■ちょうど仕事休みの機会を得て、10月26日に懸案事項を片付けるべく、朝から高崎市役所、群馬県庁、そして前橋地裁と周り終わり、午前11時15分に前橋駅に戻りました。そこで、かねてより当会が出張活動を行っている長野高専とその関係先に、当会が関心を持つ他事件の調査も兼ねて、一度は足を運んでみようと思っていたことから、急遽現地訪問することにしました。北陸新幹線を使えば、長野高専の最寄りである三才駅へ13時8分に到着できるようなので、さっそく長野に向かいました。
↑タゴ巨額横領事件の地面師職員の舞台となった安中榛名駅はパスして、次の停車駅は「軽井沢」だった。↑
↑地元のヒロイン、平昌五輪金メダリストの小平選手のポスターが出迎える佐久平駅ホーム。↑
↑田圃の刈入作業も終わり、稲わらを燃やす風景が秋の深まりを感じさせる。↑
↑上田駅を出ると次第に山々が車窓に迫ってくる。↑
↑市場規模年間約1500億円の味噌業界で売上高400億円とシェア第1位を誇るマルコメ本社を過ぎると終着駅長野はもうすぐ。↑
↑あさま号の終点長野。↑
↑一旦改札口を出る。↑
↑切符を買ってしなの鉄道線に乗る。↑
↑北長野駅の次が三才駅。↑
↑まもなく三才駅。左手に長野高専の建物が見える。↑
↑三才駅。後ろに駐輪場が見える。↑
■三才駅では10人ほどが降りましたが、無人駅でした。駅を出ると右手に広い駐輪スペースがありました。予めGoogle Mapを見て長野高専の位置の見当をつけておいたので、三才駅に着く前に、進行方向左手に長野高専らしきグラウンドと建物が見えるのが分かりました。その後、三才駅に着くまでにかなり列車が走行したため、歩いて25分程度かかりそうだと思いました。
↑三才駅待合室の列車時刻表。昼下がりはとくに列車本数が少ない。帰りは14時40分発長野行に間に合うかな。↑
↑西三才交差点。↑
↑途中で泣きじゃくりながらやってくる学生(生徒?)とすれ違った。「高専生?どうかしたの?」と訊ねると「市立です。大丈夫です」と小声での返事があったので、「一人で悩むなよ。誰かに相談するんだぞ。決して自分で抱え込まないように」と声をかけた。「ありがとうございます」と言って、駅のほうに歩いて行った。てっきり高専のアカハラかと思ったが、ホッと胸をなでおろした。↑
■三才駅前にタクシーは止まっていませんでしたが、左手の踏切を見ながら少し歩くとタクシー会社がありタクシー1台が待機していました。とりあえず急ぐほどのこともないので、横目で通り過ぎ、しばらく狭い歩道を歩いてゆくと、左手に大きな学校が見えてきました。
↑15分ほど歩くと学校があった。これが先ほどの学生が通っている市立長野高校。長野県内では最後に残った公立女子校だったが10年前の平成20年に校名変更、男女共学、単位制、総合学科へ移行、2017年には中学校を併設し併設型中高一貫校となった。道理で校舎が新しい。↑
↑ちょうど校門から女子生徒が出てきたので「高専はどこでしょうか?」と聞くと、この先を道なりに左に曲がっていくと、左手に見えるのですぐわかります」と丁寧に教えてもらった。↑
↑教えられたとおりにテニスコートの横を道なりに歩く。歩道が狭く歩きにくい。↑
↑まもなく左手に長野高専の看板が。駅から25分近くかかってしまった。↑
↑紅葉がそろそろ始まりそうだ。構内はよく清掃されていて気持ちがいい。↑
↑通学にはやはり自転車が便利そうだ。↑
↑構内案内図。左下が正門。上(茶色)が寄宿舎(寮)、中央(青色)が管理棟・学科棟・福利厚生施設、真ん中(紫色)が地域共同研究のためのテクノセンター、下(緑色)が体育施設。↑
↑管理・一般学科棟。↑
↑ここが玄関。↑
↑玄関ロビー。↑
↑1階正面が学生課なので、群馬高専と同じく総務課は2階かもしれないと思い、階段を上がる。↑
↑2階に上がると案内図があった。群馬高専と同じく校長室は2階にある。しかし、総務課はない。かわりに事務部長室が隣にある。↑
↑「校長室・事務部長室を訪問する方は総務課総務係(1階)にお立ち寄りください」とある。どうやら総務課は1階のようだ。↑
↑1階に降りると配置図があった。総務課は向かって右手奥の突き当りの部屋だ。↑
↑総務課総務係の金井係長は一番手前の部署。↑
■ドアを開けて一番手前の席にいた職員に「群馬のオンブズマンの小川ですが、金井さんはどちらでしょうか?」と訊ねると、すぐに奥の席にいた方が顔を上げました。金井係長でした。最初、かなり驚いた風情でした。無理もありません。アポイント無しで突然当会が面前に現れたのですから。
挨拶もそこそこにさっそく係長に質問しようとしましたが、歩いてきたため汗が引かず、ハンカチで顔と頭をぬぐっていると、見かねた金井係長からタオルと冷えた麦茶の差し入れがありました。
■今回訪問の目的は、長野高専の様子を実際に視察することと、いつも電話とメールでやり取りしている長野高専総務課の担当者と直接面談して、開示されたものの黒塗りだらけの文書(特に自殺及び自殺未遂に関する文書)についてさらなる開示を要請すること、そして各種事項について聞き取りを行うことです。
訪問に先立ち、長野高専総務課の情報開示担当の金井係長とは、この件で次のやり取りがありました。
**********
【当会⇒長野高専】
【1】自殺・自殺未遂に関する文書について
(1)文書を拝見させていただいたところ、貴学からの開示文書2は発生年月日を含め関連日付は全て黒塗り(不開示)とされています。しかし、群馬高専に同種の文書開示請求を行って同様の文書の開示が行われた際は、これらは黒塗り(不開示)されていませんでした。高専機構という同一法人なのですから、さすがに大枠としての対応は統一していただく必要があります。
これらの経緯については、機構本部に事実関係を確認のうえで、処分を再考していただければ幸いです。
(2)自殺・自殺未遂については、自殺4件と自殺未遂6件の合計10件で、文書は基本的に新しい順ということでよろしいでしょうか。念のため文書2については、どの文書が、自殺・自殺未遂の何件目に区分されるのかご教示いただけませんでしょうか。
【長野高専⇒当会】
(1)ご指摘部分は、平成30年8月3日付けの法人文書開示決定通知書(長野高専総第39号)にも記載していますが「個人に関する情報が記載されている部分」に該当します。
> 発生年月日を含めた関連日付を開示することで、本校学生・保護者等の関係者にとっては当該学生を特定することが可能であり、当該学生個人の権利利益を害するおそれがあることから、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第五条1項に該当すると判断し、独立行政法人国立高等専門学校機構情報公開取扱規則第4条2項に基づき、不開示決定をしています。
また、日付を不開示とすることについて、妥当であるとする答申がありますので、参考としてお知らせいたします。
〇日付を不開示することについて妥当であることの答申書
http://koukai-hogo-db.soumu.go.jp/reportBody/12913
今回の開示文書の一部不開示箇所については事前に高専機構本部と協議の上決定をしています。群馬高専との開示基準の差異理由については、本校ではわかりかねることですので、ご了承ください。
(2)
本ご質問について回答すると不開示情報を開示することになりますので回答することはできません。恐れ入りますが、開示文書から読み取っていただければと思います。
【当会⇒長野高専】
しかし、回答の(2)に関して残念ながら未だ疑義が残っております。「本ご質問について回答すると不開示情報を開示することになる」ということですが、通知書を見ても全体としての件数が不開示情報となっている旨の記述はなく、また全体としての件数は特定個人のプライバシーや貴学の業務に影響を与える情報ではないため、そうする具体的な根拠も見当たりません。
さらに言えば、「開示文書から読み取っていただければと思います」とのことですが、読み取れるというのならつまりすでに明らかな情報なのであり、念のための確認を目的とした質問に金井様が答えても何ら差し支えないかと思います。
【長野高専⇒当会】
お問い合わせの件について回答いたします。
前回のメールでも回答したことと同じになりますが、ご質問の内容について回答することは本校学生・保護者等の関係者にとっては当該学生を特定でき、当該学生個人等の権利利益を害するおそれがあることから回答することはできません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
**********
■今回、金井係長に直接面談して、自殺・自殺未遂事件の発生年月程度までの情報開示をお願いしましたが、やはり無理だとのことでした。金井係長は、群馬高専での自殺事件の開示情報について、今回の当会の質問を受けた後、当会のHPをチェックしており、たしかに事件発生日を含め相当な部分まで開示されていることは確認できたものの、機構からの指示がすべてであるとしました。
当会からは、群馬高専の自殺事件の情報開示がなされた理由について、「機構の説明では、マスコミによる報道の有無が、情報開示・不開示の判断基準だということであり、群馬高専の場合、オンブズマン活動がその端緒となったことから、オンブズマンへの開示は結果的に妥当だと考えられるのでは」と、群馬高専の開示との違いと背景を説明しましたが、残念ながら担当者ベースでは理解が得られませんでした。
参考までに、この件に関する機構への問い合わせと回答のやりとりを次に示します。
*****当会⇒機構あて送信メッセージ*****
From: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Date: 2018年10月15日(月) 15:25
Subject: 長野高専の情報開示における不開示に関する要請と質問
