目が覚めたら、背中のあたりがいつになく寒い。起きて外に出たら、今朝も霜が降りて、キャンプ場の一張りしかないテントは白くなっていた。午前6時の気温零下2度、驚いた。
その気温とは関係ないはずだが、ガスコンロが着火してもすぐに消えてしまい、湯も沸かせない。どうしたことだろう。
富士見側の展望台へ行ってきたというテントの主二人に昨夜は寒かったかと尋ねると、寝袋の中に入っていたからそれほどではなかったということだった。
幸い、水道は無事。一応、最終の排水弁をきょうから開けて凍結対策としたが、それにしてもまだ10月だ。
朝日が部屋の中にまで入ってきた。きょうも好天、秋日和。
山を下り、里の暮らしに戻るまでに1か月を切った。いまだに作業日誌を開くときはつい4月とか5月のページを開いてしまい、それに気付きながらも月日の経つ早さを思い知る。
春、小入笠の頭までの電気牧柵の立ち上げたことを先日のことのように感じながら、その点検と、冬の間に雪で支柱が折られないよう支柱を抜いて、目印の杭を打ち込みながら、久しぶりに上まで登った。
予想していたことながら、ここまだやるのかとというほど断線個所が多くて呆れた。アルミ線だけでなく、支柱までもが幾本も折られていて、これらはもちろんみんな鹿の仕業だと考えるしかない。
そもそも、使う材料がどれも古すぎる。いまなら、もっと弾力性のある支柱や、簡単には切れないアルミ線に代わる物があるはずだが、牧場の現状が今のようでは、とてもそんなことは言えない。
この徒労とも言える作業にどれほどの時間と体力を費やしたかと、それを思っていたところ、近くで雄が呼ぶのか雌が呼ぶのか知らないが鹿の求愛の声が聞こえてきた。また敵が増えるも打つ手なし。
そんなことを呟いていたら、山岳写真家の三宅氏が立ち寄ってくれた。炬燵にあたり四方山話をしているうちに紫金山・アトラス彗星が話題に出た。氏はこの写真を撮る目的で昨夜来たらしかった。
彗星にはあまり関心はなかったが、この彗星は別で楽しみにしていたのに、うっかりしてしまった。今夜はどうか分からないが、とりあえず日が落ちたら自慢の星空を眺めにいくつもりだ。
4040さんとは、この夏ここを訪れた空を飛ぶ趣味の方ですよね。いつもありがとうございます。
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本日はこの辺で。