市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【安中市庁舎建替え問題】庁舎移転先ありきの安高跡地買取過程から見えてくる市民懇談会の猿芝居(2)

2020-10-25 23:56:00 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題
■その2ヵ月後の平成30年10月3日に、県側と市側が県庁で跡地買取にかかる細部の詰めの打合せをしました。内容は次の通りです。

16*****H30.10.03県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101916sh301003.zip
    旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年10月3日 15:00-15:50
場 所:県庁295会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、田中建築住宅課長 ほか
    県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監 ほか
○概要
<安中市>
 ・購入する方針に変更はない。
 ・県提示額232,667千円で売却額が妥結したとは考えていない。
 ・照明柱等の工作物についても、庁内調整は完了していない。
<県教委>
 ・県提示額232,667千円で売却額が妥結した。
 ・平成21年度の提示額から2億円以上下落し、財産価値を体育館・格技場は0円とし、使用料も減額している。
 ・アスベスト及びブロック塀について、県での対応は困難である。
 ・瑕疵担保責任も負えない。
 ・不動産売買に伴う各リスクについて、何をどこまで調査し、調査・リスク除去の費用負担をどうしたいのか、市の考えをまとめて示してほしい。
<安中市>
 ・安中市の対応については、遅くとも今月中に再度連絡する。
○議事
岩瀬課長・今回、アスベストやブロック塀についての照会をいただいたため、県教委内で検討を行った。
    ・飛散性アスベストについては、H17、18に文科省の指示により調査を行っているが、旧安中高校では検出されていない。
    ・石綿含有保温材については、H26には廃校となっていたため調査を実施していない。
    ・石綿板などのレベル3アスベストについては、調査を行っていないが、こちらで積算した建物解体費の中に含んでいる。
    ・また、H20から財産の売買に係る交渉をしている中、昨年度金額面は妥結している。
    ・この段階で県がアスベストに係る処理費用又を負担することは困難であり、通常、県と行政間で契約を結ぶ場合、県は瑕疵担保責任を負わない。
    ・プロック塀については、ご存知のとおり旧安中高校周辺に数百m存在している。
    ・ただし、応急対策は済んでいること、県では違法建築ではなく既存不適格と考えていることから、市側での外構工事等に合わせて対応してもらうことが良いと考えている。
阿部部長・市として、売却価格が妥結したとは引き継いでいない。
町田課長・自分も同様の考えである。
    ・県から金額を示していただき、その中の解体費について精査している中で照明等の工作物の撤去費の問題が生じたため、内部検討を行っている段階である。
岩瀬課長・では昨年12 月末の回答は何だったのか。
町田課長・12 月以前に旧安中高校自体を購入することは市長の合意を得ており、体育館及び格技場の財産価値・解体養のことを詰めていたため、それに対する回答をしたと考えている。
    ・また、その後、前総務部長(現副市長)から解体費について精査するように指示があったため、これまで検討を続けてきた。
御園係長・昨年の12月28日の話では県提示額の2.3億円で市長の合意を得たと記録しており、県とすると、売却価格は妥結したと考えている。
    ・また、工作物の解体費についても市内部の調整は完了したと伺ったはずだが。
町田課長・照明等工作物の撤去費用の扱いについて、市内部での意思決定はできておらず、調整中の段階である。
御園係長・今年の8月28日に工作物の解体費の問題はクリアされたと伺っており、今回はそれを踏まえて、新たにアスベスト及びプロック塀について県の考え方を尋ねられたと県では認識しているため、前提が変わる。
岩瀬課長・お互いの認識がズレているのではないか。
    ・また、そもそもの話になるが、市は買う気があるのか。
阿部部長・間違いなく買う意思はある。
    ・市としてもこれまで延期してきた経緯から、今回の購入時期が最終とも考えている。
町田課長・跡地購入については市議会でも話をしている。
    ・ただ、現状では活用方法について確定した話はできていない。
岩瀬課長・不動産の売買については土壌汚染や地下埋設物の有無など、話として出ているもの以外にも様々なリスクが存在する。
    ・市でも学校を持っているため、学校施設が有するリスクの可能性を把握した上で、平成20年度以降協諮してきたものと考えている。
    ・リスクを把握するために調査を行えば費用も生じる。
    ・市として、どこまでリスクを調査し、県に対してどこまで負担を求める考えなのか示してほしい。
田中課長・アスベストについては、県で過去に階段裏等の吹き付けアスベストの調査を実施したとのことであり、その報告書も確認させてもらった。
    ・市の不安要素とすると、建物外壁にアスベストが含まれているかどうかが大きい。
    ・市の施設を解体するために調査を行い、実際に検出された事例があり、解体費の桁が変わってしまった。
    ・建物解体費として1.2億円みてもらっているが、外壁にアスベストが含まれていた場合、2億円を超える可能性もある。
    ・可能であれば、何㎡に1箇所の割合で調査をしていただければと思う。
杉田主監・県でも外壁アスベストは問題となっており、県立学校でも改修等の際に調査を行い、実際に検出されることもある。
田中課長・県としてはアスベストの飛散防止措置を行わずに解体しろ、と言うつもりなのか。
杉田主監・そうではなく、法令に従って解体する必要はある。
阿部部長・今更調査を行うのが難しいことはわかる。
    ・ただ、今年度に市で行った工事の際に外壁アスベストが出たこともあり、瑕疵担保責任がないとすることは危険すぎる。
    ・少量であれば今みてもらっている解体費の中で対応できるが、大量の場合、ある程度は考慮してもらいたい。
    ・外壁は実際に調査してみないとアスベストがあるかどうか、またどれだけ含まれているかわからない。
    ・また、県と市がそれぞれどこまで負担するかといった話にもなる。
    ・各種リスクについて、市としてはどこまで県に対応してほしいかをまとめて示してほしい。
    ・次々に要望を出されても、県として対応が困難である。
    ・そもそも、過去4億円だった売却価格が2億円まで下がっており、県として得べかりし利益を失っている。
    ・また、昨年度の交渉の中で、現在使っている体育館と格技場の財産価値を0円としている。
    ・さらに、使用料も減額しており、県としてかなり譲歩している。その点について市はどう考えるか。
・売却価格について、市と合意したということで知事まで報告を行っている。この時点で価格を変えるのは、正直なところ難しい。
町田課長・売買交渉を始めてから10年経過し、安中市として買う意思を示していたことで、県の動きを縛っていたこともある。
    ・売買の条件については、過去も今も基本的な部分は変わらずに市内部でも話をしている。
    ・ただ、アスベストやブロック塀というリスクについて、市として敏感になっている。
    ・市民及び議会への説明も必須になるため、今のままでは厳しい。
    ・また、既存不適格のブロック塀を売買価格に反映しないまま市の税金で取得することも困難である。
阿部部長・ブロック塀は、庁舎の建替えに先んじて撤去等を行う必要がある。
    ・市内の学校施設についてはすでに撤去を始めている。
    ・旧安中高校のブロック塀を取り壊す費用を捻出することについては、住民説明等が必要とも考えている。
    ・大阪の地震がなければこの問題はなかったが、起こってしまった以上、この撤去費用も県からもらうべきだと市民は考える。
田嶋係長・県道を市道に移管する場合、県職員と市職員双方の立会いの下、移管道路の確認を行った
    ・その際、亀裂等が確認できた場合は、県負担で修繕してもらった。今回も同様の考えではないのか。
杉田主監・既存不適格が存在しても、建築基準法上違法ではない。
    ・既存不適格を全て改修するとなると億単位の予算が必要となる。
町田課長・ブロック塀について、違法ではなく既存不適格だというが、お役所言葉であり市民から見たら同じ。
    ・壊すべきブロック塀を市でもらい受け、市の予算で壊すことについて対外的に説明できるかというと難しい。
岩瀬課長・今回は、市から投げかけられた問いかけに対して、県としての考えは述べたとおりである。
    ・この10年の間に減少した利益もあり、県が譲歩した部分もあるため、リスクは市で吸収してほしい。
    ・また、小出しに対応を求められても困難なため、市が考えるリスクはまとめ、整理したうえで示してほしい。
阿部部長・売買交渉を始めてから10年経過する中で条件も変化し、交渉を難しくさせてしまった。
    ・また、今までは具体的な精査ができていなかったり、していなかった部分もあった。
    ・市とすると昨年12月に売買価格が決着したという認識はなかったが、売買時期をあまり遅れさせることができないもの事実である。
    ・いただいた内容について、持ち帰り市長を含めて検討したい。
    ・瑕疵担保については、県でも検討してほしい。
岩瀬課長・県とすると、これまで瑕疵担保責任を負うこととした事例はないことは確認済みである。
    ・県が瑕疵担保責任を負うことは困難である。
阿部部長・もっと前に具体的な話をしていればいろいろ調整できたのかなという考えはある。
    ・地震など、悪い状況が重なったこともあると思うが、市の決断が遅かったこともある。
    ・もう少し内部で精査し、早めに回答したい。
    ・また、照明等工作物もまだ保留状態にあると考えていたため、それも含めた上で回答したい。
    ・ここで躓いたら次の事業(庁舎建設)は消えてしまうため、慎重に対応している。遅くとも今月中には回答したい。
                      以上
**********