To: <soumu@kosen-k.go.jp>
国立高専機構事務局総務課
中島様
毎々お世話になります。市民オンブズマン群馬の小川です。
さて、先日、長野高専宛に当会から情報開示請求を提出したことは中島様もご存知のことかと思われますが、過去10年間に発生した自殺・自殺未遂に関して、発生日時をはじめすべての関連する年月日の記述が不開示とされており、時系列や件数の把握すら不可能になっています。
しかし、2016年の6月に当会が群馬高専に同種の情報開示請求を出した際には、関連する年月日は問題なく開示されており、同一法人であるにも関わらず請求間の対応に明らかな差別を付けたことに関して、極めて不適当な措置であると感じております。
この点に関して、長野高専総務課の金井様にお聞きしたところ、「高専機構本部との情報共有・調整の結果であり、その他の事情は関知していない」という回答がなされましたため、「情報共有」を行ったとされる中島様に改めて以下の要請を行う次第です。
(1)上記の事情により、当該箇所の不開示を解除しての再開示を求めます。
(2)前項の要請について拒否される場合は、群馬高専が開示した際の前例を長野高専との情報共有時に教示しなかった理由、および、同一法人間で開示請求によって差別的な扱いをすることを適法とする理由をお答えください。
以上、よろしくお願いします。
市民オンブズマン群馬
代表 小川賢
携帯 090-5302-8312
*****高専機構⇒当会の受信メッセージ*****
From: 総務課総務係(高専機構) <soumu@kosen-k.go.jp>
Date: 2018年10月24日(水) 18:39
Subject: Re: 長野高専の情報開示における不開示に関する要請と質問
To: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Cc: <soumu@kosen-k.go.jp>
市民オンブズマン群馬
代表 小川賢 様
国立高等専門学校機構総務課の中島と申します。
お世話になっております。
お問い合わせいただきました下記の件について、回答いたします。
(1)上記の事情により、当該箇所の不開示を解除しての再開示を求めます。
本機構の開示決定は妥当であると考えておりますので、開示決定に不服がある場合は、審査請求を行っていただきますようお願いいたします。
(2)前項の要請について拒否される場合は、群馬高専が開示した際の前例を長野高専との情報共有時に教示しなかった理由、および、同一法人間で開示請求によって差別的な扱いをすることを適法とする理由をお答えください。
群馬高専、長野高専ともに機構における法人文書の開示決定等に係る審査基準に基づき開示又は不開示決定を行っております。群馬高専で開示した情報は、新聞で取り上げられ、日付についても、報道されています。機構としましては、当該情報が現に公衆が知り得る状態に置かれているものであったため、開示を行いました。
以上です。
**********
■金井係長との面談では前述と重複するのも含めて、次の項目について聴取しました。
<自殺・自殺未遂事件について>
⇒この情報を出す・出さないについて、群馬高専との差異があるということで、市民オンブズマン群馬のHPを見て、たしかに日付が公開されていたのは確認した。我々としては、個人情報保護法に基づいて開示しない方針を採っている。群馬高専のほうは新聞で既に載っていることなので、日付を殆ど隠すことなく出した、ということは機構からきいている。
(当会から、10件の事件の日時を教えてもらえないか、との強い要請に対して)
⇒そこの部分はどうしても伝えられない。
<開示の判断や人事など単位高専の裁量権について>
(「大学と違って高専の場合、こうした問題の対処から人事に至るまでいちいち高専機構本部にお伺いを立てなければならず、長野高専の諸問題もそのあたりに原因があるのでは?」との当会からの問いに対して)
⇒末端にいる立場の者としては、そうした事情は知り得ない。
<学内施設の見学について>
⇒OK。このあと案内する。
<OB叩き出し事件について>
(この事件発生の時、ここに在職していたのか、との問いに対して)
⇒別の係にいて、当時、学校には居たが、詳しい情報は分からないが、一応は知っている。刑事は私服で来た。学校に警察が来るときには制服は脱いでくる。パトカーが覆面だったのかは不明。
<オンブズマンへの対処について>
(当会からの質問や請求に対して、学校側で判断しているのか、それとも機構に都度相談しているのか、に対して)
⇒一応機構に報告はしている。
<水銀流出した場所の視察について>
⇒機械工学科の流体実験室は普段は鍵がかかっており、外側だけだったらともかく、中まではお見せできない。
<結核患者の発生について>
(当会注:内部関係者から、結核に感染した学生が出たにも関わらず、HPで報告もしていないことから、感染拡大に努めていないのではないか、との指摘が当会に寄せられたため、この点についても質問した)
⇒結核に感染している学生が1名出たため、保健所の指導を全面的にもらい、接触者をすべてリストアップし、検査した。これらは保健所と協力したかたちで実施した。先週、当校は文化祭だったので、それまでにすべて対象者の検査を済ませた。なお、感染して隔離していた学生は、すでに治療により治癒して現在は学校に通っている。この経緯について、全保護者や関係者にも連絡して、直ちに対応マニュアルを配布した。結核は感染拡大すると危険なのですべて情報はオープンにしており、また保健所も既に入っていて、情報を隠蔽することはあり得ない。
■そのほか、長野高専の一般的なことについても聴取しました。金井係長から、「学校要覧」をもらいました。これはHPからもダウンロードできるとのことです。↓
http://www.nagano-nct.ac.jp/download/pamphlet/docs/youran2018.pdf
① 学科は5つ。電気系(電子に情報と電気電子)、機械系(機械と電子制御)、環境系(環境都市=建築・土木)。群馬高専のような物質工学科はないが、材料の講義は機械系でやっている。高専毎に学科の構成は異なる。
② 生徒が専門課程に入れば自由に学科が選択できる。つまり2年から3年に入るときには、学科を変えることもできる。
③ 現在、応募状況は、あまり減っていない。倍率は徐々には下がっているが、ほぼ横ばいと言える。かつて、何十年前には倍率が2倍、3倍あったが、当時に比べると低くなっている。だが、一応倍率2くらいの学科もある。そこそこ今のところ定員の確保はできている。これからは少子化となり危惧されるところではある。
④ ハラスメント防止のために以前より学生相談室を設置している。仕事上、担当業務外なので、詳しくはないが、3年前に今の石原校長がこちらに赴任した時に、学生相談室には常勤で専門の人を雇った。当校の学生相談室は保健室の隣にある。そこでは、外部から見られない形にして、相談しやすいように配慮してある。勿論相談者のプライバシーに配慮し、相談内容を上司に報告することなど絶対にない。実際に学生からも「相談し易い」という意見も上がってきている。我々として、学生が一番の存在なので、その意味では学生のメンタル面には気を使って、重点を置いている。
⑤ 寮生については、定員1000人のうち、半分程度が寮生。具体的にいうと学校便覧によれば、現在422名が寮生活をしている。
■当会からは、「オンブズマンとして、教育機関のトップは教育者であるべしとの考えでおり、とりわけ、文科省から天下ったキャリア官僚がトップに就いた学校で不祥事が起きることのないよう、防止してゆくことが大事だと認識しており、長野高専の場合も危惧している」と述べましたが、係長は「正直のところ、それは当校には当てはまらない」とコメントしました。
係長は地元長野の出身で10年前の平成18年3月1日に総務課人事・情報班主任として長野高専に転入されて以来、ずっと総務課に所属しておられるとのことです。当初は当会の突然の訪問に若干緊張されていた様子ですが、ほどなく丁寧に応対をしていただけました。おそらく石原校長の信頼も厚いものと思われます。
係長との面談の中で、高専の今後について、今の小学校1、2年生の数が急激に減っている状況から、高専の存続や形態は、近い将来必ず避けて通れない変化に晒されるとの見方が示されました。同係長のお子様の様子から、間違いなく少子化の波が高専に押し寄せるというのです。これはアカハラ防止対策と同様に、高専の改革を迫る大きな要因となるに違いありません。
30分ほどの面談の最後に、当会から「石原校長にも、本日群馬からオンブズマンが来たことをよろしくお伝えください」と金井係長に告げると、「校長は生憎本日不在ですが、あとで報告しておきます」とのことでした。
■その後、金井係長の案内で、学校の構内施設を20分ほど見学させてもらいました。
↑図書館(左)と福利施設(右)。構内の清掃が行き届いている印象を伝えたところ、係長いわく「職員全員で都度清掃作業をしている」という。↑
↑学生相談室のある福利施設入口。↑
↑1階の学生食堂。↑
↑2階にある学生相談室。↑
↑すぐ前の保健室。小中学校と同様、いろいろな悩み事相談は保健室の役割でもあるため、保健室と学生相談室のカウンセラーが連携体制をとっているとのこと。↑
↑寮は校内の低い場所にあり、男子寮が5棟、女子寮が2棟(2棟目は少し小さい)から成る。外国の留学生用の部屋もある。↑
↑左側が機械工学科棟、右側が一般校舎。↑
↑中庭。草ぼうぼうというが、手入れがよいと感じた。↑
↑水銀流出事件が起きた機械工学科の流体試験室の入口扉。↑
↑手前が機械工学科。十字路から奥が電気電子工学科。↑
