岡山高島屋で開催中の「与勇輝人形芸術の世界展」へ行き、戸外の厳しい残暑を忘れて、ひと時の安らぎに浸って来た。
そもそも与勇輝さんのことは、mariさんのブログ「2007-03-18人形芸術の世界」の記事を拝読して知り、以後気になっていた。そこへ岡山でも展覧会の報を聞き、是非とも鑑賞したいと願っていた。そしてサイン会も目当てに、今日の鑑賞とあいなった。
「布の彫刻」と称される氏の作品は木綿布を素材に、精巧にして実にリアルに表現されている。会場の一角では作品の制作工程がビデオで紹介されていた。人形の衣装、帽子や靴・下駄、手にする小物に至るまですべて手作りである。
今回の楽しみの一つは、小津ファンの一人として、小津映画をどのように表現されているかということであった。果せるかな「東京物語」、「秋刀魚の味」などのワンシーンや、登場人物の中に与さん独特の感性が見事に息づいていた。
「東京物語」は繰り返し観た映画だが、クライマックスの老夫婦が海岸に、寄り添って腰を下ろし「もう帰ろうか」のシーンは、二人のつぶやきが聞こえて来るような錯覚に陥った。何とも味わいのある作品だった。
氏の作品に共通して言えるのは、人形の素材が木綿の古布であるが故に、母にも似たぬくもりを醸し出しているということ。そして、昔懐かしい郷愁を呼び起こしてくれる。
頬がぷっくりとふくれ、目尻が上がった表情が、孫のひとりとそっくりな人形を、何かで見かけて以来親近感を抱き、是非とも拝顔したかったのだが、展示作品の中には見つからなかった。
鑑賞の後には、お待ちかねのサイン会へかみさんを促した。「ミーハーのようで余り好きではない」と言いながらも、長い順番の列に並んだ甲斐があって、記念写真に収まった上に、握手までして頂いた。さぞや作業で荒れた、節くれだった無骨な手を想像していたらしく、「女性のような手触りだった。この柔らかな手で、あの優しい人形たちは産み出されるんだ」と、甚く感動していた。
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気安く記念写真に応じる与さん

サインの順番を待つ列
**********************************
祝開店
8月9日に、親友の息子がコンビニを新装オープンした。人形展会場である高島屋の近所なのでのぞいて見た。
経営者である息子自ら「いらっしゃいませ」の威勢の良い掛け声と共に、陳列棚を整理したり、入口ドアガラスの拭き掃除などに余念がない。
昼前で客入りはまずまずと思えたが、所期の目標には及ばない様子。ロケーションは抜群なので、将来が楽しみだ。
かみさんと二人で弁当を求め、店内の飲食コーナーで客筋ウオッチングをしながら美味しく頂いた。
T士君、開店おめでとう。益々の繁栄とご健闘を祈る。

駅前の一等地に構える店舗
そもそも与勇輝さんのことは、mariさんのブログ「2007-03-18人形芸術の世界」の記事を拝読して知り、以後気になっていた。そこへ岡山でも展覧会の報を聞き、是非とも鑑賞したいと願っていた。そしてサイン会も目当てに、今日の鑑賞とあいなった。
「布の彫刻」と称される氏の作品は木綿布を素材に、精巧にして実にリアルに表現されている。会場の一角では作品の制作工程がビデオで紹介されていた。人形の衣装、帽子や靴・下駄、手にする小物に至るまですべて手作りである。
今回の楽しみの一つは、小津ファンの一人として、小津映画をどのように表現されているかということであった。果せるかな「東京物語」、「秋刀魚の味」などのワンシーンや、登場人物の中に与さん独特の感性が見事に息づいていた。
「東京物語」は繰り返し観た映画だが、クライマックスの老夫婦が海岸に、寄り添って腰を下ろし「もう帰ろうか」のシーンは、二人のつぶやきが聞こえて来るような錯覚に陥った。何とも味わいのある作品だった。
氏の作品に共通して言えるのは、人形の素材が木綿の古布であるが故に、母にも似たぬくもりを醸し出しているということ。そして、昔懐かしい郷愁を呼び起こしてくれる。
頬がぷっくりとふくれ、目尻が上がった表情が、孫のひとりとそっくりな人形を、何かで見かけて以来親近感を抱き、是非とも拝顔したかったのだが、展示作品の中には見つからなかった。
鑑賞の後には、お待ちかねのサイン会へかみさんを促した。「ミーハーのようで余り好きではない」と言いながらも、長い順番の列に並んだ甲斐があって、記念写真に収まった上に、握手までして頂いた。さぞや作業で荒れた、節くれだった無骨な手を想像していたらしく、「女性のような手触りだった。この柔らかな手で、あの優しい人形たちは産み出されるんだ」と、甚く感動していた。

気安く記念写真に応じる与さん

サインの順番を待つ列
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祝開店
8月9日に、親友の息子がコンビニを新装オープンした。人形展会場である高島屋の近所なのでのぞいて見た。
経営者である息子自ら「いらっしゃいませ」の威勢の良い掛け声と共に、陳列棚を整理したり、入口ドアガラスの拭き掃除などに余念がない。
昼前で客入りはまずまずと思えたが、所期の目標には及ばない様子。ロケーションは抜群なので、将来が楽しみだ。
かみさんと二人で弁当を求め、店内の飲食コーナーで客筋ウオッチングをしながら美味しく頂いた。
T士君、開店おめでとう。益々の繁栄とご健闘を祈る。

駅前の一等地に構える店舗