■翌月11月8日に再び安中市と群馬県教委との間で打合せが行われました。議題は主にアスベスト調査でした。

17*****H30.11.08県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101917sh301108.zip
    旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成30年11月8日(木) 10:05-10:30
場 所:昭和庁舎 22会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
    県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<県教委>
 ・アスベスト調査を県で実施するのは困難である。
 ・市で調査する場合、県は調査に協力するが、文書で依頼してほしい。
 ・調査の結果アスベストが検出され、その処理について県に負担を求めるのであれば、調査・分析の手順及び方法について県と調整するよう求める。
 ・平成30年10月3日(水)に提示した3点(市が考慮したいリスクの範囲、ブロック塀、瑕疵担保責任)について、市長と協議を進めてほしい。
<安中市>
 ・アスベストの調査について、市の予算で行いたいため、持ち帰り調整する。
 ・調査方法については事前に県と調整する。
 ・外壁アスベストの有無が最大の懸案であり、最優先課題である。他は大きな問題ではないが、検討を進める。
<結論>
 ・アスベストの調査は市の予算で実施。
 ・調査方法等について市内部で検討し、事前に県と調整する。
○議事
町田課長・市としての懸念事項である、(安中高校の)壁外にアスベストが含まれているかどうか、売買を行うに当たって、事前に県でアスベスト調査を行えないか。
    ・県では無理ということであれば、市の費用を使って調査することができるかを伺いたい。
岩瀬課長・平成30年10月3日(水)の打ち合わせで県の考えを3点お伝えした。
     ①不動産売買に伴う様々なリスクを市がどう考えるかを整理してほしい。
     ➁10年前から売却価格が2億円下がっていること、(体育館・格技場の)使用料を減額するなど県としても譲歩していることから、アスベスト及びブロック塀について県での対応は困難であること。
     ③瑕疵担保責任について、後々になっての予算措置は厳しく、相手方が公共団体の場合は設けている例はないので負えないこと。
    ・今回の市からの回答は、アスベスト関係のみということでよいか。(阿部部長、町田課長両名頷く)
    ・売却価格が当初提示から2億円下がっており、県としてアスベストについて費用負担することが難しいことから、アスベスト撤去時の県負担を前提とした県での調査は困難である。
    ・市の負担で調査するのであれば協力する。ただし、県の施設であることから調査に当たっては依頼文書をいただきたい。
    ・アスベストの撤去についても県での対応は難しいことに変わりはないが、調査の結果アスベストが検出された場合、県に対応を求める考えがあるならば、調査手法について打ち合わせを行いたい。
    ・市の負担で撤去するということであれば、調査手法については安中市で調整してもらえればよい。
阿部部長・調査手法については、県と市で協議をしながらと考えている。
町田課長・交渉開始から10年間経ち、協議自体が停滞した中で今年まで来てしまったが、スケジュールも厳しいため、持ち帰り早急に検討したい。
阿部部長・アスベストの調査結果によっては調整も生じるかもしれないため、早急に進めたい。
町田課長・調査に当たっては業者に委託する必要があるが、市としても突発的な支出となるため、予算の調整も必要となる。
    ・また、調査に当たっては建築部門の意見も確認したい。
    ・調査指針があると思うので、それに基づいて検討したい。
阿部部長・市とすると、まずは調査だけでもさせてもらいたいと考えている。
岩瀬課長・市長・副市長と協議したとのことだが、どのような感触か。
    ・前回打ち合わせ時にお伝えした3点について、何か話はあったか。
町田課長・前回の打ち合わせ結果を市で作成した記録に基づいて報告するとともに、協議させてもらった。
    ・市長自身は平成30年度中に購入するという県との約束を履行しなければという思いだが、アスベストの問題だけはクリアしたいと考えている。
阿部部長・アスベストの問題がクリアできれば、瑕疵担保の問題もクリアできるはず。
    ・交渉開始から10年近くも伸ばし伸ばしになり、いよいよ今年度中に購入という約束だが、アスベストの問題だけは避けられない。
    ・他の課題は検討の余地があるが、まずはこれをクリアしないと先に進まない。
    ・万が一、莫大な処理費用が発生するということになれば、市長の政治的責任問題にも発展する。
岩瀬課長・土壌汚染やプロック塀など、他のリスクについても市長に伺ってほしい。
阿部部長・土壌汚染はないと考えている。
町田課長・校舎敷地は旧安中町からの寄付であり、校庭を広げるに当たって民地を購入しているようである。
    ・有田屋の醤油工場だった土地だが、それ以前の土地の履歴は分からない。
岩瀬課長・ブロック塀についても気になるところだがどうか。
阿部部長・ブロック塀についても市長に相談したが、アスベストの方が問題が大きいため、まずはアスベスト優先と考えている。
岩瀬課長・アスベストの調査が終わらないと他も進まないということか。
阿部部長・アスベストに比べ他は大きな問題ではないが、検討は進めたい。
岩瀬課長・近々の事例から、市とするとアスベストについては慎重に進めたいということか。
    ・今回の案件について、市に持ち帰って検討ということでよいか。
阿部部長・持ち帰り、できるだけ早期に回答したい。
御園係長・市の平成31年3月議会に諮るということだが、アスベストの調査に2か月程度かかるのではないか。
阿部部長・調査、分析、結果確定までに約2か月を要すると聞いている。
町田課長・市とすると何とか2~3週間で行いたい。
御園係長・アスベストの問題がクリアされたとしても、他の課題もある。
    ・そのあとに調整等ということになると、3月議会には間に合わなくなってしまうのでは。
阿部部長・調整等が長引いた場合、議会に間に合わなくなってしまうことは承知している。
    ・スケジュールについては、市内部で検討している。
岩瀬課長・先日、合併特例債の話があったがどうか。
町田課長・それは大丈夫である。 ※意図不明
    ・アスベストのリスクについて、もっと前の段階で把握できればよかった。
    ・平成30年度中に取得ということで議会で答弁していることから、購入を延期する場合、なぜ延期するか説明しなければならない。
    ・3月議会に間に合うように、今日の結果を受けて検討したい。
阿部部長・ギリギリになって色々注文を付け申し訳ないが、これだけはクリアしなければならないというのが市としての意見である。
    ・これをクリアできれば、その他は何とかなるのではないか。
御園係長・市からの連絡待ちということでよいか。
町田課長・よい。
    ・まずは調査に要する予算を財政課と調整したい。
阿部部長・そんなに大きな金額ではないと聞いている。
町田課長・1箇所5、6万円で5、6か所と聞いているが、指針に沿っているかわからないため、建築部門に確認したい。
**********

■同月末の11月28日、安中市からアスベスト調査許可依頼が県に出されたことから、県教委は調査を認める旨の回答を同日安中市に出しました。

18*****H30.11.28県から安中市への石綿調査回答文*****ZIP ⇒ 2020101918th301128.zip
                          教管第○-〇号
                        平成30年○月○日
安中市長 茂木 英子 様
                         群馬県教育委員会
                         教育長 笠原 寛
                         (管 理 課)

     旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について(回答)

 平成30年11月28日付け安企発第1527号で申請のありました石綿含有建材の調査については、申請の内容を認めることとしましたので通知いたします。現地での調査の際は、県教育委員会の職員も立会うこととしますので、ご了承ください。
 なお、各調査報告書等が調査機関から市宛てに提出されましたら、県教育委員会に当該報 告書等の写しの提供をお願いいたします。
                   担当:管理課県立学校財務係 片野
                   電話:027-226-4545

=====H30.11.28安中市長から県教委長あて許可依頼=====
                           安企発第1527号
                         平成30年11月28日
群馬県教育委員会教育長 笠原 寛 様
                         安中市長 茂木 英子
                         (安中市総務部企画課)

   旧安中高等学校に係る石綿含有建材の調査について

 このことについて、下記のとおり調査したいので、許可をお願いします。
                  記
1 内 容
  旧安中高等学校を購入するに当たり、敷地内にある施設における石綿含有建材の使用の有無を確認するため、安中市が調査します。
2 物件の表示
  財産名称:旧安中高等学校
  所 在 地:安中市安中二丁目2926番1
3 調査内容
 (1)事前調査
   ・成分分析の必要のある部材及び調査点数を把握するための設計図書及び現地の確認
   ・事前調査報告書の作成
 (2)分析調査
   ・事前調査に基づく試料採取
   ・成分分析調査
   ・成分分析調査報告書の作成
 (3)事前調査・分析調査の共通事項
   ・安中市職員及び安中市が委託した調査機関の職員が施設内に立ち入ります。
   ・建物の内外壁等を削って試料採取します。
4 調査期間
  平成30年11月 ~ 平成31年1月
  なお、調査日程については、県教育委員会と事前に調整します。