↑地域の企業との連携、交流事業を行っているテクノセンター。同係長曰く「地元企業との交流を重視している。群馬や他と比べても、当校では協力してくれる企業がかなり多いと思う。それらと連携して学生のインターシップ実務訓練をしている」とのこと。確かに長野県は精密機械や先端企業が多いというイメージがある。↑
↑情報都市工学科。↑
↑左右の建物が技術教育センター第1工場と第2工場、奥が専攻科棟。↑
↑情報教育センター、情報系の中心部という。↑
↑電子制御工学科。同係長によれば、人気倍率の高いのは情報系で、環境系も高いという。↑
↑体育館は2つあり、正面にあるこちらは大きい方。↑
↑5階建ての電子情報工学科棟。一番新しい学科なので、敷地の中で3階建てで建てる場所がなく、上に伸ばすしかなかったとのこと。↑
■群馬高専の場合、隣接の埼玉県に公立の高専がない為、本庄などからも入学者があると話したところ、係長の話では「長野県の場合南北に距離があるため、北部(北信)に立地する長野高専の場合、地元の北信出身者が多い」とのことです。
勿論、中信や南信からも入学者はありますが、北信ほどではないそうです。ただし長野高専の評判がいいということを知っている学生は、結構優秀な人が来てくれるそうです。ただし、待ちの姿勢ではなく、こちらからも南信地区に対して学校のPRをしてアプローチを掛けているとのこと。やはり南信地区の学生は通学距離が遠く、寮生活となるため親元を離れることを心配するので、入学者が相対的に北信地区に比べると少ないのはやむを得ないかもしれません。
↑20分ほどの施設見学後、三才駅方面への所要時間を5分短縮出来るという近道を教えてもらい、金井係長には用水路まで案内していただいた。写真は近道に面した弓道場。↑
↑電車通勤の学生は、こちらの校門から登校している。↑
↑三才駅への近道。↑
↑大通りまでもうすぐ。↑
↑三才駅に到着。↑
↑三才駅の中にあったハロウィンのカボチャ。↑
↑今日できれば長野県警にも寄れれば寄りたいと考えていた。午後2時40分発の長野行きにタッチの差で間に合わず、次の列車までは約50分待つことになった。そこで駅の近くのタクシー会社でタクシーに乗り、長野市内に向かった。道中、数年前に起きた長野県建築業厚生年金基金を舞台にした巨額横領事件の犯人が、西三才地区に住んでいた話題で盛り上がった。運転手は犯人の当時の自宅のあった場所は知らなかったが、もしかしたら当時、毎日タクシーで長野市内に通勤していたという犯人を載せたこともあるかもしれない、と語っていた。長野市内までは20分ほどで到着した。料金は3610円。↑
※参考情報「長野県建設業厚生年金基金24億円横領事件」
**********
○2010年9月12日:長野県建設業厚生年金基金で発覚した22億円横領事件と安中公社タゴ51億円事件↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/529.html
○2010年9月18日:長野県建設業厚生年金基金22億円横領事件の発覚後1週間の様子↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/531.html
○2011年2月7日:横領額が23.8億円にアップした長野県建設業厚生年金基金に安中タゴ51.1億円事件を報告↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/591.html
○2011年2月8日:長野県建設業厚生年金基金サカモト24億円事件と安中市土地開発公社タゴ51億円事件の類似性↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/592.html
○2012年2月29日:AIJ投資顧問会社2100億円ネコババ問題と泣きっ面にハチの長野県建設業厚生年金基金が教えるもの↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/592.html
○2013年11月2日:海外逃亡3年余りで捕まった長野県建設業厚生年金基金の元事務長と24億円使途不明金の行方↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1152.html
○2013年11月15日:容疑者帰国で真相解明が始動する長野県サカモト24億円事件と真相が闇のままの安中タゴ51億円事件↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1162.html
○2014年6月26日:安中タゴ51億事件の半額以下なのに懲役15年をくらった長野県建設業厚生基金横領事件のサカモト元事務長↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1325.html
**********
■長野高専訪問後、返す刀でOB叩き出し事件の当事者のひとつでもある長野県警に足を運ぶことにしました。
↑長野県庁。↑
↑今話題の免震構造物。長野県は10月17日、性能検査記録データの改竄が明らかになった油圧機器メーカーのKYB(東京都港区)と子会社のカヤバシステムマシナリー(同)の免震・制振装置が、県庁の本館棟と議会棟に使われていると発表したばかり。↑
↑受付で聞くと長野県警は9階と10階にあるそうだ。↑
↑エレベーターで9階にある受付に行く。↑
↑9階の県警記者クラブ。↑
↑受付で手続きをして、入場証No.7を受け取り、階段を上って10階に赴く。階段には面白いスローガンが。↑
↑監察課はかなり奥まったところにある。↑
↑監察課で呼び出しボタンを押すと、直ぐに現れた人が清水担当だった。↑
■当会ではこの訪問に先立ち、事実確認のために9月21日に次の内容の質問状を長野県警本部監察課に送達していました。
*****当会⇒長野県警宛て質問書*****PDF ⇒ 20180921xyyt.pdf
2018年9月21日
〒380-8510
長野県長野市大字南長野字幅下692-2
長野県警察本部警務部監察課 御中
〒371-0801 群馬県前橋市文京町一丁目15-10
市民オンブズマン群馬 代表 小川 賢
TEL: 027-224-8567(事務局)/090-5302-8312(代表小川)
FAX: 027-224-6624
長野高専での警察活動に関する問合わせ
日頃より長野県における市民の安全の確保にご尽力いただき篤く御礼申し上げます。
弊会「市民オンブズマン群馬」は、群馬県を主な活動地域として、行政およびその関連機関を外部から監視し、当該機関による権限の不当な行使ないし不行使による一般国民への権利利益侵害、ならびに税金を原資とした公的資金の濫費について、調査および救済の勧告を図る活動をしている民間団体です。必要に応じて、近隣県への出張活動も随時行っております。
さて、近頃、弊会に対してある告発が寄せられました。その内容は、「2016年6月23日、長野工業高等専門学校(以下「長野高専」)のOBが、同校に対して運営の改善等を申し入れに校長と面談したところ、逆上した校長により永久立入禁止という極めて不当な扱いを受けた。しかも、それに長野県警が加担していた」というものです。事実関係の確認のため、弊会で長野高専に法人文書開示請求を行ったところ、長野高専の認識している経緯も明らかとなりました(参考のため、本件について報告している弊会ブログの関連記事内容を添付いたします)。
これらの情報を精査したところ、残念ながら、長野県警の対応に極めて重大な問題が多々見受けられましたため、下記のとおり、問合せいたします。
記
添付の経緯(長野高専側の認識)によって、次の事実が認められます。
①当該OBは、訪問にあたりアポイントメントを取り、校長も面談を認可していた。
②当該OBは、正式に長野高専を卒業した者であることが確認されている。
③当該OBが、傷害および同未遂・脅迫・恐喝・業務妨害等、刑法や条例に抵触する犯罪行為を行ったとは認められない。また、凶器を振り回すあるいは見せつける、暴れる、あるいは悪質な罵倒を行う、学生の勉学に支障をきたさせるような迷惑行為といったことを行ったわけでもない。
④当該OBの行為に一切の常習性・反復性は認められない。
⑤長野高専は、通報理由として、「意味不明な発言、怒鳴るなど、不穏な言動があったため」としているが、全て長野高専側の主観に過ぎない。長野高専が意図を汲み取れなければ「意味不明」、多少懇願や要請で声を張り上げる場面があったら「怒鳴る」と認定することも可能である。
【問合わせ事項1】
上記のとおり、本件は明らかに軽度の民事トラブルに過ぎないものですが、これに対して制服警察官のみならず刑事までもを出動させたことは明らかに過剰ではないでしょうか。長野県警では、通報内容に関わらず全ての出動に対して刑事を帯同させているのでしょうか。
【問合わせ事項2】
出動した刑事は当該OBに対して、「再度敷地内に立ち入った場合、検挙する」という警告を行ったようですが、上記①~⑥の事実関係があり、極言すれば通報理由・立入禁止理由は「長野高専が面談の場での当該OBに多少『むかついた』」だけにも関わらず、長野高専側の言い分のみを一方的に鵜呑みにして、逮捕すら仄めかした永久立入禁止警告を行ったのは、明らかに理不尽な措置であり、人権の侵害ではないでしょうか。
なお、高専は一般的に、構内立ち入り基準の面では大学と同等であり、一般人が散歩や観光に使うことも多々あります。加えて、学園祭等のイベント時は言うまでもありません。これでいちいち立ち入るたびに検挙を行うというのは、警察権力を濫用した不当な脅しに他なりませんから、極めて問題と考えます。
