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↑基本情報となる岩佐達也の経歴を再度確認してみよう。1988年の呉高専採用以後、一旦機構本部に出向した以外は長らく同校で働き、2014年に機構本部の監査室室長補佐へと栄転。2017年長野高専総務課長を拝命し現在に至る。よく見ると、会計・予算・出納・財務・そして監査と、20年以上にわたりほぼ一貫して「金庫番」のお役目を任されていることがわかるが……↑
■2020年春の緊急事態宣言中における悪質なコロナ規則破り疑惑が取り沙汰された長野高専の岩佐達也総務課長。怒りに震える同校関係者らの目が注がれるさなかの同年7月末、岩佐総務課長がコロナ禍勃発後で初めての東京出張に赴きました。ところがその際にも、彼の自家用車が同校教職員宿舎から消えていたため、距離200km以上の自家用車出張を禁止するルールとの兼ね合いから、新たに旅費不正請求の疑惑が指摘されました。そこで当会において検証を行ったところ、自宅との往復分のみの請求がなされており、「“当該出張において”不正の事実なし」と判定を下したことは既報のとおりです。
○2020年11月26日:【出張!オンブズマン】長野高専総務課長の今年7月末出張に旅費不正請求疑惑?…調査結果“問題なし”!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3245.html
ところが実は、この裏には、コロナ規則破り問題すら軽く吹き飛ぶほどの大事件が隠れていたのです。今回、有志各位の勇気と尽力により、コロナ禍前の岩佐総務課長による一大不正着服事件の経緯と全貌を明らかにすることができました。あわせて見えてきた高専機構の壮絶な闇とあわせて、読者の皆様に一挙ご報告いたします。
(1)岩佐総務課長に関する2つの新事実
■まず本題に入る前に、岩佐総務課長に関してこれまでに水面下で判明していた以下2点の衝撃的な重要新事実に言及しておく必要があります。
【新事実1】:岩佐達也氏の妻である岩佐浩子氏も高専機構職員であり、高専機構本部で財務課旅費係を担当している。ともに呉高専から東京に移った。
(※当会注:前職及び現職を含む岩佐浩子氏の氏名等情報については、ウェブ検索すると複数の公機関情報のヒットが確認でき、既に公表事実があるものと判断し公表)
【新事実2】:長野赴任以後の岩佐達也氏は、毎週末に東京八王子界隈の自宅に帰ってはわざわざ一週間分の食事セットを車に積み込んで戻ってきている。
■なんと岩佐家は夫婦で高専職員だったというのです。そうなると第一に岩佐浩子氏は、民間人ではなく夫と同じ高専機構職員という立場でありながら、夫の悪質なコロナ規則破りに注意するどころか全面協力していたことになります。「高専組織に巣食う悪徳公務員夫婦」という実態が遂に見え始めたところで、検証のために高専機構本部事務局2階の座席表を確認してみましょう。
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↑高専機構本部八王子事務局2階の座席表。確かに財務課旅費係に岩佐浩子の名前が確認できる。なお偶然の同姓ではなく確かに岩佐達也の奥方で間違いないとのこと。その担当係はもちろんだが、並んで目を引くのは、「あの」ポンコツ役立たず監査室が同じデスク島の向かいにある衝撃の事実である↑
というわけで、岩佐総務課長の妻である浩子氏は、確かに機構本部財務課旅費係の専門職員となっていることが分かります。なお高専内部関係者によると、国立高専における出張旅費関連業務については、最終確認と振込は機構本部が取り扱っているとのこと。そうなると、高専組織の旅費業務の仕組みについて熟知しているのはもちろん、まさにその現場を掌握していることになります。しかも、あろうことか、目の前の監査室に届く情報はすべて筒抜けですよと言わんばかりの呆れた配置です。
なお、事情を知る高専関係者の間では、2人が揃って広島から上京してきた経緯そのものにも黒い疑惑が囁かれています。呉高専校報第150号(H27.10.1発行)によると、岩佐達也氏は平成26年4月1日付けで機構本部監査室に異動し、後を追って同年10月1日に浩子氏が機構本部に異動していることが確認できます。まず、高専機構本部という小規模な職場に、夫婦そろってはるばる広島から押しかけてくること自体、異常な人事です。しかも、その片割れは会計監査の中心人物、もう一方は一般部署の職員なのですから、利益相反や不正防止の観点からしてありえない人事です。呉高専時代の校長を懐柔して、機構本部に働きかけを行い、このような縁故まみれの身内人事を成立させたのではないか、というわけです。
○参考:呉高専校報第150号(H27.10.1発行、抜粋)ZIP ⇒ z150h27.10.1s.zip
