
朝日を浴びて頭を垂れる稲田
早起きは三文の得というが、早朝ウオーキングでは色んなことに出会える。朝の冷気をはらんだ空気に触れてのウオーキングは清々しい。加えて携帯ラジオから流れる、全国各地の季節の話題や、身近な話題を聞きながらも楽しみの一つだ。
番組中の「今日は何の日」で、明治35年(1902年)の今日は、正岡子規の「糸瓜忌」であると知った。ネットで調べたところ、辞世の句「糸瓜咲て 痰のつまりし 佛かな」から、子規の忌日を「糸瓜忌」といい、雅号の一つから「獺祭(だっさい)忌」ともいうそうだ。
子規については、小欄「2006/8/13糸瓜と子規」でも少し触れたが、学生時代に和田茂樹先生(元子規記念博物館館長、愛媛文学の史的研究家)の「子規と漱石論」に血湧き、肉踊せたことが懐かしく思い出される。
JA高島の前に差掛ると、朝市が開くのを今や遅しと待つ人が列をなしている。出荷組合員が、野菜や花、漬物、赤飯、お餅などを運び込む車に群がり、荷を降ろす間もなく買い占められる盛況ぶり。辛うじて寺総代仲間のM石さんから「細根」、幼馴染N崎の奥さんから「白瓜」を求めることが出来た。
この朝市は毎水曜日・土曜日に開かれている。とれたての無農薬・新鮮野菜は魅力的だ。
わが水田を通り掛る頃には、朝日を浴びて、露をはらんだ稲穂が頭を垂れる。これから日毎に色づきを増し、もう1カ月もすれば収穫を迎える。今年は岡山県ではトビイロウンカ(秋ウンカ)が異常発生し、9年ぶりの注意報発令となっている。これから先、台風被害なども懸念されるが、無事刈り取りを祈るのみ。
1時間足らずのウオークを終えて帰宅すると、わが家の門前ではアイガモ一家が出迎え、歩き疲れを癒してくれる。午前6時の中井川上流樋門の開樋を前に増水から逃れる術を覚え、ちゃんと陸へ避難してしている。どれが親子やら区別がつかぬほどに成長している。

アイガモ一家のお出迎え