以上の点について、弊会から当時の経緯や事情、この過剰な警察行為の理由についてお問い合わせいたします。場合によっては、当該OBへの謝罪や立入禁止解除が必要であり、また長野高専が事実にそぐわない著しく誇張された内容の通報を行っていた場合は、逆に長野県警から長野高専への注意・警告が必要であると考えております。なお、通報を行った長野高専は、国の機関であり、これが警察への通報を行った事実に関しては一定の責任や説明義務が伴うものであることを付記します。また、本問合せにつきましては、必ず文書にてご回答をいただきたく存じます。
以上
添付:経緯
**********
内部関係者からの情報によれば、その後10月初旬にかけて長野県警から長野高専に確認連絡がなされていたようです。しかしその後、電話連絡で「回答不能」の旨を告げられたため、しっかりと担当者の見解をうかがう必要がある、との判断も当会の訪問を後押ししました。
■さっそく清水氏に「長野高専に用事があったので、帰り道に立ち寄りました。先日の質問状に対してご返事を頂けないということで、個別案件は刑事課に聞くようにとのコメントがありましたが、こちらのメンツもあるので、直接話を聞かせてもらえたら」と来訪の目的を告げました。
清水氏は「一般的な問い合わせは刑事課ということです」というので、当会は「普通、学校に警察が入るのは重大な出来事と思います。長野高専の場合、OBが騒いだのでもないのに、石原校長が赴任直後とはいえ、警察に通報し、私服刑事3人でOBをつまみ出したということ事ですが、疑問があるので質問しました」というと、清水氏は「ご本人からの問い合わせであればある程度答えられる範囲がもう少し広くなるが、立ち話でなく部屋をとるので少し待ってください」といいました。
■2分ほど廊下で待機していると、同じ階の相談室という部屋に通されました。
初めに自己紹介のあと、当会の活動の説明と長野高専との関わり合いを説明しました。そして、「OB叩き出しの件で、警察がどのような判断で校長の要請に応じたかを聞きたかったのであのような手紙を差し上げた。幼稚園や小学校に不審者侵入ならともかく、母校をきちんとした身なりのOBが訪問して校長と面談しただけで、特に非礼行為もないのに校長が警察を呼んで排除したのは明らかに異常だと言わざるを得ません。警察としては事件性を懸念して取りあえず駆けつけたのかもしれないが、その辺の線引きがどうなっているのかについては気になるところです。大学と異なり、高専は学校長が一番偉いわけではなく、その上に機構という全国的組織があります。だから我々がいろいろ問い合わせても、天下りの官僚が校長の場合は特に、なんでもすぐ「本部に聞け」という対応をします。今回の事例が今後前例となって、他の高専で同じようなことが起きた時、「長野では校長が読んだら警察がすぐに来てくれた」として前例になると問題ではないかと思って、しかるべきガイドラインなどを決めておいたほうが良いのではと思い、不躾ながらあのような手紙を差し上げました。ところが、お答えできないということなので、こちらとしてもどのようにこの問題に対してよいのか分からないのが実情。今日は長野高専に来たので、ご挨拶がてらここにも寄らせてもらった次第です」と話しました。
すると清水氏は「文書を受けてから、こちらも本件についてかなりしっかり調査したが、その結果もこちらもわかっている。それを踏まえて本部長まで決裁を上げた。その結果、どうしても回答することは適当でないという判断になってしまったものです」と説明したのでした。
当会は「ということは、個別の案件で指針を示すということは、警察の立場として、なにか将来的に自分の行動を縛ってしまうとか、そういう事に繋がりかねないから、特に対外的には方針として、ガイドライン的なものを示すのは芳しくないと判断したのでしょうか。それともオンブズマンからの問い合わせなど無視してしまえと判断したのでしょうか」と問いました。
清水氏は「そんな邪険なことはしない、ということはご理解いただきたい。どうしても当事者本人が居るので、当事者から直接の話であればご本人にお返しという形で話はできる。ところが、当事者不在の中での話となると、結局、俺はそんなことを言ったつもりは無いのに、という話にもなりかねない。やはり本人であれば、こうだったんだよと言えることもある。ちょっと今回そういう判断で一切お答えしないほうがよいのではないか、という判断になってしまった」と述べました。
⇒【当会注:ここで監察課の言う「当事者」とは叩き出されたOBご本人のことです。この「当事者」に今回の当会の質問を受けて長野県警が調査した際に、実際にOBご本人に聴取したかどうかについては言及がありませんでした。つまり、当事者には何も知らせていないことが強く窺がわれます。おそらく、当時の捜査(要請出動)記録を読み返し、長野高専関係者(校長を含む)には再聴取したことは監察課の説明ぶりから間違いなさそうですが、それ以上のことはしていないと考えられます。】
また、この追い出し事件から懸念されることとして、「このような前例が与えられてしまうと、長野高専のみならず全国の高専で、我々オンブズマンのように善意で活動している者に対してまで、訪問したとたんに校長の通報で叩き出されて永久に立ち入り禁止、ということにもなりかねません。そのような形で警察から刃を向けられてしまうとさすがに理不尽なのですが、そういう事はないですよね」と質してみました。
これに対して清水氏は「全然、全くありません」と答えました。
■当会は続けて、「と言うのも、(群馬高専の西尾前校長のように)オンブズマンのことを色眼鏡で見る校長先生もいて、『なんだ、またオンブズマンか。またあいつら、コワモテでろくに話も聞かずに自分らのやり方で好き放題やっている』というふうに判断されて、つまみ出されてしまいかねません。何も知らない警察としては、何かことが起きてからでは困るのでそれはやはり駆けつけるのでしょうかね」と投げかけました。
これについて清水氏は「一般的な話であれば、事件という通報があった場合、通報内容がどうしても断片的にならざるを得ません。事案の内容が掴めていない状態なので、大人数で駆けつけて、不必要であれば返すという方法で対処しています」と説明しました。
当会は「では、すいません。この件でご返事の手紙はいただけませんが、今のお話を咀嚼して、今後の参考にします。今度もしまた、校長から警察に派遣要請の電話があったら、校長の考え方がちょっと、いや、たくさん独裁的なかたらしいので、その辺を斟酌して対処していただけるようお願いしたい」と申し入れました。
清水氏は最後に「確かに閉鎖的な社会なので。そうした傾向はあると思います」とつぶやかれました。そして「ご希望に添えず、しかも足をわざわざ運んでいただき恐縮です」と慰労の言葉を賜りました。
■別れ際、当会から「ところで、県警本部を目指してグーグル地図を頼りに来ましたが、どこにも建物が見当たらず、所在地のここの県庁1階の受付に聞いたら、9階と10階を間借りしているというので驚きました。群馬県警は立派な庁舎が県庁の隣に建っています」と疑問に思っていたことを伝えたところ、「長野県はいろいろと予算が脆弱なもので。独自の県警庁舎を持つという話は出ています。県議会でも、なぜ独立の庁舎を建てないのかと言う話は出ています」とのことでした。
当会は、「実は今から数年前に長野中央署を訪れたことがあります。長野建設業高専年金基金の巨額横領事件のことを聞こうと思ったが忙しくて話が聞けなかったが、今回はそれ以来の長野訪問です」と伝えて、退室しました。
なお、監察課が「本件については刑事課に聞いてみてくれ」というので、刑事課にも足を運んで話を聞こうかと思いましたが、あまり時間が残されていなかったため断念しました。とりあえず監察課の見解は聞けたと判断したため、今後は刑事課を中心に問合せを行っていく予定です。
【11/10追記】
■当初、訪問前に電話口で回答拒否を伝えられた際に清水氏が「個別なら刑事課に聞いてくれ」というので、てっきり当会では「個別案件については刑事課に聞いてくれ」という意味に解釈していたのですが、訪問後電話で改めて真意を確認したところ、「当会としての個別の問合せは刑事課にしてくれ」という意味だと判明しました。
そして、どうも、「“一般的な問い合わせ”は刑事課に聞け」ということのようで、この追い出し事件に関する具体的なことについては、どこを突いても一切出てこないようです。
また、回答拒否の理由である「当事者」というのは、やはりOB本人ということのようです。そこで、「県警から、追い出されたOB本人にきちんと当会から問合せがあった旨伝え、聴取を行ったのか」と聞くと、清水氏は「調査に関する事項だ」としてこれも回答を拒否しました。
このように、石原校長の当時の異常行動の解明と追及は極めて困難な状況であることが分かりました。しかし、石原校長やその他の天下り校長がこれ以上警察を便利屋として使わないよう牽制するという意味では、この当会の追及は一定の効果を収めたと確信しています。
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↑長野県庁前の交差点。↑
↑信濃毎日新聞社の堂々たる社屋。↑
↑善光寺から長野駅へと通じる中央通り。↑
↑長野駅発午後5時7分発のあさま号に乗って高崎駅についたのは午後6時少し前だった。↑
■長野高専訪問の感想として、キャンパスは群馬高専よりゆったりと配置されており手入れも行き届いていること、訪問者に対する総務課総務係長の対応は群馬高専総務課よりも格段に丁寧で親切であること、周辺は住宅地区で群馬高専よりも閑静な雰囲気であり、勉学には好都合であること、などです。
残念ながら石原学校長は不在でしたので、総合評価は出すことはできませんが、実務レベルでは、群馬高専に比べて全く遜色無しと感じました。ただし、強権運営や隠蔽まで群馬高専と「遜色無し」では困りますので、都度改善を求めて継続して活動していく所存です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
