■その2ヵ月後の平成30年10月3日に、県側と市側が県庁で跡地買取にかかる細部の詰めの打合せをしました。内容は次の通りです。
16*****H30.10.03県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101916sh301003.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年10月3日 15:00-15:50
場 所:県庁295会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、田中建築住宅課長 ほか
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監 ほか
○概要
<安中市>
・購入する方針に変更はない。
・県提示額232,667千円で売却額が妥結したとは考えていない。
・照明柱等の工作物についても、庁内調整は完了していない。
<県教委>
・県提示額232,667千円で売却額が妥結した。
・平成21年度の提示額から2億円以上下落し、財産価値を体育館・格技場は0円とし、使用料も減額している。
・アスベスト及びブロック塀について、県での対応は困難である。
・瑕疵担保責任も負えない。
・不動産売買に伴う各リスクについて、何をどこまで調査し、調査・リスク除去の費用負担をどうしたいのか、市の考えをまとめて示してほしい。
<安中市>
・安中市の対応については、遅くとも今月中に再度連絡する。
○議事
岩瀬課長・今回、アスベストやブロック塀についての照会をいただいたため、県教委内で検討を行った。
・飛散性アスベストについては、H17、18に文科省の指示により調査を行っているが、旧安中高校では検出されていない。
・石綿含有保温材については、H26には廃校となっていたため調査を実施していない。
・石綿板などのレベル3アスベストについては、調査を行っていないが、こちらで積算した建物解体費の中に含んでいる。
・また、H20から財産の売買に係る交渉をしている中、昨年度金額面は妥結している。
・この段階で県がアスベストに係る処理費用又を負担することは困難であり、通常、県と行政間で契約を結ぶ場合、県は瑕疵担保責任を負わない。
・プロック塀については、ご存知のとおり旧安中高校周辺に数百m存在している。
・ただし、応急対策は済んでいること、県では違法建築ではなく既存不適格と考えていることから、市側での外構工事等に合わせて対応してもらうことが良いと考えている。
阿部部長・市として、売却価格が妥結したとは引き継いでいない。
町田課長・自分も同様の考えである。
・県から金額を示していただき、その中の解体費について精査している中で照明等の工作物の撤去費の問題が生じたため、内部検討を行っている段階である。
岩瀬課長・では昨年12 月末の回答は何だったのか。
町田課長・12 月以前に旧安中高校自体を購入することは市長の合意を得ており、体育館及び格技場の財産価値・解体養のことを詰めていたため、それに対する回答をしたと考えている。
・また、その後、前総務部長(現副市長)から解体費について精査するように指示があったため、これまで検討を続けてきた。
御園係長・昨年の12月28日の話では県提示額の2.3億円で市長の合意を得たと記録しており、県とすると、売却価格は妥結したと考えている。
・また、工作物の解体費についても市内部の調整は完了したと伺ったはずだが。
町田課長・照明等工作物の撤去費用の扱いについて、市内部での意思決定はできておらず、調整中の段階である。
御園係長・今年の8月28日に工作物の解体費の問題はクリアされたと伺っており、今回はそれを踏まえて、新たにアスベスト及びプロック塀について県の考え方を尋ねられたと県では認識しているため、前提が変わる。
岩瀬課長・お互いの認識がズレているのではないか。
・また、そもそもの話になるが、市は買う気があるのか。
阿部部長・間違いなく買う意思はある。
・市としてもこれまで延期してきた経緯から、今回の購入時期が最終とも考えている。
町田課長・跡地購入については市議会でも話をしている。
・ただ、現状では活用方法について確定した話はできていない。
岩瀬課長・不動産の売買については土壌汚染や地下埋設物の有無など、話として出ているもの以外にも様々なリスクが存在する。
・市でも学校を持っているため、学校施設が有するリスクの可能性を把握した上で、平成20年度以降協諮してきたものと考えている。
・リスクを把握するために調査を行えば費用も生じる。
・市として、どこまでリスクを調査し、県に対してどこまで負担を求める考えなのか示してほしい。
田中課長・アスベストについては、県で過去に階段裏等の吹き付けアスベストの調査を実施したとのことであり、その報告書も確認させてもらった。
・市の不安要素とすると、建物外壁にアスベストが含まれているかどうかが大きい。
・市の施設を解体するために調査を行い、実際に検出された事例があり、解体費の桁が変わってしまった。
・建物解体費として1.2億円みてもらっているが、外壁にアスベストが含まれていた場合、2億円を超える可能性もある。
・可能であれば、何㎡に1箇所の割合で調査をしていただければと思う。
杉田主監・県でも外壁アスベストは問題となっており、県立学校でも改修等の際に調査を行い、実際に検出されることもある。
田中課長・県としてはアスベストの飛散防止措置を行わずに解体しろ、と言うつもりなのか。
杉田主監・そうではなく、法令に従って解体する必要はある。
阿部部長・今更調査を行うのが難しいことはわかる。
・ただ、今年度に市で行った工事の際に外壁アスベストが出たこともあり、瑕疵担保責任がないとすることは危険すぎる。
・少量であれば今みてもらっている解体費の中で対応できるが、大量の場合、ある程度は考慮してもらいたい。
・外壁は実際に調査してみないとアスベストがあるかどうか、またどれだけ含まれているかわからない。
・また、県と市がそれぞれどこまで負担するかといった話にもなる。
・各種リスクについて、市としてはどこまで県に対応してほしいかをまとめて示してほしい。
・次々に要望を出されても、県として対応が困難である。
・そもそも、過去4億円だった売却価格が2億円まで下がっており、県として得べかりし利益を失っている。
・また、昨年度の交渉の中で、現在使っている体育館と格技場の財産価値を0円としている。
・さらに、使用料も減額しており、県としてかなり譲歩している。その点について市はどう考えるか。
・売却価格について、市と合意したということで知事まで報告を行っている。この時点で価格を変えるのは、正直なところ難しい。
町田課長・売買交渉を始めてから10年経過し、安中市として買う意思を示していたことで、県の動きを縛っていたこともある。
・売買の条件については、過去も今も基本的な部分は変わらずに市内部でも話をしている。
・ただ、アスベストやブロック塀というリスクについて、市として敏感になっている。
・市民及び議会への説明も必須になるため、今のままでは厳しい。
・また、既存不適格のブロック塀を売買価格に反映しないまま市の税金で取得することも困難である。
阿部部長・ブロック塀は、庁舎の建替えに先んじて撤去等を行う必要がある。
・市内の学校施設についてはすでに撤去を始めている。
・旧安中高校のブロック塀を取り壊す費用を捻出することについては、住民説明等が必要とも考えている。
・大阪の地震がなければこの問題はなかったが、起こってしまった以上、この撤去費用も県からもらうべきだと市民は考える。
田嶋係長・県道を市道に移管する場合、県職員と市職員双方の立会いの下、移管道路の確認を行った
・その際、亀裂等が確認できた場合は、県負担で修繕してもらった。今回も同様の考えではないのか。
杉田主監・既存不適格が存在しても、建築基準法上違法ではない。
・既存不適格を全て改修するとなると億単位の予算が必要となる。
町田課長・ブロック塀について、違法ではなく既存不適格だというが、お役所言葉であり市民から見たら同じ。
・壊すべきブロック塀を市でもらい受け、市の予算で壊すことについて対外的に説明できるかというと難しい。
岩瀬課長・今回は、市から投げかけられた問いかけに対して、県としての考えは述べたとおりである。
・この10年の間に減少した利益もあり、県が譲歩した部分もあるため、リスクは市で吸収してほしい。
・また、小出しに対応を求められても困難なため、市が考えるリスクはまとめ、整理したうえで示してほしい。
阿部部長・売買交渉を始めてから10年経過する中で条件も変化し、交渉を難しくさせてしまった。
・また、今までは具体的な精査ができていなかったり、していなかった部分もあった。
・市とすると昨年12月に売買価格が決着したという認識はなかったが、売買時期をあまり遅れさせることができないもの事実である。
・いただいた内容について、持ち帰り市長を含めて検討したい。
・瑕疵担保については、県でも検討してほしい。