               担当:安中市総務部企画課 岡田、金井
               電話:027-382-1111(内線1022)
**********

■翌年平成31年2月14日にも、県と安中市との打合せが行われました。市の調査の結果、高レベルのアスベストが検出されたため、解体費用についての協議でした。

19******H31.02.14県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101919sh310214.zip
    旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年2月14日(木) 9:30-10:00
場 所:県庁舎 293会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長、金井主任
    県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、片野
○概要
<市の考え>
 ・レベル1相当のアスベストが検出された部室棟については、現在の解体費の中で対応できないため、配慮してほしい。
 ・市議会で売買契約の議案審議を受ける上で、売買価格について合理的な説明が求められる。
<県の考え>
 ・安中市で解体費用の見積りを徴してほしい。その上で協議したい。
 ・また、その見積金額について、市側で対応可能か検討してほしい。
<結果>
 ・市で部室棟の解体に要する見積を徴し、再度協議する。
 ・平成31年3月市議会での議決は断念する。ただし、県・市とも平成30年度中に必要な協議を終えることを目指し、事務を進める。
○議事
岩瀬課長・先日、市で実施したアスベスト調査の結果をいただいた。
    ・これに対する市の考えを伺いたい。
町田課長・現地調査から始まり、22か所でアスベストの分析調査を行った結果、7か所でアスベストが検出された。
    ・検出された箇所とそれぞれのレベルを記載した資料を提供する。
    ・No1、2からはレベル2のアスベストが検出された。
    ・No14、16、17、19からはレベル3相当のアスベストが検出された。
    ・No21からはレベル1相当のアスベストが検出された。
    ・このうちNo1、2、21については、解体に当たり、大気汚染防止法に基づく届出が必要である。
阿部部長・本体の校舎外壁等からはアスベストが検出されなかったため、全体的に見ればほっとしている。
    ・また、体育館については、評価額があるものを無償でいただくということで、市がアスベストを処理することについては問題ないと考えている。
    ・ただ、部室棟からレベル1相当のアスベストが検出されたため、解体作業時に全体を覆うなどの対策が必要になる。
    ・これに伴い、解体費用が増加することから、県に考慮していただきたいというのが市の考えである。
岩瀬課長・工事費用についての積算はどうか。
阿部部長・積算は行っておらず、現状では考えていない。
    ・ただ、調査を行った業者によると、レベル1相当であれば平米単価25,000円程度の上乗せが必要になるとのことである。
町田課長・全体を覆って削る方法や、溶かして落とす方法など対応方法も色々あると聞いている。
    ・調査業者によると、一般的には建物全体を覆って削り落とす方法が採用され、その場合、表面積当たり25,000円/㎡が追加でかかるとのことである。
岩瀬課長・今回の調査結果について、市長まで報告しているか。
阿部部長・報告済みである。
    ・市長からは、レベル1相当については通常の解体単価では不足するため、県と協議するよう指示された。
岩瀬課長・県としては、費用の積算や根拠がないと協議を受けることができない。
    ・ただ、4億円程度だった売却価格が10年間で半減しており、さらに体育館及び格技場については無償とし、また、使用料を減額するなど考慮していることから、金額の調整は難しいと考えている。
    ・アスベストの対策にどれだけ追加費用が必要になるか、また、それを市側で負担できないか検討してほしい。
町田課長・市として、財産取得に当たり議会の議決が必要である。
    ・購入価格については、不動産鑑定評価額から解体費を減じ、体育館及び格技場は無償という説明である。
    ・解体費については、積算根拠の説明が必要と考えている。
    ・アスベストに係る対応について、しっかりと根拠を持っていないと答弁ができない。
    ・部室棟の解体費については、301万円で見ていると以前伺ったが、レベル1相当のアスベストが出たことでどれだけの差が出るか。
    ・アスベストが検出されたことについて、対外的に隠すものではない。
    ・市民に説明するためにも、解体費を増額していただきたい。
    ・また、10年間で県が失った利益について、個人的には理解もできるが、購入価格は不動産鑑定評価額から解体費を減じたものとしている。
    ・しっかりと説明ができるように準備をしたい。
岩瀬課長・譲渡価格については、体育館及び格技場の譲渡価格をゼロにし、さらに使用料を減免していることから、これらの中で吸収できるのではないか。
    ・県議会で質問された場合、そのように答える。
    ・市とすると、平成31年3月議会への議案提出は難しいという考えか。
阿部部長・これまで市議会に対しては、平成30年度中に取得すると答弁しているが、平成31年3月議会への議案提出は難しいと考えている。
    ・今後についてはできるだけ早く対応したい。
    ・また、平成31年3月議会への議案提出を見送ることについて、議会に説明も必要になる。遅れた理由についても説明する必要があり、その場合、アスベストについて言及せざるを得ない。
    ・部室棟の解体費について、現状の金額から倍増する可能性がある。
    ・このままの金額で契約した場合、なぜこの金額で契約したか説明ができないため、レベル1相当のアスベストについては考慮してほしい。
岩瀬課長・どちらにせよ、協議のもととなる金額が必要である。
阿部部長・具体的には見積があれば県は協議に応じるということか。
岩瀬課長・そうである。
    ・またその金額を市側で吸収できるかも検討してほしい。
町田課長・実際に見積を取ってみて、部室棟の解体費が301万円からいくらになるか。
    ・県が10年間で失った利益について、それを考慮するとなると市側で説明ができない。
    ・アスベストについては明確な答弁ができないと考えている。
    ・プロック塀などは、県の考えを聞き、市も理解したということで説明できると思う。
阿部部長・金額的な根拠がない中での協議はできないが、見積を取ってからの協議であればよいか。
岩瀬課長・よい。
阿部部長・部室棟以外の建物については県の基本単価でよいが、アスベストが検出された部室棟については見積を取得したい。
岩瀬課長・解体工事費の基本単価がないことから、過去に実施した前橋商業高校の解体工事費を参考に解体費用を積算した。
杉田主監・解体については、見積額の4掛け程度で工事が行えていたりすることもあるため、過去の実績から費用を算出している。
岩瀬課長・県としても建物の除却実績が少ないため、前橋商業高校の例を参考にしている。
阿部部長・なるべく早いうちに見積を取得し、再度協職を行わせていただきたい。
岩瀬課長・市としてのタイムリミットはあるのか。
町田課長・平成30年度中の取得が県との約束であった。
    ・平成30年度までの取得延期をお願いした際、県からは、これで最後ということを言われ、それを受けて平成30年度中に取得すると市譲会でも答弁してきた。
岩瀬課長・県としても議会との関係があるため、早期に対応したい。
    ・また、体制が変わると協議が難しくなる可能性もあるため、今年度中には協議を完了させたい。

別紙:旧群馬県立安中高等学校校舎・体育館・閣議場解体に伴う石綿含有建材調査(株式会社 環境技研)
**********

■この結果、平成31年3月13日に、安中市は県教委に対してアスベスト除去工事の見積書を提出しました。

20*****H31.03.13市から県への石綿除去・解体工事見積書*****ZIP ⇒ 2020101920axxxghh31031...
見積書(平成31年3月11日、株式会社パイプ環境サービス)合計金額7,700,000円
お見積書(平成31年3月2日、株式会社パイプ環境サービス)金額4,460,000円
**********

■そして年度末の平成31年3月27日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は部室等で見つかった高レベルのアスベスト除去工事費と解体費の取扱いについてです。

21*****H31.03.27県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒ 2020101921sh310327.zip
   旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:平成31年3月27日(水)9:55-10:20
場 所:県庁舎 241会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、町田企画課長、岡田係長
        田中課長補佐(次期企画課長)、大野主査、金井主任
    県教委 岩瀬管理課長、杉田建築主監、山口次長、御園係長、秋山主任
○概要
<市の考え>
 ・部室棟のアスベスト除却工事費分については、売買価格から差し引いてほしい。
 ・アスベストの課題が解決されれば、工作物の除却費用や瑕疵担保資任等を問わない方向で市内部で調整したい。
<協議結果>
 ・今後、①~③の手順で進める。
  ①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
  ②市は県の回答をもって市長協議を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
  ③県は市の最終意思決定をもって知事協議を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
○議事
岩瀬課長・先日、部室棟のアスベスト除却工事等に係る見積をいただいたが、市の考えを聞きたい。
    ・解体工事の見積もいただいたが、部室棟の解体費は、売買価格の算定上考慮している。
阿部部長・市としては、部室棟の解体費も売買価格から差し引いてほしい。
企画課長・部室棟の解体費の見積は、県の積算より高い。
岩瀬課長・県から提示した解体費は、前商の例を参考に積算している。
杉田主監・業者は高く見積もる傾向があるので、実際に入札してみないとわからない。
阿部部長・大規模な解体になるため、どのくらいの額になるかわからない。
岩瀬課長・考慮するのはアスベスト除却工事の770万円でよいか。
阿部部長・解体費については、業者によって金額に差異があるので、県の積算でよい。
    ・アスベスト除却工事費については、売買価格で考慮してほしい;
町田課長・解体工事は例があまりないため、参考にするものがない。前商の例を参考に積算したと言えば対外的にも説明がつく。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費を売買価格から差し引くことについては、市長も了解しているのか。
    ・こちらも知事に説明する必要がある。
阿部部長・このことについては、市長協議を行い、了解を得た上で本日臨んでいる。
岩瀬課長・部室棟の解体費は、県の積算でお願いしたい。
    ・アスベスト除却工事費については、770万円で検討を進めたい。
杉田主監・いただいた見積を見る限りでは、解体費に計上されている足場代とアスベスト除却に計上されている官公庁手続費が相殺できることから、余分な経費が計上されていないと考えられる。
岩瀬課長・アスベスト除却工事費については、県内部でも協議させていただく。
    ・ただし、ゴールは売買契約の締結である。
阿部部長・部室棟のアスベスト除却工事費の折り合いがつけば、これをもって妥結したい。
    ・市としてもこれ以上県に迷惑をかけられない。
岩瀬課長・昨年度、県から売買価格2億3千万円を提示しているが、もう一度価格について市長に確認いただきたい。
    ・県は、瑕疵担保責任を負わない取扱いなので、これについても市長に確認いただきたい。
町田課長・リスクを考えればきりがない。
阿部部長・土壌汚染も懸念されるが、これ以上検討事項を増やしても契約に至らないと思う。
岩瀬課長・平成31年3月20日付け群馬建設新聞に平成31年度早々に市が旧安中高校跡地の取得を目指すと報じられているがどうか。
阿部部長市庁舎建設の有力候補地であり、平成30年度中に取得すると議会等では答弁している。
    ・アスベストの問題で平成30年度中の取得は難しい状況ということは、外部には淵らさないという前提で議員には非公式に伝えている。
岩瀬課長岩井県議から、旧安中高校跡地への市庁舎の移転について市民に説明していないと言われたが、状況はどうか。
阿部部長市庁舎の移転については、市民に説明していない
町田課長・使用目的がない土地を購入することはできないため、市庁舎建設の有力候補地として対外的には説明している。
岩瀬課長・使用目的を示さなければ、市議会の議決を得ることは難しい。
阿部部長・現状のところ、市庁舎建設の有力候補地としか言えない。
    ・合併特例債の期限は、5年延長され、平成37年度である。
    ・それを目標と考えるとかなり出遅れてしまっている。
町田課長首長選で庁舎建替を進めた候補者が落選している事例があるため、市長も懸念しているのではないか。
    ・今後、市民に説明し、その反応を見て対応を検討することとなる。
岩瀬課長・平成31年度早々には、仮契約を締結したい。
阿部部長・市としても平成30年度中に取得する約束で動いていた。
    ・アスベストの問題が片付けばすぐに動きたい。
岩瀬課長・今回は市の要望を預かったので、今後、県側の検討結果を回答したい。
    ・以下①~③の手順で進める。 .
     ①部室棟のアスベスト除却工事費の取扱いについて教育長協議及び財政課協議を行い、その結果を市に説明する。
     ②市は県の回答をもって市長協謡を行い、売買条件(金額、瑕疵担保責任等)について最終意思決定する。
     ③県は市の最終意思決定をもって知事協鏃を行い、平成31年度早々に仮契約を締結する。
    ・未利用地の処分は、県の最重要課題の一つである。
阿部部長・本件については前々から県に迷惑をかけているため、市としても跡地取得に向けて動いていきたい。
**********

