雲の上からちょっとだけ顔を出す鳥海山。
日常ボクが眺める南側からとは反対の、秋田県由利本荘市(国道107号)からの姿。
仕事が休みの奥サンにチビを任せて、遅ればせながら今シーズン初めてのツーリングです。
♪さ~みだれの そそぐ山田に 早~乙女が裳裾ぬらして・・・ですね。
男性である田の神様の機嫌が良くなるよう、若い娘さんが田植えをした・・・、知らんけど。
とれた米は「雪若丸」だったり「あきたこまち」だったり、その性別はどっちでもいいんだね。
横手市街に入る手前、平鹿町あたりの見覚えのある風景に、思わずバイクを停めた。
ちょうど一年前ですね、工事中のお兄さんに、圃場整備ですか?と声をかけたのは。
今年の作付には間に合わなかったようですが、工事はほぼほぼ出来上がっていますね。
長くても二時間ほどで引き返すつもりでしたが、思い切って岩手県湯田まで来ました。
次回はいつになるかわかんないし、冷えた身体がここまでボクを引っ張ってきた。
静かな「穴ゆっこ」の湯でのんびりしたいと思っていましたが、一抹の不安が脳裏をかすめた。
湯夢プラザで観光協会の方に、「穴ゆっこ」は営業していますか?と尋ねた。
「閉業しました」の答えを二度聞き直して・・・、そうなんですかあ。
最後に行った時から四年経つけど、その時、そんな心配がよぎっていたんだよね。
だって、とっても静かなんだもの・・・、だから、好きだったんですよ。
じゃあ、湯本温泉の「丑の湯」は? 「午後二時からです(今、十二時)」
だったら、もっと手前の巣郷温泉福寿荘だったなと後悔しつつ、「ほっとゆだ」に体を沈めた。
でも待てよ、来るとき「福寿荘」の看板に気が付かなかったなあ。そこも閉業かな?
なくなって15年以上経つけど、薬師温泉中山荘の露天風呂もすごく気に入っていたんだよ。
「ほっとゆだ」の浴室は綺麗にリニューアルされていたけど、風情がなくなった気がする。
なんか寂しいね・・・、ボクの好きな湯田が少しずつ消えていくような気がしてさ。
湯上り後、いいお山の風景だねえ・・って眺めていたら、ふっと違和感を覚えた。
バスがない・・・、ヤスと一緒に訪れた鶯宿かどや旅館の女将さんの話しを思い出す。
「湯本温泉も昔は賑やかだったんだよ。今は盛岡行きのバスも無くなったし・・・」
帰路、去年の秋、あまりの混雑に大好きな立食いそばを諦めた「道の駅さんない」に寄った。
店の前で注文した蕎麦を待つお客さんが数人しかいないのを見て、バイクを停めた。
「冷かけ大盛り」を注文・・・! ケチ臭いことは言いたくないけど、また値上げしてるよ。
コロナ前は大盛りでも500円を切っていたのが、去年が550円、そして今は620円。
いろいろ大変だよね・・・でも、値上げの事なんか忘れてしまうほど、美味い!!
細くてもコシがあってさ、蕎麦の甘さも味わえてこの値段は、とってもリーズナブル。
でも、ここでもちょっとした違和感・・・、お椀が発泡スチロール製に変わっている。
これはコロナの影響かな。食器は使いっきりにしたんだね。味気ないけど。
久しぶりのツーリングだったのに、いまひとついい気持ちになれなかったね。
その原因は、「穴ゆっこ」の閉業に象徴されることなんでしょうね。
時の流れは受け入れざるを得ないけど、時の流れたあとには寂しさが残るよ。
今回一番寂しかったことは、西和賀町の町長さんの名前が変わっていたことかもね。
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