骨に必要な栄養素
骨に必要な栄養素としてはカルシウムがよく知られていますが、ほかにもビタミンDやビタミンK、たんぱく質も欠かせません。骨を強くするためには、これらの栄養素を多く含む食材と必要量を知って、しっかりとることが大切です。
カルシウムを多く含む食品には、「乳製品、大豆製品、緑黄色野菜、海藻、魚、ごま」などがあります。骨粗しょう症の人の推奨摂取量は、1日700~800㎎(牛乳600~700mL相当)です。骨粗しょう症ではない人の推奨量は662㎎です。ビタミンDは「魚、きのこ、卵」などに多く含まれています。カルシウムが腸で吸収されるのを助ける働きがあるので、カルシウムの多い食品と一緒にとると効果的です。ビタミンDは日光に当たると皮膚でもつくられます。1日に15分程度、手足や顔などに日光が当たるようにしましょう。ビタミンDをすべて食事からとる場合の骨粗しょう症の人の推奨量は1日15~20μg(さけ60g相当)です。ビタミンKは骨をつくる働きを促し、「納豆、油揚げ、緑黄色野菜」などに多く含まれます。骨粗しょう症の人の推奨量は1日250~300μg(納豆1パック相当)です。たんぱく質はコラーゲンの材料になるもので、「肉、魚、乳製品、大豆製品」などに多く含まれます。18歳以上の女性の場合は1日50g(鶏肉250g相当)必要です。
食事の改善
カルシウムやビタミンD、ビタミンKを効率よくとるには、「魚の水煮缶、しらす干し、乳製品、ごま、きのこ、大豆製品、緑黄色野菜」といった、一手間かけるだけで使える食材を積極的に料理に取り入れましょう。「めざし、ししゃも、しらす干し、桜えび」などのように骨や殻ごと食べられる魚介類は、カルシウムとビタミンDをたっぷりとることができます。「生のきのこ」は、20~30分程度日光に当てておくと、ビタミンDの含有量が増え、うまみもアップします。
カルシウムやビタミンDが多く含まれるさば缶は、長期間の保存も可能で使いやすい食材です。まいたけ、ブロッコリー、トマトの水煮缶と煮込んで、チーズをのせて焼く「トマトグラタン」や、おから、みじん切りにしたしそ、しいたけ、にんじんを混ぜて丸めて焼く「つみれ焼き」などが簡単でお勧めです。