■安中市では、現在、しゃにむに安中高校跡地に市庁舎を建て替えて移転しようとしています。市庁舎建替えについて、安中市は市民アンケートを行いましたが、その結果を捻じ曲げて、豪華な統合型市庁舎を安中高校跡地に建設しようと、市民を欺くプロセスを見るにつけ、あの26年半前の悪夢の巨額詐欺横領事件を彷彿とさせます。いわば、第二のタゴ事件ではないかと疑いたくなるのは当会だけではないはずです。
この件に関するこれまでの経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年3月28日:【安中市庁舎建替え問題】広報あんなか4月号「市庁舎の整備について検討しています」記事に異議あり!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3293.html
○2021年4月11日:【安中市庁舎建替え問題】旧安中高校跡地に建替え場所を誘導したい思惑ミエミエの官製アンケートに要注意!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3300.html
○2021年4月27日:【安中市庁舎建替え問題】4/26松井田地区と安中地区の一部へアンケート兼用チラシ6000部を新聞折込配布↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3308.html
○2021年5月20日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケートの結果ほぼ固まる・・・安中市が中間報告↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3316.html
○2021年6月6日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケート中間報告のトリックに係る公開質問に対し市から不明確な回答届く↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3322.html
○2021年6月27日:【安中市庁舎建替え問題】4市民団体が現位置・適正予算での建替えに係る要望書・報告書を市長に提出↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3336.html
○2021年7月15日:【安中市庁舎建替え問題】安中市が7/13発表の市民アンケート結果最終報告…安高跡地に未練タップリ!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3344.html
○2021年9月3日:【安中市庁舎建替え問題】市議会庁舎建設等特別委が「安高跡地を適地」と結論づけた報告書の市民そっちのけ↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3354.html
○2021年9月12日:【安中市庁舎建替え問題】市議会特別委の「安高跡地を適地」報告書にNO!の意見広告を市内全戸折込み配布!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3365.html
○2021年10月18日:【速報!安中市庁舎建替え問題】本日の市議会全協で茂木市長が市民アンケート結果無視して安高跡地決定宣言↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3375.html
また、市庁舎建替え問題に取り組む市民のかたがたのブログやサイトの記事もご覧ください。
■安中市庁舎建設に関する特別サイト
https://usuipc.wixsite.com/annaka
■庁舎建設の方向性を考える会
https://www.facebook.com/groups/289833998763551/about
■安中市まちづくりワンワンチーム
https://www.facebook.com/annakawanwan/
■安中市庁舎建設を考える市民の会
https://www.facebook.com/groups/2308088432540835/
■かわ遊び・やま遊び雑記/「安中市庁舎問題」のブログ記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/koizumi-masato/c/18bdb559bbad9cec5dc59fdf5b15a1de
■安中市では、1995年6月に市職員による巨額詐欺横領事件が発覚しました。群馬銀行から騙し取った金額は約37億円、長期にわたり詐欺と横領で着服した金額は51億円余りに上ります。自治体職員が詐取した金額ではギネスブック級です。騙し取った金を返済にも回してため、また群馬銀行が民事和解にともない9億円ほど棒引きしたため、実質的な被害は、約24億円規模となりました。
主犯人の元職員に代わって安中市が群馬銀行に103年かけて毎年2千万円の賠償金を支払うことになっており、今年12月24日に23回目の支払いとして2千万円が群馬銀行に振り込まれる予定です。それでもまだ80年分のローンが残っています。このままですと、支払いが完了するのは西暦2103年になります。