■さらに驚かされるのが、岩佐総務課長が毎週末東京に帰るたび、1週間分の食事を持って長野の教職員宿舎に戻ってきているという事実です。絶望的に身辺の家事ができない様子、そして「一食欠かさず愛妻料理」にこだわっている様子がうかがえます。しかし、そのためにコロナだろうと災害だろうと勝手気ままに帰るとは呆れたものです。単身赴任に自炊や外食はつきものであり、そんなに長野の水も食べ物も汚らわしく感じているのなら、ヒラで東京に勤め続けていればよいのです。なお、食事だけでなく、一週間分の洗濯物もわざわざ東京まで持って帰っている可能性が指摘されています。
ここで重要なのは、コロナ規則破り疑惑勃発時からの大きな謎がようやく解けたことです。つまり、「なぜ、新幹線ではなく、わざわざガソリン代や高速代に長距離運転の労力が毎週かかってしまうプリウスにこだわるのか」という疑問についてです。それは、プリウスでないと1週間分もの食事や洗濯物を積んで東京へ往復できないから、というのが答えだったというわけです。
(2)岩佐総務課長による出張旅費常習不正請求事件
■以上の事実を説明し終わったところで、いよいよ本題である岩佐総務課長の大規模常習不正旅費着服事件について説明したいと思います。事の発端は、長野高専の内部関係者らから以下のような告発が寄せられたことでした。
・岩佐達也について、2017年の長野高専総務課長着任以来ずっと、週末にかけての東京方面出張が異様に多い。
・そうした東京出張のたびに岩佐達也氏の自家用車が教職員宿舎駐車場から消えている。
そして、勇気を振り絞った有志らによって、過去の物証の数々(後述)とともに、手口の核心が以下のとおり暴露されることになりました。
①:週末の東京帰宅に合わせ、特に金曜日~月曜日ごろに東京(または東京への中間地点となる地域や、東京が経由地とできるような遠隔地)への出張予定を設定する。
公式の会議など自ら日程を設定できないものも、出張に前泊や後泊を付けたり、有給を取るなどして、一貫して東京にいられるよう日程を調整する。
②:週末に自家用車で東京の自宅に帰り、その往路・帰宅中・復路において「出張先」へ適当に顔を出す。
③:200kmルールにより自家用車扱いでの請求ができないため、長野の教職員宿舎を発着地に新幹線で移動したことにして、往復新幹線代・近郊移動交通費及び日当を架空請求する。
すると、これが事実であれば、岩佐達也氏の行為は、実態とは異なった架空請求を不正におこなって公金を着服しているものです。極めて悪質で不適切な行為であることはいうまでもありません。まして、普段から教職員を上から徹底指導している監査室出の幹部が、全高専教職員たちが守ってきていた200kmルールを守らず、挙句の果てには私的な帰省にかかった費用だけはせしめたいと架空請求でチョロまかしていたとなれば、呆れたものです。
■そこで当会では、事実確認のため、以下の内容の法人文書開示請求書を2020年9月29日付けで機構本部宛てに提出しました。
*****20/09/29開示請求*****ZIP ⇒ ljioj.zip
法人文書開示請求書
令和2年9月29日
独立行政法人国立高等専門学校機構
理事長 殿
氏名又は名称:(法人その他の団体にあってはその名称及び代表者の氏名)
市民オンブズマン群馬 代表 小川 賢
住所又は居所:(法人その他の団体にあっては主たる事務所等の所在地)
〒379-0114 群馬県安中市野殿980
TEL 090(5302)8312
連 絡 先:(連絡先が上記の本人以外の場合は,連絡担当者の住所・氏名・電話番号)
〒371-0801 群馬県前橋市文京町一丁目15-10
市民オンブズマン群馬事務局長 鈴木 庸
TEL:027-224-8567
独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第4条第1項の規定に基づき,下記のとおり法人文書の開示を請求します。
記
1 請求する法人文書の名称等
(請求する法人文書が特定できるよう,法人文書の名称,請求する文書の内容等をできるだけ具体的に記載してください。)
長野高専の岩佐達也総務課長について、2017年4月にその職に就いて以降、職員として行った出張の一切について、
①その日時・出張先・出発地・経由地・目的地・移動距離・移動手段・出張経緯・出張目的などがわかる出張報告等文書。
②その出張費や旅費の申請に係る情報(交通機関等の領収書があればそれを含む)。
③その出張費や旅費の支給に関する情報などの一切。
(長野高専・高専機構本部を含めた高専機構全体としての保有文書の一切とする)
**********
■翌日、機構本部の橋本職員から開示請求書の受領確認メールが届きました。あわせて、「主たる請求内容が高専にかかる場合は、送付先は機構本部でなく該当高専でお願いしたい」と付言されていました。当会からは、「苦言を呈させてしまい申し訳ない。しかし旅費振込の最終プロセスは本部で行っているという話もあり、現時点で高専と本部それぞれでどんな文書をどんな割合で保有しているか請求人は知らない。よって差し当たり本部宛としただけなのでご容赦願いたい」という旨の返事をしました。