↑タゴ巨額横領事件の地面師職員の舞台となった安中榛名駅はパスして、次の停車駅は「軽井沢」だった。↑
↑地元のヒロイン、平昌五輪金メダリストの小平選手のポスターが出迎える佐久平駅ホーム。↑
↑田圃の刈入作業も終わり、稲わらを燃やす風景が秋の深まりを感じさせる。↑
↑上田駅を出ると次第に山々が車窓に迫ってくる。↑
↑市場規模年間約1500億円の味噌業界で売上高400億円とシェア第1位を誇るマルコメ本社を過ぎると終着駅長野はもうすぐ。↑
↑あさま号の終点長野。↑
↑一旦改札口を出る。↑
↑切符を買ってしなの鉄道線に乗る。↑
↑北長野駅の次が三才駅。↑
↑まもなく三才駅。左手に長野高専の建物が見える。↑
↑三才駅。後ろに駐輪場が見える。↑
■三才駅では10人ほどが降りましたが、無人駅でした。駅を出ると右手に広い駐輪スペースがありました。予めGoogle Mapを見て長野高専の位置の見当をつけておいたので、三才駅に着く前に、進行方向左手に長野高専らしきグラウンドと建物が見えるのが分かりました。その後、三才駅に着くまでにかなり列車が走行したため、歩いて25分程度かかりそうだと思いました。
↑三才駅待合室の列車時刻表。昼下がりはとくに列車本数が少ない。帰りは14時40分発長野行に間に合うかな。↑
↑西三才交差点。↑
↑途中で泣きじゃくりながらやってくる学生(生徒?)とすれ違った。「高専生?どうかしたの?」と訊ねると「市立です。大丈夫です」と小声での返事があったので、「一人で悩むなよ。誰かに相談するんだぞ。決して自分で抱え込まないように」と声をかけた。「ありがとうございます」と言って、駅のほうに歩いて行った。てっきり高専のアカハラかと思ったが、ホッと胸をなでおろした。↑
■三才駅前にタクシーは止まっていませんでしたが、左手の踏切を見ながら少し歩くとタクシー会社がありタクシー1台が待機していました。とりあえず急ぐほどのこともないので、横目で通り過ぎ、しばらく狭い歩道を歩いてゆくと、左手に大きな学校が見えてきました。
↑15分ほど歩くと学校があった。これが先ほどの学生が通っている市立長野高校。長野県内では最後に残った公立女子校だったが10年前の平成20年に校名変更、男女共学、単位制、総合学科へ移行、2017年には中学校を併設し併設型中高一貫校となった。道理で校舎が新しい。↑
↑ちょうど校門から女子生徒が出てきたので「高専はどこでしょうか?」と聞くと、この先を道なりに左に曲がっていくと、左手に見えるのですぐわかります」と丁寧に教えてもらった。↑
↑教えられたとおりにテニスコートの横を道なりに歩く。歩道が狭く歩きにくい。↑
↑まもなく左手に長野高専の看板が。駅から25分近くかかってしまった。↑
↑紅葉がそろそろ始まりそうだ。構内はよく清掃されていて気持ちがいい。↑
↑通学にはやはり自転車が便利そうだ。↑
↑構内案内図。左下が正門。上(茶色)が寄宿舎(寮)、中央(青色)が管理棟・学科棟・福利厚生施設、真ん中(紫色)が地域共同研究のためのテクノセンター、下(緑色)が体育施設。↑
↑管理・一般学科棟。↑
↑ここが玄関。↑
↑玄関ロビー。↑
↑1階正面が学生課なので、群馬高専と同じく総務課は2階かもしれないと思い、階段を上がる。↑
↑2階に上がると案内図があった。群馬高専と同じく校長室は2階にある。しかし、総務課はない。かわりに事務部長室が隣にある。↑
↑「校長室・事務部長室を訪問する方は総務課総務係(1階)にお立ち寄りください」とある。どうやら総務課は1階のようだ。↑
↑1階に降りると配置図があった。総務課は向かって右手奥の突き当りの部屋だ。↑
↑総務課総務係の金井係長は一番手前の部署。↑
■ドアを開けて一番手前の席にいた職員に「群馬のオンブズマンの小川ですが、金井さんはどちらでしょうか?」と訊ねると、すぐに奥の席にいた方が顔を上げました。金井係長でした。最初、かなり驚いた風情でした。無理もありません。アポイント無しで突然当会が面前に現れたのですから。
挨拶もそこそこにさっそく係長に質問しようとしましたが、歩いてきたため汗が引かず、ハンカチで顔と頭をぬぐっていると、見かねた金井係長からタオルと冷えた麦茶の差し入れがありました。
■今回訪問の目的は、長野高専の様子を実際に視察することと、いつも電話とメールでやり取りしている長野高専総務課の担当者と直接面談して、開示されたものの黒塗りだらけの文書(特に自殺及び自殺未遂に関する文書)についてさらなる開示を要請すること、そして各種事項について聞き取りを行うことです。
訪問に先立ち、長野高専総務課の情報開示担当の金井係長とは、この件で次のやり取りがありました。
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【当会⇒長野高専】
【1】自殺・自殺未遂に関する文書について
(1)文書を拝見させていただいたところ、貴学からの開示文書2は発生年月日を含め関連日付は全て黒塗り(不開示)とされています。しかし、群馬高専に同種の文書開示請求を行って同様の文書の開示が行われた際は、これらは黒塗り(不開示)されていませんでした。高専機構という同一法人なのですから、さすがに大枠としての対応は統一していただく必要があります。
これらの経緯については、機構本部に事実関係を確認のうえで、処分を再考していただければ幸いです。
(2)自殺・自殺未遂については、自殺4件と自殺未遂6件の合計10件で、文書は基本的に新しい順ということでよろしいでしょうか。念のため文書2については、どの文書が、自殺・自殺未遂の何件目に区分されるのかご教示いただけませんでしょうか。
【長野高専⇒当会】
(1)ご指摘部分は、平成30年8月3日付けの法人文書開示決定通知書(長野高専総第39号)にも記載していますが「個人に関する情報が記載されている部分」に該当します。
> 発生年月日を含めた関連日付を開示することで、本校学生・保護者等の関係者にとっては当該学生を特定することが可能であり、当該学生個人の権利利益を害するおそれがあることから、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第五条1項に該当すると判断し、独立行政法人国立高等専門学校機構情報公開取扱規則第4条2項に基づき、不開示決定をしています。
また、日付を不開示とすることについて、妥当であるとする答申がありますので、参考としてお知らせいたします。
〇日付を不開示することについて妥当であることの答申書
http://koukai-hogo-db.soumu.go.jp/reportBody/12913
今回の開示文書の一部不開示箇所については事前に高専機構本部と協議の上決定をしています。群馬高専との開示基準の差異理由については、本校ではわかりかねることですので、ご了承ください。
(2)
本ご質問について回答すると不開示情報を開示することになりますので回答することはできません。恐れ入りますが、開示文書から読み取っていただければと思います。
【当会⇒長野高専】
しかし、回答の(2)に関して残念ながら未だ疑義が残っております。「本ご質問について回答すると不開示情報を開示することになる」ということですが、通知書を見ても全体としての件数が不開示情報となっている旨の記述はなく、また全体としての件数は特定個人のプライバシーや貴学の業務に影響を与える情報ではないため、そうする具体的な根拠も見当たりません。
さらに言えば、「開示文書から読み取っていただければと思います」とのことですが、読み取れるというのならつまりすでに明らかな情報なのであり、念のための確認を目的とした質問に金井様が答えても何ら差し支えないかと思います。
【長野高専⇒当会】
お問い合わせの件について回答いたします。
前回のメールでも回答したことと同じになりますが、ご質問の内容について回答することは本校学生・保護者等の関係者にとっては当該学生を特定でき、当該学生個人等の権利利益を害するおそれがあることから回答することはできません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
**********
■今回、金井係長に直接面談して、自殺・自殺未遂事件の発生年月程度までの情報開示をお願いしましたが、やはり無理だとのことでした。金井係長は、群馬高専での自殺事件の開示情報について、今回の当会の質問を受けた後、当会のHPをチェックしており、たしかに事件発生日を含め相当な部分まで開示されていることは確認できたものの、機構からの指示がすべてであるとしました。
当会からは、群馬高専の自殺事件の情報開示がなされた理由について、「機構の説明では、マスコミによる報道の有無が、情報開示・不開示の判断基準だということであり、群馬高専の場合、オンブズマン活動がその端緒となったことから、オンブズマンへの開示は結果的に妥当だと考えられるのでは」と、群馬高専の開示との違いと背景を説明しましたが、残念ながら担当者ベースでは理解が得られませんでした。
参考までに、この件に関する機構への問い合わせと回答のやりとりを次に示します。
*****当会⇒機構あて送信メッセージ*****
From: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Date: 2018年10月15日(月) 15:25
Subject: 長野高専の情報開示における不開示に関する要請と質問
To: <soumu@kosen-k.go.jp>
国立高専機構事務局総務課
中島様
毎々お世話になります。市民オンブズマン群馬の小川です。
さて、先日、長野高専宛に当会から情報開示請求を提出したことは中島様もご存知のことかと思われますが、過去10年間に発生した自殺・自殺未遂に関して、発生日時をはじめすべての関連する年月日の記述が不開示とされており、時系列や件数の把握すら不可能になっています。
