これから偕楽園だ。団子食べずして、岡山を後にはできない。

こうして怠け者の、鈍行使った野宿の旅は続きます。気が向いたら、また書きます。ネタは沢山あるもんで・・・
コメント (8)
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