岩瀬課長・県とすると、これまで瑕疵担保責任を負うこととした事例はないことは確認済みである。
・県が瑕疵担保責任を負うことは困難である。
阿部部長・もっと前に具体的な話をしていればいろいろ調整できたのかなという考えはある。
・地震など、悪い状況が重なったこともあると思うが、市の決断が遅かったこともある。
・もう少し内部で精査し、早めに回答したい。
・また、照明等工作物もまだ保留状態にあると考えていたため、それも含めた上で回答したい。
・ここで躓いたら次の事業(庁舎建設)は消えてしまうため、慎重に対応している。遅くとも今月中には回答したい。
以上
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■翌月11月8日に再び安中市と群馬県教委との間で打合せが行われました。議題は主にアスベスト調査でした。
17*****H30.11.08県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101917sh301108.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年11月8日(木) 10:05-10:30
場 所:昭和庁舎 22会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<県教委>
・アスベスト調査を県で実施するのは困難である。
・市で調査する場合、県は調査に協力するが、文書で依頼してほしい。
・調査の結果アスベストが検出され、その処理について県に負担を求めるのであれば、調査・分析の手順及び方法について県と調整するよう求める。
・平成30年10月3日(水)に提示した3点(市が考慮したいリスクの範囲、ブロック塀、瑕疵担保責任)について、市長と協議を進めてほしい。
<安中市>
・アスベストの調査について、市の予算で行いたいため、持ち帰り調整する。
・調査方法については事前に県と調整する。
・外壁アスベストの有無が最大の懸案であり、最優先課題である。他は大きな問題ではないが、検討を進める。
<結論>
・アスベストの調査は市の予算で実施。
・調査方法等について市内部で検討し、事前に県と調整する。
○議事
町田課長・市としての懸念事項である、(安中高校の)壁外にアスベストが含まれているかどうか、売買を行うに当たって、事前に県でアスベスト調査を行えないか。
・県では無理ということであれば、市の費用を使って調査することができるかを伺いたい。
岩瀬課長・平成30年10月3日(水)の打ち合わせで県の考えを3点お伝えした。
①不動産売買に伴う様々なリスクを市がどう考えるかを整理してほしい。
➁10年前から売却価格が2億円下がっていること、(体育館・格技場の)使用料を減額するなど県としても譲歩していることから、アスベスト及びブロック塀について県での対応は困難であること。
③瑕疵担保責任について、後々になっての予算措置は厳しく、相手方が公共団体の場合は設けている例はないので負えないこと。
・今回の市からの回答は、アスベスト関係のみということでよいか。(阿部部長、町田課長両名頷く)
・売却価格が当初提示から2億円下がっており、県としてアスベストについて費用負担することが難しいことから、アスベスト撤去時の県負担を前提とした県での調査は困難である。
・市の負担で調査するのであれば協力する。ただし、県の施設であることから調査に当たっては依頼文書をいただきたい。
・アスベストの撤去についても県での対応は難しいことに変わりはないが、調査の結果アスベストが検出された場合、県に対応を求める考えがあるならば、調査手法について打ち合わせを行いたい。
・市の負担で撤去するということであれば、調査手法については安中市で調整してもらえればよい。
阿部部長・調査手法については、県と市で協議をしながらと考えている。
町田課長・交渉開始から10年間経ち、協議自体が停滞した中で今年まで来てしまったが、スケジュールも厳しいため、持ち帰り早急に検討したい。
阿部部長・アスベストの調査結果によっては調整も生じるかもしれないため、早急に進めたい。
町田課長・調査に当たっては業者に委託する必要があるが、市としても突発的な支出となるため、予算の調整も必要となる。
・また、調査に当たっては建築部門の意見も確認したい。
・調査指針があると思うので、それに基づいて検討したい。
阿部部長・市とすると、まずは調査だけでもさせてもらいたいと考えている。
岩瀬課長・市長・副市長と協議したとのことだが、どのような感触か。
・前回打ち合わせ時にお伝えした3点について、何か話はあったか。
町田課長・前回の打ち合わせ結果を市で作成した記録に基づいて報告するとともに、協議させてもらった。
・市長自身は平成30年度中に購入するという県との約束を履行しなければという思いだが、アスベストの問題だけはクリアしたいと考えている。
阿部部長・アスベストの問題がクリアできれば、瑕疵担保の問題もクリアできるはず。
・交渉開始から10年近くも伸ばし伸ばしになり、いよいよ今年度中に購入という約束だが、アスベストの問題だけは避けられない。
・他の課題は検討の余地があるが、まずはこれをクリアしないと先に進まない。
・万が一、莫大な処理費用が発生するということになれば、市長の政治的責任問題にも発展する。
岩瀬課長・土壌汚染やプロック塀など、他のリスクについても市長に伺ってほしい。
阿部部長・土壌汚染はないと考えている。
町田課長・校舎敷地は旧安中町からの寄付であり、校庭を広げるに当たって民地を購入しているようである。
・有田屋の醤油工場だった土地だが、それ以前の土地の履歴は分からない。
岩瀬課長・ブロック塀についても気になるところだがどうか。
阿部部長・ブロック塀についても市長に相談したが、アスベストの方が問題が大きいため、まずはアスベスト優先と考えている。
岩瀬課長・アスベストの調査が終わらないと他も進まないということか。
阿部部長・アスベストに比べ他は大きな問題ではないが、検討は進めたい。
岩瀬課長・近々の事例から、市とするとアスベストについては慎重に進めたいということか。
・今回の案件について、市に持ち帰って検討ということでよいか。
阿部部長・持ち帰り、できるだけ早期に回答したい。
御園係長・市の平成31年3月議会に諮るということだが、アスベストの調査に2か月程度かかるのではないか。
阿部部長・調査、分析、結果確定までに約2か月を要すると聞いている。
町田課長・市とすると何とか2~3週間で行いたい。
御園係長・アスベストの問題がクリアされたとしても、他の課題もある。
・そのあとに調整等ということになると、3月議会には間に合わなくなってしまうのでは。
阿部部長・調整等が長引いた場合、議会に間に合わなくなってしまうことは承知している。
・スケジュールについては、市内部で検討している。
岩瀬課長・先日、合併特例債の話があったがどうか。
町田課長・それは大丈夫である。 ※意図不明
・アスベストのリスクについて、もっと前の段階で把握できればよかった。
・平成30年度中に取得ということで議会で答弁していることから、購入を延期する場合、なぜ延期するか説明しなければならない。
・3月議会に間に合うように、今日の結果を受けて検討したい。
阿部部長・ギリギリになって色々注文を付け申し訳ないが、これだけはクリアしなければならないというのが市としての意見である。
・これをクリアできれば、その他は何とかなるのではないか。
御園係長・市からの連絡待ちということでよいか。
町田課長・よい。
・まずは調査に要する予算を財政課と調整したい。
阿部部長・そんなに大きな金額ではないと聞いている。
町田課長・1箇所5、6万円で5、6か所と聞いているが、指針に沿っているかわからないため、建築部門に確認したい。
**********
■同月末の11月28日、安中市からアスベスト調査許可依頼が県に出されたことから、県教委は調査を認める旨の回答を同日安中市に出しました。
18*****H30.11.28県から安中市への石綿調査回答文*****ZIP ⇒ 2020101918th301128.zip
教管第○-〇号
平成30年○月○日
安中市長 茂木 英子 様
群馬県教育委員会
教育長 笠原 寛
(管 理 課)
旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について(回答)
平成30年11月28日付け安企発第1527号で申請のありました石綿含有建材の調査については、申請の内容を認めることとしましたので通知いたします。現地での調査の際は、県教育委員会の職員も立会うこととしますので、ご了承ください。
なお、各調査報告書等が調査機関から市宛てに提出されましたら、県教育委員会に当該報 告書等の写しの提供をお願いいたします。
担当:管理課県立学校財務係 片野
電話:027-226-4545
=====H30.11.28安中市長から県教委長あて許可依頼=====
安企発第1527号
