農作業で糖尿病患者の症状改善? 京大が研究開始
2018年8月10日 (金)配信京都新聞
京都大農学研究科付属農場(木津川市)は9日、農業や園芸の作業による糖尿病患者への医療効果を確かめる研究を、京大医学部付属病院(京都市左京区)と連携して同農場で始めたと発表した。筋肉の増加や脂肪の減少など身体のバランス改善や、心理的ストレス緩和による症状改善の可能性を探る。
医農連携プロジェクトの最初の取り組みとして、京大病院糖尿病・内分泌・栄養内科の池田香織助教の協力で実施する。
京大病院に通院する50~80代の糖尿病患者の男女9人が2組に分かれ、今年7月末からと来年夏にそれぞれ週1回、4カ月間ほど農場に通い、大豆と花を育てる。それぞれのグループで体脂肪率や筋肉量、ストレスホルモンの分泌、食習慣などの変化を調べ、農作業が心身に与える影響をまとめる。
収穫した大豆から豆腐作りも計画しており、健康的な食生活への改善も図る。「肥満や虚弱対策として、農の効果を総合的に検証できれば」(同農場)という。