しかし、2016年の6月に当会が群馬高専に同種の情報開示請求を出した際には、関連する年月日は問題なく開示されており、同一法人であるにも関わらず請求間の対応に明らかな差別を付けたことに関して、極めて不適当な措置であると感じております。
この点に関して、長野高専総務課の金井様にお聞きしたところ、「高専機構本部との情報共有・調整の結果であり、その他の事情は関知していない」という回答がなされましたため、「情報共有」を行ったとされる中島様に改めて以下の要請を行う次第です。
(1)上記の事情により、当該箇所の不開示を解除しての再開示を求めます。
(2)前項の要請について拒否される場合は、群馬高専が開示した際の前例を長野高専との情報共有時に教示しなかった理由、および、同一法人間で開示請求によって差別的な扱いをすることを適法とする理由をお答えください。
以上、よろしくお願いします。
市民オンブズマン群馬
代表 小川賢
携帯 090-5302-8312
*****高専機構⇒当会の受信メッセージ*****
From: 総務課総務係(高専機構) <soumu@kosen-k.go.jp>
Date: 2018年10月24日(水) 18:39
Subject: Re: 長野高専の情報開示における不開示に関する要請と質問
To: masaru ogawa <ogawakenpg@gmail.com>
Cc: <soumu@kosen-k.go.jp>
市民オンブズマン群馬
代表 小川賢 様
国立高等専門学校機構総務課の中島と申します。
お世話になっております。
お問い合わせいただきました下記の件について、回答いたします。
(1)上記の事情により、当該箇所の不開示を解除しての再開示を求めます。
本機構の開示決定は妥当であると考えておりますので、開示決定に不服がある場合は、審査請求を行っていただきますようお願いいたします。
(2)前項の要請について拒否される場合は、群馬高専が開示した際の前例を長野高専との情報共有時に教示しなかった理由、および、同一法人間で開示請求によって差別的な扱いをすることを適法とする理由をお答えください。
群馬高専、長野高専ともに機構における法人文書の開示決定等に係る審査基準に基づき開示又は不開示決定を行っております。群馬高専で開示した情報は、新聞で取り上げられ、日付についても、報道されています。機構としましては、当該情報が現に公衆が知り得る状態に置かれているものであったため、開示を行いました。
以上です。
**********
■金井係長との面談では前述と重複するのも含めて、次の項目について聴取しました。
<自殺・自殺未遂事件について>
⇒この情報を出す・出さないについて、群馬高専との差異があるということで、市民オンブズマン群馬のHPを見て、たしかに日付が公開されていたのは確認した。我々としては、個人情報保護法に基づいて開示しない方針を採っている。群馬高専のほうは新聞で既に載っていることなので、日付を殆ど隠すことなく出した、ということは機構からきいている。
(当会から、10件の事件の日時を教えてもらえないか、との強い要請に対して)
⇒そこの部分はどうしても伝えられない。
<開示の判断や人事など単位高専の裁量権について>
(「大学と違って高専の場合、こうした問題の対処から人事に至るまでいちいち高専機構本部にお伺いを立てなければならず、長野高専の諸問題もそのあたりに原因があるのでは?」との当会からの問いに対して)
⇒末端にいる立場の者としては、そうした事情は知り得ない。
<学内施設の見学について>
⇒OK。このあと案内する。
<OB叩き出し事件について>
(この事件発生の時、ここに在職していたのか、との問いに対して)
⇒別の係にいて、当時、学校には居たが、詳しい情報は分からないが、一応は知っている。刑事は私服で来た。学校に警察が来るときには制服は脱いでくる。パトカーが覆面だったのかは不明。
<オンブズマンへの対処について>
(当会からの質問や請求に対して、学校側で判断しているのか、それとも機構に都度相談しているのか、に対して)
⇒一応機構に報告はしている。
<水銀流出した場所の視察について>
⇒機械工学科の流体実験室は普段は鍵がかかっており、外側だけだったらともかく、中まではお見せできない。
<結核患者の発生について>
(当会注:内部関係者から、結核に感染した学生が出たにも関わらず、HPで報告もしていないことから、感染拡大に努めていないのではないか、との指摘が当会に寄せられたため、この点についても質問した)
⇒結核に感染している学生が1名出たため、保健所の指導を全面的にもらい、接触者をすべてリストアップし、検査した。これらは保健所と協力したかたちで実施した。先週、当校は文化祭だったので、それまでにすべて対象者の検査を済ませた。なお、感染して隔離していた学生は、すでに治療により治癒して現在は学校に通っている。この経緯について、全保護者や関係者にも連絡して、直ちに対応マニュアルを配布した。結核は感染拡大すると危険なのですべて情報はオープンにしており、また保健所も既に入っていて、情報を隠蔽することはあり得ない。
■そのほか、長野高専の一般的なことについても聴取しました。金井係長から、「学校要覧」をもらいました。これはHPからもダウンロードできるとのことです。↓
http://www.nagano-nct.ac.jp/download/pamphlet/docs/youran2018.pdf
① 学科は5つ。電気系(電子に情報と電気電子)、機械系(機械と電子制御)、環境系(環境都市=建築・土木)。群馬高専のような物質工学科はないが、材料の講義は機械系でやっている。高専毎に学科の構成は異なる。
② 生徒が専門課程に入れば自由に学科が選択できる。つまり2年から3年に入るときには、学科を変えることもできる。
③ 現在、応募状況は、あまり減っていない。倍率は徐々には下がっているが、ほぼ横ばいと言える。かつて、何十年前には倍率が2倍、3倍あったが、当時に比べると低くなっている。だが、一応倍率2くらいの学科もある。そこそこ今のところ定員の確保はできている。これからは少子化となり危惧されるところではある。
④ ハラスメント防止のために以前より学生相談室を設置している。仕事上、担当業務外なので、詳しくはないが、3年前に今の石原校長がこちらに赴任した時に、学生相談室には常勤で専門の人を雇った。当校の学生相談室は保健室の隣にある。そこでは、外部から見られない形にして、相談しやすいように配慮してある。勿論相談者のプライバシーに配慮し、相談内容を上司に報告することなど絶対にない。実際に学生からも「相談し易い」という意見も上がってきている。我々として、学生が一番の存在なので、その意味では学生のメンタル面には気を使って、重点を置いている。
⑤ 寮生については、定員1000人のうち、半分程度が寮生。具体的にいうと学校便覧によれば、現在422名が寮生活をしている。
■当会からは、「オンブズマンとして、教育機関のトップは教育者であるべしとの考えでおり、とりわけ、文科省から天下ったキャリア官僚がトップに就いた学校で不祥事が起きることのないよう、防止してゆくことが大事だと認識しており、長野高専の場合も危惧している」と述べましたが、係長は「正直のところ、それは当校には当てはまらない」とコメントしました。
係長は地元長野の出身で10年前の平成18年3月1日に総務課人事・情報班主任として長野高専に転入されて以来、ずっと総務課に所属しておられるとのことです。当初は当会の突然の訪問に若干緊張されていた様子ですが、ほどなく丁寧に応対をしていただけました。おそらく石原校長の信頼も厚いものと思われます。
係長との面談の中で、高専の今後について、今の小学校1、2年生の数が急激に減っている状況から、高専の存続や形態は、近い将来必ず避けて通れない変化に晒されるとの見方が示されました。同係長のお子様の様子から、間違いなく少子化の波が高専に押し寄せるというのです。これはアカハラ防止対策と同様に、高専の改革を迫る大きな要因となるに違いありません。
30分ほどの面談の最後に、当会から「石原校長にも、本日群馬からオンブズマンが来たことをよろしくお伝えください」と金井係長に告げると、「校長は生憎本日不在ですが、あとで報告しておきます」とのことでした。
■その後、金井係長の案内で、学校の構内施設を20分ほど見学させてもらいました。
↑図書館(左)と福利施設(右)。構内の清掃が行き届いている印象を伝えたところ、係長いわく「職員全員で都度清掃作業をしている」という。↑
↑学生相談室のある福利施設入口。↑
↑1階の学生食堂。↑
↑2階にある学生相談室。↑
↑すぐ前の保健室。小中学校と同様、いろいろな悩み事相談は保健室の役割でもあるため、保健室と学生相談室のカウンセラーが連携体制をとっているとのこと。↑
↑寮は校内の低い場所にあり、男子寮が5棟、女子寮が2棟(2棟目は少し小さい)から成る。外国の留学生用の部屋もある。↑
↑左側が機械工学科棟、右側が一般校舎。↑
↑中庭。草ぼうぼうというが、手入れがよいと感じた。↑
↑水銀流出事件が起きた機械工学科の流体試験室の入口扉。↑
↑手前が機械工学科。十字路から奥が電気電子工学科。↑
↑地域の企業との連携、交流事業を行っているテクノセンター。同係長曰く「地元企業との交流を重視している。群馬や他と比べても、当校では協力してくれる企業がかなり多いと思う。それらと連携して学生のインターシップ実務訓練をしている」とのこと。確かに長野県は精密機械や先端企業が多いというイメージがある。↑
↑情報都市工学科。↑
↑左右の建物が技術教育センター第1工場と第2工場、奥が専攻科棟。↑
↑情報教育センター、情報系の中心部という。↑