平成30年11月28日
群馬県教育委員会教育長 笠原 寛 様
安中市長 茂木 英子
(安中市総務部企画課)
旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について
このことについて、下記のとおり調査したいので、許可をお願いします。
記
1 内 容
旧安中高等学校を購入するに当たり、敷地内にある施設における石綿含有建材の使用の有無を確認するため、安中市が調査します。
2 物件の表示
財産名称:旧安中高等学校
所 在 地:安中市安中二丁目2926番1
3 調査内容
(1)事前調査
・成分分析の必要のある部材及び調査点数を把握するための設計図書及び現地の確認
・事前調査報告書の作成
(2)分析調査
・事前調査に基づく試料採取
・成分分析調査
・成分分析調査報告書の作成
(3)事前調査・分析調査の共通事項
・安中市職員及び安中市が委託した調査機関の職員が施設内に立ち入ります。
・建物の内外壁等を削って試料採取します。
4 調査期間
平成30年11月 ~ 平成31年1月
なお、調査日程については、県教育委員会と事前に調整します。
担当:安中市総務部企画課 岡田、金井
電話:027-382-1111(内線1022)
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■翌年平成31年2月14日にも、県と安中市との打合せが行われました。市の調査の結果、高レベルのアスベストが検出されたため、解体費用についての協議でした。
19******H31.02.14県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101919sh310214.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年2月14日(木) 9:30-10:00
場 所:県庁舎 293会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<市の考え>
・レベル1相当のアスベストが検出された部室棟については、現在の解体費の中で対応できないため、配慮してほしい。
・市議会で売買契約の議案審議を受ける上で、売買価格について合理的な説明が求められる。
<県の考え>
・安中市で解体費用の見積りを徴してほしい。その上で協議したい。
・また、その見積金額について、市側で対応可能か検討してほしい。
<結果>
・市で部室棟の解体に要する見積を徴し、再度協議する。
・平成31年3月市議会での議決は断念する。ただし、県・市とも平成30年度中に必要な協議を終えることを目指し、事務を進める。
○議事
岩瀬課長・先日、市で実施したアスベスト調査の結果をいただいた。
・これに対する市の考えを伺いたい。
町田課長・現地調査から始まり、22か所でアスベストの分析調査を行った結果、7か所でアスベストが検出された。
・検出された箇所とそれぞれのレベルを記載した資料を提供する。
・No1、2からはレベル2のアスベストが検出された。
・No14、16、17、19からはレベル3相当のアスベストが検出された。
・No21からはレベル1相当のアスベストが検出された。
・このうちNo1、2、21については、解体に当たり、大気汚染防止法に基づく届出が必要である。
阿部部長・本体の校舎外壁等からはアスベストが検出されなかったため、全体的に見ればほっとしている。
・また、体育館については、評価額があるものを無償でいただくということで、市がアスベストを処理することについては問題ないと考えている。
・ただ、部室棟からレベル1相当のアスベストが検出されたため、解体作業時に全体を覆うなどの対策が必要になる。
・これに伴い、解体費用が増加することから、県に考慮していただきたいというのが市の考えである。
岩瀬課長・工事費用についての積算はどうか。
阿部部長・積算は行っておらず、現状では考えていない。
・ただ、調査を行った業者によると、レベル1相当であれば平米単価25,000円程度の上乗せが必要になるとのことである。
町田課長・全体を覆って削る方法や、溶かして落とす方法など対応方法も色々あると聞いている。
・調査業者によると、一般的には建物全体を覆って削り落とす方法が採用され、その場合、表面積当たり25,000円/㎡が追加でかかるとのことである。
岩瀬課長・今回の調査結果について、市長まで報告しているか。
阿部部長・報告済みである。
・市長からは、レベル1相当については通常の解体単価では不足するため、県と協議するよう指示された。
岩瀬課長・県としては、費用の積算や根拠がないと協議を受けることができない。
・ただ、4億円程度だった売却価格が10年間で半減しており、さらに体育館及び格技場については無償とし、また、使用料を減額するなど考慮していることから、金額の調整は難しいと考えている。
・アスベストの対策にどれだけ追加費用が必要になるか、また、それを市側で負担できないか検討してほしい。
町田課長・市として、財産取得に当たり議会の議決が必要である。
・購入価格については、不動産鑑定評価額から解体費を減じ、体育館及び格技場は無償という説明である。
・解体費については、積算根拠の説明が必要と考えている。
・アスベストに係る対応について、しっかりと根拠を持っていないと答弁ができない。
・部室棟の解体費については、301万円で見ていると以前伺ったが、レベル1相当のアスベストが出たことでどれだけの差が出るか。
・アスベストが検出されたことについて、対外的に隠すものではない。
・市民に説明するためにも、解体費を増額していただきたい。
・また、10年間で県が失った利益について、個人的には理解もできるが、購入価格は不動産鑑定評価額から解体費を減じたものとしている。
・しっかりと説明ができるように準備をしたい。
岩瀬課長・譲渡価格については、体育館及び格技場の譲渡価格をゼロにし、さらに使用料を減免していることから、これらの中で吸収できるのではないか。
・県議会で質問された場合、そのように答える。
・市とすると、平成31年3月議会への議案提出は難しいという考えか。
阿部部長・これまで市議会に対しては、平成30年度中に取得すると答弁しているが、平成31年3月議会への議案提出は難しいと考えている。
・今後についてはできるだけ早く対応したい。
・また、平成31年3月議会への議案提出を見送ることについて、議会に説明も必要になる。遅れた理由についても説明する必要があり、その場合、アスベストについて言及せざるを得ない。
・部室棟の解体費について、現状の金額から倍増する可能性がある。
・このままの金額で契約した場合、なぜこの金額で契約したか説明ができないため、レベル1相当のアスベストについては考慮してほしい。
岩瀬課長・どちらにせよ、協議のもととなる金額が必要である。
阿部部長・具体的には見積があれば県は協議に応じるということか。
岩瀬課長・そうである。
・またその金額を市側で吸収できるかも検討してほしい。
町田課長・実際に見積を取ってみて、部室棟の解体費が301万円からいくらになるか。
・県が10年間で失った利益について、それを考慮するとなると市側で説明ができない。
・アスベストについては明確な答弁ができないと考えている。
・プロック塀などは、県の考えを聞き、市も理解したということで説明できると思う。
阿部部長・金額的な根拠がない中での協議はできないが、見積を取ってからの協議であればよいか。
岩瀬課長・よい。
阿部部長・部室棟以外の建物については県の基本単価でよいが、アスベストが検出された部室棟については見積を取得したい。
岩瀬課長・解体工事費の基本単価がないことから、過去に実施した前橋商業高校の解体工事費を参考に解体費用を積算した。
杉田主監・解体については、見積額の4掛け程度で工事が行えていたりすることもあるため、過去の実績から費用を算出している。
岩瀬課長・県としても建物の除却実績が少ないため、前橋商業高校の例を参考にしている。
阿部部長・なるべく早いうちに見積を取得し、再度協職を行わせていただきたい。
岩瀬課長・市としてのタイムリミットはあるのか。
町田課長・平成30年度中の取得が県との約束であった。
・平成30年度までの取得延期をお願いした際、県からは、これで最後ということを言われ、それを受けて平成30年度中に取得すると市譲会でも答弁してきた。
岩瀬課長・県としても議会との関係があるため、早期に対応したい。
・また、体制が変わると協議が難しくなる可能性もあるため、今年度中には協議を完了させたい。
別紙:旧群馬県立安中高等学校校舎・体育館・閣議場解体に伴う石綿含有建材調査(株式会社 環境技研)
**********
■この結果、平成31年3月13日に、安中市は県教委に対してアスベスト除去工事の見積書を提出しました。
20*****H31.03.13市から県への石綿除去・解体工事見積書*****ZIP ⇒ 2020101920axxxghh31031...
