単気筒ライダー(だった男)のひとりごと

愛犬チビ と CB400SSライダーだった前期高齢者の日々

2022晩秋(2/2) 主要地方道盛岡横手線

2022-10-30 | 盛岡・岩手・ラグビー仲間

 

午前7時、最上階9階の部屋からフロントに下り、一番近いコンビニを尋ねた。

出て左に行くとあります・・・、いやいや遠いよ、来てみりゃ大通りの入り口じゃん。

 


 

珈琲とチーズパンを手に、桜城小学校の校庭前の小路を北上川のほうにブラブラ歩く。

爬虫類ショップ? 居酒屋と棟一つの小さな建物の狭い間口にドアひとつ・・・不気味だね。

爬虫類は大の苦手、可愛さのない鳥もボクの中では爬虫類に分類されて、それも苦手なんだ。

 


 

学生の頃、高松から盛岡駅行きのバス通りだった北上川沿いの狭い道に出た。

旭橋がすぐ上流側に出来てからは、今のバス路線はそっちを周っているのかな。

早朝散歩する市民の様子をよくテレビで観ていた北上川の河畔に初めて下りてみた。

 


 

早朝の空気と北上川の静かなせせらぎの音がそうさせるのか、とても心が落ち着く。

学生の頃、中津川には川辺の遊歩道はありましたが、北上川にはなかった・・・と思うよ。

申し訳ないけど、当時の北上川は散歩したくなるような様相じゃなかったしね。

 


 

上流には旭橋、その桁下の先には夕顔瀬橋が見える。

こうして見ると、夕顔瀬橋から駅前はこんなに近かったのですね。

徒歩が唯一の移動手段だった当時のボクには、この辺りは随分遠く感じたんですけどね。

 


 

川辺から初めて眺める駅方向のビル群の景色が、とても新鮮に映ります。

田舎者のお上りさんであることを差し引いても、落ち着きのあるいい街だと思います。

晴れた日曜の朝の静かな空気が、そのように演出してくれているのでしょうか。

 


 

遊歩道を行き交う市民の人たちも、それぞれのスタイルで散歩を楽しんでいます。

やっぱり早朝(といっても7時を過ぎてる)ということもあって、高齢の方が多いかな。

川面を覗いていて、意外に感じたことがひとつあります。

 


 

カモたちが、ボクが近くでじーっと観ていても、逃げずにそこに留まっているのです。

ボクの安いカメラでも、ズームせずともこんなに鮮明に写せるぐらいに近いんだよ。

ボクの地元のカモと比べ、肝が据わっているのか野生を捨てたか・・・、街のカモは違うね。

 


 

開運橋・・・この武骨でレトロな鉄骨の橋が、盛岡の名所のひとつになるなんて。

橋の上にいては分かりませんが、橋脚がないことも見栄えを良くしているとも思います。

 


 

橋の歴史を知らせる案内板には、ボクが初めて知る宮沢賢治の歌が記されていました。

 そら青く 開うんばしの せとものの らむぷゆかしき 冬をもたらす

この橋を「二度泣き橋」と呼ぶ由来を地元が語りすぎると・・・、ちょっとねえ。

 


 

開運橋左岸の交差点に交わる通りの一つ、ボクの好きな菜園通りについて検索してみた。

名の由来は南部藩の菜園があったことにあり、95年には映画のロケ地にもなったとか。

「口紅」というミステリーで、主演の服部妙子さんはボクの好きだった女優さんですね。

ちょっと調べてみるだけで、色々知ることのできる時代になったもんですね。

 


 

8時過ぎにホテルに戻りましたが、ガン先輩からもカマさんからも何の連絡もありません。

起こしては悪いと思いつつ、こちらから連絡を取らないと先輩には失礼だしねえ・・・

白沢せんべい店開店の時間を見ながら、先輩には「お先に失礼します」と電話を入れた。

電話しても出ないカマさんには、「白沢せんべい店によって帰る」とメールを残した。

 


 

帰りは、主要地方道盛岡横手線から国道107号国道13号とつないで帰ることにした。

雫石町に入り、どーーんと出迎えてくれる男助山には、「また来るよ」と声をかけた。

いつかは登ってはみたい山だけど、傾斜は半端ないし、ガイドの当てもないしね。

 


 

沿道の畑で栽培されているのは、たぶんリンドウかな。岩手県の名産ですもんね。

西和賀町や県北の安代町あたりでも広く栽培されているのを見たことがあります。

 


 

山伏トンネルを抜けて、秋田県との境をなす和賀山塊に目を奪われるのは、いつものこと。

右端のピークが最高峰の和賀岳・・・かな。

このバイクで真昼温泉から林道を走り、美郷町に抜けたことがありますが、もうこりごり。

 


 

標識「貝沢野」を一度は通り過ぎたものの気になってUターン、標識の矢印に従った。

県道から入り間もなく、小岩井農場を彷彿させる広々とした草原が現れた。

うわーーー、気持ちいいなあーーーー、でもここが「貝沢野」なのでしょうか。

 


 

県道に戻りさらに進むと、妙に存在感のある鳥居が農道の中ほどに立っていた。

鳥居もそうですが、傍に立つ標柱の真新しさに惹かれ、鳥居をくぐり奥へと進んだ。

 


 

そこに立つのは、神社の由来の説明板かと思いきや、「川舟断層」と記されていた。

一瞬、呆気にとられながら、何々・・・神社の由来には全く触れていない説明文を読んだ。

130年ほど前の大地震による延長15キロに及ぶ大断層の最北端が、ここだとある。

 


 

周囲をきょろきょろ・・・ここが最北端なら、この方向に断層が伸びていることになる。

上下変異最大2mとありますが、目の前の段差でも1mは優にある・・・これかなあ?

 


 

これが駒形神社の本殿、その由来は・・・

ボクに人一倍の宗教心があるわけでもないし、キリがないのでもう由来の検索はやめた。

ボクは、ぽつんと立つ鳥居や祠とその周辺の風景が、なんとなく好きなだけなんです。

 


 

昼食はおよね食道のそばにしようと思っていましたが、開店前だったので通過。

国道107号に入り、西の方角には暗~~い雲がかかり始めてきた。

朝の予報では、日本海側は午後二時を過ぎると雨だったので、それまでには帰り着きたい。

 


 

ちょうど昼時、「道の駅さんない」で好物の立ち食いソバを・・・、なんだこりゃあ!

その混雑にびっくり。駐車場は満車だったけど、二輪なら何とかなりそう。

売店に行くと、まだできないの~顔で待つ大勢の人を見て、昼食は諦めバイクに戻った。

 


 

湯沢ICから東北中央道に上がり、雄勝こまちICで下りたところで雨が降り始めた。

コンビニの駐車場で雨具を着たけれど、県境を越えたら雨は上がり、拍子抜け。

その後、西に傾むく日差しの中、雨の降った跡を残す路面を走り、午後3時に帰宅した。

楽しい仲間と再会を果たした盛岡の旅が、今シーズン最後のツーリングになります。

思い出の余韻に浸りながら、今シーズンは心置きなくバイクを降りることができました。