ヌマンタの書斎

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レコード大賞

2023-12-12 09:27:54 | 社会・政治・一般

私は自他共に認める芸能音痴である。

関心自体、あまりないからだが、日ごろ事務所にはFMラジオを流しているので、曲名や歌手名は知らなくとも、ある程度は流行り廃りは感じ取れる。だから、令和5年に一番耳にした曲は、間違いなくYOASOBIの「アイドル」であった。

だからこそ、今年のレコード大賞のノミネート曲の選定に驚き、かつ呆れた。「アイドル」が入っていない。なに、これ。他のノミネート曲には、私がまったく知らない曲も混じっている始末。

これではTVがマスメディアの主流から外れつつあるのも当然だと思う。ただレコード大賞という番組は昔から結構違和感があった。私がけっこうTVなどを視ていた10代の頃であっても、違和感のあるノミネートと大賞決定があったと記憶している。

音楽業界はさまざまな企業、事業者が関わっている。レコード会社はもちろん広告主や芸能プロダクションなど様々な関係者の協力を得て行われるイベントである。日本レコード大賞の主催者は日本作曲家協会であり後援がTBSである。選考委員などは10を超える新聞社やTV局から選出されている。

だが、視聴者の志向が多様化し、時代の変化に合わなくなってきたと感じられるようになって久しい。かつてのような国民の大半が親しみを感じるような大ヒット曲がなくなったことが表向きの大きな要因だ。その一方で視聴者の志向とは関係の薄い曲が選ばれることも多く、それが大賞選考の信頼性を損ねたのは確かだと思う。

元々売れている曲が私の好きな曲とは限らないと思っていたので、20代後半にはもうレコード大賞自体に興味がなくなった。そのかわりカウントダウンTVなどを視ていた時期もあった。しかし、仕事が忙しくなるにつれ、ゆっくりTVを視ること自体が減った。

家で本を読んだり、仕事上の資料を読んだりするようなると、ボーカルの入らない楽曲を聴く時間が増えた。つまりクラシックやジャズなどだ。もう流行りの曲には関心がなくなったといってよい。でも、流行っている曲にだっていい曲はある。

事務所に流れるFMラジオの楽曲限定だが、今年私の記憶に残った曲がYOASOBIの「アイドル」であったりAdoの「新時代」であったりするが、こちらは令和4年かな?そんな流行音痴の私でも、今年のレコード大賞のノミネート曲には違和感があった。

芸能音痴の私でさえ違和感を感じるのだから、このレコード大賞というイベントの信頼性は非常に低くなっていると思う。マスメディアとしてのTVの地位低下が話題になって久しい。かつては視聴率のお化け番組といわれた紅白歌合戦でさえ、もはや国民的な番組とはいえまい。

TV局は抜本的な改革をしないと生き残れないと思う。これだけの放送媒体が無駄になるのは社会的無駄としか言いようがない。ちなみにTV放送は郵政省の許認可事業であり、監督責任は霞が関にある。

私からすると、これこそが抜本的な改革を阻む最大の要因だと考える。なにせお役人様は間違いを認めるのが大嫌いですからね。

コメント (2)
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