山仲間の弟さんから 「桜井幸子 山の作品集」 が送られてきた。帯には「それなのに、山は逃げて行ってしまった」と彼女の言葉が記されている。 関東周辺や著名な山の山小屋で”ベルク”なる同人誌を見かけた人もいると思います。同じ山歩きの会に所属し、同時にベルクなる、その同人誌での著作活動や、その他に山仲間には知らせない別の世界の趣味と、いろいろと幅広く楽しんでいた方でした。 おととしの正月に鎌倉の山仲間宅で集まった時には何度目かのガンの手術に耐えて復帰した姿を見せてくれたのですが...
夏の北海道、雨竜沼湿原を越えて暑寒別岳を目指した時に、暑さに負けて3時間近くも木陰に横たわって休憩した話、冬の谷川・白毛門山の登頂を果たした後の天幕でアルコールを飲み過ぎて、翌朝、動けなくなった会の重鎮を苦労して下山させた話、大雪山から十勝岳縦走をした後、取って返す刀で登った利尻岳山頂での別れなど、僕にとっても想い出一杯の山歩きの数々です。
--- 三分冊の文集、その最後に置かれた文章の一部をコピーさせてもらいます。---
思えば御嶽山には、登る機会はあったのだ。25年くらい前に、中央アルプスの縦走に女性ばかり六人で出かけた。が、台風に遭ったり、テントなどを入れたザックを谷に落としたりの不運続きで、あきらめて途中で下山してきた。その時、パーティのうちの二人は帰らずに、そのまま御嶽山を登りに行ったのだ。 あの時、一緒に登るのだった。
今思うとやはり山は逃げる、登るタイミングがあるのが分かった。
夏の北海道、雨竜沼湿原を越えて暑寒別岳を目指した時に、暑さに負けて3時間近くも木陰に横たわって休憩した話、冬の谷川・白毛門山の登頂を果たした後の天幕でアルコールを飲み過ぎて、翌朝、動けなくなった会の重鎮を苦労して下山させた話、大雪山から十勝岳縦走をした後、取って返す刀で登った利尻岳山頂での別れなど、僕にとっても想い出一杯の山歩きの数々です。
--- 三分冊の文集、その最後に置かれた文章の一部をコピーさせてもらいます。---
思えば御嶽山には、登る機会はあったのだ。25年くらい前に、中央アルプスの縦走に女性ばかり六人で出かけた。が、台風に遭ったり、テントなどを入れたザックを谷に落としたりの不運続きで、あきらめて途中で下山してきた。その時、パーティのうちの二人は帰らずに、そのまま御嶽山を登りに行ったのだ。 あの時、一緒に登るのだった。
今思うとやはり山は逃げる、登るタイミングがあるのが分かった。