■6月8日(月)午後7時から、東京都内のホテルでジブチデーレセプションが開かれました。これまで5回にわたり現地取材をしてきた当会も、現地情報収集を兼ねて、参加しました。
かつて、7年前の2008年6月にも、ジブチデーレセプションにたまたま参加する機会がありましたが、その時は、中目黒大使公邸ビル(目黒区中目黒4-13-41)の1階のホールで開催されていました。
その時は、大使公邸ビルに入居しているアジア・アフリカの小さな国々の大使ら、外交団関係者が出席者100名ほどの殆どを占めており、日本側の関係者は僅かでした。
ところが、今回のレセプションには約400名前後の関係者が集うという大規模なもので、会場も六本木の高級ホテルとなりました。以前からのアジア・アフリカ諸国の外交団に加えて、日本側も政府幹部や経済界のいろいろな団体が多数参加しており、広い会場内も狭く感じるほどでした。
■ナショナル・デーは、その国にとって一番重要な日です。独立記念日であったり、革命記念日であったり、国王誕生日であるなど選び方は様々です。ある。例えば、最後のケースのような場合、新国王の即位によってナショナル・デーの期日が変わることになります。
各国の国家記念日には、本国では盛大な記念式典が行なわれたりするのは勿論ですが、世界各地でも大使館を中心にレセプションが開かれます。
一般に、日本で発行される当日の英字新聞には、駐日大使らの挨拶のほか、日本との関係や自国の近況を紹介する記事が掲載されることが多いようです。
ちなみに我が国のナショナル・デーは、2月11日の建国記念日でもなく、5月3日の憲法記念日でもなく、戦前からの慣行に従って天皇誕生日となっており、現在は12月23日です。
しかし、この日はクリスマスに近すぎるため、前倒しで開催されることが多いようです。たとえば筆者が1998年9月から2000年4月までサウジアラビアに滞在中は、12月上旬の週末の木曜日(現地では金曜日が休日のため)にジェッダーの領事館で開催されていた日本のナショナル・デーに参加していました。
■ジブチのナショナル・デーは独立記念日の6月27日です。この日はジブチでは休祝日となります。
ところが、今年のイスラム教徒の使うヒジュラ歴1436年の第9月「ラマダン」は6月18日から7月16日が予想されており(「予想」というのは、それぞれのイスラム国の中央天文台で長老らが望遠鏡をのぞいて新月になったかどうかを確認できた時点がラマダンの開始日となります。もし雲や砂塵などで新月が確認できない場合には翌日に持ち越されます。
そのため、今年のジブチのナショナルデーは、断食をすることが義務付けられているラマダン月を避けて、6月8日に開催したものと見られます。
ジブチの我が国の国家斉唱のあと、ジブチの駐日大使の歓迎スピーチの後、ジブチ経済界を代表してジブチ港フリーゾーン代表の挨拶、そして日本の外務省幹部らの挨拶のあと、歓談が始まりました。
↑レセプション会場。右手に本物のアカシアが見える。↑
↑入口に展示されたジブチ産品。↑
↑駐日ジブチ大使の歓迎スピーチ。↑
↑ジブチ港フリーゾーン総裁の挨拶。↑
↑日本政府の幹部による祝辞。↑
↑同上。↑
会場の中央には、ジブチのシンボルである本物のアカシアの木が据えられており、参加者が珍しそうに眺めたり触ったりしていました。
■会場内では、飲物と食べ物のサービスがありましたが、一番の目玉は、毎年築地市場で恒例となっている新春のマグロの初競りで有名な「すしざんまい」チェーンを展開する管理会社「喜代村」によるマグロの解体ショーでした。
すしざんまいは、2013年の新春マグロ初競りで222キロのマグロ1本を1億5540万円で競り落としたことで有名です。これは前年の3倍の高値で、落札価格から試算すると、握り一貫当たり4~5万円になる勘定です。当時、これを大トロ418円、中トロ313円、赤身134円で客に提供して大きな話題となりました。
ジブチと「すしざんまい」の関係ですが、すしざんまいを運営する㈱喜代村の木村清社長は、ジブチ政府と漁業分野の合意書を交わし、日本から中古漁船をジブチに持ち込み、現地の漁協を通じて漁民を指導し、漁業指導を行っています。
ジブチはフランスの元植民地で、フランス料理のレシピが浸透しており、おいしい料理店がたくさんあります。魚も食卓に上りますが、主に白身の魚が好まれ、本国のフランスにもかなり輸出されますが、赤身のマグロやカツオ類は敬遠されがちです。
ジブチ沖のアデン湾はキハダマグロの好漁場ですが、これに目を付けた木村社長が独自の民間協力を始めたわけです。その後、木村社長は隣国のソマリアでも同様に漁業支援をスタートさせています。
■ちなみに、2013年の新春マグロ初競りで、大間の大型マグロを競り落とした木村社長は、2014年の新春初競りで青森県大間産の230キロのマグロを736万円の最高額で競り落とし、今年2015年にも180.4キロのクロマグロを451万円(1キロ当たり2万5千円)で競り落としています。
↑マグロ解体ショーのはじまり。↑
↑にぎり職人らは大忙し。↑
その後、解体したマグロが見事により捌かれ「赤身」「中トロ」「大トロ」に仕分けして、すし職人らにより手際よくにぎられて、参加者に供されました。
↑赤身、中トロ、大トロに区分け。↑
↑いざ、試食。↑
また、舞台では中東音楽の生演奏のパフォーマンスも繰り広げられました。
↑アラブ楽器を演奏中。↑
当会も、ジブチ関係者らと歓談し、次回の取材時の協力をお願いしました。
