3日前から、豊国神社裏から豊国神社東にかけて、よく分からない鳥が見られている。
鳥は、元々すべて識別できる訳ではない。見ても答えが出ないことはよくある。例えばムシクイの仲間。ムシクイだと分かっても、詳細ポイントを確認できない内に行ってしまって識別できないことがある。この場合、ムシクイまでは、はっきりしているが。
1999年5月に豊国神社裏での鳥。コジュリンのようなシマアオジのような鳥。
当時、ミニコミ誌 「大阪城公園鳥だより」 にイラスト入りで詳しい観察結果を投稿いただいたが、結局分からないまま。
それよりもっと前には、愛の森の倉庫と横の壁の間で観察撮影された鳥が分からない。イメージはシマゴマ。
答えが出ないので撮影者が、データーをそろえて日本野鳥の会の東京本部へ手紙を出した。やがて返ってきた手紙の内容は、分からないだった。
今回の鳥は3日前から見られている。ツツジなどの植え込みの中を採餌移動する。外には出てこない。非常に警戒心が強く、隣の植え込みに低く飛んで移る瞬間しか見られない。たまに植え込みの中にシルエットがちらっと見えるのみ。
大きさはスズメより小さい。ウグイスに似た地鳴。その場で数人の意見から、センニュウの仲間。ムジセッカなど種々の候補もあったが、各部の確認から消去法で最終的にコヨシキリが残った。
写真撮影は至難の技、全身がはっきり見えない。いろいろな方の写真を送っていただいたので、顔はこれ、足はこれ、背面はこっち、尾羽はこれ、腹はこっち・・・などジグソーパズルを組み立てるようにして、全体の姿を思い浮かべる。
写真を提供していただいたみなさん、ありがとうございます。特に親方や七野さんお手数をおかけしました。
○コヨシキリとする点
1、汚白色の眉斑
2、黒っぽい過眼線
3、眉斑の上に明瞭な黒い側頭線
4、尾は丸尾
5、嘴は黒で下嘴基部は黄色。
6、足は黒くない。
○コヨシキリを否定する点は、
1、コヨシキリにしては、全体に赤褐色に見える。
(写真の色合いは色温度により大きく変わる。「平凡社日本の野鳥650」によると、幼鳥や第1回冬羽では、眉斑と体下面のバフ色みが強く、上面も濃いとの解説があり、写真の鳥も今回の色合いに似ている)
2、コヨシキリの大きさは13.5~14センチとあるが、この鳥は植え込みに飛び移る印象では、それより小さく見える。
(大きさは主観により変化するので絶対とは言えない)
3、非常に警戒心が強く植え込みから出ない。2度ほど植え込みの前の地面に、一瞬飛び出して採餌すると瞬間に飛び込むなど。
(繁殖期のコヨシキリの観察は何度もあるが、渡りの時期の行動を知らないので判断できない)
4、写真によれば、頭から額、嘴にかけてのラインがなめらかでセンニュウ的。
(写真によって見え方が変わる範囲内。別の写真ではそれほどに見えない。)
豊国神社東で、たくさんのカメラマンが、出てくるのをひたすら待っている。 きっと、明るいところで全身がすっきり写った写真を撮影されるだろう。
それによりこの鳥の正体がはっきりするだろう。大いに期待している。
現在のところ私の判断は、ほぼコヨシキリ。大阪城公園では2回目の記録。
これまで毎朝見られていたオオタカが、ここ数日前から見られない。原因は西の丸庭園で早朝から工事が始まったこと。
これまでは9時開園まで誰も入らなかった。残念。何か他の方法はなかったんだろうか。
オオタカは環境省のレッドリスト(絶滅の恐れのある野生生物の種のリスト)では、現在は準絶滅危惧(NT)にランクされている。
元は絶滅危惧Ⅱ類だった。それが2006年の3回目の見直しで準絶滅危惧種(NT)へランクダウンした。
つまり保護の必要性が減少したとの意味でもある。多くの自然保護団体などから反対意見も出たが、2012年の第4次リストでも元に戻されることはなく、準絶滅危惧種(NT)のままで現在に至っている。
これが、先日に書いた種の保存法による 「国内希少種」 から外されることに繋がっている。
絶滅危惧Ⅱ類(VU)とは、「絶滅の危険が増大している種」
準絶滅危惧種(NT)とは、「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種」
ちなみに、大阪城公園で記録のある鳥のうち、現在リストにあるものは次のとおり。(★は多いほど絶滅の危険度が高い=私が勝手につけたもの)
1 オシドリ 情報不足(DD)★
2 トモエガモ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
3 アカハジロ 情報不足(DD)★
4 ミゾゴイ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
5 ヨタカ 準絶滅危惧(NT)★★
6 ケリ 情報不足(DD)★
7 オオジシギ 準絶滅危惧(NT)★★
8 コアジサシ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
9 ミサゴ 準絶滅危惧(NT)★★
10 ハチクマ 準絶滅危惧(NT)★★
11 ハイタカ 準絶滅危惧(NT)★★
12 オオタカ 準絶滅危惧(NT)★★
13 サシバ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
14 ブッポウソウ 絶滅危惧2B類(EN)★★★★
15 ハヤブサ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
16 サンショウクイ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
17 マキノセンニュウ 準絶滅危惧(NT)★★
