梅雨の合間の夏空。木立の先の建物群は鳴子の温泉旅館。
「仙台出張の帰り、コン先輩んちに寄るけど、Okaさんも来ない?」
数日前、ヤスからの突然の電話。今、一関を目指しています。
日本海に落ちる最上川を遡り、県境を越え、国道4号に至るこの道は「奥の細道」と重なる 。
平泉から出羽の国を目指した松尾芭蕉ゆかりの史跡が、随所に見られます。
いつも素通りしていた「尿前の関跡」。ちょっと、ここで道草を食う。
急こう配の階段を下りて、「200m先」にあるという関所をめざす。
時節柄、熊が出そうな雰囲気に、超ビビった。実際、「熊注意!!」の看板があったし。
当時は、もっと薄暗くて、物騒な道であったことが想像できる。
「蚤虱 馬の尿する 枕もと」 うぅーん、同じ県民の一人として、ちょっと複雑。
宿を貸した「封人の家」の末裔の方が、「ご先祖の名をけがされた。」と言ったとか・・。
東鳴子から峠を越えて、一迫町の田園風景の中に「水車」を見つけた。
ネタになればと、路肩にバイクを停めた。
軸受け台は何ヵ所かありましたが、水車は一基だけ。
灌漑用としては中途半端、流行りの小規模発電用でもなさそう。何でしょうねえ?
正午に自宅を出て三時間。午後三時過ぎに一関に到着。
キクちゃんへの「ワイン」は持参してきましたが、ボク等の焼酎は現地調達。
駅に近いこのお店は、ボクのご贔屓。 美味しそうな「三陸産」に、いつも目移り。
「藁焼きの香りがして、すごくおいしい!ジュンちゃんとこより、美味いかも。」
キクちゃん手作りのカツオのたたきを、ヤスは最大限の評価。
今回の健康談議は、痺れるボクの肩の「肩甲骨はがし」。
整体師もどきのヤスとインストラクターのキクちゃんに、十分な指導を受けた。
翌日の朝は、爽やかに晴れ渡り、外から吹き込む風がとても清々しい。
コン先輩のマメさと、キクちゃんの美的センスが作り出した、ご夫婦完全手作りのお庭。
のんびりしていたら、バイクで帰るのが物凄く億劫になってきた・・、ヤバい。
気持ちが沈むもう一つの訳が、これ。昨日、一関に着いてのまさかの「立ちごけ」。
尿前の関の階段で悪化したのか・・。痛めている左膝がもたなかった。
近くにHONDAのバイク店があるというキクちゃん情報に、脳裏に悪知恵が浮かんだ。
「今回はヤスに乗っけてもらって、バイクは後から取りに来ようかな・・。」
気が変わらないうち、早速、「吉川モータース」さんへ。
人当たりのいい、優しそうなご主人。何よりも作業場がキレイ!! 信頼できます。
出発前に、三陸・盛岡を走る、火野正平さんの自転車旅のTVを観た。
ボクの最初の下宿先やラグビーマンションの近くの映像に、ちょっと興奮した。
早めの「お昼」までたらふくいただき、「お世話になりました。また来ます。」
午後二時過ぎに秋田駅に到着。鈍行の発車時刻まで、小一時間ほどあります。
自販機で買える距離を少し越えているので、「みどりの窓口」に行ったけど・・・。
どうして、こういつも、お客さんも係員も面倒くさいんだろ・・、イライラ。
我ながら、今回の行き当たりばったさには呆れたけど、受け入れてくれた皆様に感謝。
「肩」と「肩甲骨」は違う!肩甲骨への意識だよね。縦と横、特に、縦の動き!
よーし!!キクちゃんからもらったコレで、早速、始めよう。ゴリゴリ・・。
いつも快く迎えてくれる先輩夫妻のご厚意に甘えっぱなしで・・。
当然、バイクが直ったら、また、行きます。