ついこの前まで陽当たりを探していたのに、今日は木陰のベンチに座る。
今。緑の風の中、季節は私の人生と関わりなく変化する。時には残酷、時には支えてくれる。
市民の森からみどりのリズムでサンコウチョウ♂1羽。狭い範囲にとどまらないで飛び回る。十数人のカメラマンが右往左往。良い写真撮影は難しそう。
梅林南側上桜広場でも十数人、こっちのサンコウチョウは♀1羽。
この時期一番の人気者はサンコウチョウ。
今日はぜひともシラン(紫蘭)を見付けて撮影しようと思っていた。ひでキングによると飛騨の森の西側らしい。
樹間の鳥を探し、足元の花に注意を向けながら飛騨の森へ。メボソムシクイの声が聞こえる。
いつものユキヤナギの裏辺りで、・・・これか!シランは! 早速撮影。
スマホデビューしてひと月ほど。手際よい操作にはまだ問題があるがとりあえず、電話・メールはOK。その上ラインにまで手を広げた。
今時の若者について行けてる気分!!スタンプと言うのか、ウサギが派手に飛び上がって喜んだり、泣いて悲しんだり、ハートでラブラブ光線を発していたり。文章を打つ手間より、とりあえず送っとけみたいな。
キビタキ5羽 ♂4♀1。飛騨の森、みどりのリズム、梅林南側上桜広場、六番やぐら。
サメビタキ1羽 飛騨の森。
センダイムシクイ1羽 音楽堂西側上。
メボソムシクイ1羽 教育塔裏。
エゾムシクイ2羽 音楽堂西側上、飛騨の森。
アオバト1羽 みどりのリズム。
ウグイス1羽 飛騨の森で大きな声でさえずる。「ホーホケキョ」 この時期珍しい。
マルガモ型雑種カモ 南外堀、親と幼鳥3羽変わらず。内堀、親と幼鳥6羽変わらず。
●今日の鳥たち
サンコウチョウ、サメビタキ、センダイムシクイ、シジュウカラ、メジロ、メボソムシクイ、カワウ、エゾムシクイ、アオバト、キビタキ、ウグイス、キジバト、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ。
◆◆サンコウチョウ (1993.5.2 音楽堂西側上)
この日は曇天だった。市民の森で樹冠部を優雅に舞うサンコウチョウを楽しんでいると、雨が降り始めたので後ろ髪引かれる思いで帰宅。
データーの整理をしていると知人から電話があって音楽堂西側上にサンコウチョウの♂が出ているとのこと。小雨は降り続いていたが急いで出かけた。
ちょうど昨秋の♂幼鳥のときと同じ辺りを飛びまわる姿は、同じ個体が成長して再びやって来たのだと思わせるほど。
三脚を立てカメラをビニールで覆い傘をさして双眼鏡で鳥を探すのは正直言って楽な作業ではない。サンコウチョウが現れると、傘を開いたまま足もとに置き、カメラ部分の覆いを少し上げてファインダーで鳥を追う。
その間、体は雨に打たれたままで繰り返している内に下着までぐっしょり濡れてくる。体は帰宅後風呂に入れば済むと覚悟をきめていた。
雨降りもあって他のバーダーたちは誰もおらず一人でそうしていると、たまに奇異な目で、または好奇心を抑えながら、通り過ぎる人がいるだけだった。
彼は30メートルほど離れた木の間を、まるで水槽の中を、ひらひらした尾を持った金魚が水草に沿って上下するように飛んでいる。
そろそろ切り上げようと思い始めたころ、彼は突然こちらに向かって飛んできて10メートルほど離れた木にとまった。驚いて傘を放り投げカメラに飛びついた。瞬時に構図を変えて、ピントリングを回しシャッターを切った。頭より体が反応した。その間多分2~3秒だっただろう。1枚のシャッターを切るのがぎりぎりだった。
彼は飛び立つと、枝から枝を飛び移るようにしてなおも近づいてくる。とうとう目前の枝にとまる。近すぎてピントが合わない。カメラから目を離し見つめて動けなくなった。
飛び立つとなおも近づき、目前でゆっくり右へ反転すると暗く茂った林の中へ消えた。
その瞬間コバルトブルーに光り輝くアイリングの瞳が、はっきりと私の目をとらえた。目と目が合った。私と彼が一直線に繋がった。
気が付くと、わずか十数秒の出来事に動転しカメラも体も濡れたまま雨の中に立ちつくしていた。今私の前で起こった出来事が信じられない。
後日、このときの写真が朝日新聞の一面を飾り、たくさんの方から声をかけられた。しかしそのときの気持ちを伝えることはできなかった。私と彼だけが記憶している出合いを。
その後、現像出来上がったポジを見て、あの日の感動が蘇るとともに、ぎりぎりの瞬間に尾の先まで切れずに入っているアングルに自分を誉めた。
この写真はTV、新聞、雑誌などなど多くの場所を飾った。
一例をあげると
・朝日新聞 1993.5.14
・文一総合出版 写真集「日本の鳥1993」
・日本経済新聞1997.6.26 「文化」欄
・NKH「ニュースパーク関西」1998.3.11
このサンコウチョウは撮影の時と同じ、あるいはそれ以上の多くの思い出をつくってくれた。