見積書(平成31年3月11日、株式会社パイプ環境サービス)合計金額7,700,000円
お見積書(平成31年3月2日、株式会社パイプ環境サービス)金額4,460,000円
**********
■そして年度末の平成31年3月27日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は部室等で見つかった高レベルのアスベスト除去工事費と解体費の取扱いについてです。
21*****H31.03.27県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101921sh310327.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年3月27日(水)9:55-10:20
場 所:県庁舎 241会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長
田中課長補佐(次期企画課長)、大野主査、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、秋山主任
○概要
<市の考え>
・部室棟のアスベスト除却工事費分については、売買価格から差し引いてほしい。
・アスベストの課題が解決されれば、工作物の除却費用や瑕疵担保資任等を問わない方向で市内部で調整したい。
<協議結果>
・今後、①~③の手順で進める。
①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
②市は県の回答をもって市長協議を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
③県は市の最終意思決定をもって知事協議を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
○議事
岩瀬課長・先日、部室棟のアスベスト除却工事等に係る見積をいただいたが、市の考えを聞きたい。
・解体工事の見積もいただいたが、部室棟の解体費は、売買価格の算定上考慮している。
阿部部長・市としては、部室棟の解体費も売買価格から差し引いてほしい。
企画課長・部室棟の解体費の見積は、県の積算より高い。
岩瀬課長・県から提示した解体費は、前商の例を参考に積算している。
杉田主監・業者は高く見積もる傾向があるので、実際に入札してみないとわからない。
阿部部長・大規模な解体になるため、どのくらいの額になるかわからない。
岩瀬課長・考慮するのはアスベスト除却工事の770万円でよいか。
阿部部長・解体費については、業者によって金額に差異があるので、県の積算でよい。
・アスベスト除却工事費については、売買価格で考慮してほしい;
町田課長・解体工事は例があまりないため、参考にするものがない。前商の例を参考に積算したと言えば対外的にも説明がつく。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費を売買価格から差し引くことについては、市長も了解しているのか。
・こちらも知事に説明する必要がある。
阿部部長・このことについては、市長協議を行い、了解を得た上で本日臨んでいる。
岩瀬課長・部室棟の解体費は、県の積算でお願いしたい。
・アスベスト除却工事費については、770万円で検討を進めたい。
杉田主監・いただいた見積を見る限りでは、解体費に計上されている足場代とアスベスト除却に計上されている官公庁手続費が相殺できることから、余分な経費が計上されていないと考えられる。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費については、県内部でも協議させていただく。
・ただし、ゴールは売買契約の締結である。
阿部部長・部室棟のアスベスト除却工事費の折り合いがつけば、これをもって妥結したい。
・市としてもこれ以上県に迷惑をかけられない。
岩瀬課長・昨年度、県から売買価格2億3千万円を提示しているが、もう一度価格について市長に確認いただきたい。
・県は、瑕疵担保責任を負わない取扱いなので、これについても市長に確認いただきたい。
町田課長・リスクを考えればきりがない。
阿部部長・土壌汚染も懸念されるが、これ以上検討事項を増やしても契約に至らないと思う。
岩瀬課長・平成31年3月20日付け群馬建設新聞に平成31年度早々に市が旧安中高校跡地の取得を目指すと報じられているがどうか。
阿部部長・市庁舎建設の有力候補地であり、平成30年度中に取得すると議会等では答弁している。
・アスベストの問題で平成30年度中の取得は難しい状況ということは、外部には淵らさないという前提で議員には非公式に伝えている。
岩瀬課長・岩井県議から、旧安中高校跡地への市庁舎の移転について市民に説明していないと言われたが、状況はどうか。
阿部部長・市庁舎の移転については、市民に説明していない。
町田課長・使用目的がない土地を購入することはできないため、市庁舎建設の有力候補地として対外的には説明している。
岩瀬課長・使用目的を示さなければ、市議会の議決を得ることは難しい。
阿部部長・現状のところ、市庁舎建設の有力候補地としか言えない。
・合併特例債の期限は、5年延長され、平成37年度である。
・それを目標と考えるとかなり出遅れてしまっている。
町田課長・首長選で庁舎建替を進めた候補者が落選している事例があるため、市長も懸念しているのではないか。
・今後、市民に説明し、その反応を見て対応を検討することとなる。
岩瀬課長・平成31年度早々には、仮契約を締結したい。
阿部部長・市としても平成30年度中に取得する約束で動いていた。
・アスベストの問題が片付けばすぐに動きたい。
岩瀬課長・今回は市の要望を預かったので、今後、県側の検討結果を回答したい。
・以下①~③の手順で進める。 .
①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
②市は県の回答をもって市長協謡を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
③県は市の最終意思決定をもって知事協鏃を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
・未利用地の処分は、県の最重要課題の一つである。
阿部部長・本件については前々から県に迷惑をかけているため、市としても跡地取得に向けて動いていきたい。
**********
■次は翌年度の令和元年6月10日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は引き続いて、高レベルのアスベスト除去工事費の取扱いについてです。
22*****R01.06.10県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:令和元年6月10日(月)14:00-14:15
場 所:県庁舎20階201会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、田中企画課長、大野係長、金井主任
県教委 柿沼管理課長、杉田建築主監、神成次長、山下次長
石島係長、秋山主任
○議事
柿沼課長・3月に要望のあった売却価格について、内部調整を行った結果、別紙資料のとおり、市の要望どおりアスベスト除去工事費を控除することとなった。
・これまでの交渉経緯もあり、この価格で決着したい。
・併せて工作物等の撤去は市で行うこととし、県は瑕疵担保責任を負わないことも今回確認させていただきたい。
・ただし、本回答は知事協議を行った結果ではない。今回の県の回答を再度市長に了解いただき、その回答をもって知事に報告する予定である。
・知事選挙もあり、県の最終判断は秋頃になる見込みである。
・市のスケジュールもご教示いただき、スケジュールのすり合わせも行いたい。
阿部部長・市では財産取得に係る議決事項となる。県の回答が秋頃となるのであれば、12月議会での対応となる。
・売却価格については以前から市の要望を出させていただいている。本来は30年度に決着するつもりで動いていたため県にも迷惑をかけたことは承知している。
・今回提示いただいた内容で市長に協議したい。
柿沼課長・購入は、土地開発基金で行うのか。また、庁舎建設予定地として説明するのか。
阿部部長・購入は、土地開発基金で行う。
・「庁舎建設予定地等」として取得する予定である。
・西毛広域幹線道路のことも絡めて、旧安中高校跡地の利活用を市民に説明していくこととなる。
柿沼課長・現在市民に活用いただいていると聞いている。
阿部部長・体育館等を市民が使用している。
柿沼課長・一度市民利用が始まるとなかなか利用を止めずらい。
阿部部長・現在の市民利用も含めて今後検討したい。
柿沼課長・年度内には決着したい。
・土地開発基金であれば、時期は問わないということでよいか。
阿部部長・基金残高はちょうど、売却価格くらいある。市としては本年度の9月頃の購入で考えていた。
柿沼課長・県においては処分にあたり議決は不要であることを確認している。
・一度跡地の購入について外部に情報が出たと聞いている。
阿部部長・昨年度群馬建設新聞に旧安中高等学校跡地の取得について記事が出てしまった。
・27、28年度に行った市庁舎建設に係る検討委員会の報告書に旧安中高校跡地の情報が記載されており、その情報が記事となってしまったようである。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミングも難しい。
阿部部長・市長は選挙のことを気にしているようである。