■次は翌年度の令和元年6月10日に、県と安中市との打合せが行われました。議題は引き続いて、高レベルのアスベスト除去工事費の取扱いについてです。

22*****R01.06.10県と安中市との打合せ*****ZIP ⇒
    旧安中高校の売却に係る安中市との打ち合わせ結果について
日 時:令和元年6月10日(月)14:00-14:15
場 所:県庁舎20階201会議室
出席者:安中市 阿部総務部長、田中企画課長、大野係長、金井主任
    県教委 柿沼管理課長、杉田建築主監、神成次長、山下次長
        石島係長、秋山主任
○議事
柿沼課長・3月に要望のあった売却価格について、内部調整を行った結果、別紙資料のとおり、市の要望どおりアスベスト除去工事費を控除することとなった。
    ・これまでの交渉経緯もあり、この価格で決着したい。
    ・併せて工作物等の撤去は市で行うこととし、県は瑕疵担保責任を負わないことも今回確認させていただきたい。
    ・ただし、本回答は知事協議を行った結果ではない。今回の県の回答を再度市長に了解いただき、その回答をもって知事に報告する予定である。
    ・知事選挙もあり、県の最終判断は秋頃になる見込みである。
    ・市のスケジュールもご教示いただき、スケジュールのすり合わせも行いたい。
阿部部長・市では財産取得に係る議決事項となる。県の回答が秋頃となるのであれば、12月議会での対応となる。
    ・売却価格については以前から市の要望を出させていただいている。本来は30年度に決着するつもりで動いていたため県にも迷惑をかけたことは承知している。
    ・今回提示いただいた内容で市長に協議したい。
柿沼課長・購入は、土地開発基金で行うのか。また、庁舎建設予定地として説明するのか
阿部部長・購入は、土地開発基金で行う。
    ・「庁舎建設予定地等」として取得する予定である。
    ・西毛広域幹線道路のことも絡めて、旧安中高校跡地の利活用を市民に説明していくこととなる。
柿沼課長・現在市民に活用いただいていると聞いている。
阿部部長・体育館等を市民が使用している。
柿沼課長・一度市民利用が始まるとなかなか利用を止めずらい。
阿部部長・現在の市民利用も含めて今後検討したい。
柿沼課長・年度内には決着したい。
    ・土地開発基金であれば、時期は問わないということでよいか。
阿部部長・基金残高はちょうど、売却価格くらいある。市としては本年度の9月頃の購入で考えていた。
柿沼課長・県においては処分にあたり議決は不要であることを確認している。
    ・一度跡地の購入について外部に情報が出たと聞いている。
阿部部長・昨年度群馬建設新聞に旧安中高等学校跡地の取得について記事が出てしまった。
    ・27、28年度に行った市庁舎建設に係る検討委員会の報告書に旧安中高校跡地の情報が記載されており、その情報が記事となってしまったようである。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミングも難しい。
阿部部長市長は選挙のことを気にしているようである。
    ・ただし、現在の市庁舎も耐震に問題があり、現状のまま使用し続けることも防災の面から厳しい。
柿沼課長・跡地の売買について、外部に公表するタイミング及び内容等については、県と市で充分すり合わせを行ってから同じタイミングで行いたい。
阿部部長・承知した。
石島係長・現在跡地は教育財産となっており、売買にあたっては用途廃止手続き等が発生するが、一度行うと後戻りできないため、県の最終判断後に手続きは開始したい。
柿沼課長・跡地は、市に管理していただいているが、管理上問題は生じているか。
阿部部長・特段の問題は生じていない。

別紙:R1.6.10(県から市に手交)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額 8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影馨については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
**********

■そして同月6月26日に、安中市長から県教委長あてに、安中高校跡地の売却価格について県の提示金額に同意する旨の書面が出されました。

23*****R01.06.26安中市長から県あて同意文書*****ZIP ⇒ 2020101923pir010626.zip
                           安企発516号
                         令和元年6月14日
群馬県教育委員会教育長 様
                         安中市長 茂木 英子

        旧安中高等学校跡地売買価格について

 令和元年6月10日に示された旧安中高等学校跡地の売却価格について、提示された下記金額のとおり同意いたします。

  【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円

                   安中市総務部企画課企画調整係
                   担当:大野・金井
   ※収受印:群馬県教育委員会1.6.26管理課収受

別紙:R1.6.10(県提示)
【旧安中高等学校跡地売却価格】 224,351千円
【考え方】
・平成29年12月26日に県が提示した売却価格232,667千円から、貴市要望のとおりアスベスト除去工事費相当額8,316千円を控除したもの
【条件】
・物価や地価の変動、増税等の社会情勢の変化による影響については、今後も考慮せず、上記価格をもって最終売却価格とする。
・工作物等の撤去については、買主の責任とする。
・県は売却後の瑕疵担保責任を負わない。
**********

【ひらく会情報部・この項続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【安中市庁舎建替え問題】庁舎移転先ありきの安高跡地買取過程から見えてくる市民懇談会の猿芝居(1)

2020-10-25 22:07:00 | 安中市庁舎建替えに伴う予算過大問題
■築60年以上経過したとして安中市が現在の庁舎の建て替えを計画しており、市が選んだメンバー主体に16名による市民懇談会が7月から毎月下旬に開催され、10月26日(月)午後6時30分から第5回目となる最後の会議が開催される予定で、その後、どのように進められるのか市側からの説明はなく、あとは市側の思惑で計画が進められるのではないかと、市民の間で懸念の声が上がっています。この背景として、既に安中市は今年3月に、群馬県から土地開発基金を使って安中高校跡地を購入していることが挙げられます。
※安中市土地開発基金安中市土地開発基金条例(平成18年3月18日、安中市条例第78号)
https://www1.g-reiki.net/annaka/reiki_honbun/r354RG00000191.html

 このため、当会では先日群馬県と安中市の双方に同時に公文書開示請求をして、「安中市が県に買い取る意向を示してきた時期を含む経緯や、最終的に安中市が買い取ることを決めて、県と行った買取り交渉の経緯、および売り渡し価格等条件の内容・根拠・内訳等が分かる一切の情報」を入手しました。それでは、群馬県が開示した次の情報を時系列的に見て安中高校跡地買取の変遷と、安中市の本音を読み解いてみましょう。

*****県から見た時系列*****
(岡田市政)
1  H18.08.28  市→県  安高跡地活用に係る要望書の受領
2  H20.11.27  市→県  買取希望書の受領
3  H21.10.19  市⇔県  安中市との打合せ
4  H21.10.26  市←県  売却価格内訳の送付
5  H21.11.20  市→県  安中市長の教育長訪問
6  H22.09.14  市⇔県  安中市との打合せ
(茂木市政)
7  H26.11.11  市→県  購入希望時期の延期依頼文書の受領
8  H27.11.30  市→県  購入希望時期の延期依頼文書の受領
9  H27.12.21  市←県  副市長への訪問
10  H29.03.28  市←県  副市長への訪問
   H29.07.25  群馬県  不動産鑑定評価書を鑑定事務所から受領
11  H29.08.29  市←県  副市長への訪問
12  H29.11.27  市→県  安中市企画課長との打合せ
13  H29.12.28  市→県  安中市から売却価格了承旨の連絡
14  H30.01.31  市←県  安中市へのメール送付(建物解体費と建物配置図)
15  H30.08.29  市→県  安中市からの電話
16  H30.10.03  市⇔県  安中市との打合せ
17  H30.11.08  市⇔県  安中市との打合せ
   H30.11.28  市→県  石綿含有建材調査申請の受領
18  H30.11.28  市←県  石綿調査依頼に対する回答文の送付
19  H31.02.14  市⇔県  安中市との打合せ
20  H31.03.13  市→県  アスベスト除去工事の見積書の受領
21  H31.03.27  市⇔県  安中市との打合せ
22  R01.06.10  市⇔県  安中市との打合せ
23  R01.06.26  市→県  安中市長から売却価格同意文書の受領
24  R01.09.25  市⇔県  安中市との打合せ
25  R01.11.07  市⇔県  安中市との打合せ
26  R01.11.26  市⇔県  安中市との打合せ
27  R01.12.23  市→県  安中市長からの売却条件同意文書の受領
**********

■最初に安中高校廃校に伴う跡地の利活用に係る要望書を群馬県に提出したのは岡田義弘・前市長でした。2006年8月28日、県教委の内山征洋・教育長あてに出した要望書の内容は次の通りです。

1*****H18.8.28要望書*****ZIP ⇒ 2020101901npwvh180828.zip
群馬県教育委員会
 教育長 内 山 征 洋 様

    安中高校廃校に伴う跡地の利活用に係る要望

         要 望 書

 平素より市行政に関しまして、多大なるご指導・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、高校教育改革基本方針に基づく県内高校の再編整備により、安中高校と安中実業高校が平成18年4月から安中総合学園高校として統合され、これに伴い安中高校は平成20年3月をもって廃校になる予定と伺っております。
 安中高校跡地につきましては、本市の今後のまちづくりにおいて大きな要因となるものであります。
 つきましては、跡地の利活用計画にあたりましては、本市の利活用用地として優先していただくようお願い申し上げます。

  平成18年8月28日
           安中市長 岡 田 義 弘
**********

■その要望から2年余り後、岡田義弘前市長から、今度は群馬県総務部管財課長あてに、今度は「買取希望」として、依頼文のかたちで文書が提出されました。

2*****H20.11.27依頼書*****ZIP ⇒ 2020101902h211127.zip
                      安企発第17518号
                      平成20年11月27日
群馬県総務部管財課長 様
                  安中市長 岡 田 義 弘
                     (総務部企画課)

         安中高校跡地の買取希望について(依頼)

 標記の安中高校跡地にっきましては、平成18年8月28日付けで本市の利活用用地として優先していただくよう群馬県知事等に要望書を提出いたしておりますが、今回、本市といたしまして、廃校後の安中高校跡地を買い取りさせていただきたく希望するものでございます。
 用地の買い取りにあたりましては、本市所有の群馬県への貸付土地との交換も含め、ご検討賜りますようお願い申し上げます。
                  記
1 群馬県所有土地   群馬県立安中高等学校跡地
2 取得後の利用計画  社会教育施設
**********

■それからまた1年が過ぎ、市と県との間で安高跡地売却価格について打合せが行われました。当初跡地購入に意欲を見せていた安中市側が、翌年の市長選を控えた岡田市長の「跡地取得を争点にしたくない」との意向を受けて一転してトーンダウンしている様子がわかります。

3*****H21.10.19市と県の協議内容*****ZIP ⇒ 2020101903sh211019.zip
      旧安中高等学校跡地売却価格提示について
          (安中市との打ち合わせ)
1 日 時  平成21年10月19日(月) I0:00 ~ 11:00
2 場 所  241会議室(行政棟24階南側)
3 出席者