そして10月1日、橋本職員からは「主たる開示の手続きを長野高専で取り扱うこととさせていただきますので、ご了承ください」として、実質的な開示業務と窓口を長野高専に移管することが一方的に告げられました。同職員の説明によれば、「開示場所は機構本部でよい」「まず各高専で該当出張を洗い出す必要があるため、効率上そう判断した」「オンブズマンだからというわけでなく、誰の請求でも同じ対応」とのこと。
橋本職員の説明にも一理あるものの、そうなると疑惑の岩佐総務課長自身が開示実施業務をすべて握ることになってしまいます。泥棒に泥棒の証拠を出させるも同然の状況に平気で持ち込むのですから、相変わらずの高専機構の底辺コンプライアンス意識に溜息をついてしまいました。
■10月16日に長野高専白木職員からメールがあり、「該当文書は1ヶ年あたり長野高専1件と機構本部2件。2017~2019年度の3年分で計9件と特定された。よって手数料300×9=2700円を振り込んでほしい」「なお2020年度の該当出張は、前回開示した7月末の一件のみで、重複を避けるため除外した」とのこと。
早速手数料を振り込むと、11月11日に機構本部の封筒が送られてきました。開けると、長野高専の文書番号が付された以下の同月9日付け開示決定通知が入っていました。
*****3ヶ年分出張旅費情報開示通知*****ZIP ⇒ ljm.zip
長野高専庶第46号
令和2年11月9日
法人文書開示決定通知書
市民オンブズマン群馬 小川 賢 様
独立行政法人国立高等専門学校機構
令和2年9月29日付けで請求のありました法人文書の開示について,独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第9条第1項の規定に基づき,下記のとおり開示することとしましたので通知します。
記
1 開示する法人文書の名称
長野高専の岩佐達也総務課長について、2017年4月にその職に就いて以降、職員として行った出張の一切について。
【長野高専分】
(1) H29.05.17出張分
(2) H29.06.02出張分
(3) H29.06.12~H29.06.14出張分
(4) H29.06.17出張分
(5) H29.06.29~H29.06.30出張分
(6) H29.07.06出張分
(7) H29.08.25出張分
(8) H29.09.12出張分
(9) H29.10.12~H29.10.13出張分
(10) H29.10.27~H29.10.29出張分
(11) H29.11.10~H29.11.11出張分
(12) H29.11.17~H29.11.18出張分
(13) H30.01.08 & H30.01.12出張分
(14) H30.02.08~H30.02.09出張分
(15) H30.03.02 & H30.03.05出張分
(16) H30.03.09~H30.03.10出張分
(17) H30.04.22出張分
(18) H30.05.31出張分
(19) H30.06.09出張分
(20) H30.09.07出張分
(21) H30.09.11出張分
(22) H30.11.02~H30.11.03出張分
(23) H30.11.09出張分
(24) H30.12.07~H30.12.08出張分
(25) R01.05.31~R01.06.01出張分
(26) R01.06.08出張分
(27) R01.07.26~R01.07.27出張分
(28) R01.08.02出張分
(29) R01.08.20~R01.08.23出張分
(30) R01.08.25~R01.08.27出張分
(31) R01.09.10~R01.09.11出張分
(32) R01.09.27出張分
(33) R01.10.15~R01.10.18出張分
(34) R01.10.27~R01.10.28出張分
(35) R01.11.07~R01.11.08 & R01.11.21~R01.11.22出張分
(36) R01.11.23~R01.11.24出張分
【機構本部分】
(37) 平成29年度~令和元年度 旅費システムにおける本部確認承認画面
(38) 平成29年度~令和元年度 振込明細一覧表
2 不開示とした部分とその理由
(1)(2)(9)(11)(18)(22)(23)(24)(25)(29)(31)(33)(35) 支払関係証拠書類
不開示部分:個人に関する情報が記載されている部分
理 由:法第5条第一号及び法第5条四号柱書きに該当すると認められ、また、法第5条第一号ただし書きに該当するとは言えず、不開示とすることが相当
不開示部分:口座情報