・ただし、現在の市庁舎も耐震に問題があり、現状のまま使用し続けることも防災の面から厳しい。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミング及び内容等については、県と市で充分すり合わせを行ってから同じタイミングで行いたい。
阿部部長・承知した。
石島係長・現在跡地は教育財産となっており、売買にあたっては用途廃止手続き等が発生するが、一度行うと後戻りできないため、県の最終判断後に手続きは開始したい。
柿沼課長・跡地は、市に管理していただいているが、管理上問題は生じているか。
阿部部長・特段の問題は生じていない。
別紙:R1.6.10(県から市に手交)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額 8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影馨については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
**********
■そして同月6月26日に、安中市長から県教委長あてに、安中高校跡地の売却価格について県の提示金額に同意する旨の書面が出されました。
23*****R01.06.26安中市長から県あて同意文書*****ZIP ⇒ 2020101923pir010626.zip
安企発516号
令和元年6月14日
群馬県教育委員会教育長 様
安中市長 茂木 英子
旧安中高等学校跡地売買価格について
令和元年6月10日に示された旧安中高等学校跡地の売却価格について、提示された下記金額のとおり同意いたします。
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
安中市総務部企画課企画調整係
担当:大野・金井
※収受印:群馬県教育委員会1.6.26管理課収受
別紙:R1.6.10(県提示)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影響については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
**********
【ひらく会情報部・この項続く】
16*****H30.10.03県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101916sh301003.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年10月3日 15:00-15:50
場 所:県庁295会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、田中建築住宅課長 ほか
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監 ほか
○概要
<安中市>
・購入する方針に変更はない。
・県提示額232,667千円で売却額が妥結したとは考えていない。
・照明柱等の工作物についても、庁内調整は完了していない。
<県教委>
・県提示額232,667千円で売却額が妥結した。
・平成21年度の提示額から2億円以上下落し、財産価値を体育館・格技場は0円とし、使用料も減額している。
・アスベスト及びブロック塀について、県での対応は困難である。
・瑕疵担保責任も負えない。
・不動産売買に伴う各リスクについて、何をどこまで調査し、調査・リスク除去の費用負担をどうしたいのか、市の考えをまとめて示してほしい。
<安中市>
・安中市の対応については、遅くとも今月中に再度連絡する。
○議事
岩瀬課長・今回、アスベストやブロック塀についての照会をいただいたため、県教委内で検討を行った。
・飛散性アスベストについては、H17、18に文科省の指示により調査を行っているが、旧安中高校では検出されていない。
・石綿含有保温材については、H26には廃校となっていたため調査を実施していない。
・石綿板などのレベル3アスベストについては、調査を行っていないが、こちらで積算した建物解体費の中に含んでいる。
・また、H20から財産の売買に係る交渉をしている中、昨年度金額面は妥結している。
・この段階で県がアスベストに係る処理費用又を負担することは困難であり、通常、県と行政間で契約を結ぶ場合、県は瑕疵担保責任を負わない。
・プロック塀については、ご存知のとおり旧安中高校周辺に数百m存在している。
・ただし、応急対策は済んでいること、県では違法建築ではなく既存不適格と考えていることから、市側での外構工事等に合わせて対応してもらうことが良いと考えている。
阿部部長・市として、売却価格が妥結したとは引き継いでいない。
町田課長・自分も同様の考えである。
・県から金額を示していただき、その中の解体費について精査している中で照明等の工作物の撤去費の問題が生じたため、内部検討を行っている段階である。
岩瀬課長・では昨年12 月末の回答は何だったのか。
町田課長・12 月以前に旧安中高校自体を購入することは市長の合意を得ており、体育館及び格技場の財産価値・解体養のことを詰めていたため、それに対する回答をしたと考えている。
・また、その後、前総務部長(現副市長)から解体費について精査するように指示があったため、これまで検討を続けてきた。
御園係長・昨年の12月28日の話では県提示額の2.3億円で市長の合意を得たと記録しており、県とすると、売却価格は妥結したと考えている。
・また、工作物の解体費についても市内部の調整は完了したと伺ったはずだが。
町田課長・照明等工作物の撤去費用の扱いについて、市内部での意思決定はできておらず、調整中の段階である。
御園係長・今年の8月28日に工作物の解体費の問題はクリアされたと伺っており、今回はそれを踏まえて、新たにアスベスト及びプロック塀について県の考え方を尋ねられたと県では認識しているため、前提が変わる。
岩瀬課長・お互いの認識がズレているのではないか。
・また、そもそもの話になるが、市は買う気があるのか。
阿部部長・間違いなく買う意思はある。
・市としてもこれまで延期してきた経緯から、今回の購入時期が最終とも考えている。
町田課長・跡地購入については市議会でも話をしている。
・ただ、現状では活用方法について確定した話はできていない。
岩瀬課長・不動産の売買については土壌汚染や地下埋設物の有無など、話として出ているもの以外にも様々なリスクが存在する。
・市でも学校を持っているため、学校施設が有するリスクの可能性を把握した上で、平成20年度以降協諮してきたものと考えている。
・リスクを把握するために調査を行えば費用も生じる。
・市として、どこまでリスクを調査し、県に対してどこまで負担を求める考えなのか示してほしい。
田中課長・アスベストについては、県で過去に階段裏等の吹き付けアスベストの調査を実施したとのことであり、その報告書も確認させてもらった。
・市の不安要素とすると、建物外壁にアスベストが含まれているかどうかが大きい。
・市の施設を解体するために調査を行い、実際に検出された事例があり、解体費の桁が変わってしまった。
・建物解体費として1.2億円みてもらっているが、外壁にアスベストが含まれていた場合、2億円を超える可能性もある。
・可能であれば、何㎡に1箇所の割合で調査をしていただければと思う。
杉田主監・県でも外壁アスベストは問題となっており、県立学校でも改修等の際に調査を行い、実際に検出されることもある。
田中課長・県としてはアスベストの飛散防止措置を行わずに解体しろ、と言うつもりなのか。
杉田主監・そうではなく、法令に従って解体する必要はある。
阿部部長・今更調査を行うのが難しいことはわかる。
・ただ、今年度に市で行った工事の際に外壁アスベストが出たこともあり、瑕疵担保責任がないとすることは危険すぎる。
・少量であれば今みてもらっている解体費の中で対応できるが、大量の場合、ある程度は考慮してもらいたい。
・外壁は実際に調査してみないとアスベストがあるかどうか、またどれだけ含まれているかわからない。
・また、県と市がそれぞれどこまで負担するかといった話にもなる。
・各種リスクについて、市としてはどこまで県に対応してほしいかをまとめて示してほしい。
・次々に要望を出されても、県として対応が困難である。
・そもそも、過去4億円だった売却価格が2億円まで下がっており、県として得べかりし利益を失っている。
・また、昨年度の交渉の中で、現在使っている体育館と格技場の財産価値を0円としている。
・さらに、使用料も減額しており、県としてかなり譲歩している。その点について市はどう考えるか。
・売却価格について、市と合意したということで知事まで報告を行っている。この時点で価格を変えるのは、正直なところ難しい。
町田課長・売買交渉を始めてから10年経過し、安中市として買う意思を示していたことで、県の動きを縛っていたこともある。
・売買の条件については、過去も今も基本的な部分は変わらずに市内部でも話をしている。
・ただ、アスベストやブロック塀というリスクについて、市として敏感になっている。
・市民及び議会への説明も必須になるため、今のままでは厳しい。
・また、既存不適格のブロック塀を売買価格に反映しないまま市の税金で取得することも困難である。
阿部部長・ブロック塀は、庁舎の建替えに先んじて撤去等を行う必要がある。
・市内の学校施設についてはすでに撤去を始めている。
・旧安中高校のブロック塀を取り壊す費用を捻出することについては、住民説明等が必要とも考えている。