 (1) 安中市 企画課 田中課長
           田中課長補佐
           高橋主任

 (2) 県教委 管理課 西澤課長
           浅見補佐
           堀 主幹

4 売却価格等(※西澤課長、説明)
 (1) 売却価格
   売却価格については、444, 696千円である。(※売却価格に間違いが生じないように別紙を手交した。)
 (2) 売却価格の考え方
  ア 売却価格の考え方についてであるが、次のような方針である。
   (ア) 土地は適正な価格で売却させていただく。
   (イ) 使用可能な建物は適正な価格で売却させていただく。
   (ウ) 使用できない建物(耐震化基準を満たさない等)の鑑定評価額は売価価格から差し引かせていただく。
   (エ) 市が使用しない建物の建物解体費は売却価格から差し引かせていただく。
  イ 売却価格の考え方に従い、鑑定評価額688,800千円から安中市が使用しない建物及び耐震基準を満たさない建物の評価額を除いてある。また、使用しない建物等の建物解体費も除いてある。
  ウ 売却価格の算定にあたっては、藤岡高校・藤岡女子校を藤岡市へ売却した事例をもとに、安中市の要望を取り入れて算定している。
5 質疑応答
Q1:合併特例債の追加申請については、11末日が締切りとなっている。
   同特例債が適用される条件として、用地取得を行った翌年度に、建物の建設に着工しな ければならい。
   現状を申し上げると、来年度中の建物着工を想定した場合、今年度中に建物の設計を行わなければならない。事務方としては、スケジュール的にかなり厳しいと考えている。
   さらに、当初、市長は用地の取得のみを先に行えば翌年度に建物の建設に着工しなくても合併特例債の適用があると思っており、建設の着工を翌年度に行うことを想定していなかった。また、市議会でも議論があり、市長選挙もH22.4月にあるため、ここに来て、旧安中高校跡地取得について、争点にしたくないということで、市長の方針がトーンダウンしてきている。(田中企画課長
   市長の方針にもよるが、用地取得を来年度にずらすことができないか。
A1:県としては、安中市が今年度中に旧安中高等学校跡地を取得するとの前提で内部手続きを進めてきているので、できれば、今年度中に取得してほしい。(西澤課長
6 今回の結論
 (1) 今日、売却価格の提示を受けたので、持ち帰り、直ちに市長へ協議したい。
 (2) 市長への協議結果については、県及び市とも、隊会対応があると思うので、今月中には、管理課へ回答したい。
<参考(安中市から)
 ・用地取得を対象とする起債については、用地取得債(交付税措置なし)と合併特例債(交付税措置あり・70%充当)がある。
 ・安中市が合併特例債を使用した場合、交付税措置の対象となるのは事業費の95%で、そのうち70%が交付税で充当されるため、市の持ち出しは、実質的に33%程度となる。
 ・安中市としては、合併特例債を使用したい。

別紙:H21.10.19 【売却価格】444,696千円
**********

■この1週間後の、平成21年10月26日に、県から安中市に売却価格の内訳を記した書面が送付されました。

4*****H21.10.26売却価格内訳を県が市に送付*****ZIP ⇒ 2020101904pith211026.zip
別紙1:H21.10.19 【売却価格】446,696千円

別紙2:H21.10.19 【鑑定評価額】
 1 対象不動産I(旧安中高校跡地)     600,000,000円(ア)
   <鑑定評価額内訳>
    土地 371,000,000円
       <積算根拠>
       ・21,900円×16,962.06㎡
    建物 229,000,000円
       <うち>
       ・体育館 75,000,000円
       ・格技場 42,200,000円
 2 対象不動産II(旧安中高校テニスコート)  88,800,000円(イ)
 3 鑑定評価額計(ウ)=(ア)+(イ)   688,800,000円(ウ)
**********

■その約1カ月後の平成21年11月20日に、岡田市長と田中毅企画課長らが群馬県教委の福島教育長を訪問し、30分ほど会談しました。内容は、今年度中に跡地利活用計画基本計画を作成し、平成23年度に土地建物の売買契約、平成24年度に解体工事・建設工事に着手というスケジュールが安中市側から示されました。

5*****H.21.11.20市長と県教育長との面談録*****ZIP ⇒ 2020101905skh211120.zip
 旧安中高等学校跡地売払いに伴う教育長・安中市長の会談について
                          H21.11.20
1 日 時  平成21年11月20日(金)午前11時28分 ~(概ね30分間)
2 場 所  教育長室
3 出席者
 (1) 安中市
   岡田安中市長
   田中企画課長、田中企画課長補佐、高橋主任

 (2) 県教委
   福島教育長
   堀口教育次長
   山田総務課長
   西澤管理課長、浅見補佐、堀主幹

4 会談での結論
  県教委としては、安中市から示されたスケジュールで対応することとした。
  ※別添「旧安高跡地活用スケジュール」を参照のこと
5 参考(会談内容)
岡田市長:旧安中高校跡地取得にあたっては合併特例債を活用したいと考えているが、合併特例債については土地の取得と建物の建設がセットでないと活用できないとのことである。土地の取得予定価格のほか、建物の建設費の積算が合併特例債の申請には必要になるため、議会対応、市民への説明等を考慮するとスケジュールを見直せざるを得なくなった。
     ご理解をいただきたい。
田中課長:当初、平成21年11月に合併特例債の追加申請を行うことを考えていた。しかし、市の旧安中高校跡地利活用検討委員会においては、跡地の利活用についての概ねの用途を決定しただけであり、どういう施設をどのくらいの経費をかけて作るのか等の具体的な話は未だ煮詰まっていない状態である。
    一方、今年度、合併特例債を活用する場合には、今年度申請し、用地を取得し、来年度、建物を建設しなければならない。申請するにあたっては、土地の取得予定価格のほか、具体的な建物を建設する経費を積算しなければならない。
    このため、当初のスケジュールどおりに申請することが難しくなった。
    スケジュールを見直した結果、平成21年度中に基本計画、平成22年度中に実施計画を策定し、平成23年度当初予算に土地購入費と建物の設計費を計上する。その後、平成23年5月に合併特例債を申請し、平成23年度中に用地を取得する。以上のように計画を見直した。
岡田市長:建物と土地が切り離して合併特例債が使えるなら、今年度、土地を購入したいが、切り離しては使えないのでこのスケジュールにした。
    現時点では、どの程度の建物をどのくらいの経費で建設するか、未だ決まってい ないので、合併特例債の申請額が固まらない。
福島教育長:市長から総務部へこの話はつないでもらってあるか。
岡田市長:稲山副知事、中山総務部長、奈良管財課長へは、話を伝えてきた。
福島教育長:副知事の感触はどうだったか。
岡田市長:スケジュールの変更はやむを得ないというような感触だった。
福島教育長:県教委としてもこのスケジュールで対応する。
岡田市長:日を改め、この購入単価について協議したい。
福島教育長:現在のところは、県教委が窓口となっているので、管理課を通して対応したい。

=====旧安高跡地利活用スケジュール=====
●平成21年度
  ①体育館、格技場の電気工事等
   ※H21.4~ H22.3県より使用許可(H22.1から体育館、格技場、テニスコート一般貸し出し…H23年度取得時まで)
  ②旧県立安中高等学校跡地利活用基本計画の作成
  ③土地建物購入価格の精査
●平成22年度
  ①関係課による建設準備室等の設置
  ②実施計画及び設計案の作成
  ③23年度当初予算に土地の購入価格と設計費を計上
●平成23年度
  ①合併特例債の申請(5月申請)
  ②9月議会で「議決に付すべき契約及び財産の取得」の議決
  ③土地建物の売買契約
  ④設計委託
  ⑤建物の建設費を24年度当初予算に計上
●平成24年度
  ①建物の建設工事(解体含む)
**********

■さらにそれから10カ月後、平成22年9月15日に安中市から総務部長と企画課長ら計4名が県庁を訪れて、群馬県管財課3名と同監理課3名の計6名と面談し。「市として、市内小中学校の耐震工事を優先させたい」との理由で「跡地購入時期を平成23年度から26年度に延期し、跡地使用許可の期間もそれにならって延長したい」と県に申入れました。

6*****H22.9.15安中市と県との面談録*****ZIP ⇒ 2020101906sh220914.zip
    旧安中高校跡地処分に係る安中市からの要望について
                              H22.9.15
1 要望日時  平成22年9月14日(火) 14:30 ~ 15:05
2 場  所  111 会議室(行政棟11階南フロア)
3 出 席 者
 (1) 安中市 総務部長 鳥越一成、企画課長 田中 毅、課長補佐 富田千尋ほか1名
 (2) 管財課 管財課長 武藤敏行、次  長 北爪 清、財産管理係長 鯉登 基
 (3) 管理課 監理課長 原沢良男、課長補佐 吉澤博正、ほか1名
4 要望内容
  市としては土地(旧安中高校跡地)を購入する意思はあるが、耐震化工事(小学校16校のうち10校、中学校6校の全校)を優先的に進めたいため、旧安中高校跡地の購入時期について、平成23年度から平成26年度へ延期させていただきたい。
  また、土地の購入の延期に併せ使用許可の期間も平成26年度まで延長をお願いしたい。
5 その他
 (1) 県議会終了後、市長が副知事及び教育長を訪ね、土地の購入の延期及び使用許可期間の延長について説明したい意向を持っている旨、安中市から説明があった。
 (2) また、土地の購入の延期及び使用許可期間の延長については、後日、文書を提出したい旨、併せて市から説明があった。

<参考①>
 ・安中市へ提示した土地の売却価格   444,696千円
 ・安中高校跡地面積         19、912.06㎡
<参考②(使用許可)>
 ・使用料(年間)          1,328,079円
 ・使用許可の範囲       体育館及び格技場 (2,046平米)