理 由:法第5条第一号及び第二号イに該当すると認められ、また、法第5条第一号ただし書き及び第二号ただし書きに該当するとは言えず、不開示とすることが相当
(3)(4)(5)(6)(7)(8)(10)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(19)(20)(21)(26)(27)(28)(30)(32)(34)(36) 支払関係証拠書類
不開示部分:個人に関する情報が記載されている部分
理 由:法第5条第一号に該当すると認められ、また、法第5条第一号ただし書きに該当するとは言えず、不開示とすることが相当
不開示部分:口座情報
理 由:法第5条第一号及び第二号イに該当すると認められ、また、法第5条第一号ただし書き及び第二号ただし書きに該当するとは言えず、不開示とすることが相当
(38) 振込明細一覧表
不開示部分:個人に関する情報、振込に関する銀行情報
理 由:法第5条第一号及び第二号イに該当すると認められ、また、法第5条第一号ただし書き及び第二号ただし書きに該当するとは言えず、不開示とすることが相当
**********
■見ると、長野高専からは、出張ごとに分けられて(1)から(36)まで文書があります。伝票上の都合なのか、(13)(15)(35)にはそれぞれ2件分の出張が含められているようです。すると岩佐総務課長については、2017年度から2019年度までの3年間で計39回の出張が行われたことになります。
当会からは早速、高専機構本部での窓口開示を希望する申出書を返送しました。
■そして2020年11月20日の13時半、当会担当者が開示文書受領のため機構本部に向かいました。
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ロビーの内線で来訪を告げると、橋本職員が対応に出ました。印刷にかかる追加手数料1,350円を同職員に支払うと、39回分の出張にかかる膨大な資料が開示されてきました。見ると、出張内容や支給旅費額についてはなんとかキチンと開示されていました。幸いなことに、岩佐総務課長らは、無理やり全面黒塗りにするなどの暴挙には走らなかったようでした。
なお、長野高専保有分資料には、各出張についておおむね以下の資料が含まれていることがわかります。
① 出張実施に関する文書:旅行(命令)書、旅行報告書、その他関連文書
② 出張の移動宿泊内容と旅費算出に関する文書:旅行計算書(清算)
③ 旅費を支払った事実に関する文書:支払決議書、債務伝票、支払伝票
開示の際に橋本職員から簡単な説明があり、「公共機関を使わない出張の場合は、公用車もしくは自家用車を使うことになり、自家用車(自分の車)を使う場合は、事前に校長に申請して許可を得なければならない」とのこと。しかし、今回の開示資料には、そのような許可手続きがなされていたことを示唆するものはありません。
またこれに関連して、「今回の開示資料内にも含まれているとおり、岩佐総務課長はタイの協定校の関係者が来日した際にレンタカーを使用していた。レンタカーの使用・公用車の使用・自家用車の使用の区別に関するルールは長野高専の内規になるので、同校に訊いてほしい」とのことでした。
■ところで、せっかく八王子の機構本部まで来たので、まったく役に立っていない機構監査室の実態をこの目で確認してみたいと思いました。
高専機構本部の玄関入口の右側には、1階から3階までのそれぞれのフロアの配置図がありますが、どこにも監査室の表示がありません。そこで、まず橋本職員に監査室の概要について質問すると、「以前は3階にあったが、今は2階の一角にしつらえてある。監査室長と室長代理は他の部署の役職を兼務しているため、監査室には通常いない。職員は2名置いている」と説明がありました。
そこで当会担当者からは、「先日にも監査室宛てに書状を出したが、まったく実体が捉えられない印象だ。だから、間仕切りしてあるのか、独立性が外形的に担保されているのかを確認するため、せめて廊下からでいいので肉眼で監査室のある部屋を見たい」と橋本職員に申し出をしました。すると橋本職員は奥へ確認に消え、10分ほど後に戻ってきて、「今はちょうど監査業務の時期で監査作業中。なので、ヒヤリングをしていただくにしても、今日は都合が悪いとのことなので、また日を改めて相談してほしい」と告げました。当会担当者は、監査室とされる区画を見たいというだけで、監査室職員に面会したいとまでは頼んでいません。やはりオンブズマンを極めて警戒しているようすがうかがえました。
(3)3年間にわたる常習旅費不正請求の全容
■さて、2020年11月20日、岩佐総務課長の2017~2019年度分全出張とその旅費支払について開示された資料は以下のとおりです。
○2017年度分出張資料(No.1~16)ZIP ⇒ 2020112001to05h29.05.17to06.2930o.zip
2020112006to08h29.07.06to09.12o.zip
