新へそ曲がりおじさんの花便り(旧へそ曲がりおじさんの、へそ曲がりなオカヤドカリ飼育法)        

わけあってリニューアルオープンします。オカヤドカリの飼育はやめたので、花便りがメインになります。

オカヤドカリの水

2008-05-05 23:40:08 | オカヤドカリに関する話し
幼生時代を海の中で過ごし、陸にあがってからも海岸近くで暮らすオカヤドカリにとって、一般的には「海水が良い」と言われているのだが、海に近い所に住んでいない限る、海水を手に入れることは非常に困難な事である。
そこで、天然の海水に代わる「人工海水の素」を使うことになるのだが、問題は「濃度をどうするか?」と言うことである。
常識的に言えば「海水と同じ濃度」と言う事になるのだろうが、本当に同じ濃度で良いのだろうか?。
常に水中で生きている、魚類、エビ・カニ類、イソギンチャク、などの場合は、濃度が濃かったり、薄かったりすることは「命の危険がある」と言う事になるのだが、オカヤドカリにとってはそれ程危険は無いように思うのだが、オカヤドカリに聞いたわけではないので、確証はないのだが・・・・。
現実的に考えてみると、「陸上生活をする」と言う事は「常に体の中の水分が空気中に奪われる」と言うことを考えなくてはならない。
つまり「脱水症になる危険がある」と考えるべきで、脱水状態になれば「濃度の薄い物の方が良い」と考えるべきで、その時々の気温や 湿度によって変わってくると考えるべきではないだろうか?。
この事から考えると、物言わぬオカヤドカリの要求にこたえることは、容易な事ではないだろう。
それではどのようにしたら良いのだろうか?。
私の場合、秋、冬、春の、ヒーターを使っている時期にに関しては、3%と1.5%の2種類の塩水を入れており、ヒーターを使わない時期に関しては、この他に真水を入れています。
要するに、オカヤドカリたちの「選択肢の幅」を広げているのである。
ヒーターを使っているときに真水を入れないのにはそれなりの理由があります。
その理由とは、冬場よく問題になる「結露」にあるのです。
皆さんご存知のように、ヒーターを使う時期になると「結露」に悩まされることが多いのだが、この結露をオカヤドカリが飲んでいるのを何度か見たのである。
「結露」は、空気中の水分(湿度)が容器の中と外の温度差によってできるもので、塩分は含まれていません。
オカヤドカリにとって、どの程度の濃度が良いのかは、私たちにはわかりませんが、私たちだって、その日の天候や体の調子、気分などによって飲む物が変わるように、オカヤドカリだってその日によって変わる事は考えなくてはいけません。
オカヤドカリは人間と違って、「汗腺」と言うものは無いはずなので、体の水分が減少してもミネラルはそれ程減少しないのではないだろうか?。
このように考えると、濃度の高い塩水は「ミネラル過剰」と言うことも考えられるので、「薄目の方がよい」と私は考えていますが、理想を言えば、「濃度の違う複数の水を用意する」と言うのがベストではないだろうか?。

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オカヤドカリは夜行性?、ついでに、乾燥に弱いって本当?、

2008-05-05 03:53:28 | オカヤドカリに関する話し
オカヤドカリは夜行性だと言われているのだが、本当に夜行性なのだろうか?。
オカヤドカリが夜行性だと言われるようになったキッカケは、かなり以前にある研究者?が、沢山のオカヤドカリを「明るい所と暗い所のある容器」に入れて置いたところ、「暗い所に集まった」と言うだけの理由で「オカヤドカリは夜行性である」と言う、単細胞的な結論を出した事が原因のようである。
動物学的に見ると、「完全な夜行性」と言うものはゴク一部で、多くの場合は「捕食者(害敵・天敵)から逃れるため仕方なく」と言うケースが殆どで、安全な事がわかれば結構昼間も活動するのである。
棲息地で撮った写真などを見ても、「明らかに日が当たっている」と言うものが多い事からもわかるように、特別「夜行性」と言う事では無く、「昼夜関係なく活動する」と考えるべきであろう。
「暗い所に集まった」と言うのは、元々オカヤドカリが臆病な生き物だからで、夜行性だからではないのです。
オカヤドカリの飼育に関しては、歴史も浅く、専門的な研究もされていない為、初期の頃の飼育者の経験にもとずいたものが多く、かなり「独断と偏見に満ちている」と言えるでしょう。
湿度に関しても、私が2年間飼育してみてわかったのですが、一般的に言われているような「乾燥に弱い」と言うようなことはありません。
「乾燥すると干からびて死ぬ」と言うことが事実であるならば、我が家のオカヤドカリはとっくに干からびて死んでいなくてはならないはずだが、現実には「干からびて死んだ@はいない」のです。
「衛生状態が悪くて病気になって干からびて死んだ」と考える方が妥当だと思うのだが・・・・。
衛生学的に見ても「高温・高湿度=衛生状態の悪化」と言うことからもわかるように、「湿度が高い」と言うことは、「カビや細菌の繁殖に都合が良い」と言うことで、カビや細菌に冒される危険性も高くなります。
気温が高くなるこれからの季節は、特に注意が必要でしょう。
寒い冬場と言えども油断は出来ません。
ヒーターで25度、或いは、それ以上の温度に設定している場合は気を付ける必要があるでしょう。
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