昨日の朝日新聞土曜版「うたの旅人」は、西岡恭蔵の「プカプカ」でした。
大学入ってまもない頃、ラジオから流れていた浅川マキの唄が、最初だった。
彼女の根暗な印象とダブり、この曲も、あんまり好きになれなかった。
十数年前、NHKの「フォーク大全集」に、西岡恭蔵と大塚まさじが出演し、歌った。
男臭くて、渋い二人の姿に、「いい歌だなあ。男同士っていいなあ」って、感動した。
それまでこびりついていた「浅川マキ」の印象が、粉々に消し飛んだ。
ザ・ディランⅡのLP「きのうの思い出に別れを告げるんだもの」
夜の明けない午前4時前。静かな暗闇の中で、久しぶりに聴いてみた。
スピーカーから流れてくる彼らの歌と魂に、心の澱がどんどん洗い流されていく。
四十年前の青年の唄が、今、還暦間近の心を震わせるのは、何故だろう。
拓郎や泉谷、かぐや姫、陽水といった「売れた」アーティストだけじゃない。