今回の市庁舎建設問題では、現在地で老朽化した庁舎だけを建替えれば20億円台で済みます。一方、安高跡地に移転して市役所全体を新規に建設すると総事業費は約555億円になり、差額は約30億円です。現在地で建て替えれば出さなくて済む30億円です。
市民アンケートの結果で、建設場所は現在地が1位になリました。市のアンケート結果報告書では、43.4%と書かれてますが耐震補強の3.9%も現在地に含まれますので、47.3%になリます。
この設問では計算方法を操作して、無回答や無効票まで母数に入れて比率を計算しています。姑息な策を弄して現在地の得票の比率を小さく見せるためです。無回答と無効票を除外して計算しなおすと現在地は、50.6%となり、明らかに過半数を超えています。
この第二のタゴ51億円事件ともいうべき、市行政による住民詐欺の手口を説明します。アンケートの設問で具体的な位置名称を示さずに、要望だけで選ばせる設問がありま す。問8が該当します。選択する項目の主な項目は、それを選ぶことによリ、回答者が安高跡地を選んだことに紐付けられています。
主な項目はどれを選んでも安高跡地に結びつくように仕組まれているのです。問8で1位(20.5%)になった「大規模災害時に対応可能な防災スペースを確保できる場所」は安高跡地だというこじつけで、市民の意向を無視しての安高跡地決定の手法です。過半数の得票を得た問9の現在地の結果より、わずか20.5%の比率である問8の結果で安高跡地に決定したというのは詐欺そのものと言っても過言ではありません。
こうした事態を受けて、この問題を憂慮する市民の皆さんが12月5日(日)14時に安中公民館1階の会場に集いました。
2時間にわたり討議されたのは以下の議題です。
①安中市庁舎に関するこれまでの経緯と活動報告
②意見交換、意見集約
③これからの行動計画
参加者から出た意見の中で、注目を集めたのは「行政訴訟をやるべきだ」という声でした。そのため、行政訴訟について、今から準備をしておこうと、市内の市民団体関係者により協議をすることになり、12月13日(月)午後2時から当会代表宅に関係者の皆さんが集まり、対応策を協議することになりました。当会の知見が関係者の皆様に役立てていただければこれほどの喜びはありません。
↑市役所移転白紙撤回を求める市民決起集会の様子↑
【12月21日追記】
12月5日の決起集会を取材した東京新聞の地元記者が同21日に地方版に記事を掲載しました。
**********東京新聞2021年12月21日
新庁舎建設 構想撤回訴え 安中
安中市役所の新庁舎建設問題で、市民団体「安中市庁舎建設を考える市民の会」は、市が示した旧安中高跡地への建て替えを柱とする建設基本構想の白紙撤回を求める集会を市内の安中公民館で開いた。
集会には市民ら約30人が参加。現在の庁舎敷地で必要最低限の庁舎建設を求める方針を決議し、今後の推移によっては住民訴訟も検討するという。
同会の事務局が市の庁舎建て替えに関する報告書がまとめられた後の市側の推移や、同会の活動などの経過を報告した。
(樋口聡)
**********
【市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
※参考情報;この問題で市民の方々から行政へ提出された文書類
*****11/24請願書*****ZIP ⇒ 20211122ofqsp.zip
請 願 書
市役所移転の白紙撤回を求める請願
紹介議員 ㊞
(署名または記名捺印)
件名 市役所移転の白紙撤回を求める請願
要旨 市役所の安中高校跡地への移転決定は拙速であり、移転理由に合理的な根拠が見出せず、安中市民の誰もが納得できるような説明になっておりません。移転により現在地建替えより30億円以上も負担増になると言われてますが概算の金額すら示されておりません。将来に禍根を残さないため、いったん白紙撤回して数値を入れた客観的な手法で現在地と安高跡地の優劣比較を行い費用対効果をよく分析し、両敷地の包括的な有効利用を考えたうえでの構想を市民に示して、理解を得てから方向出し行うのが望ましいため市役所移転の白紙撤回を請願いたします。
理由 安高跡地移転では、現在地での建替えより30億円以上も余分な出費になると言われています。したがって、安高跡地に移転するためには30億円の費用増に対する相応の費用対効果の提示が必要です。
①防災拠点センターは、市役所建物に付足した零細な施設ではなく、安高校庭全体を防災広場とし、校舎を耐震補強して、コントロールセンター、備蓄倉庫、避難住民の収容場所にすれば、市の案より遥かに多くの被災者を収容でき災害時に役立つ本格的な防災施設にすることが出来ます。
校庭は芝生にしておけば、平時には「まちなか広場」として市民が利用でき市の価値を高めます。大災害時には仮設住宅スペースとしても利用可能です。市役所からは分離して安高跡地を防災拠点センターとするのがコスト的にも最良の選択肢です。現在地と安高跡地の双方を包括的に効率よく活かせて防災機能も高度化できるベストな配置になります。市民の要望の防災スペースは、防災ごっこ的な狭いスペースではありません。本格的な広い敷地を具備した防災拠点センターの建設をお願いいたします。
②市民アンケートで判明した市民の意向を尊重して下さいますようお願いいたします。アンケートには、市庁舎建設の3大要件である場 所・規模・金額を直接問う設問はありません。そこで、問12自由意見に書かれた内容を場所・規模・金額について分類・分析すると市民の意向が浮き彫りになります。特に規模と金額については必要最小限が圧倒的に多いことにご留意ください。問9も誤魔化さないで処理すれば現在地希望は過半数になります。(別紙参照)
