霧が深い。視界は数十メートル、白いベールの向こうに紅葉した樹々が薄い影絵のように見える。コナシ、マユミ、レンゲツツジ、山桜。こんな天気なのに、霧の中から小鳥の声も結構聞こえてくる。
今回の国政選挙が終わり、与党である自民、公明は大きく議席を失った。そのことについては、多くの識者や報道に携わる人たちが連日語る通りだろう。そう思って聞いている。
政(まつりごと)から遠い山の中にいてぼんやりと感じていることは、選択的夫婦別姓などの問題ではもちろんない。それよりか医療制度の危機、教育の格差、それから安楽死の問題であったが、美味しい話ばかりしか聞こえてこなかった。
健保は医療費負担が1割と3割だから、医師と製薬会社は患者の負担額を甘くみて、特に高齢者に対して不必要と思えるようなな検査や医療に加え、これでもかというほどの薬を持ち帰らせる。
医療費負担の増額は患者ばかりか、こうした今の制度に悪乗りしている政治家、団体、企業も反対して難しいだろうが、このままでは早晩この制度はやっていけなくなるのではないか。(社会保障費37兆円、33㌫/112兆5000億。令和6年度予算より端数切捨て)
この医療と関連するが、ベッドに縛り付けられ、下の世話もできず、生きる意欲を失った人の場合は特にそうだが、健常者であっても人生の高、限度を知った人は個人の持つ最高の自己決定権である自死、それも安楽死の選択をもっとできるようにすべきとだと思う。社会が高齢化する中、これは深刻で差し迫った問題だと思う。
もうひとつ、都会で学ぶ地方出身者と、自宅から通える学生とでは経済的負担があまりにも違う。そのために、明らかに大きな格差が起きている。このまま見捨てられていてもいいのか。
せめてアメリカの州立大学のように、地方の国立大学が、その県の出身者であれば授業料を軽減するとか、逆に他の県の出身者であれば軽減するとか、もっと弾力的な方法がありはしないか。奨学金制度においてもしかり。
結構卒業後も、その地に留まる者もいて、地方のためにもいいと思うが。
霧が少し薄れてきて視界が明けてきた。「秋の訪れを感じます」とテレビから聞こえる嬉しそうなレポーターの声。ここは「とっくにいい秋が来ています」。
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本日はこの辺で。