ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

日産とHONDA

2024-12-26 09:06:36 | 経済・金融・税制

年末に飛び込んできたビックニュース、それがHONDAが日産自動車を経営統合するらしいことだ。

別に裏情報など何も知らないし、私は単なる自動車好きであり、HONDAファンであるに過ぎない。しかし、実は隠れ日産車崇拝者でもある。

私が十代の頃の悪ガキ仲間には暴走族関係が少なくない。私は意識して彼らと距離を置いていたが、邪険にするほど傲慢ではない。むしろ内心は興味津々であった。なんといっても、私が堅気の道を選ばなければ、私も似たようなものだったからだ。

何故に日産かというと、日産の車は暴走族が好んで改造していたからだ。特に直列六気筒エンジンは改造の余地が大きく、ボアアップ(排気量増加)やボルト・オン・ターボなどエンジンを強化しやすかった。これがトヨタとなると、エンジンブロックの厚みが薄くて、下手な改造は受け付けないせこさがあった。ちなみにHONDAはバイクはともかく乗用車は暴走族向けではなかったから人気がなかった。

会社の規模としては、トヨタ、日産、三菱といった感じで、HONDAは中堅どころであったから、まさか日産がHONDAに飲まれる日が来るとは思わなかった。

ところで真面目な話、この二社が衰退しているのは、なんとなく感じていた。一言で云うと、役員が多過ぎる。車の車種は以前よりも減っているのに、役員の数は増える一方だった。特に日産はゴーンが逃亡以降、やたらと役員が増えた印象がある。

それはHONDAも同じで、実はHONDAは日本よりもアメリカ中心の会社となっている。その癖、日本本社の役員の数を減らしているようには思えなかった。現在、HONDAの売れ筋は軽自動車であり、中型車大型車中心のアメリカ市場よりも利幅が薄い。

そして日産、HONDA両社に相共通するのは、ガソリン車を止めて全車EV車にすると宣言していたことだ。私はEV車も今後を考えたら重要だと思うが、現行ではバッテリーの問題や、EVステーションの設置不足、リチウム電池の発火問題など未解決の課題が多すぎる。まだまだEV車への全面移行は早すぎる決断だと思う。

実際、EUやアメリカでもEVへの全面的な移行は失敗しており、多くの自動車メーカーを経営危機に追いやっている。日産やHONDAも同じであるからして、いわば経営判断に失敗した会社同士の経営統合だと云われても仕方ないと思う。

ただでさえ役員の数が多く、話し合いに多大な時間が取られがちで、結果として市場に置いてきぼりを喰らった2社が経営統合するとなると、今まで以上に話し合いに時間が取られてしまう可能性のほうが高い気がします。

誰かが強いイニシアティブをとって強力に指導していかないと、弱者同志が共倒れになるのではないかと心配になります。どちらも本来は高い技術力を持つメーカーだけに、その後は切り売りされて仲介業者が大儲けする未来まで予想できてしまうのが怖い。

まぁ考えすぎかもしれませんがね。

コメント (1)
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