↑あちこちで記念撮影。↑
【ひらく会・海外情報収集班】
かつて、7年前の2008年6月にも、ジブチデーレセプションにたまたま参加する機会がありましたが、その時は、中目黒大使公邸ビル(目黒区中目黒4-13-41)の1階のホールで開催されていました。
その時は、大使公邸ビルに入居しているアジア・アフリカの小さな国々の大使ら、外交団関係者が出席者100名ほどの殆どを占めており、日本側の関係者は僅かでした。
ところが、今回のレセプションには約400名前後の関係者が集うという大規模なもので、会場も六本木の高級ホテルとなりました。以前からのアジア・アフリカ諸国の外交団に加えて、日本側も政府幹部や経済界のいろいろな団体が多数参加しており、広い会場内も狭く感じるほどでした。
■ナショナル・デーは、その国にとって一番重要な日です。独立記念日であったり、革命記念日であったり、国王誕生日であるなど選び方は様々です。ある。例えば、最後のケースのような場合、新国王の即位によってナショナル・デーの期日が変わることになります。
各国の国家記念日には、本国では盛大な記念式典が行なわれたりするのは勿論ですが、世界各地でも大使館を中心にレセプションが開かれます。
一般に、日本で発行される当日の英字新聞には、駐日大使らの挨拶のほか、日本との関係や自国の近況を紹介する記事が掲載されることが多いようです。
ちなみに我が国のナショナル・デーは、2月11日の建国記念日でもなく、5月3日の憲法記念日でもなく、戦前からの慣行に従って天皇誕生日となっており、現在は12月23日です。
しかし、この日はクリスマスに近すぎるため、前倒しで開催されることが多いようです。たとえば筆者が1998年9月から2000年4月までサウジアラビアに滞在中は、12月上旬の週末の木曜日(現地では金曜日が休日のため)にジェッダーの領事館で開催されていた日本のナショナル・デーに参加していました。
■ジブチのナショナル・デーは独立記念日の6月27日です。この日はジブチでは休祝日となります。
ところが、今年のイスラム教徒の使うヒジュラ歴1436年の第9月「ラマダン」は6月18日から7月16日が予想されており(「予想」というのは、それぞれのイスラム国の中央天文台で長老らが望遠鏡をのぞいて新月になったかどうかを確認できた時点がラマダンの開始日となります。もし雲や砂塵などで新月が確認できない場合には翌日に持ち越されます。
そのため、今年のジブチのナショナルデーは、断食をすることが義務付けられているラマダン月を避けて、6月8日に開催したものと見られます。
ジブチの我が国の国家斉唱のあと、ジブチの駐日大使の歓迎スピーチの後、ジブチ経済界を代表してジブチ港フリーゾーン代表の挨拶、そして日本の外務省幹部らの挨拶のあと、歓談が始まりました。
↑レセプション会場。右手に本物のアカシアが見える。↑
↑入口に展示されたジブチ産品。↑
↑駐日ジブチ大使の歓迎スピーチ。↑
↑ジブチ港フリーゾーン総裁の挨拶。↑
↑日本政府の幹部による祝辞。↑
↑同上。↑
会場の中央には、ジブチのシンボルである本物のアカシアの木が据えられており、参加者が珍しそうに眺めたり触ったりしていました。
■会場内では、飲物と食べ物のサービスがありましたが、一番の目玉は、毎年築地市場で恒例となっている新春のマグロの初競りで有名な「すしざんまい」チェーンを展開する管理会社「喜代村」によるマグロの解体ショーでした。
すしざんまいは、2013年の新春マグロ初競りで222キロのマグロ1本を1億5540万円で競り落としたことで有名です。これは前年の3倍の高値で、落札価格から試算すると、握り一貫当たり4~5万円になる勘定です。当時、これを大トロ418円、中トロ313円、赤身134円で客に提供して大きな話題となりました。
ジブチと「すしざんまい」の関係ですが、すしざんまいを運営する㈱喜代村の木村清社長は、ジブチ政府と漁業分野の合意書を交わし、日本から中古漁船をジブチに持ち込み、現地の漁協を通じて漁民を指導し、漁業指導を行っています。
ジブチはフランスの元植民地で、フランス料理のレシピが浸透しており、おいしい料理店がたくさんあります。魚も食卓に上りますが、主に白身の魚が好まれ、本国のフランスにもかなり輸出されますが、赤身のマグロやカツオ類は敬遠されがちです。
ジブチ沖のアデン湾はキハダマグロの好漁場ですが、これに目を付けた木村社長が独自の民間協力を始めたわけです。その後、木村社長は隣国のソマリアでも同様に漁業支援をスタートさせています。
■ちなみに、2013年の新春マグロ初競りで、大間の大型マグロを競り落とした木村社長は、2014年の新春初競りで青森県大間産の230キロのマグロを736万円の最高額で競り落とし、今年2015年にも180.4キロのクロマグロを451万円(1キロ当たり2万5千円)で競り落としています。
↑マグロ解体ショーのはじまり。↑
↑にぎり職人らは大忙し。↑
その後、解体したマグロが見事により捌かれ「赤身」「中トロ」「大トロ」に仕分けして、すし職人らにより手際よくにぎられて、参加者に供されました。
↑赤身、中トロ、大トロに区分け。↑
↑いざ、試食。↑
また、舞台では中東音楽の生演奏のパフォーマンスも繰り広げられました。
↑アラブ楽器を演奏中。↑
当会も、ジブチ関係者らと歓談し、次回の取材時の協力をお願いしました。
↑あちこちで記念撮影。↑
【ひらく会・海外情報収集班】