③今までの過程で金額の議論は一切ありませんでした。今後の進展 で、安中市に不相応な想定外な金額が出て傷口が大きくならないうちにいったん白紙撤回して議論を尽くすことをお願いいたします。
地方自治法第124条の規定により、上記の通り請願書を提出します。
令和3年11月22日
安中市議会議長 吉岡完司様
【12月15日追記】
この請願は、市の執行部の傀儡と化した安中市議会最大会派の新政会などにより、12月14日の市議会定例会であえなく否決されました。経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年12月18日;御用新聞の誤用? それともワザとか!↓
https://blog.goo.ne.jp/koizumi-masato/e/b7bffe6b959a333f876d5d82132ac722/?cid=18bdb559bbad9cec5dc59fdf5b15a1de&st=0
*****11/24要望書*****ZIP ⇒ svlql.zip
安中市長 茂木英子様
要 望 書
公開要望書
令和3年11月24日
安中市の進化を考える会 嶋村楓太郎
Eメール;annaka.info@gmail.com
能代市の新庁舎建設の考え方を参考にして下さい
【背景】
安中市と松井田町は、2006年3月18日に新設合併して市の名称は安中市になりました。安中本所と松井田支所の関係は、松井田支所に、教育委員会と産業政策部(現在は、産業環境部)を配置して棲み分けています。2021年10月18日に市役所の安高跡地への移転が発表され、松井田支所から教育部と産業環境部を引き上げることが決定されました。
しかし、今日の世の中では、SDGsが唱えられています。松井田支所に配置されている部門を引き上げて一極集中体制にすることは効率的のように見えますが、地域全体の持続可能な発展の可能性を阻害することになりSDGsに反することになります。能代市の例は、大変参考になると思いますので要望書にて出させていただきました。
【具体的要望事項_能代市の新庁舎と考え方を知っていただきたい】
市民懇談会においてアドバイザーの大山詠司先生が各種事例からの視座で秋田県能代市の新庁舎を紹介しました。能代市は、2006年に二ツ井町と新設合併した人口約50000人の日本海に面した市です。
能代市は、平成29年に、合併特例債41億円を使い、延床面積6969平米の新庁舎を建設しました。能代市の新庁舎建設には、以下のような特徴があります。(別紙資料1参照)
①新庁舎は、旧庁舎(第一庁舎)に連接して建設。旧庁舎を活かし新たに建設する床面積を減らしてます。
②新庁舎を建設するため仮設庁舎を使用しました。仮設庁舎には、廃校の小学校(旧渟城第二小学校)を利用しました。廃校の校舎を利用すれば仮設の費用を抑えることが出来ます。
③合併した二ツ井町の庁舎は、能代市役所二ツ井町庁舎として存続してます。二ツ井町庁舎は、本庁から約17Km離れてますが、教育委員会、学校教育課、教育総務課、環境産業課、建設課、総務企画課、市民福祉課などが配置され、本庁と棲み分ける分散型体制となっています。
以上のように、新庁舎建設に際し、出来るだけ費用を節減しようという「もったいない精神」と合併した地区と庁舎機能を分担し、共存共栄への配慮が感じられる素晴らしい市庁舎とまちづくり精神です。
【理由】
能代市の新庁舎建設と二ツ井町庁舎との棲み分けは、安中地区と松井田地区の関係に類似しています。安中市の新庁舎建設計画では、松井田庁舎から教育委員会、教育部、産業環境部を本庁に引き上げる計画だそうですが、それでは両地区のためになりません。
地域全体の持続性ある発展のためには、一極集中でなく分散型のほうが優れてます。
松井田庁舎の広いスペースに複数の部門を配置して有効利用することにより、新たに建設する庁舎の床面積を増やさずに済み建設コストを下げることが出来ます。安中と松井田の関係を富岡市と妙義町のような関係にしたくはありません。能代市の考え方は合理的で論理的で先進的です。残念なことに、安中市の考え方は全く逆です。
(補足)持続性ある発展のためには、一極集中型より分散型のほうが優れています
2016年に京都大学に創設された日立製作所との日立京大ラボでの共同研究として、2017年9月に、日本社会の未来に関するAIを活用したシミュレーションを公表しています。
日本社会の未来の持続可能性にとって、東京一極集中に示されるような「都市集中型」か「地方分散型」かという研究を行い報告が出されています。人口、地域の持続可能性や格差、健康、幸福といった観点からは、「地方分散型」のほうが望ましいというシミュレーション結果が出ました。
これは、国レベルの研究ですが、地方自治体における中心部と周辺部の関係についても同様の結果になると予測されます。安中市に関して言えば、市役所本所に全部門を一極集中させるよりも松井田支所に分散させて配置したほうが地域全体の持続ある発展の可能性が優れていることになります。安中市の未来は一極集中の庁舎でなく分散型にあります。
本要望書についてご意見、コメント等いただければ幸甚です。
Eメール;annaka.info@gmail.com
(注)公開要望書; 本要望書の内容、提出時期等は、チラシやインターネット等で公開する場合がありますのでご了承ください。
**********
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます