春宵のいっとき、小宴を張る。酒を温めしばし歓談。
「少なくとも3万年以上も前、海を渡ってこの小さな島国にやってきたと言われるわれわれの祖先と、これから未開の宇宙に出ていこうとする現代人と、どちらの方が勇気があると思われるかな」
と、詮もないことを問えば、相手は一瞬のためらいもなく答えた。
「どちらも!」
花に酔い、御柱(おんばしら)に熱狂する人々がいて、列島は安泰である。日常の不幸はあちこちにあっても、この国の、この時代に生きていることは、秋津島根の万年の歴史の中でも有り難く、ひたすらに有り難い。
冬を送り、春を迎えて今、何するでない春の宵、薄墨色の気配に漂う平安をしみじみと識る。
鐘撞けば 流石に更けて 春の宵 - 井月 -
今日のPHは、キャンプ地(B)に残る雪とモグラの悪戯。
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