
Photo by MSO氏
今朝も鹿が囲い罠の中に来ている。まだ正確な頭数は確認できていない。それに、仕掛けが作動して捕獲につながっているかもまだ分からない。
ゲートが落ちていれば罠の中の鹿は逃げられないが、そうでなければこれから日が昇り気温も上がるから、さらに他の鹿も罠に入ってくる可能性もある。つまり、捕獲頭数が増えることも期待できる。
昨日よりも用心して、不用意に外へ出ないようにしている。問題は、まだ小黒川林道の土木作業が完全には終了していないためいつ関連する車輛が来るか分からず、もしそうなれば、ゲートが落ちていなければ鹿は昨日のように逃げてしまうだろう。
一つ気になっていることがある。昨日、他の仲間が外へ出て行ったあとも、1頭の雌鹿だけが居残り、この鹿だけがまるでもう一箇所のゲートが閉じていることを確認でもするかのようにやってきて、それから去っていくという奇妙な行動見せたことだ。
どう考えてみてもあの鹿は、自分のいる場所からは見えていないはずの100㍍以上は離れたもう一つのゲートの存在を知っていた。ただし、なぜそんな行動をしのか、その意味、理由は分からない。
今年は罠の稼働率が例年に比べて低かった。そんな状況の中で2回、単独行動の雌鹿を捕獲し、さらにもう1頭、捕獲には至らなかったが罠の中に入っている姿を確認している。この3頭はどれも、今仕掛けているゲートではなく、もう一つの別のゲートから入っている。そのことが、その奇妙な行動とどう結びつくのか、3頭のうち2頭は自由の身になっている。
やはりゲートは落ちていなかった。そして鹿の姿も消えていた。ゲートから仕掛けの場所までの距離、それから地形、草の状況、どれもこのゲートと、もう一つの別のゲートや仕掛けとは微妙な違いがある。捕獲実績は、もう一つの方がはるかに高く、普段はこの捕獲率の高い方を使ってきた。
なぜその捕獲実績の高いゲートを使用していないかということはすでに呟いた。この罠から逃がした2頭の鹿の学習体験が他の鹿にも伝わり、このゲートをまさに鬼門のように怖れるようになったのではないかと推測したのだ。
それで試しに今使っているゲートに変えたらどうかと考え、そうしたら、案の定鹿は来るようになった。しかし、捕獲にまでは至っていない。
どうも頼りの塩の誘引効果が低下していることも考えられる。近付こうとさえしない、無視していると言ってもいいくらいだ。
明後日には牧を閉じなければならないが、しかしその後であっても、せめてこの鹿たちとだけでも、決着を付けたいと思っている。
本日はこの辺で。