今。緑の風の中、季節は私の人生と関わりなく変化する。時には残酷、時には支えてくれる。
市民の森からみどりのリズムでサンコウチョウ♂1羽。狭い範囲にとどまらないで飛び回る。十数人のカメラマンが右往左往。良い写真撮影は難しそう。
梅林南側上桜広場でも十数人、こっちのサンコウチョウは♀1羽。
この時期一番の人気者はサンコウチョウ。
今日はぜひともシラン(紫蘭)を見付けて撮影しようと思っていた。ひでキングによると飛騨の森の西側らしい。
樹間の鳥を探し、足元の花に注意を向けながら飛騨の森へ。メボソムシクイの声が聞こえる。
いつものユキヤナギの裏辺りで、・・・これか!シランは! 早速撮影。
スマホデビューしてひと月ほど。手際よい操作にはまだ問題があるがとりあえず、電話・メールはOK。その上ラインにまで手を広げた。
今時の若者について行けてる気分!!スタンプと言うのか、ウサギが派手に飛び上がって喜んだり、泣いて悲しんだり、ハートでラブラブ光線を発していたり。文章を打つ手間より、とりあえず送っとけみたいな。
キビタキ5羽 ♂4♀1。飛騨の森、みどりのリズム、梅林南側上桜広場、六番やぐら。
サメビタキ1羽 飛騨の森。
センダイムシクイ1羽 音楽堂西側上。
メボソムシクイ1羽 教育塔裏。
エゾムシクイ2羽 音楽堂西側上、飛騨の森。
アオバト1羽 みどりのリズム。
ウグイス1羽 飛騨の森で大きな声でさえずる。「ホーホケキョ」 この時期珍しい。
マルガモ型雑種カモ 南外堀、親と幼鳥3羽変わらず。内堀、親と幼鳥6羽変わらず。
●今日の鳥たち
サンコウチョウ、サメビタキ、センダイムシクイ、シジュウカラ、メジロ、メボソムシクイ、カワウ、エゾムシクイ、アオバト、キビタキ、ウグイス、キジバト、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ。
◆◆サンコウチョウ (1993.5.2 音楽堂西側上)
この日は曇天だった。市民の森で樹冠部を優雅に舞うサンコウチョウを楽しんでいると、雨が降り始めたので後ろ髪引かれる思いで帰宅。
データーの整理をしていると知人から電話があって音楽堂西側上にサンコウチョウの♂が出ているとのこと。小雨は降り続いていたが急いで出かけた。
ちょうど昨秋の♂幼鳥のときと同じ辺りを飛びまわる姿は、同じ個体が成長して再びやって来たのだと思わせるほど。
三脚を立てカメラをビニールで覆い傘をさして双眼鏡で鳥を探すのは正直言って楽な作業ではない。サンコウチョウが現れると、傘を開いたまま足もとに置き、カメラ部分の覆いを少し上げてファインダーで鳥を追う。
その間、体は雨に打たれたままで繰り返している内に下着までぐっしょり濡れてくる。体は帰宅後風呂に入れば済むと覚悟をきめていた。
雨降りもあって他のバーダーたちは誰もおらず一人でそうしていると、たまに奇異な目で、または好奇心を抑えながら、通り過ぎる人がいるだけだった。
彼は30メートルほど離れた木の間を、まるで水槽の中を、ひらひらした尾を持った金魚が水草に沿って上下するように飛んでいる。
そろそろ切り上げようと思い始めたころ、彼は突然こちらに向かって飛んできて10メートルほど離れた木にとまった。驚いて傘を放り投げカメラに飛びついた。瞬時に構図を変えて、ピントリングを回しシャッターを切った。頭より体が反応した。その間多分2~3秒だっただろう。1枚のシャッターを切るのがぎりぎりだった。
彼は飛び立つと、枝から枝を飛び移るようにしてなおも近づいてくる。とうとう目前の枝にとまる。近すぎてピントが合わない。カメラから目を離し見つめて動けなくなった。
飛び立つとなおも近づき、目前でゆっくり右へ反転すると暗く茂った林の中へ消えた。
その瞬間コバルトブルーに光り輝くアイリングの瞳が、はっきりと私の目をとらえた。目と目が合った。私と彼が一直線に繋がった。
気が付くと、わずか十数秒の出来事に動転しカメラも体も濡れたまま雨の中に立ちつくしていた。今私の前で起こった出来事が信じられない。
後日、このときの写真が朝日新聞の一面を飾り、たくさんの方から声をかけられた。しかしそのときの気持ちを伝えることはできなかった。私と彼だけが記憶している出合いを。
その後、現像出来上がったポジを見て、あの日の感動が蘇るとともに、ぎりぎりの瞬間に尾の先まで切れずに入っているアングルに自分を誉めた。
この写真はTV、新聞、雑誌などなど多くの場所を飾った。
一例をあげると
・朝日新聞 1993.5.14
・文一総合出版 写真集「日本の鳥1993」
・日本経済新聞1997.6.26 「文化」欄
・NKH「ニュースパーク関西」1998.3.11
このサンコウチョウは撮影の時と同じ、あるいはそれ以上の多くの思い出をつくってくれた。