■昨日、正午少し前の11時47分ころ、首都高5号池袋線(上り)熊野町付近で、大型コンテナを積んだトレーラーが横転する事故が発生しました。夜6時45分のNHK首都圏ニュースで報じた画面を見たら、なんと、昨年8月3日にガソリンや軽油を満載した多胡運輸のタンクローリーが同じく5号池袋線(下り)熊野町ジャンクションで横転炎上した現場から100mも離れていない場所でした。
ニュースでは、事故を起こして死亡した運転手の身元はまだ判明していないと報じていましたが、所属する運送会社名は報じられませんでした。また、タゴ運輸かと直感的に思った人も多かったらしく、当会のブログにも反応がありました。
横転事故を起こし、あやうくコンテナを直下の交差点に落とすところでしたが、落下したのは壊れた側壁の一部で、幸い、下を走る車両や通行人への被害はありませんでした。コンテナを台車に固定していたため、外れて外に落下せずに済んだと思われます。
事故を起こした運送会社は多胡運輸ではありませんでしたが、同じく北関東の栃木県に本社を持つ富士山運輸(株)(〒321-0102宇都宮市江曽島町1428番1)という運送会社で、東京港と横浜港で国際海上コンテナの輸送を扱っており、保有車両は100台ほどですから、多胡運輸の3倍強以上の会社規模のようです。
事故原因は、スピードの出しすぎか、ハンドル操作のミスか、飲酒運転か、いずれにしても警察が原因調査中のようですが、運転手が死亡したものの、クレーン車が出動して撤去作業が迅速に行なわれました。
首都高発表によれば、「この事故の影響で、5号池袋線は熊野町JCT付近で上下線とも通行止めとなったが、19時35分に下り線、19時45分に上り線の通行止めが解除となり通行可能となった。なお、上り線では、引き続き一部車線規制中」とのことで、当日は夕方まで周辺で相当な渋滞を引き起こしたようですが、多胡運輸のタンクローリーの横転炎上事故で2ヶ月以上、広範囲に交通渋滞を引き起こした時に比べれば、影響ははるかに軽いといえます。事故を起こした運送会社としても、死亡した運転手の労災手続きのほかには、破損した防音壁等の修理費用と、車両撤去作業に要した費用、そして荷主への補償程度で、時間的にも通行料減少による首都高の収益に与えた影響は僅かでしょうし、保険も付保していたでしょうから、弁済のための資力には問題ないと思われます。
首都高では、2005年6月29日早朝にも、東京都港区東新橋1の首都高環状線で、25トントレーラーが左側壁に衝突し、横転しました。この時は、台車部分が約90センチの壁を乗り越え、コンテナを固定していなかったためか、積んでいた長さ40 フィートのコンテナ(長さ12メートル、幅2.5メートル、高さ2.9メートル)だけが、約7.5メートル下の道路に落下しました。コンテナには材木などが入っており重さは約20トンありましたが、幸いけが人はありませんでした。警視庁高速道路交通警察隊は、運転していた運転手(当時52)を道交法違反(酒気帯び運転)の容疑で現行犯逮捕しました。
今回、運転手が飲酒していたかどうかは分かりませんが、多胡運輸のときと同じく、休日での事故でした。休日は交通量が少ないのでスピードを出し勝ちになるのかもしれません。海上コンテナを積んだトレーラーがこれほど横転し易いということが分かったので、道路を走る際には、タンクローリーと同じく、あまりコンテナ搭載車には近づかない方が無難なようです。
ところで、多胡運輸への損害賠償のほうは、補修工事が残っていて損害額が確定できていないためか、まだ請求がなされていないようです。あるいは、多胡一族を取り囲むバリアーに尻込みさせられているとする見方もあります。今回、奇しくも同じ場所で起きた事故についても、きちんと補償を運送会社に求めなければ、今後さらに再びこの種の事故が起きた時に、きちんと損害賠償請求ができなくなります。
