ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

情報格差

2017-07-13 13:29:00 | 社会・政治・一般

ここまで、日本のマスコミが馬鹿だとは思わなかった。

日頃、TVを意識してみることは少ない。極論だが、天気予報しか注意して観るべきものはないと思っている。後はせいぜい地震速報くらいなものだ。

実際のところ、ニュースはYahooなどのネットで済ませているが、こちらも所詮は使い回しのニュースだけに読む価値のあるものは、たいして多くない。

そこで時々はCS放送で、CNNとBBCを観ることにしている。日本語の同時通訳がつく番組もあるが、単に英語垂れ流しの番組もある。正直、到底聞き取れているとはいえないが、何が話題になっているかぐらいは分かる。

サウジとカタールの断交、北朝鮮のICBN、イラクでのIS国といったニュースの他、シナの海洋侵略(インベイドと言っていた)も報じていた。その後で、日本の新聞、TVを観ると、あまりの情報格差にガッカリする。

加計学園? 籠池理事長? 前川元文部省事務次官?

バッカじゃないのか。いくら安倍憎し、安倍下ろしに夢中だからといって、それが一面を割いて報道する価値のあるニュースなのか。九州の豪雨災害のほうが、まだ重要性が高い。

安倍政権を批判したいのなら、もっと他に報じるべきことは数多ある。大本営発表と化している役所の記者クラブ経由のニュースでは何故か報じられていないが、まったく期待外れのプレミアム・フライデー。実質賃金の上昇を目指しながら、天引きする社会保険の増税は黙認する安倍政権。

金を貸すよりも、生命保険と投信の販売に夢中な銀行を放置する一方で、倒産が増えつつあることを報じない。銀行のカードローンが増えすぎて、回収困難な事態に陥って、慌てて引き締めにかかり、結果まっとうな消費者が不利益を被る。

碌な審査もせずに貸し出した銀行側の責任は問わず、引き締めることで誤魔化す、その姑息さこそ報じられるべき真実だと思うのですが、相変わらず大本営発表に終始する新聞、TVの記者様たち。

はっきり言いますが、安倍政権は市井をみていない。憲法改正とか、外交のような派手なことは頑張るが、国民生活を直視しようとしない。お役所が作り上げてきた綺麗な報告書で、国民生活の現状が分かると思い込んでいる。

お坊ちゃん育ちの安倍総理は、元々金銭感覚が庶民とはかけ離れている。政府が賃金上昇と口にすれば、下々はそれに従うと思い込んでる。仕事をしても、しなくても給与に影響がない役人からの報告で、日本の実態を分かった気になっている。

外交を軽視しろとは言わないが、そろそろ足元を確認しないと、憲法改正どころではない事態に陥る。虚心に帰り、有権者の生の声に耳を傾けろ。駅前のシャッター通りを歩いて、その荒んだ空気を吸ってみろ。

日本の企業は7割以上が中小企業。株式市場と不動産市況ばかりみないで、湾岸沿いの零細企業が集まる地域に足を運んでみろ。郊外の下請け工場を覗いてみれば、そこに働くのが日本人ではなく、外国人である現実が直視できる。

アベノミクスは、今や息絶え絶えであり、日本経済は役所が発表する経済数値とはかけ離れた惨状をみせている。苦しい時こそ、日ごろ見ないで済ませてきたものを直視すること。それが出来なければ、安倍政権も先は見えたとしか言いようがないね。

もし、マスコミが安倍首相を盲目状態にして、国内の惨状を意図して隠して(報道しない自由ってやつだ)いるのなら、素晴らしいと褒めてやりたいぐらい。でも、そうではなく、単にマスコミ自身が日本の実態を直視することを怠っているだけ。

民主主義を掲げる国家にとって、国民に適切な情報が伝わることが、選挙における最適行動に大きな影響を与える。果たして日本の新聞、TVはその役割を果たしているのか、私は大いに懐疑的です。

コメント
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