=====旧安高跡地利活用スケジュール=====
●平成21年度
  ①体育館、格技場の電気工事等
   ※H21.4~ H22.3県より使用許可(H22.1から体育館、格技場、テニスコート一般貸し出し…H26年度取得時まで)
  ②旧県立安中高等学校跡地利活用基本計画の作成
  ③土地建物購入価格の精査
●平成22~25年度
  ①教育委員会の関係課による建設準備
  ②実施計画及び設計案の作成
  ③26年度当初予算に土地の購入価格と設計費を計上
●平成26年度
  ①合併特例債の申請(5月申請)
  ②9月議会で「議決に付すべき契約及び財産の取得」の議決
  ③土地建物の売買契約
  ④設計委託
  ⑤建物の建設費を27年度当初予算に計上
●平成27年度
  ①建物の建設工事(解体含む)
※購入敷地面積:19,912㎡
**********

■平成26年4月の市長選で当選した茂木市長が新たに就任し、その半年後の平成26年11月11日付で、茂木市長が県教委の吉野教育長あてに跡地の買取希望にかかる書面を送付しました。内容は、4年前の平成22年9月に岡田市長が出した利活用スケジュールについて、安中市財政状況の逼迫と取得後の利活用計画が定まらないことを理由にフォロー出来ないとして、あらたに利活用スケジュールを提示するものです。

7*****H26.11.11市長から県教委長あて書面*****ZIP ⇒ 2020101907wh261111.zip
                          安企発第1338号
                        平成26年11月11日
群馬県教育委員会
教育長 吉野 勉 様
                       安中市長 茂木 英子
                        (総務部企画課)

        旧県立安中高等学校跡地の買取希望について

 旧県立安中高等学校跡地につきましては、平成20年3月の廃校以来、取得に向けた協議をさせていただいておりましたが、平成22年9月に提出させていただいた「利活用スケジュール」に沿った取得については、当市の財政状況の逼迫や取得後の利活用計画が定まらないため、協議が整わないまま今日に至っているところでございます。
 このたび、改めて取得を前提に利活用に向けた調査・研究を行っていくため、別紙「利活用スケジュール」を提出させていただきます。
 つきましては用地の取得に向けた協議につきまして、今後もご指導ご協力い ただきますようお願い申し上げます。
                記
1.買取希望土地:旧県立安中高等学校跡地
2.取得に向けたスケジュール:別紙のとおり
                ◇事務担当
                 安中市総務部企画課企画調整係
                 担当:須藤・佐藤
                 TEL027-382-1111(内線 1022)
   ※収受印:群馬県教育委員会事務局26.11.12管理課収受

=====◇旧県立安中高等学校跡地利活用スケジュール(予定)=====
                          平成26年11月
●平成27年度
 ①跡地利活用についての調査・研究
 ②県との協議(取得価格等)
●平成28年度
 ①群馬県より旧安高跡地購入
 ②文化財試掘調査
●平成29年度
 ①跡地取得後の用途により、設計・監理委託 等
●平成30年度
 ①建設·整備工事(解体含む)
※購入敷地面積:19,912㎡
**********

■そのまた1年後、平成27年11月30日に安中市長から県教委の吉野教育長あてに、利活用スケジュールの跡地取得時期を平成28年度から30年度に延期する旨文書で申し入れました。この理由として、市の財政難のほかに、市庁舎建替え構想の候補地という言葉が初めて表明されました。

8*****H27.11.30市長から県教委長あて書面*****ZIP ⇒ 2020101908wh271130.zip
                       安企発第1638号
                     平成27年11月30日
群馬県教育委員会
教育長 吉野 勉 様
                    安中市長 茂木 英子
                     (総務部企画課)

     旧県立安中高等学校跡地の取得希望及び利活用について

 旧県立安中高等学校跡地につきましては、平成20年3月の廃校以来、安中市の取得に向けた協議をさせていただいておりますが、当市の財政状況並びに取得後の利活用計画が定まらないことから、度重なる利活用スケジュールの変更をお願い申し上げ、ご理解をいただいておりますことについて厚く感謝を申し上げます。
 当該跡地については、中心市街地内の貴重な用地であり、その有効利活用が 求められておりますが、現在、市役所庁舎の老朽化に伴う新庁舎構想における候補地の一つの選択肢としての可能性もあり、また市役所前の道路拡幅工事を伴う県の7つの交通軸の一つである、西毛広域幹線道路にも近いことから、利活用の検討における環境条件が大きく変化している状況にあります。
 また、財政状況も依然厳しい状況に加え、他の優先すべき重要施策もあることから、平成 28年度の取得を目標とする現行スケジュールの履行は甚だ困難な状況にあります。
 つきましては、改めて平成30年度を取得年度とする利活用スケジュールを別紙のとおり提出させていただきたいと存じますので、何卒ご理解とご指導をいただきますようお願い申し上げます。
                記
1.取得に向けた利活用スケジュール   別紙のとおり
                ◇事務担当
                 安中市総務部企画課企画調整係
                 担当:町田・佐藤
                 TEL027-382-1111(内線 1022)
   ※収受印:群馬県教育委員会事務局27.12.2管理課収受

=====◇旧県立安中高等学校跡地利活用スケジュール(予定)=====
                          平成27年11月
●平成28~29年度
 ①跡地利活用についての調査・研究
 ②県との協議(取得価格等)
●平成30年度
 ①群馬県より旧安高跡地購入
 ②文化財試掘調査
●平成31年度
 ①跡地取得後の用途により、設計・監理委託 等
※購入敷地面積:19,912㎡
**********

■その翌月12月21日、平成27年末も押し迫ったころ、群馬県教委の管理課長らが安中市を訪れ、茂木副市長や萩原企画課長らと面談しました。群馬県側は、前月安中市側から出された利活用スケジュール延期について了承する旨の文書を携えていました。

9*****H27.12.21 県教委が副市長と面談*****ZIP ⇒ 2020101909skh271221.zip
     旧安中高校利活用に係る安中市副市長との面談結果
                              H27.12.21
日 時 平成27年12月21日(月)15:00~15:20
場 所 安中市役所 副市長室
出席者 市側 茂木副市長、萩原企画課長、町田企画調整係長、佐藤主査
    県側 吉澤管理課長、堀県立学校財務係長、廣瀬
●概要
 管理課長 本日は県からの文書をお持ちした。
      今回で 4 度目の購入時期延期となるが、今回の延期は了承する。
      ただし、平成3 0 年で閉校から1 0 年を迎えることとなり、早急な利活用も求められている。また、他の未利用地とのバランスもあることから、これ以上の延期は難しいと考えている。
 茂木副市長 たびたびの延期で申し訳ないが、資金繰りや市内部での意見調整をしてからでないと購入できないため、平成3 0 年度での購入予定とさせていただいた。
      跡地利用について、一時は検討委員会を作って検討していた時期もあった。
      土地購入に関して、議会はシビアである。市内企業で信越化学は好調だが、振れ幅が大きく億単位で税収が変動するのが悩みどころである。
      利活用方法は今後真摯に検討し、来年度には購入に向けた協議を具体化させていきたい。

=====H27.12.21県教委から市長あて書面=====
                       教管第315-34号
                      平成27年12月21日
安中市長 茂木 英子 様
                     群馬県教育委員会
                     教育長 吉野 勉
                      (管 理 課)

      旧県立安中商等学校跡地の利活用について

 旧県立安中高等学校跡地については、貴市から平成20年11月27日付けの買取希望を受け、貴市が平成21年度に購入することを前提として県から売却価格を提示させていただいたところですが、その後、購入予定時期は、平成23年度、平成26年度、平成28年度と、3度にわたって延期されてきたところです。県といたしましては、貴市による跡地の早期購入を求めてきましたが、諸事情を受けとめ、やむを得ないものとして、これまで延期を了承してまいりました。
 こうした中、貴市から平成27年11月30日付けで平成28年度の購入は困難であり、平成30年度での購入としたい旨の御要望をいただきました。当該御要望については、4度目の延期となるため、このまま利活用が進まない事能となることを県として懸念しておりますが、貴市の諸事情に鑑みて了承することといたしました。
 なお、平成30年3月で閉校から10年が経過することとなり、県としても跡地の早急な利活用が求められていることから、貴市において平成30年度末までに購入できない場合は、その後の御要望に添えない揚合もあることを申し添えます。
                    事務担当:県立学校財務係 廣瀬
                    電  話:027-226-4545(直通)
                    F A X:027-223-7774
                    E -m a i l:hirose-m@pref.gunrna.lg,jp
**********

■それからまた1年余りが経過し、平成28年度末の平成29年3月28日に、群馬県教委は、安中市を訪れ、その後、平成31年度の跡地買取に向けた準備が進んでいるのかどうか、確認するために、茂木副市長や粟野総務部長らと面談し、買取り準備状況を聴取しました。

10*****H29.03.28 県教委が副市長と面談*****ZIP ⇒ 2020101910skh290328.zip
          安中市副市長との面談結果について
日 時:平成29年3月28日 14 : 00-14: 20
場 所:安中市役所2階 副市長室
出席者:市側 茂木副市長、粟野総務部長、萩原企画課長、町田係長、金井主事
    県側 田谷管理課長、御園係長、片野
○概要
 安中市・旧安中高校について、4度もの買取延期をしてもらい申し訳ない。
    ・平成30年度購入予定であり、議会に対してもそのように説明を行っているため、年度が明けて以降に交渉を行いたいと考えている。
    ・以前金額の提示をしてもらっているが、地価の下落率も大きいため、それを考慮した価格で再提示していただきたい。
    ・また、購入後すぐに解体というわけにはいかないため、解体費用は減じた価格でお願いしたい。
 管理課・価格や手法については次年度検討する。
    ・県としても学校跡地の活用については強く言われているところである。
    ・是非交渉を行っていきたい。
 安中市・こちらも「買わない」というつもりではない。財政状況も厳しいため、金額次第である。
    ・千万単位の話であれば簡単だが、億単位の話は厳しいのが実情である。
    ・旧安中高校は市庁舎の移転先の候補として検討を行っているところであるが、現庁舎は昭和34年建築であり、耐震性が0.34しかなく限界に近い。
    ・また、再三の買取延期をお願いしてきた以上、これ以上の延期の要請はできないと考えている。
    ・迷惑をかけるが、次年度よろしくお願いしたい。

=====H29.3.28 県教委から市長あて書面=====
                         教管第315-128号
                         平成29年 3月28日
安中市長 茂木 英子 様
                         群馬県教育委員会
                         教育長 笠原 寛
                          (管 理 課)

