■厚労省傘下の社会保険庁(霞が関)が長年にわたり国民から集めていた年金を原資として好き勝手に費消してきたため、公的年金業務の運営に対する国民の信頼が地に堕ちた2010年(平成22年)1月に日本年金機構が発足し、同1月4日から、現在の場所(〒168-8505東京都杉並区高井戸西三丁目5番24号)に移転して業務を開始しました。同機構は、日本年金機構法(平成19年法律第109号)の理念に基づいて、国民目線で業務をするために、国民本位のサービスと情報公開をモットーとして、1000人規模の民間会社経験者を採用し、能力実績本位の人事方針に転換し、コンプライアンスとリスク管理の徹底が図られたはずでした。ところが同機構は、平成27年6月1日に年金加入者情報流出問題を突然国民に発表し、発足後5年余り経過しても、社会保険庁当時の酷い体質から抜け出せずにいることが露呈されたのです。
↑約800名が勤務すると言われる日本年金機構本部の建物。↑
当会では、さっそく流出した年金情報の中に筆者の個人情報が含まれていないかどうか確認する必要を痛感し、6月2日午後から、日本年金機構のコールセンター(電話0120-818-211)に電話を掛けてみました。ところが、何度電話をかけても「ただいま通話しにくい状況にあります。このままお待ちになるか、後でおかけ直し下さい」という自動音声が繰り返し聞こえてくるだけです。
そのため、埒が明かないので、直接、日本年金機構本部を訪ねて、筆者の年金情報が流出していかのかどうか、確認することにしました。
■山手線渋谷駅から井の頭線に乗り換えて、「高井戸」駅で下車して、環状8号線沿いに北に向かって10分余り歩くと、左手にそれらしい建物と看板が見えました。
↑京王井の頭線高井戸駅から北へ徒歩10分あまり。↑
↑日本年金機構本部看板。↑
ちょうどその時、午後6時のチャイムと思しき音色があたりに響いてきました。すると、早くも職員が正面玄関からぞろぞろ出てき始めました。慌てて、歩道から敷内に入ろうとすると中年の警備員がさっそく見とがめて近寄ってきました。
↑ものものしい警戒。↑
「用件は何か?」と聞かれたので、「群馬県安中市から来たものですが、自分の年金記録が流出していたかどうか確認しようと、なんどもコールセンターに電話をしましたが、自動音声が聞こえるだけで、いっこうに繋がりません。だから直接、本部のパソコン上で流出しかどうかを確認してもらいたいと思い、出かけてきました」と説明し、お願いをしました。
すると警備員は「ここの業務は6時までなので、受付してもらえないと思うがちょっと確認してみる」と言って、機構本部と思しき相手先に問い合わせていました。その間にも、大勢の職員が定時退場で続々と玄関から歩いて来ます。
↑午後6時きっかりに続々と帰宅の途に就く機構職員ら。↑
ようやく警備員が問い合わせを終えたと見えて携帯電話を畳むとこちらに来ました。そして「今日のここの業務は終わったので、対応はできないそうだ。コールセンターでは午後9時まで受け付けている為、電話を掛けてみてほしい」と言いました。当会では、「まだ電話受付をやっているのだから、誰か対応してくれるはずだ」と説得を試みましたが、コールセンターはここではなく、品川の方にあるのだということです。
↑当会が依頼した要件を本部職員に相談する警備員。↑
そのため、ぞろぞろと玄関から「高井戸駅」に向かって帰宅する職員らに向かって「コールセンターに何度電話にしても繋がりません。すいませんが、私の年金情報が流出したのかどうか、誰かパソコンで確認してみていただけませんでしょうか?」と次々に声を掛けました。しかし、誰も当会に視線を合わせようとせず、中には、遠くを迂回して逃げるように足早に去っていく職員も少なからずおりました。
↑そうこうするうちにもぞろぞろ玄関から出て帰路を急ぐ職員ら。↑