2020112009to13h29.10.1213toh30.01.0812o.zip
2020112014to16h30.02.0809to03.0910o.zip
○2018年度分出張資料(No.17~24)ZIP ⇒ 2020112017to20h30.04.22to09.07o.zip
2020112021to24h30.09.11to12.0708o.zip
○2019年度分出張資料(No.25~36)ZIP ⇒ 2020112025to28r01.05.3106.01to08.02o.zip
2020112029to32r01.082023to09.27o.zip
2020112033to36r01.10.1518to11.2324o.zip
○機構本部分資料(No.37~38)ZIP ⇒ 2020112000.zip
h29r01mffp0120.zip
h29r01mffp4160.zip
h29r01mffp6178.zip
2020112038_kikouhonbu_bun_h29r01_furikomi_meisai_ichiranhyou.zip
では、この39回分の出張について、日程・出張地域・旅費を表にしてまとめてみましょう。
*****岩佐総務課長・2017-19年度各出張先と旅費支給額一覧*****
【H29(2017)年度】
番号 日付 用務先 旅費支給額 備考
(01) 05/17(水) 県内 240
(02) 06/02(金) 東京 16,900 判断保留
(03) 06/12(月)-14(水) 東京 33,660 6/13自宅泊記載有
(04) 06/17(土) 県内 480
(05) 06/29(木)-30(金) 県内 960
(06) 07/06(木) 県内 480
(07) 08/25(金) 県内 480
(08) 09/12(火) 県内 480
(09) 10/12(木)-13(金) 高崎 25,280
(10) 10/27(金)-29(日) 県内 0 公用車使用
(11) 11/10(金)-11(土) 東京 18,000 自宅泊記載有
(12) 11/17(金)-18(土) 東京 20,520
(13-1) 01/08(月) 東京 19,480 集団行動?判断保留
(13-2) 01/12(金) 東京 20,720
(14) 02/08(木)-09(金) 東京 18,920 自宅泊記載有
(15-1) 03/02(金) 茨城 25,000 東京上野経由
(15-2) 03/05(月) 東京 18,020
(16) 03/09(金)-10(土) 長岡 28,910
【H30(2018)年度】
(17) 04/22(日) 東京 19,468 集団行動?判断保留
(18) 05/31(木) 東京 19,410
(19) 06/09(土) 県内 480
(20) 09/07(金) 東京 19,410
(21) 09/11(火) 県内 480
(22) 11/02(金)-03(土) 東京 18,000 自宅泊記載有
(23) 11/09(金) 東京 19,410
(24) 12/07(金)-08(土) 東京 20,208 自宅泊記載有
【H31・R01(2019)年度】
(25) 05/31(金)-06/01(土) 東京 18,000 自宅泊記載有
(26) 06/08(土) 県内 480
(27) 07/26(金)-27(土) 東京 20,828 自宅泊記載有
(28) 08/02(金) 東京 18,408
(29) 08/20(火)-23(金) 小倉 79,540 東京迄自家用車の可能性有
(30) 08/25(日)-27(火) 長岡 21,700 レンタカー使用
(31) 09/10(火)-11(水) 長岡 12,500 公用車使用
(32) 09/27(金) 県内 480
(33) 10/15(火)-18(金) 長崎 88,440 東京迄自家用車の可能性有
(34) 10/27(日)-28(月) 東京 19,392 自宅泊記載有
(35-1) 11/07(木)-08(金) 東京 20,890 自宅泊記載有
(35-2) 11/21(木)-22(金) 沼津 40,000 高専間相互監査での出張
(36) 11/23(土)-24(日) 東京 1,100 レンタカー移動、立替払
★東京・首都圏近郊出張への支給旅費総額:413,104円
**********
■なんと、東京及び首都圏近郊行きの出張は22回もあり(東京19回、首都圏近郊3回)、全出張39回のうち半数を超えていることがわかります。しかも、それら「すべて」が土日に被さるような設定にされています。そして、決定的なことに、それら「すべて」の出張に関して、ひとつ残らず新幹線代一万数千円~数万円が請求されています。
疑惑と告発は、すべて正しかったと証明されたことになります。