↑電子制御工学科。同係長によれば、人気倍率の高いのは情報系で、環境系も高いという。↑
↑体育館は2つあり、正面にあるこちらは大きい方。↑
↑5階建ての電子情報工学科棟。一番新しい学科なので、敷地の中で3階建てで建てる場所がなく、上に伸ばすしかなかったとのこと。↑
■群馬高専の場合、隣接の埼玉県に公立の高専がない為、本庄などからも入学者があると話したところ、係長の話では「長野県の場合南北に距離があるため、北部(北信)に立地する長野高専の場合、地元の北信出身者が多い」とのことです。
勿論、中信や南信からも入学者はありますが、北信ほどではないそうです。ただし長野高専の評判がいいということを知っている学生は、結構優秀な人が来てくれるそうです。ただし、待ちの姿勢ではなく、こちらからも南信地区に対して学校のPRをしてアプローチを掛けているとのこと。やはり南信地区の学生は通学距離が遠く、寮生活となるため親元を離れることを心配するので、入学者が相対的に北信地区に比べると少ないのはやむを得ないかもしれません。
↑20分ほどの施設見学後、三才駅方面への所要時間を5分短縮出来るという近道を教えてもらい、金井係長には用水路まで案内していただいた。写真は近道に面した弓道場。↑
↑電車通勤の学生は、こちらの校門から登校している。↑
↑三才駅への近道。↑
↑大通りまでもうすぐ。↑
↑三才駅に到着。↑
↑三才駅の中にあったハロウィンのカボチャ。↑
↑今日できれば長野県警にも寄れれば寄りたいと考えていた。午後2時40分発の長野行きにタッチの差で間に合わず、次の列車までは約50分待つことになった。そこで駅の近くのタクシー会社でタクシーに乗り、長野市内に向かった。道中、数年前に起きた長野県建築業厚生年金基金を舞台にした巨額横領事件の犯人が、西三才地区に住んでいた話題で盛り上がった。運転手は犯人の当時の自宅のあった場所は知らなかったが、もしかしたら当時、毎日タクシーで長野市内に通勤していたという犯人を載せたこともあるかもしれない、と語っていた。長野市内までは20分ほどで到着した。料金は3610円。↑
※参考情報「長野県建設業厚生年金基金24億円横領事件」
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○2010年9月12日:長野県建設業厚生年金基金で発覚した22億円横領事件と安中公社タゴ51億円事件↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/529.html
○2010年9月18日:長野県建設業厚生年金基金22億円横領事件の発覚後1週間の様子↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/531.html
○2011年2月7日:横領額が23.8億円にアップした長野県建設業厚生年金基金に安中タゴ51.1億円事件を報告↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/591.html
○2011年2月8日:長野県建設業厚生年金基金サカモト24億円事件と安中市土地開発公社タゴ51億円事件の類似性↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/592.html
○2012年2月29日:AIJ投資顧問会社2100億円ネコババ問題と泣きっ面にハチの長野県建設業厚生年金基金が教えるもの↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/592.html
○2013年11月2日:海外逃亡3年余りで捕まった長野県建設業厚生年金基金の元事務長と24億円使途不明金の行方↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1152.html
○2013年11月15日:容疑者帰国で真相解明が始動する長野県サカモト24億円事件と真相が闇のままの安中タゴ51億円事件↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1162.html
○2014年6月26日:安中タゴ51億事件の半額以下なのに懲役15年をくらった長野県建設業厚生基金横領事件のサカモト元事務長↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1325.html
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■長野高専訪問後、返す刀でOB叩き出し事件の当事者のひとつでもある長野県警に足を運ぶことにしました。
↑長野県庁。↑
↑今話題の免震構造物。長野県は10月17日、性能検査記録データの改竄が明らかになった油圧機器メーカーのKYB(東京都港区)と子会社のカヤバシステムマシナリー(同)の免震・制振装置が、県庁の本館棟と議会棟に使われていると発表したばかり。↑
↑受付で聞くと長野県警は9階と10階にあるそうだ。↑
↑エレベーターで9階にある受付に行く。↑
↑9階の県警記者クラブ。↑
↑受付で手続きをして、入場証No.7を受け取り、階段を上って10階に赴く。階段には面白いスローガンが。↑
↑監察課はかなり奥まったところにある。↑
↑監察課で呼び出しボタンを押すと、直ぐに現れた人が清水担当だった。↑
■当会ではこの訪問に先立ち、事実確認のために9月21日に次の内容の質問状を長野県警本部監察課に送達していました。
*****当会⇒長野県警宛て質問書*****PDF ⇒ 20180921xyyt.pdf
2018年9月21日
〒380-8510
長野県長野市大字南長野字幅下692-2
長野県警察本部警務部監察課 御中
〒371-0801 群馬県前橋市文京町一丁目15-10
市民オンブズマン群馬 代表 小川 賢
TEL: 027-224-8567(事務局)/090-5302-8312(代表小川)
FAX: 027-224-6624
長野高専での警察活動に関する問合わせ
日頃より長野県における市民の安全の確保にご尽力いただき篤く御礼申し上げます。
弊会「市民オンブズマン群馬」は、群馬県を主な活動地域として、行政およびその関連機関を外部から監視し、当該機関による権限の不当な行使ないし不行使による一般国民への権利利益侵害、ならびに税金を原資とした公的資金の濫費について、調査および救済の勧告を図る活動をしている民間団体です。必要に応じて、近隣県への出張活動も随時行っております。
さて、近頃、弊会に対してある告発が寄せられました。その内容は、「2016年6月23日、長野工業高等専門学校(以下「長野高専」)のOBが、同校に対して運営の改善等を申し入れに校長と面談したところ、逆上した校長により永久立入禁止という極めて不当な扱いを受けた。しかも、それに長野県警が加担していた」というものです。事実関係の確認のため、弊会で長野高専に法人文書開示請求を行ったところ、長野高専の認識している経緯も明らかとなりました(参考のため、本件について報告している弊会ブログの関連記事内容を添付いたします)。
これらの情報を精査したところ、残念ながら、長野県警の対応に極めて重大な問題が多々見受けられましたため、下記のとおり、問合せいたします。
記
添付の経緯(長野高専側の認識)によって、次の事実が認められます。
①当該OBは、訪問にあたりアポイントメントを取り、校長も面談を認可していた。
②当該OBは、正式に長野高専を卒業した者であることが確認されている。
③当該OBが、傷害および同未遂・脅迫・恐喝・業務妨害等、刑法や条例に抵触する犯罪行為を行ったとは認められない。また、凶器を振り回すあるいは見せつける、暴れる、あるいは悪質な罵倒を行う、学生の勉学に支障をきたさせるような迷惑行為といったことを行ったわけでもない。
④当該OBの行為に一切の常習性・反復性は認められない。
⑤長野高専は、通報理由として、「意味不明な発言、怒鳴るなど、不穏な言動があったため」としているが、全て長野高専側の主観に過ぎない。長野高専が意図を汲み取れなければ「意味不明」、多少懇願や要請で声を張り上げる場面があったら「怒鳴る」と認定することも可能である。
【問合わせ事項1】
上記のとおり、本件は明らかに軽度の民事トラブルに過ぎないものですが、これに対して制服警察官のみならず刑事までもを出動させたことは明らかに過剰ではないでしょうか。長野県警では、通報内容に関わらず全ての出動に対して刑事を帯同させているのでしょうか。
【問合わせ事項2】
出動した刑事は当該OBに対して、「再度敷地内に立ち入った場合、検挙する」という警告を行ったようですが、上記①~⑥の事実関係があり、極言すれば通報理由・立入禁止理由は「長野高専が面談の場での当該OBに多少『むかついた』」だけにも関わらず、長野高専側の言い分のみを一方的に鵜呑みにして、逮捕すら仄めかした永久立入禁止警告を行ったのは、明らかに理不尽な措置であり、人権の侵害ではないでしょうか。
なお、高専は一般的に、構内立ち入り基準の面では大学と同等であり、一般人が散歩や観光に使うことも多々あります。加えて、学園祭等のイベント時は言うまでもありません。これでいちいち立ち入るたびに検挙を行うというのは、警察権力を濫用した不当な脅しに他なりませんから、極めて問題と考えます。
以上の点について、弊会から当時の経緯や事情、この過剰な警察行為の理由についてお問い合わせいたします。場合によっては、当該OBへの謝罪や立入禁止解除が必要であり、また長野高専が事実にそぐわない著しく誇張された内容の通報を行っていた場合は、逆に長野県警から長野高専への注意・警告が必要であると考えております。なお、通報を行った長野高専は、国の機関であり、これが警察への通報を行った事実に関しては一定の責任や説明義務が伴うものであることを付記します。また、本問合せにつきましては、必ず文書にてご回答をいただきたく存じます。