これではせっかくここに来た意味がありません。日本年金機構本部の受付に行こうと思い、奥に向かおうと歩き始めると、なんと警備員に羽交い絞めにされそうになりました。「乱暴はやめてください」とお願いし腕を振りほどいてもらい、「反対側にある出口から出ていくだけですから」と説明しましたが、警備員はぴったりと体を寄せるようにして一緒についてきました。
玄関前に差し掛かったので、受付はどこかのぞき込もうとすると、再び「ダメだ!」と警備員に制止されました。やむなく記録の為、玄関の写真を撮ろうとすると、カメラを持つ腕を掴まれて妨害されました。
↑正面玄関の様子を撮ろうとしたら妨害にあってしまった。↑
■そこに玄関先で警備に当たっていたもうひとりの警備員がやってきました。当会から「個人の年金情報が大量に流出したという報道があったので、自分の年金情報がそれに含まれているのかどうか確認したいが、電話がなかなか繋がりません。そのため、直接本部で確認してもらおうとしましたが、このとおり妨害されてしまいます。私の基礎年金番号はここにあるので、これを誰か職員の方に渡して、私の年金情報がどのような扱いになっているのかを調べていただくようお願いできませんか?」とその警備員に要請しました。
その警備員は玄関に入っていき、しばらくしてから戻ってくると「本部は午後6時までが業務時間だが、もし自身の年金情報を確認したければ、各地の年金事務所でも確認できるので、そちらの方へ聞いてみてほしい」とのことでした。
■このように取りつくしまがないため、日本年金機構本部の玄関先までせっかく来たのに、ここで退散せざるをえませんでした。建物を見上げると、まだ天井の照明がついている部屋もかなりあるようです。せめて一人くらい管理職の職員が、ボランティア精神を発揮して、国民の立場に立った親切・迅速・正確で効率的なサービスの提供に努めていただきたかったと思うと残念でなりません。
そこで、教えられたとおり、直ぐに高崎年金事務所に連絡を取ったところ、筆者の年金情報は流出したと思しき情報の中には含まれていないらしいことが判明しました。それはそれで一安心ですが、ダブルチェックの意味を込めて、やはり本部でもういちど確認してもらいたいと思っています。
○機構がくれたコンタクト先のチラシ↓
20150605_nenkinkikou_kojinjohoryushutu_toiawase_chirashi.pdf
【ひらく会事務局】
↑約800名が勤務すると言われる日本年金機構本部の建物。↑
当会では、さっそく流出した年金情報の中に筆者の個人情報が含まれていないかどうか確認する必要を痛感し、6月2日午後から、日本年金機構のコールセンター(電話0120-818-211)に電話を掛けてみました。ところが、何度電話をかけても「ただいま通話しにくい状況にあります。このままお待ちになるか、後でおかけ直し下さい」という自動音声が繰り返し聞こえてくるだけです。
そのため、埒が明かないので、直接、日本年金機構本部を訪ねて、筆者の年金情報が流出していかのかどうか、確認することにしました。
■山手線渋谷駅から井の頭線に乗り換えて、「高井戸」駅で下車して、環状8号線沿いに北に向かって10分余り歩くと、左手にそれらしい建物と看板が見えました。
↑京王井の頭線高井戸駅から北へ徒歩10分あまり。↑
↑日本年金機構本部看板。↑
ちょうどその時、午後6時のチャイムと思しき音色があたりに響いてきました。すると、早くも職員が正面玄関からぞろぞろ出てき始めました。慌てて、歩道から敷内に入ろうとすると中年の警備員がさっそく見とがめて近寄ってきました。
↑ものものしい警戒。↑
「用件は何か?」と聞かれたので、「群馬県安中市から来たものですが、自分の年金記録が流出していたかどうか確認しようと、なんどもコールセンターに電話をしましたが、自動音声が聞こえるだけで、いっこうに繋がりません。だから直接、本部のパソコン上で流出しかどうかを確認してもらいたいと思い、出かけてきました」と説明し、お願いをしました。
すると警備員は「ここの業務は6時までなので、受付してもらえないと思うがちょっと確認してみる」と言って、機構本部と思しき相手先に問い合わせていました。その間にも、大勢の職員が定時退場で続々と玄関から歩いて来ます。
↑午後6時きっかりに続々と帰宅の途に就く機構職員ら。↑
ようやく警備員が問い合わせを終えたと見えて携帯電話を畳むとこちらに来ました。そして「今日のここの業務は終わったので、対応はできないそうだ。コールセンターでは午後9時まで受け付けている為、電話を掛けてみてほしい」と言いました。当会では、「まだ電話受付をやっているのだから、誰か対応してくれるはずだ」と説得を試みましたが、コールセンターはここではなく、品川の方にあるのだということです。
↑当会が依頼した要件を本部職員に相談する警備員。↑
そのため、ぞろぞろと玄関から「高井戸駅」に向かって帰宅する職員らに向かって「コールセンターに何度電話にしても繋がりません。すいませんが、私の年金情報が流出したのかどうか、誰かパソコンで確認してみていただけませんでしょうか?」と次々に声を掛けました。しかし、誰も当会に視線を合わせようとせず、中には、遠くを迂回して逃げるように足早に去っていく職員も少なからずおりました。
↑そうこうするうちにもぞろぞろ玄関から出て帰路を急ぐ職員ら。↑
これではせっかくここに来た意味がありません。日本年金機構本部の受付に行こうと思い、奥に向かおうと歩き始めると、なんと警備員に羽交い絞めにされそうになりました。「乱暴はやめてください」とお願いし腕を振りほどいてもらい、「反対側にある出口から出ていくだけですから」と説明しましたが、警備員はぴったりと体を寄せるようにして一緒についてきました。
玄関前に差し掛かったので、受付はどこかのぞき込もうとすると、再び「ダメだ!」と警備員に制止されました。やむなく記録の為、玄関の写真を撮ろうとすると、カメラを持つ腕を掴まれて妨害されました。
↑正面玄関の様子を撮ろうとしたら妨害にあってしまった。↑
■そこに玄関先で警備に当たっていたもうひとりの警備員がやってきました。当会から「個人の年金情報が大量に流出したという報道があったので、自分の年金情報がそれに含まれているのかどうか確認したいが、電話がなかなか繋がりません。そのため、直接本部で確認してもらおうとしましたが、このとおり妨害されてしまいます。私の基礎年金番号はここにあるので、これを誰か職員の方に渡して、私の年金情報がどのような扱いになっているのかを調べていただくようお願いできませんか?」とその警備員に要請しました。
その警備員は玄関に入っていき、しばらくしてから戻ってくると「本部は午後6時までが業務時間だが、もし自身の年金情報を確認したければ、各地の年金事務所でも確認できるので、そちらの方へ聞いてみてほしい」とのことでした。
■このように取りつくしまがないため、日本年金機構本部の玄関先までせっかく来たのに、ここで退散せざるをえませんでした。建物を見上げると、まだ天井の照明がついている部屋もかなりあるようです。せめて一人くらい管理職の職員が、ボランティア精神を発揮して、国民の立場に立った親切・迅速・正確で効率的なサービスの提供に努めていただきたかったと思うと残念でなりません。
そこで、教えられたとおり、直ぐに高崎年金事務所に連絡を取ったところ、筆者の年金情報は流出したと思しき情報の中には含まれていないらしいことが判明しました。それはそれで一安心ですが、ダブルチェックの意味を込めて、やはり本部でもういちど確認してもらいたいと思っています。
○機構がくれたコンタクト先のチラシ↓
20150605_nenkinkikou_kojinjohoryushutu_toiawase_chirashi.pdf
【ひらく会事務局】