18 ノジコ 準絶滅危惧(NT)★★
鳥は、元々すべて識別できる訳ではない。見ても答えが出ないことはよくある。例えばムシクイの仲間。ムシクイだと分かっても、詳細ポイントを確認できない内に行ってしまって識別できないことがある。この場合、ムシクイまでは、はっきりしているが。
1999年5月に豊国神社裏での鳥。コジュリンのようなシマアオジのような鳥。
当時、ミニコミ誌 「大阪城公園鳥だより」 にイラスト入りで詳しい観察結果を投稿いただいたが、結局分からないまま。
それよりもっと前には、愛の森の倉庫と横の壁の間で観察撮影された鳥が分からない。イメージはシマゴマ。
答えが出ないので撮影者が、データーをそろえて日本野鳥の会の東京本部へ手紙を出した。やがて返ってきた手紙の内容は、分からないだった。
今回の鳥は3日前から見られている。ツツジなどの植え込みの中を採餌移動する。外には出てこない。非常に警戒心が強く、隣の植え込みに低く飛んで移る瞬間しか見られない。たまに植え込みの中にシルエットがちらっと見えるのみ。
大きさはスズメより小さい。ウグイスに似た地鳴。その場で数人の意見から、センニュウの仲間。ムジセッカなど種々の候補もあったが、各部の確認から消去法で最終的にコヨシキリが残った。
写真撮影は至難の技、全身がはっきり見えない。いろいろな方の写真を送っていただいたので、顔はこれ、足はこれ、背面はこっち、尾羽はこれ、腹はこっち・・・などジグソーパズルを組み立てるようにして、全体の姿を思い浮かべる。
写真を提供していただいたみなさん、ありがとうございます。特に親方や七野さんお手数をおかけしました。
○コヨシキリとする点
1、汚白色の眉斑
2、黒っぽい過眼線
3、眉斑の上に明瞭な黒い側頭線
4、尾は丸尾
5、嘴は黒で下嘴基部は黄色。
6、足は黒くない。
○コヨシキリを否定する点は、
1、コヨシキリにしては、全体に赤褐色に見える。
(写真の色合いは色温度により大きく変わる。「平凡社日本の野鳥650」によると、幼鳥や第1回冬羽では、眉斑と体下面のバフ色みが強く、上面も濃いとの解説があり、写真の鳥も今回の色合いに似ている)
2、コヨシキリの大きさは13.5~14センチとあるが、この鳥は植え込みに飛び移る印象では、それより小さく見える。
(大きさは主観により変化するので絶対とは言えない)
3、非常に警戒心が強く植え込みから出ない。2度ほど植え込みの前の地面に、一瞬飛び出して採餌すると瞬間に飛び込むなど。
(繁殖期のコヨシキリの観察は何度もあるが、渡りの時期の行動を知らないので判断できない)
4、写真によれば、頭から額、嘴にかけてのラインがなめらかでセンニュウ的。
(写真によって見え方が変わる範囲内。別の写真ではそれほどに見えない。)
豊国神社東で、たくさんのカメラマンが、出てくるのをひたすら待っている。 きっと、明るいところで全身がすっきり写った写真を撮影されるだろう。
それによりこの鳥の正体がはっきりするだろう。大いに期待している。
現在のところ私の判断は、ほぼコヨシキリ。大阪城公園では2回目の記録。
これまで毎朝見られていたオオタカが、ここ数日前から見られない。原因は西の丸庭園で早朝から工事が始まったこと。
これまでは9時開園まで誰も入らなかった。残念。何か他の方法はなかったんだろうか。
オオタカは環境省のレッドリスト(絶滅の恐れのある野生生物の種のリスト)では、現在は準絶滅危惧(NT)にランクされている。
元は絶滅危惧Ⅱ類だった。それが2006年の3回目の見直しで準絶滅危惧種(NT)へランクダウンした。
つまり保護の必要性が減少したとの意味でもある。多くの自然保護団体などから反対意見も出たが、2012年の第4次リストでも元に戻されることはなく、準絶滅危惧種(NT)のままで現在に至っている。
これが、先日に書いた種の保存法による 「国内希少種」 から外されることに繋がっている。
絶滅危惧Ⅱ類(VU)とは、「絶滅の危険が増大している種」
準絶滅危惧種(NT)とは、「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種」
ちなみに、大阪城公園で記録のある鳥のうち、現在リストにあるものは次のとおり。(★は多いほど絶滅の危険度が高い=私が勝手につけたもの)
1 オシドリ 情報不足(DD)★
2 トモエガモ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
3 アカハジロ 情報不足(DD)★
4 ミゾゴイ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
5 ヨタカ 準絶滅危惧(NT)★★
6 ケリ 情報不足(DD)★
7 オオジシギ 準絶滅危惧(NT)★★
8 コアジサシ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
9 ミサゴ 準絶滅危惧(NT)★★
10 ハチクマ 準絶滅危惧(NT)★★
11 ハイタカ 準絶滅危惧(NT)★★
12 オオタカ 準絶滅危惧(NT)★★
13 サシバ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
14 ブッポウソウ 絶滅危惧2B類(EN)★★★★
15 ハヤブサ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
16 サンショウクイ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)★★★
17 マキノセンニュウ 準絶滅危惧(NT)★★
18 ノジコ 準絶滅危惧(NT)★★