いずれにしても、今期の決算報告で、多胡運輸のタンクローリー横転炎上事故で被った巨額損害金の扱い次第では、首都高速道路会社の経営評価に大きな影響を及ぼしかねません。同社の経営陣としては、監査法人と充分に相談して、そろそろ対処方針を決断することが求められる時期にきていると思われます。
【ひらく会情報部】
ニュースでは、事故を起こして死亡した運転手の身元はまだ判明していないと報じていましたが、所属する運送会社名は報じられませんでした。また、タゴ運輸かと直感的に思った人も多かったらしく、当会のブログにも反応がありました。
横転事故を起こし、あやうくコンテナを直下の交差点に落とすところでしたが、落下したのは壊れた側壁の一部で、幸い、下を走る車両や通行人への被害はありませんでした。コンテナを台車に固定していたため、外れて外に落下せずに済んだと思われます。
事故を起こした運送会社は多胡運輸ではありませんでしたが、同じく北関東の栃木県に本社を持つ富士山運輸(株)(〒321-0102宇都宮市江曽島町1428番1)という運送会社で、東京港と横浜港で国際海上コンテナの輸送を扱っており、保有車両は100台ほどですから、多胡運輸の3倍強以上の会社規模のようです。
事故原因は、スピードの出しすぎか、ハンドル操作のミスか、飲酒運転か、いずれにしても警察が原因調査中のようですが、運転手が死亡したものの、クレーン車が出動して撤去作業が迅速に行なわれました。
首都高発表によれば、「この事故の影響で、5号池袋線は熊野町JCT付近で上下線とも通行止めとなったが、19時35分に下り線、19時45分に上り線の通行止めが解除となり通行可能となった。なお、上り線では、引き続き一部車線規制中」とのことで、当日は夕方まで周辺で相当な渋滞を引き起こしたようですが、多胡運輸のタンクローリーの横転炎上事故で2ヶ月以上、広範囲に交通渋滞を引き起こした時に比べれば、影響ははるかに軽いといえます。事故を起こした運送会社としても、死亡した運転手の労災手続きのほかには、破損した防音壁等の修理費用と、車両撤去作業に要した費用、そして荷主への補償程度で、時間的にも通行料減少による首都高の収益に与えた影響は僅かでしょうし、保険も付保していたでしょうから、弁済のための資力には問題ないと思われます。
首都高では、2005年6月29日早朝にも、東京都港区東新橋1の首都高環状線で、25トントレーラーが左側壁に衝突し、横転しました。この時は、台車部分が約90センチの壁を乗り越え、コンテナを固定していなかったためか、積んでいた長さ40 フィートのコンテナ(長さ12メートル、幅2.5メートル、高さ2.9メートル)だけが、約7.5メートル下の道路に落下しました。コンテナには材木などが入っており重さは約20トンありましたが、幸いけが人はありませんでした。警視庁高速道路交通警察隊は、運転していた運転手(当時52)を道交法違反(酒気帯び運転)の容疑で現行犯逮捕しました。
今回、運転手が飲酒していたかどうかは分かりませんが、多胡運輸のときと同じく、休日での事故でした。休日は交通量が少ないのでスピードを出し勝ちになるのかもしれません。海上コンテナを積んだトレーラーがこれほど横転し易いということが分かったので、道路を走る際には、タンクローリーと同じく、あまりコンテナ搭載車には近づかない方が無難なようです。
ところで、多胡運輸への損害賠償のほうは、補修工事が残っていて損害額が確定できていないためか、まだ請求がなされていないようです。あるいは、多胡一族を取り囲むバリアーに尻込みさせられているとする見方もあります。今回、奇しくも同じ場所で起きた事故についても、きちんと補償を運送会社に求めなければ、今後さらに再びこの種の事故が起きた時に、きちんと損害賠償請求ができなくなります。
いずれにしても、今期の決算報告で、多胡運輸のタンクローリー横転炎上事故で被った巨額損害金の扱い次第では、首都高速道路会社の経営評価に大きな影響を及ぼしかねません。同社の経営陣としては、監査法人と充分に相談して、そろそろ対処方針を決断することが求められる時期にきていると思われます。
【ひらく会情報部】