そうなると、2020年7月末の東京出張について長野高専が出してきた「自宅と文科省の往復分1,410円のみ」の旅行計算書は一体なんだったのでしょうか。当時、本ブログの公開コメント欄において、長野高専の内部職員や学生がリアルタイムで疑惑を指摘していました。この状況には、さすがの岩佐達也も観念して、新幹線代等の請求を差し控えたというわけでしょう。
ところがそのため、過去数十件の豪快な請求の数々に比べて、7月末の出張旅費請求が明らかに一件だけ珍妙なものになってしまいました。「架空の旅費」と「本当の旅費」の対比がより如実に示されたことになります。
■3年間かけて積みあがった「架空の旅費」も膨大な額になっています。上表に示したとおり、週末に被さって行われた東京・首都圏近郊出張への単純な支給旅費総額は、41万3千円にのぼります。
もちろん、このすべてが不正請求額というわけではありません。物証が無かったり、出張内容から不正の可能性が微妙と判断される出張については、上表の備考に「判断保留」としてあります。また、出張自体が嘘というわけでもありませんから、本来支給されるべき旅費との差額として正確な不正請求額を算出していく必要があります。
それでも基本的に、請求額の大半は新幹線代であり、残りの大半は出張日当です。なお高専関係者によれば、新幹線使用が架空で自宅からの日帰り往復だったということになれば、出張日当の支給対象にもならないとのこと。よって、新幹線代はもちろん、日当も不正請求ということになります。計算によって多少細かく上下すれど、40万円近い不正総額は揺らぎません。
なお、不正と見なされる正確な総額について、高専関係者らの協力のもと当会で試算をおこなったところでは、379,156円でした。
(4)動かぬ証拠、そして高専機構の底なし腐敗
■そして上述のとおり当会では、弛まぬ調査の結果として、岩佐総務課長の過去の出張旅費不正請求について決定的な証拠の数々を入手しております。
これら入手した物証の内容については、記事が冗長になってしまう点や、掲載可能な容量の問題のため、そして高専機構側に言い逃れを作らせないようにするため、そして何より身を賭して協力いただいた有志各位の保護のために、残念ながらそのすべてを公表することは叶いません。
しかし今回は、勇気を振り絞った有志らの同意のもと、入手した物証の一部について公表を行い、岩佐達也総務課長による悪事の実態を読者にお見せしたいと思います。
■ここでは、旅費不正請求が指摘される数々の出張のうちで最新の2件である、①2019/11/07(木)-08(金)の東京出張と、②2019/11/21(木)-22(金)の沼津出張にスポットを当てたいと思います。
①:2019/11/07(木)-08(金)の東京出張
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↑2019年11月8日(金)14時頃(出張中)撮影の長野高専教職員宿舎駐車場39番。明らかに白のプリウスは停まっていない。なお出張資料によると、この時間は東京都文京区で会議真っ最中のはずだが……↑
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↑2019年11月13日(水)14時頃(出張直後)撮影の長野高専教職員宿舎駐車場39番。白のプリウスが戻ってきていることがわかる↑
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↑ところで2019/11/07(木)-08(金)の東京出張にかかる旅行計算書。最寄りのJR三才駅より電車に乗って新幹線で東京まで往復したことになっている。そして新幹線代含め2万円がキッチリ請求されている。アレレ!?↑
②:2019/11/21(木)-22(金)の沼津出張
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↑2019年11月21日(木)14時頃(出張中)撮影の長野高専教職員宿舎駐車場39番。明らかに白のプリウスは停まっていない。なお出張資料によると、この時間は沼津高専で会計監査真っ最中のはずだが……↑
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↑2019年11月25日(月)10時頃(出張直後)撮影の長野高専教職員宿舎駐車場39番。白のプリウスが戻ってきていることがわかる↑
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↑ところで2019/11/21(木)-22(金)の沼津出張にかかる旅行計算書。最寄りのJR三才駅より電車に乗って新幹線で沼津まで往復したことになっている。そして新幹線代含め4万円がキッチリ請求されている。アレレレレ!?!?↑
■というわけで、岩佐総務課長が旅費不正請求の常習犯であることにもはや疑いの余地はありません。
