よくよく考えたら、凄いことだと気が付いた。
四千年の歴史を持つとされる中華の歴代の王朝は、基本親族統治である。親から子へ、そして孫へと支配者の地位は引き継がれていく。このやり方は、外部からの侵略者がいない限り、代々引き継がれてきた。
しかし、現在中華の地を支配する中華人民共和国は違う。初代の毛沢東から現在の習近平に至るまで、全て血縁関係は認められていない。
共和国なのだから当たり前だろうと思うかもしれないが、中華の歴史を考えたらこれはすごいことである。中華の地を支配する歴代の支配者は、常に後継者に苦労してきた。親子で、あるいは兄弟で支配者の地位を争うことは当然であり、敗者には死が賜れた。それが常識であった。
これは西欧でもオリエントでも当然のことであり、時代の支配者となれなかった者は一族郎党皆殺しが普通であった。もちろん日本も同様である。
中華の地において、支配者が血縁で連続することが常識であったことを考えると、中国共産党の支配方法は本当に革新的であったのだろうか。もっとも一旦、支配者の地位につけば血縁の親族を優遇することに変わりはなく、これがシナの大地を汚職まみれにしている。親族の政治的利権を求める干渉を如何に排するか。それがシナの歴代王朝の最大の課題であった。
その一つの解決方法が、子供を母親や親族が育てず、宦官に任せる方法であった。子供を作れぬ宦官だからこそ皇帝から信頼されたと同時に、親族の干渉から防ぐ防波堤の役割を果たしていた。これもまた歴史上の事実である。
ただ宦官は人間の三大本能の一つを強制的に排除されたが故に、権勢欲が極端に増進し、その結果宦官が政治を壟断する事態に陥っていた。その結果、中華の歴代王朝では、宦官と皇帝およびその配偶者の親族が相争うことになる。
そう考えると、中国共産党による一党支配方式は最上とは言わないが、かなり良い方法だと言えるかもしれない。少なくとも支配者とその後継者との悲惨な戦乱だけは避けられている。その点だけは評価しても良い。もっとも支配の王座を追われた旧・支配者が惨めな晩年を送るのは避けられないようだ。
ところで表題の作品だが、TVアニメ化も絶好調であり、ノベルもコミックも売れまくっているが、原作のノベルにおいてようやくもう一人の主人公といえる偽宦官氏の背景が判明した。当人の知らぬところで行われてていた謎の事件と、その後始末の顛末が語られ、私もようやく納得している。
ただヒロインの猫猫は納得してないだろうとも思う。この先、どんな新展開が待っているのか、実に楽しみだ。