宿泊したホテルは、両国国技館の真ん前。
国技館の北側の交差点の中に、由緒あるお屋敷の小さな門。不用心にも、開いている。
塀には、「旧安田庭園」とあり、スーッと、しかも、無料で、中に入ることができた。
かつて、この池には、隅田川から、直接、取水し、水位の干満を楽しんだとあります。
あっ、ここにも、スカイ・ツリー。
お屋敷を周回するように、反対側の交差点に出ると、お屋敷の正門があった。
道路向かい側の壁の向こうには、宗教法人の大きなお堂らしきものが見える。
東京都慰霊堂・・、関東大震災、東京大空襲の犠牲者・・とありました。
歴史上の事実は、過去の事実じゃない。継続して、今、ここにある。
両国と言えば、大相撲。出羽の海部屋、大島部屋、春日野部屋。
ボクが知っている大島親方は、渋い業師の大関旭国。
初めて見る相撲部屋は、思いの外、現代的だなあ。
大山巌陸軍元帥が揮毫した「表忠碑」は、日露戦争の戦没・病死者の慰霊碑。
大山巌が西郷隆盛の従兄で、西南戦争では、西郷軍と戦ったことを「翔ぶが如く」で知った。
句碑「日の恩や たちまち砕く 厚氷」は、赤穂浪士の一人が詠んだ句だとか。
そういえば、相撲部屋の辺りで、「吉良邸跡」の案内を見たし、「勝海舟生誕の地」もあった。
両国橋を渡り、墨田区から、隅田川右岸の中央区・台東区へ。
両国橋は、これまでの歴史を感じさせる、風格ある橋です。
親柱の「球体」は、ナニ?
両国橋から隅田川上流に、JR総武線の鉄橋。噂のスカイツリー。
田舎者が、634mを理解するには、地元の山、母狩山あたりと比較するしかない。
♪♪ あなたは もう忘れたかしら・・♪♪
両国橋の上流で、隅田川に流れ込む「神田川」。
喜多条忠さんのアパートがこの界隈だったら、下町っぽいティストに仕上がったかも?
神田川に架かる柳橋のたもとに、江戸情緒漂う船宿。
元盗賊の船宿の主人を密偵に、次々と、難事件を解決するのは、鬼の長谷川平蔵。
言わずと知れた、池波正太郎の「鬼平犯科帳」。
あまりに、でき過ぎの遭遇!! このシルエットは・・・
「鬼の平蔵だ!!みな逃げろ!!」 盗賊の声が、聞こえたような。。。
突然、小説の世界にタイムスリップ。思ってもみない、素敵な「出会い」でした。
東京の街は、江戸・近代を舞台とする、広大な歴史テーマパーク。ゆっくり、歩いてみたい。
夕暮れ時の東京駅の新幹線ホーム。この哀愁が、たまんない。
時間の合間を縫っての「東京・小さな旅」。
日比谷公園周辺の官庁街、ビジネス街、そこは無機質で、スーツが闊歩する街。
両国・下町は、作業着姿が行き交う、人の匂いのする町。
「鬼平」にも会えたし、にんまりの旅でした。