会計不正や横領は、ヒラの公務員でも大問題です。数十年にわたり高専の会計業務を担当し、あまつさえ高専機構の会計監査を司り、挙句の果てには長野高専の総務課長を拝命した人物が、長期にわたってこのような巨大な悪事をはたらいていたわけですから、世は震撼せざるをえないでしょう。
特に度肝を抜かれるのは、今回不正を証明した最新の出張である2019/11/21(木)-22(金)の沼津出張は、高専間相互監査のためのものだったという事実です。まさに監査のための出張で旅費の不正請求をするとは前代未聞です。高専機構はもはや、組織として終わっているというレベルではありません。
■この巨大不正事件は、直接的には岩佐総務課長が背負うべき罪であることは言うまでもありません。しかし、この事件の背後にあるのは、高専機構の底知れない腐敗です。
まず、岩佐総務課長の周りにいる直接的な関係者だけを取り上げても、
①疑惑の本人である岩佐達也長野高専総務課長(元監査室職員)が、高専の会計や監査室の内情を熟知しつつ同校の事務現場とオンブズ対応をすべて掌握し、
②隠蔽とパワハラが大好きな土居信数長野高専学校長・兼・機構理事が同校と機構本部をトップから押さえ、
③仕上げに岩佐浩子が機構本部の旅費事務現場を押さえているわけですから、
まさに完璧な三位一体の汚職&隠蔽体制です。
国の権力と金を掠め取るのにここまで快適な環境が作れるのかと感心するほかありません。そしてこのような図式を作れること自体が腐敗の証明です。岩佐夫婦が呉高専から移ってきた経緯からして疑惑まみれだということは、上述のとおりです。
■実はさらに、高専機構の絶望的な腐敗ぶりを示すエピソードがあります。それは、本部監査室室長補佐であった岩佐達也氏が、平成29年4月に長野高専総務課長に着任してきた背景です。
かつて長野高専では、計約380万円(うち約51万円私的流用)の大規模不正会計事件が発覚し、平成28年3月末まで行われた調査により認定されたという経緯があります。この大規模不正会計事件については、当会でも石原校長時代の2018年頃にかけ、事実関係の確認と追及をおこなっていました(長野高専カテゴリ過去記事参照)。なお、同校の対応について完全に納得のいく回答は未だに得られていません。
さて、この大規模不正会計事件発生を受けて、長野高専の会計ガバナンス強化と再発防止が迫られました。同校関係者によれば、その状況に際して高専機構本部は、当時監査室室長補佐だった岩佐達也に白羽の矢を立て、同校に総務課長として送り込んだということのようです。そうなると、不正会計対策のために中央から学校の重要幹部として送り込まれたはずの張本人が、多額の公金を不正に着服していたということになります。……組織ぐるみの壮絶な腐敗も、ここまで来ると、コメントのしようもなくなってきます。
■というわけで、岩佐達也のしでかしたこの巨大不正事件は、高専機構が組織ごと吹き飛んでもおかしくはない大失態にまで発展する可能性が高いといえます。散々岩佐達也を甘やかして隠蔽と不正に加担してきた土居信数校長は言うまでもなく、機構幹部までが軒並み責任を問われるほどの重大事件です。
高専機構側も、その危機的な状況は理解しているようです。実は、なんと現在、高専機構の理事長自身が直々に本件の隠蔽と揉み消しに動く事態になっています。2020年12月8日、今回の事件の背景となっていた200km以上の自家用車使用禁止ルールについて、機構理事長が電撃的に丸ごと廃止してしまったというのです(詳細は続報)。予断を許さない緊迫した状況です。
■さて、長野高専の岩佐達也総務課長をめぐる問題は、緊急事態宣言下の新型コロナ規則破りに始まって、遂に本巨大不正請求事件の発覚に至りました。
当会ではすでに、本件に関して更なる追及の一手を打っております。これも詳しくは続報にてお伝えすることになります。今後の展開から目を離すことはできません。
ところで岩佐総務課長は、コロナ規則破りで当会の追及を浴びていた昨年、側近に「訴えてもいいくらいだ」と豪語していたようです。ひとたび突けば巨大汚職が噴き出る油田状態でよく言えたものです。名誉棄損で刑事告訴するのか、民事で訴えるのか、はたまた高専機構の金でいつもの銀座の弁護士を雇ってくるのかはわかりませんが、「受けて立つ」とここに宣言しておきます。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
《追啓1》
本事件への調査追及は、これまで以上の激戦になることが予想されます。長野高専関係者の皆様がたにおかれましては、一層力強い注目と応援を賜れれば幸いです。あわせて可能な限り本問題について周囲へ伝達・拡散いただけるようご協力賜れれば幸いです。
《追啓2/教職員の方々へ》