         旧県立安中高等学校跡地の売却手続について

 旧県立安中高等学校跡地については、貴市から平成20年11月27日付けの買取希望を受け、貴市が平成21年度に購入することを前提として、県から売却価格を提示させていただいたところですが、その後、購入予定時期は、平成23年度、平成26年度、平成28年度、平成30年度と、4度にわたって延期されてきたところです。県といたしましては、貴市による跡地の早期購入を求めてきましたが、諸事情を受けとめ、やむを得ないものとして、これまで延期を了承し、教育財産の使用許可により対応を継続してきました。
 平成29年度につきましても、貴市からの教育財産等使用許可申請書提出を受け、許可に向け準備を進めているところです。
 しかしながら、これまでの購入延期の経緯に鑑み、このまま売却手続が進まない事態となることを懸念しております。つきましては、平成30年度中の確実な跡地購入に向けた準備をお願いいたします。
                   事務担当:県立学校財務係 片野
                   電  話:027-226-4547(直通)
                   F A X:027-223-7774
                   e - m a i l : katano-y@pref.gunma.lg.jp
**********

■それから5カ月後の8月29日に、県教委は再び安中市役所を訪れ、茂木副市長や粟野総務部長と面談し、売却価格の提示を行いました。

11*****H29.08.29 県教委が副市長と面談*****ZIP ⇒ 2020101911skh290829.zip
   旧安中高校の売却に係る安中市副市長面談の結果について
日 時:平成29年8月29日 9:25-10:00
場 所:安中市役所2階 副市長室
出席者:市側 茂木副市長、粟野総務部長、町田企画課長、岡田係長、他2名
    県側 田谷管理課長、御園係長、片野
○概要
管理課長・旧安中高校の売却に関して、不動産鑑定評価を行ったため売却価格の提示に参った。(別紙手交)
    ・売却に係る考え方とすると、前回(H21)と同様の考え方である。
    ・跡地の活用方法は庁舎の建て替え候補地とのことであるが、数年は体育館等の活用も見込まれることや、建て替えの時期等が不明であるため、体育館等の価格を減じることの説明が困難なところである。
副市長 ・庁舎の建て替えについては10年20年先の話ではないが、まだ議会等に対しても説明を行っていない案件である。
    ・現在内部でスケジュールを作っているところあり、最短でも完成まで5年はかかる見込みである。
    ・庁舎用地として活用する見込みであるため、市としては建物は全て不要であり、更地で欲しい。
    ・ただ、建物有りで購入した場合、買ってすぐ解体は出来ない見込みである。
    ・残存建物を再利用する考えはないが、残解体するまでの間の少なくとも1~2年は有効活用したい。
    ・また、建物を有償で取得した場合、すぐに解体ということになれば議会に対しても市民に対しても説明ができない。
総務部長市としては庁舎用地として欲しい考えのため、建物は不要である。
    ・こちらとしては、住民から寄付を受けた土地が含まれるのだから県は市に譲渡するべきという思いもある。
監理課長・今回は価格の提示に来たものであるので、市内部で検討をしていただき、交渉に入っていきたい。
副市長 ・市の考えについては述べた通りではあるが、検討したい。

別紙:
【鑑定評価額】 449,500,000円
1 対象不動産I (旧安中高校跡地)     370,600,000円(ア)
  <鑑定評価額内訳>
   土地 292,000,000円
     <積算根拠>
      ・17,200円×16, 962.06㎡
   建物  87,600,000円
     <建物内訳>
      ・体育館  20,500,000円
      ・格技場  19,800,000円
2 対象不動産II(旧安中高校テニスコート)  69,900,000円(イ)
【売却価格】 272,967,000円
**********

■この時、県教委が上記の鑑定評価額の算出の根拠とした不動産鑑定評価書。高崎市新町の菅家不動産鑑定事務所によって平成29年7月25日に作成されました。

*****H29.7.25不動産鑑定評価書*****
ZIP ⇒ 20201019281syp0132.zip
ZIP ⇒ 20201019282syp3345.zip
ZIP ⇒ 20201019283syp4649sy.zip
ZIP ⇒ 20201019284syp5052sy.zip
**********

■3ヵ月後の平成29年11月27日、安中市の町田企画課長ら3名が県庁を訪れ、県教委に跡地買取に向けた市側の状況を報告しました。

12*****H29.11.27 県と安中市企画課長の打合せ*****ZIP ⇒ 2020101912sh291127.zip
     旧安中高校の売却に係る安中市との打合せについて
日 時:平成29年11月27日 10:00-10:35
場 所:群馬県庁21階 201会議室
出席者:市側 町田企画課長、岡田係長、金井主事
    県側 田谷管理課長、御園係長、片野
○概要
田谷課長・県からの価格提示後市長まで話を繋いで頂いたというこ,とだった。
    ・市庁舎建替のスケジュールに伴って、いつ体育館及び格技場を取り壊すのかがポイントになるが、見込はどうか。
町田課長・これまで準備組織を立ち上げ、庁舎建替について検討してきた。H30年度以降、本格的に企画課で建設に向けた検討に入るが、現段階では着工時期等を言える段階にない。
    ・準備組織の中の仮のスケジュールとしては、平成36年完成予定としており、あわせてH29から基金積立(当会注:土地開発基金)も開始したところ。
田谷課長・建替場所は安中高校跡地で確定なのか
町田課長・現庁舎用地が第一種住居地域であるため、現地建替が不可能。
    ・安中高校跡地は第二種住居地域であることからも、最有力候補である
田谷課長・県側の不安要素とすると、安中高校の体育館や格技場を何年使うのかということである。
    ・耐震性は問題なく改修すれば使える施設でもあり、また、壊すにしても5,000万円程度費用がかかるとなれば、壊さずに使い続けるという選択肢がないと言い切れるかどうか。
    ・H21年度から売買交渉を開始して今に至り、さらに、金額も当初提示した4億4千万から下がっていることで、県財政課からも厳しい目が向けられる中、今後のスケジュールが見えないと内部の説明が難しい。
    ・体育館や格技場の土地を除いても15,000㎡程度あるため、体育館等を残したままでも庁舎用地としては足りるのでないか。
    ・来年には市長選も控えているため、その結果次第で方針が変わったり、現在使っている施設を解体することについて、異論が出るかもしれない。
町田課長・市内部の考えとすると、施設を残すという考えは全くなかった。
    ・確かにH21年度当時は体育館や格技場を使用する考えだったが、今は使用する予定はなく、また使用しないものは買わないと考えている。
    ・ただし、積み立てている基金の目的は、庁舎用地購入のためであり、庁舎建替のために動き出しているのは客観的事実。
田谷課長・交渉事であり、市の考えも分かるため、県が示せる歩み寄りの案とすると、体育館及び格技場の残存価値をゼロとするまでになる。
御園係長・県としては、将来解体するのか不明な建物について解体費を見ることはできない。
    ・今後、庁舎の建替計画を進める中で、現在体育館等を使っている市民から「建物を残してほしい」という声が出て建物を使用し続ける可能性は誰も否定できないのではないか。
町田課長・現段階では確かに取り壊すことの確約はできない。
    ・本日伺った話について、上司に繋ぎ検討したいと思う。
**********

■翌月12月28日朝、安中市企画課の町田課長が県教委に電話で、「昨日、市長ら幹部と協議した結果、売却価格について県が提示した金額で良いとの判断を得た」旨連絡をしました。

13*****H29.12.28安中市が県に売却価格了承を連絡*****ZIP ⇒ 2020101913pih291226.zip
          旧安中高校の売却について
日 時:平成29年12月28日 9:15
相手方:安中市企画課 町田課長
受信者:御園係長
○概要
・旧安中高校の売却金額について、昨日、市長・副市長・総務部長と協議を行った結果、市長から県の提示した232,667千円で良いとの判断を得た。
・上記から内部意思決定は済んでいるが、正式な手続きを踏んだわけではない。
・購入については平成30年度中に行い、基金からの支出を想定している。
・市議会の議決(6月,9月,12月,3月)が必要となるため、仮契約後、議決を経て本契約となる。·
・県の正式な意思決定(知事の了解など)が済んだら、県と市でどんな手続きをしていくか調整し、市の内部でも手続きを進めたい。
●補足
・売却する土地面積が20,000㎡以下であるため、県議会の議決は不要。

別紙:
【鑑定評価額(土地)】 361,900,000円
1 対象不動産I (旧安中高校跡地)    292, 000,000円(ア)
2 対象不動産II(旧安中高校テニスコート) 69,900,000円(イ)
【売却価格】      232,667,000円
**********

■翌年平成30年1月31日に、群馬県が安中市に建物解体費と建物配置図をメールで送りました。県が類似建物の解体事業の際の費用を参考にして算出した結果、建物解体費の合計は129,233,000円ということです。

14*****H30.01.31県が市にメールした建物解体費等*****ZIP ⇒ 2020101914sth300131.zip
          旧安中高等学校建物解体費
 解体箇所 棟名 配置図番号 構造階数 面積(㎡) 単価 金額(円)
○校舎  教室棟       ① RC4  2,789  15,660  43,675,740
     教育棟       ② RC4  1,937  15,660  30,333,420
     教育棟       ③ RC4  2,340  15,660  36,644,400
     教育棟       ④ RC3   149  15,660   2,333,340
     同(トイレ)    ⑤ S3    95  15,660   1,487,700
     連絡通路      ⑥ S2     75  15,660   1,174,500
○弓道場 弓道場(射場・的場)⑦ S1     59  15,660    923,940
○旧部室 部室        ⑧ CB2   172  17,500   3,010,000
○倉庫  倉庫        ⑨ CB1    4  17,500    70,000
計                    7,620       119,653,040
改め(万円未満切上)                    119,660,000
消費税                            9,572,800
合計(千円未満切上)                    129,233,000
**********

■平成30年夏、8月29日に安中市の町田企画課長が県教委に電話で、「昨日、市長ら幹部と協議した結果、跡地の取得時期を平成30年度の12月から年度末の3月に遅らせたい。庁舎建設は遅くとも平成35年(令和5年)着工とし、アスベストとブロック塀の扱いについて協議したい」と連絡しました。

15*****H30.08.29 市から県への電話*****ZIP ⇒ 2020101915sdbh300829.zip
      旧安中高校跡地売却に係る市報告について
◇日 時:平成30年8月29日(水)8:43~50
◇相手方:安中市町田企画課長
◇対応者:御園
◇概 要:電話にて次のやりとりがあった。
町田・昨日(8月28日)、市長・副市長・総務部長と協議し、以下のとおり方針が出たので連絡する。
   ・取得時期 12月から3月に変更する。
   ・変更理由 庁舎建替にかかる市民コンセンサスを得た後に取得をするためである。具体的には10月の市広報等で必要性を訴え、議会等でも議論を進めた後としたい。
   ・取得金額 県提示額のとおりとする。照明設備を引き続き使用することから、外構等解体費の控除は不要と判断した。
   ・庁舎建設 H35 には遅くとも着工する。H37まで起債可能な合併特例債を活用するため、遅くともH36に庁舎の供用開始できるよう進める。
   ・利活用 庁舎建設までの4~5年の間、照明設備を設置することにより、校庭・体育館を市体育施設として活用する。
  ・さらに懸念事項として2点お伝えする。
   ①アスベストについて
   ・県調査の範囲内では飛散性アスベストは確認できなかったものの、存在しないとも言えないとのことであるが、市の解体時に飛散性アスベストが見つかった場合の撤去・処分費の取扱いについて協議したい。
   ・具体的には、瑕疵担保責任に係る契約書上の定義の扱いである。
   ②ブロック塀について
   ・学校周囲のプロック塀について、県の対応方針を伺いたい。
   ・具体的には3月の市取得までの間の県の措置である。市が取得するにあたり、議会に対しても状況を説明する必要が生じる。
御園・懸念事項について、内部で調整の上、回答したい。また、今後の対応スケジュールについても併せてお示ししたい。
**********

【ひらく会情報部・この項続く】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【注意喚起】武漢肺炎=新型コロナの次は、国際詐欺電話?…国際化に便乗して巣食う中共由来の災禍に注意!

2020-10-25 13:52:00 | 新型コロナ問題
■群馬県台湾総会の関係者からの情報です。実際にこうした電話を受けたメンバーが多数おり、中には何度も繰り返しかかってきた人もおります。これは中国語を介する台湾総会のメンバーのみならず、日本人の皆様にも分け隔てなく掛かってくることから、注意喚起のために、情報共有させていただきます。たまたま、日本国内でもこの問題に関する報道がなされており、注意喚起を呼び掛けていますので、以下に引用します。

**********47News 2020年10月15日12:35(JST updated)
中国語の迷惑電話、月180万回着信?
日本人の苦情多数も有効対策なし


実在しない国番号「+83」「+422」からの着信履歴(画像の一部を加工しています)(提供写真)
 実在しない国番号などから日本の携帯電話にかかってくる迷惑電話が9月に急増し、10月はさらに増えている。最初に中国語の自動音声が流れるのが特徴で、在日中国人を狙った「振り込め詐欺」とみられる。犯人側は携帯電話に片っ端から電話しており、月に約180万回着信している可能性がある。表示された電話番号をインターネットで調べても分からない。日本人からも「怖い」と苦情が相次ぐが、有効な対策は見つかっていない。 (共同通信AIサイバー報道チーム=長谷川観自)
 ▽手当たり次第に大量発信
 全国の警察などから迷惑電話番号の提供を受けて対策を取る情報セキュリティー企業「トビラシステムズ」によると、8月ごろから存在しない国番号「+83」や「+210」「+422」などから始まる番号の着信が確認されるようになった。10月中旬以降は、存在しない国番号は減り、北米のフリーダイヤル「+1-833」「+1-877」やブラジル、アルゼンチンの国番号を偽装した着信が増えている。
 同社製品は、携帯電話会社の「迷惑電話ブロック」や「あんしんセキュリティー」といった有料サービスの一部で、利用者は約1000万人いる。同社が9月中に検知したこの不審電話は9万9千回にも上った。日本の携帯電話は全部で約1億8000万台あるため、全体では約180万回と推計される。

迷惑電話の現状
 法務省の統計では在日中国人の数は約80万人。日本国籍取得者を含めても100万人ほどとされる。日本の人口は1億2000万人だから0・8%にすぎない。在日中国人を見つけ出すために、犯人は何らかのリストを使うわけでなく、手当たり次第に大量発信している。当然、日本人への着信が多くなる。
 岡山県倉敷市の男性会社員のスマートフォンには9月14日に「+422」から着信があった。「詐欺電話かもしれない」と思って出なかったが、携帯電話番号の下1桁だけが違う妻は数分後、別の番号からの着信があり出てしまった。番号は「使い捨て」とみられ、ネット検索しても見つからない。ツイッターには「1日3回違う番号から着信があった」と書き込む人もいた。
 ▽日本人と分かるとガチャ切り
 9月下旬に「+1877」からの着信を受けた兵庫県の男性(ツイッターアカウント@tal0032)によると、自動音声の中国語は中国大使館を装っている。日本語に訳すと「あなたにはまだ受け取っていない緊急の公式文書があり、居住権に影響がある。詳細を知りたい場合は『9』を押してください」などという意味だった。

兵庫県の男性にかかってきた不審電話の自動音声
 他に国際航空貨物便を装った自動音声もある。翻訳すると「あなた宛ての速達便があり、2度お届けしましたが、誰も受け取っていません。調べる必要がある方は、『1』を押してください」と話していた。
 放置すると切れるが、指示通りの数字を押すと中国語を話す犯人が出る。日本語を話すなどして中国人ではないと判断されると、一方的に電話を切られるという。
 金銭被害も出ている。秋田市の40代女性は9月10日、実在しない国番号「+885」の電話を受けた。大使館職員と公安局員を名乗る男女に「武漢に大量のキャッシュカードやマスクを送っただろう。犯罪だ」「金を払えば解決する」と脅された。電話を切った後にメッセージアプリで偽身分証の画像が送られてきたため、本物だと信じて計411万円を振り込んでしまった。札幌市では250万円、大津市では50万円をだまし取られたが、被害が公表されたのは氷山の一角だ。

在日中国大使館は2年前から注意喚起している
 実は、在日中国人を狙った自動音声詐欺は以前からあり、在日中国大使館は2年前から注意喚起をしている。それが急増している理由には「コロナ禍で帰省できなくなった人の旅費が狙われた」などといった見方があるが、はっきりしたことは分かっていない。秋田県警は、秋田市の女性の被害を受け「中国の公安局や警察、中国大使館等をかたる不審電話に注意!」というチラシを作成した。

秋田県警が作成した「不審電話」への注意を呼び掛けるチラシ
 同じ手口の被害は米国やフランス、オーストラリア、ブラジル、台湾など世界各地で報告されている。犯人グループは国により手口を変える必要はなく、24時間態勢で膨大な数の電話を機械で発信している可能性がある。
 ▽第三国の電話会社が犯人と結託?
 番号偽装がなぜできるのか。国際電話の仕組みに詳しい専門家は、中国にいる犯人が、第三国の電話会社と結託しているとみている。アフリカや東欧、中南米などの電話会社は以前から、国際電話を悪用した詐欺に加担しているのではないかと問題視されてきた。着信履歴を残してすぐ切り、かけ直してきた人から高額な電話代を請求する「国際ワン切り詐欺」が典型例だ。
 この専門家は電話会社がきちんとチェックをするつもりがあれば番号偽装をした電話を大量にかけることは不可能という。通話料を稼ぎたい電話会社が格安料金で大量発信させている可能性もある。 
 今回の不審電話の場合、トビラ社がかけ直して通じた番号はなかったが、明田篤(あきた・あつし)社長は「もし国際ワン切り詐欺だった場合は高額な請求があるだろう。電話に出たり、かけ直したりすることで犯罪者のリストに載る恐れもある」と危険性を指摘する。
 ▽偽番号の着信を防げないのか
 番号偽装した国際電話の着信だけを遮断する仕組みは、残念ながら存在しない。
 インターネット回線を使うIP電話が実用化された2000年代前半に「110番」や「自宅の電話番号」を偽装して携帯電話にかかってくる振り込め詐欺の着信が相次ぎ、社会問題化したことがあった。国内電話会社の業界団体が05年に技術ガイドラインを策定し、総務省も後の法令改正に内容を盛り込むことで対策が進み、このタイプの悪事は難しくなった。
 だが専門家によると、このときの対策は海外の電話会社から来た電話が国内電話番号を偽装していないかをチェックするもの。国際電話番号の偽装は想定しておらず、今回の事態を防ぐことはできないという。

国際電話の着信を拒否できる迷惑電話対策アプリ「Whoscall」の設定画面
 台湾の例はもっと深刻だ。日本でも使われている迷惑電話対策アプリ「Whoscall(フーズコール)」を開発する台湾のIT企業によると、数年前から実在しない国番号からの詐欺電話が問題になったが、アプリでブロックしていくうちに、今度は台湾の国番号「+886」を使った偽番号からの着信が増えた。
 専門家は「今回の詐欺に加担した海外電話会社が、別のグループと組む可能性もある」と指摘、日本人を狙う詐欺に悪用されるのは時間の問題とみられる。
 ▽米国は新技術開発へ
 偽番号による詐欺被害がより深刻な米国では、電話番号が詐称されていないかを確認する技術を作ろうとしている。目標とする来年までに、技術が完成するか注目される。
 日本では本格的に対策をしようという動きは今のところなく、自分で迷惑電話対策アプリを入れるなりして防ぐしかない。何よりも不審な電話に応対しないことが大切だ。国際電話の専門家は「詐欺かどうかは通話内容で判断するしかない。私用スマホに国際電話がかかってきても私は出ません」と言い切った。
    ×           ×            ×
 実際にあった不審電話の音声を以下のリンクから聞くことができます。(音声の一部を加工しています)https://img.cf.47news.jp/etc/contents/sample.mp3
**********

■不審な着信には応答しないことが大原則です。たまたま電話口に出てしまって、ワン切りされても、決して電話を掛け直さないようにしましょう。また、自動音声で中国語が流れてきたら、即電話を切りましょう。

 それにしても、中国共産党が支配する現在の大陸中国の動向は、世界中に災禍を振りまく温床を断ち切るどころか、促進しているかのようです。

 当会では、真の民主化を具現している台湾との正式な外交関係の構築に引き続き尽力してまいります。

【群馬県台湾総会理事からの報告】


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする