入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「春」 (48) 

2016年04月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 芝平の谷はまた一歩春が進んだ。まだくすんだ茶とも赤褐色とも言えなかった地味な森や林も、いつの間にか萌黄色の鮮やかな色が加わり、色彩が一段と多様化し、複雑化してきた。落葉松の葉の色は、一年中で最もみずみずしく、加えてハナモモや枝垂桜、それにツツジは所を得て、暗い谷間でも、日の射す明るい丘でも、派手やかな色彩を見せつついい役割を演じてくれている。
  多色刷りの印刷の場合、基本は色の三原色、黄、赤、藍、これらに墨を加えて刷る。それぞれの色を順に重ねていくにしたがい、次第に画像がはっきりとしてきて、最後に墨を刷り終えれば、美しい印刷画像が完成する。最後の墨は陰影の強調のために使われるが、三原色でほぼ画像は完成と言ってもいいくらいだ。
 いま芝平の谷は、まさにそんなふうな譬えをしたくなるような段階で、こちらはとても三原色では表現できない多彩な色が、幾日もいくにちも、何回となく塗り重ねられるようにして、少しづつ春の風景を完成させつつあるように見える。そしてそれはこの谷に留まることなく、日を追って同じことが、これから上に向かって繰り返されていく。
 日本の伝統色は450色ではすまないらしいが、それらの色の多くが、こうした美しくて繊細な自然の営みの中から生まれてきたのに違いない。

 まだ連休の予約、間に合います。山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては、カテゴリー別の「H28年度の営業案内」をご覧ください。
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