・大阪の地震がなければこの問題はなかったが、起こってしまった以上、この撤去費用も県からもらうべきだと市民は考える。
田嶋係長・県道を市道に移管する場合、県職員と市職員双方の立会いの下、移管道路の確認を行った
・その際、亀裂等が確認できた場合は、県負担で修繕してもらった。今回も同様の考えではないのか。
杉田主監・既存不適格が存在しても、建築基準法上違法ではない。
・既存不適格を全て改修するとなると億単位の予算が必要となる。
町田課長・ブロック塀について、違法ではなく既存不適格だというが、お役所言葉であり市民から見たら同じ。
・壊すべきブロック塀を市でもらい受け、市の予算で壊すことについて対外的に説明できるかというと難しい。
岩瀬課長・今回は、市から投げかけられた問いかけに対して、県としての考えは述べたとおりである。
・この10年の間に減少した利益もあり、県が譲歩した部分もあるため、リスクは市で吸収してほしい。
・また、小出しに対応を求められても困難なため、市が考えるリスクはまとめ、整理したうえで示してほしい。
阿部部長・売買交渉を始めてから10年経過する中で条件も変化し、交渉を難しくさせてしまった。
・また、今までは具体的な精査ができていなかったり、していなかった部分もあった。
・市とすると昨年12月に売買価格が決着したという認識はなかったが、売買時期をあまり遅れさせることができないもの事実である。
・いただいた内容について、持ち帰り市長を含めて検討したい。
・瑕疵担保については、県でも検討してほしい。
岩瀬課長・県とすると、これまで瑕疵担保責任を負うこととした事例はないことは確認済みである。
・県が瑕疵担保責任を負うことは困難である。
阿部部長・もっと前に具体的な話をしていればいろいろ調整できたのかなという考えはある。
・地震など、悪い状況が重なったこともあると思うが、市の決断が遅かったこともある。
・もう少し内部で精査し、早めに回答したい。
・また、照明等工作物もまだ保留状態にあると考えていたため、それも含めた上で回答したい。
・ここで躓いたら次の事業(庁舎建設)は消えてしまうため、慎重に対応している。遅くとも今月中には回答したい。
以上
**********
■翌月11月8日に再び安中市と群馬県教委との間で打合せが行われました。議題は主にアスベスト調査でした。
17*****H30.11.08県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101917sh301108.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年11月8日(木) 10:05-10:30
場 所:昭和庁舎 22会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<県教委>
・アスベスト調査を県で実施するのは困難である。
・市で調査する場合、県は調査に協力するが、文書で依頼してほしい。
・調査の結果アスベストが検出され、その処理について県に負担を求めるのであれば、調査・分析の手順及び方法について県と調整するよう求める。
・平成30年10月3日(水)に提示した3点(市が考慮したいリスクの範囲、ブロック塀、瑕疵担保責任)について、市長と協議を進めてほしい。
<安中市>
・アスベストの調査について、市の予算で行いたいため、持ち帰り調整する。
・調査方法については事前に県と調整する。
・外壁アスベストの有無が最大の懸案であり、最優先課題である。他は大きな問題ではないが、検討を進める。
<結論>
・アスベストの調査は市の予算で実施。
・調査方法等について市内部で検討し、事前に県と調整する。
○議事
町田課長・市としての懸念事項である、(安中高校の)壁外にアスベストが含まれているかどうか、売買を行うに当たって、事前に県でアスベスト調査を行えないか。
・県では無理ということであれば、市の費用を使って調査することができるかを伺いたい。
岩瀬課長・平成30年10月3日(水)の打ち合わせで県の考えを3点お伝えした。
①不動産売買に伴う様々なリスクを市がどう考えるかを整理してほしい。
➁10年前から売却価格が2億円下がっていること、(体育館・格技場の)使用料を減額するなど県としても譲歩していることから、アスベスト及びブロック塀について県での対応は困難であること。
③瑕疵担保責任について、後々になっての予算措置は厳しく、相手方が公共団体の場合は設けている例はないので負えないこと。
・今回の市からの回答は、アスベスト関係のみということでよいか。(阿部部長、町田課長両名頷く)
・売却価格が当初提示から2億円下がっており、県としてアスベストについて費用負担することが難しいことから、アスベスト撤去時の県負担を前提とした県での調査は困難である。
・市の負担で調査するのであれば協力する。ただし、県の施設であることから調査に当たっては依頼文書をいただきたい。
・アスベストの撤去についても県での対応は難しいことに変わりはないが、調査の結果アスベストが検出された場合、県に対応を求める考えがあるならば、調査手法について打ち合わせを行いたい。
・市の負担で撤去するということであれば、調査手法については安中市で調整してもらえればよい。
阿部部長・調査手法については、県と市で協議をしながらと考えている。
町田課長・交渉開始から10年間経ち、協議自体が停滞した中で今年まで来てしまったが、スケジュールも厳しいため、持ち帰り早急に検討したい。
阿部部長・アスベストの調査結果によっては調整も生じるかもしれないため、早急に進めたい。
町田課長・調査に当たっては業者に委託する必要があるが、市としても突発的な支出となるため、予算の調整も必要となる。
・また、調査に当たっては建築部門の意見も確認したい。
・調査指針があると思うので、それに基づいて検討したい。
阿部部長・市とすると、まずは調査だけでもさせてもらいたいと考えている。
岩瀬課長・市長・副市長と協議したとのことだが、どのような感触か。
・前回打ち合わせ時にお伝えした3点について、何か話はあったか。
町田課長・前回の打ち合わせ結果を市で作成した記録に基づいて報告するとともに、協議させてもらった。
・市長自身は平成30年度中に購入するという県との約束を履行しなければという思いだが、アスベストの問題だけはクリアしたいと考えている。
阿部部長・アスベストの問題がクリアできれば、瑕疵担保の問題もクリアできるはず。
・交渉開始から10年近くも伸ばし伸ばしになり、いよいよ今年度中に購入という約束だが、アスベストの問題だけは避けられない。
・他の課題は検討の余地があるが、まずはこれをクリアしないと先に進まない。
・万が一、莫大な処理費用が発生するということになれば、市長の政治的責任問題にも発展する。
岩瀬課長・土壌汚染やプロック塀など、他のリスクについても市長に伺ってほしい。
阿部部長・土壌汚染はないと考えている。
町田課長・校舎敷地は旧安中町からの寄付であり、校庭を広げるに当たって民地を購入しているようである。
・有田屋の醤油工場だった土地だが、それ以前の土地の履歴は分からない。
岩瀬課長・ブロック塀についても気になるところだがどうか。
阿部部長・ブロック塀についても市長に相談したが、アスベストの方が問題が大きいため、まずはアスベスト優先と考えている。
岩瀬課長・アスベストの調査が終わらないと他も進まないということか。
阿部部長・アスベストに比べ他は大きな問題ではないが、検討は進めたい。
岩瀬課長・近々の事例から、市とするとアスベストについては慎重に進めたいということか。
・今回の案件について、市に持ち帰って検討ということでよいか。
阿部部長・持ち帰り、できるだけ早期に回答したい。
御園係長・市の平成31年3月議会に諮るということだが、アスベストの調査に2か月程度かかるのではないか。
阿部部長・調査、分析、結果確定までに約2か月を要すると聞いている。
町田課長・市とすると何とか2~3週間で行いたい。
御園係長・アスベストの問題がクリアされたとしても、他の課題もある。
・そのあとに調整等ということになると、3月議会には間に合わなくなってしまうのでは。
阿部部長・調整等が長引いた場合、議会に間に合わなくなってしまうことは承知している。
・スケジュールについては、市内部で検討している。
岩瀬課長・先日、合併特例債の話があったがどうか。
町田課長・それは大丈夫である。 ※意図不明
・アスベストのリスクについて、もっと前の段階で把握できればよかった。
・平成30年度中に取得ということで議会で答弁していることから、購入を延期する場合、なぜ延期するか説明しなければならない。
・3月議会に間に合うように、今日の結果を受けて検討したい。
阿部部長・ギリギリになって色々注文を付け申し訳ないが、これだけはクリアしなければならないというのが市としての意見である。
・これをクリアできれば、その他は何とかなるのではないか。
御園係長・市からの連絡待ちということでよいか。
町田課長・よい。
・まずは調査に要する予算を財政課と調整したい。
阿部部長・そんなに大きな金額ではないと聞いている。
町田課長・1箇所5、6万円で5、6か所と聞いているが、指針に沿っているかわからないため、建築部門に確認したい。
**********
■同月末の11月28日、安中市からアスベスト調査許可依頼が県に出されたことから、県教委は調査を認める旨の回答を同日安中市に出しました。
18*****H30.11.28県から安中市への石綿調査回答文*****ZIP ⇒ 2020101918th301128.zip
教管第○-〇号
平成30年○月○日
安中市長 茂木 英子 様
群馬県教育委員会
教育長 笠原 寛
(管 理 課)
旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について(回答)
平成30年11月28日付け安企発第1527号で申請のありました石綿含有建材の調査については、申請の内容を認めることとしましたので通知いたします。現地での調査の際は、県教育委員会の職員も立会うこととしますので、ご了承ください。
なお、各調査報告書等が調査機関から市宛てに提出されましたら、県教育委員会に当該報 告書等の写しの提供をお願いいたします。
担当:管理課県立学校財務係 片野
電話:027-226-4545
=====H30.11.28安中市長から県教委長あて許可依頼=====
安企発第1527号
平成30年11月28日
群馬県教育委員会教育長 笠原 寛 様
安中市長 茂木 英子
(安中市総務部企画課)
旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について
このことについて、下記のとおり調査したいので、許可をお願いします。
記
1 内 容
旧安中高等学校を購入するに当たり、敷地内にある施設における石綿含有建材の使用の有無を確認するため、安中市が調査します。
2 物件の表示
財産名称:旧安中高等学校
所 在 地:安中市安中二丁目2926番1
3 調査内容
(1)事前調査
・成分分析の必要のある部材及び調査点数を把握するための設計図書及び現地の確認
・事前調査報告書の作成
(2)分析調査
・事前調査に基づく試料採取
・成分分析調査
・成分分析調査報告書の作成
(3)事前調査・分析調査の共通事項
・安中市職員及び安中市が委託した調査機関の職員が施設内に立ち入ります。
・建物の内外壁等を削って試料採取します。
4 調査期間
平成30年11月 ~ 平成31年1月
なお、調査日程については、県教育委員会と事前に調整します。
担当:安中市総務部企画課 岡田、金井
電話:027-382-1111(内線1022)
**********
■翌年平成31年2月14日にも、県と安中市との打合せが行われました。市の調査の結果、高レベルのアスベストが検出されたため、解体費用についての協議でした。
19******H31.02.14県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101919sh310214.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年2月14日(木) 9:30-10:00
場 所:県庁舎 293会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<市の考え>
・レベル1相当のアスベストが検出された部室棟については、現在の解体費の中で対応できないため、配慮してほしい。
・市議会で売買契約の議案審議を受ける上で、売買価格について合理的な説明が求められる。
<県の考え>
・安中市で解体費用の見積りを徴してほしい。その上で協議したい。
・また、その見積金額について、市側で対応可能か検討してほしい。
<結果>
・市で部室棟の解体に要する見積を徴し、再度協議する。
・平成31年3月市議会での議決は断念する。ただし、県・市とも平成30年度中に必要な協議を終えることを目指し、事務を進める。
○議事
岩瀬課長・先日、市で実施したアスベスト調査の結果をいただいた。
・これに対する市の考えを伺いたい。
町田課長・現地調査から始まり、22か所でアスベストの分析調査を行った結果、7か所でアスベストが検出された。
・検出された箇所とそれぞれのレベルを記載した資料を提供する。
・No1、2からはレベル2のアスベストが検出された。
・No14、16、17、19からはレベル3相当のアスベストが検出された。
・No21からはレベル1相当のアスベストが検出された。
・このうちNo1、2、21については、解体に当たり、大気汚染防止法に基づく届出が必要である。
阿部部長・本体の校舎外壁等からはアスベストが検出されなかったため、全体的に見ればほっとしている。
・また、体育館については、評価額があるものを無償でいただくということで、市がアスベストを処理することについては問題ないと考えている。
・ただ、部室棟からレベル1相当のアスベストが検出されたため、解体作業時に全体を覆うなどの対策が必要になる。
・これに伴い、解体費用が増加することから、県に考慮していただきたいというのが市の考えである。
岩瀬課長・工事費用についての積算はどうか。
阿部部長・積算は行っておらず、現状では考えていない。
・ただ、調査を行った業者によると、レベル1相当であれば平米単価25,000円程度の上乗せが必要になるとのことである。
町田課長・全体を覆って削る方法や、溶かして落とす方法など対応方法も色々あると聞いている。
・調査業者によると、一般的には建物全体を覆って削り落とす方法が採用され、その場合、表面積当たり25,000円/㎡が追加でかかるとのことである。
岩瀬課長・今回の調査結果について、市長まで報告しているか。
阿部部長・報告済みである。
・市長からは、レベル1相当については通常の解体単価では不足するため、県と協議するよう指示された。
岩瀬課長・県としては、費用の積算や根拠がないと協議を受けることができない。
・ただ、4億円程度だった売却価格が10年間で半減しており、さらに体育館及び格技場については無償とし、また、使用料を減額するなど考慮していることから、金額の調整は難しいと考えている。
・アスベストの対策にどれだけ追加費用が必要になるか、また、それを市側で負担できないか検討してほしい。
町田課長・市として、財産取得に当たり議会の議決が必要である。
・購入価格については、不動産鑑定評価額から解体費を減じ、体育館及び格技場は無償という説明である。
・解体費については、積算根拠の説明が必要と考えている。
・アスベストに係る対応について、しっかりと根拠を持っていないと答弁ができない。
・部室棟の解体費については、301万円で見ていると以前伺ったが、レベル1相当のアスベストが出たことでどれだけの差が出るか。
・アスベストが検出されたことについて、対外的に隠すものではない。
・市民に説明するためにも、解体費を増額していただきたい。
・また、10年間で県が失った利益について、個人的には理解もできるが、購入価格は不動産鑑定評価額から解体費を減じたものとしている。
・しっかりと説明ができるように準備をしたい。
岩瀬課長・譲渡価格については、体育館及び格技場の譲渡価格をゼロにし、さらに使用料を減免していることから、これらの中で吸収できるのではないか。
・県議会で質問された場合、そのように答える。
・市とすると、平成31年3月議会への議案提出は難しいという考えか。
阿部部長・これまで市議会に対しては、平成30年度中に取得すると答弁しているが、平成31年3月議会への議案提出は難しいと考えている。
・今後についてはできるだけ早く対応したい。
・また、平成31年3月議会への議案提出を見送ることについて、議会に説明も必要になる。遅れた理由についても説明する必要があり、その場合、アスベストについて言及せざるを得ない。
・部室棟の解体費について、現状の金額から倍増する可能性がある。
・このままの金額で契約した場合、なぜこの金額で契約したか説明ができないため、レベル1相当のアスベストについては考慮してほしい。
岩瀬課長・どちらにせよ、協議のもととなる金額が必要である。
阿部部長・具体的には見積があれば県は協議に応じるということか。
岩瀬課長・そうである。
・またその金額を市側で吸収できるかも検討してほしい。
町田課長・実際に見積を取ってみて、部室棟の解体費が301万円からいくらになるか。
・県が10年間で失った利益について、それを考慮するとなると市側で説明ができない。
・アスベストについては明確な答弁ができないと考えている。
・プロック塀などは、県の考えを聞き、市も理解したということで説明できると思う。
阿部部長・金額的な根拠がない中での協議はできないが、見積を取ってからの協議であればよいか。
岩瀬課長・よい。
阿部部長・部室棟以外の建物については県の基本単価でよいが、アスベストが検出された部室棟については見積を取得したい。
岩瀬課長・解体工事費の基本単価がないことから、過去に実施した前橋商業高校の解体工事費を参考に解体費用を積算した。
杉田主監・解体については、見積額の4掛け程度で工事が行えていたりすることもあるため、過去の実績から費用を算出している。
岩瀬課長・県としても建物の除却実績が少ないため、前橋商業高校の例を参考にしている。
阿部部長・なるべく早いうちに見積を取得し、再度協職を行わせていただきたい。
岩瀬課長・市としてのタイムリミットはあるのか。
町田課長・平成30年度中の取得が県との約束であった。
・平成30年度までの取得延期をお願いした際、県からは、これで最後ということを言われ、それを受けて平成30年度中に取得すると市譲会でも答弁してきた。
岩瀬課長・県としても議会との関係があるため、早期に対応したい。
・また、体制が変わると協議が難しくなる可能性もあるため、今年度中には協議を完了させたい。
別紙:旧群馬県立安中高等学校校舎・体育館・閣議場解体に伴う石綿含有建材調査(株式会社 環境技研)
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■この結果、平成31年3月13日に、安中市は県教委に対してアスベスト除去工事の見積書を提出しました。
20*****H31.03.13市から県への石綿除去・解体工事見積書*****ZIP ⇒ 2020101920axxxghh31031...
見積書(平成31年3月11日、株式会社パイプ環境サービス)合計金額7,700,000円
お見積書(平成31年3月2日、株式会社パイプ環境サービス)金額4,460,000円
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■そして年度末の平成31年3月27日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は部室等で見つかった高レベルのアスベスト除去工事費と解体費の取扱いについてです。
21*****H31.03.27県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101921sh310327.zip
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年3月27日(水)9:55-10:20
場 所:県庁舎 241会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長
田中課長補佐(次期企画課長)、大野主査、金井主任
県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、秋山主任
○概要
<市の考え>
・部室棟のアスベスト除却工事費分については、売買価格から差し引いてほしい。
・アスベストの課題が解決されれば、工作物の除却費用や瑕疵担保資任等を問わない方向で市内部で調整したい。
<協議結果>
・今後、①~③の手順で進める。
①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
②市は県の回答をもって市長協議を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
③県は市の最終意思決定をもって知事協議を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
○議事
岩瀬課長・先日、部室棟のアスベスト除却工事等に係る見積をいただいたが、市の考えを聞きたい。
・解体工事の見積もいただいたが、部室棟の解体費は、売買価格の算定上考慮している。
阿部部長・市としては、部室棟の解体費も売買価格から差し引いてほしい。
企画課長・部室棟の解体費の見積は、県の積算より高い。
岩瀬課長・県から提示した解体費は、前商の例を参考に積算している。
杉田主監・業者は高く見積もる傾向があるので、実際に入札してみないとわからない。
阿部部長・大規模な解体になるため、どのくらいの額になるかわからない。
岩瀬課長・考慮するのはアスベスト除却工事の770万円でよいか。
阿部部長・解体費については、業者によって金額に差異があるので、県の積算でよい。
・アスベスト除却工事費については、売買価格で考慮してほしい;
町田課長・解体工事は例があまりないため、参考にするものがない。前商の例を参考に積算したと言えば対外的にも説明がつく。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費を売買価格から差し引くことについては、市長も了解しているのか。
・こちらも知事に説明する必要がある。
阿部部長・このことについては、市長協議を行い、了解を得た上で本日臨んでいる。
岩瀬課長・部室棟の解体費は、県の積算でお願いしたい。
・アスベスト除却工事費については、770万円で検討を進めたい。
杉田主監・いただいた見積を見る限りでは、解体費に計上されている足場代とアスベスト除却に計上されている官公庁手続費が相殺できることから、余分な経費が計上されていないと考えられる。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費については、県内部でも協議させていただく。
・ただし、ゴールは売買契約の締結である。
阿部部長・部室棟のアスベスト除却工事費の折り合いがつけば、これをもって妥結したい。
・市としてもこれ以上県に迷惑をかけられない。
岩瀬課長・昨年度、県から売買価格2億3千万円を提示しているが、もう一度価格について市長に確認いただきたい。
・県は、瑕疵担保責任を負わない取扱いなので、これについても市長に確認いただきたい。
町田課長・リスクを考えればきりがない。
阿部部長・土壌汚染も懸念されるが、これ以上検討事項を増やしても契約に至らないと思う。
岩瀬課長・平成31年3月20日付け群馬建設新聞に平成31年度早々に市が旧安中高校跡地の取得を目指すと報じられているがどうか。
阿部部長・市庁舎建設の有力候補地であり、平成30年度中に取得すると議会等では答弁している。
・アスベストの問題で平成30年度中の取得は難しい状況ということは、外部には淵らさないという前提で議員には非公式に伝えている。
岩瀬課長・岩井県議から、旧安中高校跡地への市庁舎の移転について市民に説明していないと言われたが、状況はどうか。
阿部部長・市庁舎の移転については、市民に説明していない。
町田課長・使用目的がない土地を購入することはできないため、市庁舎建設の有力候補地として対外的には説明している。
岩瀬課長・使用目的を示さなければ、市議会の議決を得ることは難しい。
阿部部長・現状のところ、市庁舎建設の有力候補地としか言えない。
・合併特例債の期限は、5年延長され、平成37年度である。
・それを目標と考えるとかなり出遅れてしまっている。
町田課長・首長選で庁舎建替を進めた候補者が落選している事例があるため、市長も懸念しているのではないか。
・今後、市民に説明し、その反応を見て対応を検討することとなる。
岩瀬課長・平成31年度早々には、仮契約を締結したい。
阿部部長・市としても平成30年度中に取得する約束で動いていた。
・アスベストの問題が片付けばすぐに動きたい。
岩瀬課長・今回は市の要望を預かったので、今後、県側の検討結果を回答したい。
・以下①~③の手順で進める。 .
①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
②市は県の回答をもって市長協謡を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
③県は市の最終意思決定をもって知事協鏃を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
・未利用地の処分は、県の最重要課題の一つである。
阿部部長・本件については前々から県に迷惑をかけているため、市としても跡地取得に向けて動いていきたい。
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■次は翌年度の令和元年6月10日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は引き続いて、高レベルのアスベスト除去工事費の取扱いについてです。
22*****R01.06.10県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒
旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:令和元年6月10日(月)14:00-14:15
場 所:県庁舎20階201会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、田中企画課長、大野係長、金井主任
県教委 柿沼管理課長、杉田建築主監、神成次長、山下次長
石島係長、秋山主任
○議事
柿沼課長・3月に要望のあった売却価格について、内部調整を行った結果、別紙資料のとおり、市の要望どおりアスベスト除去工事費を控除することとなった。
・これまでの交渉経緯もあり、この価格で決着したい。
・併せて工作物等の撤去は市で行うこととし、県は瑕疵担保責任を負わないことも今回確認させていただきたい。
・ただし、本回答は知事協議を行った結果ではない。今回の県の回答を再度市長に了解いただき、その回答をもって知事に報告する予定である。
・知事選挙もあり、県の最終判断は秋頃になる見込みである。
・市のスケジュールもご教示いただき、スケジュールのすり合わせも行いたい。
阿部部長・市では財産取得に係る議決事項となる。県の回答が秋頃となるのであれば、12月議会での対応となる。
・売却価格については以前から市の要望を出させていただいている。本来は30年度に決着するつもりで動いていたため県にも迷惑をかけたことは承知している。
・今回提示いただいた内容で市長に協議したい。
柿沼課長・購入は、土地開発基金で行うのか。また、庁舎建設予定地として説明するのか。
阿部部長・購入は、土地開発基金で行う。
・「庁舎建設予定地等」として取得する予定である。
・西毛広域幹線道路のことも絡めて、旧安中高校跡地の利活用を市民に説明していくこととなる。
柿沼課長・現在市民に活用いただいていると聞いている。
阿部部長・体育館等を市民が使用している。
柿沼課長・一度市民利用が始まるとなかなか利用を止めずらい。
阿部部長・現在の市民利用も含めて今後検討したい。
柿沼課長・年度内には決着したい。
・土地開発基金であれば、時期は問わないということでよいか。
阿部部長・基金残高はちょうど、売却価格くらいある。市としては本年度の9月頃の購入で考えていた。
柿沼課長・県においては処分にあたり議決は不要であることを確認している。
・一度跡地の購入について外部に情報が出たと聞いている。
阿部部長・昨年度群馬建設新聞に旧安中高等学校跡地の取得について記事が出てしまった。
・27、28年度に行った市庁舎建設に係る検討委員会の報告書に旧安中高校跡地の情報が記載されており、その情報が記事となってしまったようである。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミングも難しい。
阿部部長・市長は選挙のことを気にしているようである。
・ただし、現在の市庁舎も耐震に問題があり、現状のまま使用し続けることも防災の面から厳しい。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミング及び内容等については、県と市で充分すり合わせを行ってから同じタイミングで行いたい。
阿部部長・承知した。
石島係長・現在跡地は教育財産となっており、売買にあたっては用途廃止手続き等が発生するが、一度行うと後戻りできないため、県の最終判断後に手続きは開始したい。
柿沼課長・跡地は、市に管理していただいているが、管理上問題は生じているか。
阿部部長・特段の問題は生じていない。
別紙:R1.6.10(県から市に手交)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額 8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影馨については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
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■そして同月6月26日に、安中市長から県教委長あてに、安中高校跡地の売却価格について県の提示金額に同意する旨の書面が出されました。
23*****R01.06.26安中市長から県あて同意文書*****ZIP ⇒ 2020101923pir010626.zip
安企発516号
令和元年6月14日
群馬県教育委員会教育長 様
安中市長 茂木 英子
旧安中高等学校跡地売買価格について
令和元年6月10日に示された旧安中高等学校跡地の売却価格について、提示された下記金額のとおり同意いたします。
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
安中市総務部企画課企画調整係
担当:大野・金井
※収受印:群馬県教育委員会1.6.26管理課収受
別紙:R1.6.10(県提示)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影響については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
**********
【ひらく会情報部・この項続く】