以上
添付:経緯
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内部関係者からの情報によれば、その後10月初旬にかけて長野県警から長野高専に確認連絡がなされていたようです。しかしその後、電話連絡で「回答不能」の旨を告げられたため、しっかりと担当者の見解をうかがう必要がある、との判断も当会の訪問を後押ししました。
■さっそく清水氏に「長野高専に用事があったので、帰り道に立ち寄りました。先日の質問状に対してご返事を頂けないということで、個別案件は刑事課に聞くようにとのコメントがありましたが、こちらのメンツもあるので、直接話を聞かせてもらえたら」と来訪の目的を告げました。
清水氏は「一般的な問い合わせは刑事課ということです」というので、当会は「普通、学校に警察が入るのは重大な出来事と思います。長野高専の場合、OBが騒いだのでもないのに、石原校長が赴任直後とはいえ、警察に通報し、私服刑事3人でOBをつまみ出したということ事ですが、疑問があるので質問しました」というと、清水氏は「ご本人からの問い合わせであればある程度答えられる範囲がもう少し広くなるが、立ち話でなく部屋をとるので少し待ってください」といいました。
■2分ほど廊下で待機していると、同じ階の相談室という部屋に通されました。
初めに自己紹介のあと、当会の活動の説明と長野高専との関わり合いを説明しました。そして、「OB叩き出しの件で、警察がどのような判断で校長の要請に応じたかを聞きたかったのであのような手紙を差し上げた。幼稚園や小学校に不審者侵入ならともかく、母校をきちんとした身なりのOBが訪問して校長と面談しただけで、特に非礼行為もないのに校長が警察を呼んで排除したのは明らかに異常だと言わざるを得ません。警察としては事件性を懸念して取りあえず駆けつけたのかもしれないが、その辺の線引きがどうなっているのかについては気になるところです。大学と異なり、高専は学校長が一番偉いわけではなく、その上に機構という全国的組織があります。だから我々がいろいろ問い合わせても、天下りの官僚が校長の場合は特に、なんでもすぐ「本部に聞け」という対応をします。今回の事例が今後前例となって、他の高専で同じようなことが起きた時、「長野では校長が読んだら警察がすぐに来てくれた」として前例になると問題ではないかと思って、しかるべきガイドラインなどを決めておいたほうが良いのではと思い、不躾ながらあのような手紙を差し上げました。ところが、お答えできないということなので、こちらとしてもどのようにこの問題に対してよいのか分からないのが実情。今日は長野高専に来たので、ご挨拶がてらここにも寄らせてもらった次第です」と話しました。
すると清水氏は「文書を受けてから、こちらも本件についてかなりしっかり調査したが、その結果もこちらもわかっている。それを踏まえて本部長まで決裁を上げた。その結果、どうしても回答することは適当でないという判断になってしまったものです」と説明したのでした。
当会は「ということは、個別の案件で指針を示すということは、警察の立場として、なにか将来的に自分の行動を縛ってしまうとか、そういう事に繋がりかねないから、特に対外的には方針として、ガイドライン的なものを示すのは芳しくないと判断したのでしょうか。それともオンブズマンからの問い合わせなど無視してしまえと判断したのでしょうか」と問いました。
清水氏は「そんな邪険なことはしない、ということはご理解いただきたい。どうしても当事者本人が居るので、当事者から直接の話であればご本人にお返しという形で話はできる。ところが、当事者不在の中での話となると、結局、俺はそんなことを言ったつもりは無いのに、という話にもなりかねない。やはり本人であれば、こうだったんだよと言えることもある。ちょっと今回そういう判断で一切お答えしないほうがよいのではないか、という判断になってしまった」と述べました。
⇒【当会注:ここで監察課の言う「当事者」とは叩き出されたOBご本人のことです。この「当事者」に今回の当会の質問を受けて長野県警が調査した際に、実際にOBご本人に聴取したかどうかについては言及がありませんでした。つまり、当事者には何も知らせていないことが強く窺がわれます。おそらく、当時の捜査(要請出動)記録を読み返し、長野高専関係者(校長を含む)には再聴取したことは監察課の説明ぶりから間違いなさそうですが、それ以上のことはしていないと考えられます。】
また、この追い出し事件から懸念されることとして、「このような前例が与えられてしまうと、長野高専のみならず全国の高専で、我々オンブズマンのように善意で活動している者に対してまで、訪問したとたんに校長の通報で叩き出されて永久に立ち入り禁止、ということにもなりかねません。そのような形で警察から刃を向けられてしまうとさすがに理不尽なのですが、そういう事はないですよね」と質してみました。
これに対して清水氏は「全然、全くありません」と答えました。
■当会は続けて、「と言うのも、(群馬高専の西尾前校長のように)オンブズマンのことを色眼鏡で見る校長先生もいて、『なんだ、またオンブズマンか。またあいつら、コワモテでろくに話も聞かずに自分らのやり方で好き放題やっている』というふうに判断されて、つまみ出されてしまいかねません。何も知らない警察としては、何かことが起きてからでは困るのでそれはやはり駆けつけるのでしょうかね」と投げかけました。
これについて清水氏は「一般的な話であれば、事件という通報があった場合、通報内容がどうしても断片的にならざるを得ません。事案の内容が掴めていない状態なので、大人数で駆けつけて、不必要であれば返すという方法で対処しています」と説明しました。
当会は「では、すいません。この件でご返事の手紙はいただけませんが、今のお話を咀嚼して、今後の参考にします。今度もしまた、校長から警察に派遣要請の電話があったら、校長の考え方がちょっと、いや、たくさん独裁的なかたらしいので、その辺を斟酌して対処していただけるようお願いしたい」と申し入れました。
清水氏は最後に「確かに閉鎖的な社会なので。そうした傾向はあると思います」とつぶやかれました。そして「ご希望に添えず、しかも足をわざわざ運んでいただき恐縮です」と慰労の言葉を賜りました。
■別れ際、当会から「ところで、県警本部を目指してグーグル地図を頼りに来ましたが、どこにも建物が見当たらず、所在地のここの県庁1階の受付に聞いたら、9階と10階を間借りしているというので驚きました。群馬県警は立派な庁舎が県庁の隣に建っています」と疑問に思っていたことを伝えたところ、「長野県はいろいろと予算が脆弱なもので。独自の県警庁舎を持つという話は出ています。県議会でも、なぜ独立の庁舎を建てないのかと言う話は出ています」とのことでした。
当会は、「実は今から数年前に長野中央署を訪れたことがあります。長野建設業高専年金基金の巨額横領事件のことを聞こうと思ったが忙しくて話が聞けなかったが、今回はそれ以来の長野訪問です」と伝えて、退室しました。
なお、監察課が「本件については刑事課に聞いてみてくれ」というので、刑事課にも足を運んで話を聞こうかと思いましたが、あまり時間が残されていなかったため断念しました。とりあえず監察課の見解は聞けたと判断したため、今後は刑事課を中心に問合せを行っていく予定です。
【11/10追記】
■当初、訪問前に電話口で回答拒否を伝えられた際に清水氏が「個別なら刑事課に聞いてくれ」というので、てっきり当会では「個別案件については刑事課に聞いてくれ」という意味に解釈していたのですが、訪問後電話で改めて真意を確認したところ、「当会としての個別の問合せは刑事課にしてくれ」という意味だと判明しました。
そして、どうも、「“一般的な問い合わせ”は刑事課に聞け」ということのようで、この追い出し事件に関する具体的なことについては、どこを突いても一切出てこないようです。
また、回答拒否の理由である「当事者」というのは、やはりOB本人ということのようです。そこで、「県警から、追い出されたOB本人にきちんと当会から問合せがあった旨伝え、聴取を行ったのか」と聞くと、清水氏は「調査に関する事項だ」としてこれも回答を拒否しました。
このように、石原校長の当時の異常行動の解明と追及は極めて困難な状況であることが分かりました。しかし、石原校長やその他の天下り校長がこれ以上警察を便利屋として使わないよう牽制するという意味では、この当会の追及は一定の効果を収めたと確信しています。
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↑長野県庁前の交差点。↑
↑信濃毎日新聞社の堂々たる社屋。↑
↑善光寺から長野駅へと通じる中央通り。↑
↑長野駅発午後5時7分発のあさま号に乗って高崎駅についたのは午後6時少し前だった。↑
■長野高専訪問の感想として、キャンパスは群馬高専よりゆったりと配置されており手入れも行き届いていること、訪問者に対する総務課総務係長の対応は群馬高専総務課よりも格段に丁寧で親切であること、周辺は住宅地区で群馬高専よりも閑静な雰囲気であり、勉学には好都合であること、などです。
残念ながら石原学校長は不在でしたので、総合評価は出すことはできませんが、実務レベルでは、群馬高専に比べて全く遜色無しと感じました。ただし、強権運営や隠蔽まで群馬高専と「遜色無し」では困りますので、都度改善を求めて継続して活動していく所存です。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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