土居信数校長のパワハラ行為に遭われている場合、とにかく記録を取ることを推奨します。日時・状況と被害内容を詳細に記録したメモを作り、きっちり録音録画をしてください。必ず役に立つ時がきます。なお当会へのご相談も随時受け付けております。必ずしも望む結果はお約束できませんが、可能な限りお力になれるよう尽力いたします。
夫婦で旅費不正に荷担していたとは驚く。やりたい放題とはこの事だ。
1つ気になる点がある。
総務課長は東京から単身で長野行ったようだが、単身赴任手当てを貰ってる気がする。
単身赴任手当を貰って、出張で自宅に帰っていたら単身赴任手当の意味が無くなる気がするがどうなのか。
貴殿ら学生の弛まぬ監視活動のおかげで、岩佐も7月末の架空請求を断念せざるをえなくなり、結果として「本来の旅費」がこの上ない形で示されることになりました。心より御礼申し上げます。
すでに水面下で多方面から裏取りを重ねており(そのためご報告に少々時間を要しました)、今回ご報告した内容の真実性はまず間違いないと断言できます。
それでも、揉み消すためには何でもアリなのが高専機構と長野高専の幹部陣です。そのためプリウスにとどまらず、彼らの一挙手一投足に監視の目を注ぐ必要があります。内部教職員の有志各位も職を賭して奮闘されている一方で、やはり貴殿ら学生の注目も必要不可欠です。
貴殿ら学生の可能な範囲で、広く情報共有いただき、問題意識を拡散していただければ、これほど心強いことはありません。
引き続き、力強いご支援・ご協力のほど何卒よろしくお願いします。
市民オンブズマン群馬事務局より
興味深いご示唆を賜り御礼申し上げます。単身赴任手当もほぼ間違いなく貰っているものと思われます。
高専機構教職員給与規則28条2項によると、単身赴任手当は月当たり基本額3万円+距離加算となります。
岩佐の実家があると目される八王子界隈と長野高専教職員宿舎まではおおむね240km程度とみられ、距離加算は8千円です。
すると、すでに月に3万8千円もの単身赴任手当を貰っていることになり、これに加えて恐らくは広域異動手当(25条の2、月給65万(額面)として4%=2万6千円)が付いているものとみられます。
●参考:高専機構教職員給与規則↓
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/upload-file%20folder/02_%E4%BA%BA%E4%BA%8B/kisoku/kyuuyokisoku20200227.pdf
これほど潤沢に手当てを付けてもらっておきながら、帰省代を出張費からチョロまかすセコさには閉口します。
しかも岩佐家はいい歳した夫婦2馬力なのですから、少なくとも、家計がそこまで深刻な状況にあることは考えにくいものです。
そしてご指摘のとおり、「帰省が大変だろう」という配慮のもと単身赴任手当が設けられているのに、出張費で帰省費用を事実上賄われていては手当の意味がありません。
引き続き、旺盛な意見投稿と強い注目をいただければ幸いです。
市民オンブズマン群馬事務局より
ブログ報告上は「再燃」に見えますが、昨秋以来水面下で一貫して本件の調査追及を行ってきております。
検証が必要な対象出張が多数にのぼったこと、関係各位との綿密な調整や裏取りを要したこと、そして何より岩佐や土居に言い訳や口裏合わせをなるべく作らせないように手を固めることを優先したため、このタイミングでの公表と相成りました。なかなか報告を打てず、貴殿ら学生にはやきもきさせてしまったことをお詫びします。
なお、本件はすでにもう「疑惑」ではなく、明確に「事件」と呼称してよいものと考えております。
引き続き力強いご支援・ご協力をお願いいたします。期末試験シーズンも近づいている最中で恐縮ではありますが、どうか余力がございましたら、プリウスのみならず学校の動向すべてにアンテナを光らせ、ついでに可能な限り問題発信いただけると助かります。
市民オンブズマン群馬事務局より
旅費の支払いがなかなか振り込まれないので担当係に尋ねると,本部の旅費係
で止まっていると言われます。
理由は?と聞くと,聞きたくない,聞くと怒られると言われます。
今年度は出張自体がないのでいいが,はっきりいって邪魔です。
なるほど、機構本部財務課旅費係は各高専の間でも「無能部署」として有名なのですね。
座席配置図を見る限り、主任1名・専門職員1名(岩佐浩子)・一般職員1名・事務補佐員2名のたった5名で、全国51高専の全出張について旅費の最終確認と振込を担当するには非力なようにも思います。
各高専から苦情が出るレベルなのですから増員すればいいように感じますが、邪推すると、「悪事」が漏れやすくなるので人を増やしたくないのかもしれません。よほど甘い汁にまみれて「快適」な仕事環境なのでしょう。各高専の問い合わせにやたら過敏で高圧的な態度に出るのも、「既得権益」を侵されたくないという反応の表出である可能性が指摘されます。
また、幹部陣を手懐けているぞ、という岩佐夫婦らの驕りも、そうした高圧対応の裏にあるのかもしれません。
市民オンブズマン群馬事務局より