「そもそも、ラグビーは、曖昧なスポーツなんだよ。」
地元国体のレフリー担当だった頃、大学同期でSOのk口が、ボクに言ったこと。
選手もレフリーも、曖昧さを許容できる度量や覚悟が必要、という意味だろう。
日本選手権準決勝で、初めて「ビデオ判定」を観て、このことを思い出した。
昔から「ラグビーは、紳士のスポーツ」と言われた。
自律心や自制心を持つ「紳士」でなければ、成立しないスポーツなんだと。
ビデオ判定を目の前にして、「ラグビーよ、とうとうお前もか。」という思いだ。
「なに、甘っちょろいこと言ってんだ、ボケ!選手は、勝敗に命賭けてんだ。」
「あれは、ミスジャッジだ!それで負けたら、子供達はそこで終わりなんだ!」
「激しさ」が「乱暴」に取って代わられるか。
ボクのラグビー観と「ビデオ判定」は、混じわらない。
この間まで、日本選手権に空席が目立っても、「ラグビーは、それでもいいんだ。」
「ミー・ハーは不要。解る人が観ればいい。」という空気は、関係者の間にあった。
木枯らしのグランド。黙々と格闘を繰りひろげる男たちの身体から、立ちこめる湯気。
無人のスタンドにひとり腰を掛け、グランドを見つめる初老の紳士・・。なーんてね。
母校大学のOBチームのジャージです。
最近のOB戦は、何故か、現役チームのジャージを用意され、これを着る機会がない。
お願いだから、年寄りにもこれを着させて!!そして、ゲームに出して!!