座敷わらしはすいか食う。
すいか食ったらたね飛ばす。
縁側。
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記憶。地震の記憶。
今度は 五十とせ余り昔だ。
揺れるというより ひしゃげて倒れる、パタン。子供心に そう怖かった。
トランプタワー(cardsの方)が儚く倒れるような感じ。
平屋だったので パタンとすべてが無くなってしまうんじゃないか。
一瞬の揺れに 一瞬先の無が見えるような気になり、
飛び出す。たぶん大人と一緒に。縁側を。
その先記憶の映像視線は 縁側のこちら側からで
次から次から大人たちが家の中から飛び出してくる。
平屋の中にその時 そんなに人がいたとも思えないのに。
夫に その時のことを聞いたことがあった。
夫はその時 友だちと二人、帰り道。
大きな揺れに 二人とも転んだ。
少しおさまって 二人とも立ち上がり、また揺れて転んだ。
仕方がないので 二人とも地面に仰向けに寝ていることにした。
お母さんが探しに来てくれて(それはどれくらいの時間だったのだろう)二人無事帰った。
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ドラマの縁側のシーンに
五十とせ余り昔を すいかの季節ではなかったけれど 思い出した。