大阪城公園の野鳥 元山裕康のこんなん出てます!

●●情報も含めた速報です●●( 詳しくはそれぞれご確認を)

キマユムシクイ、コマドリ 滞在中 2019.11.12

2019年11月12日 | Weblog
 今朝も秋らしい気候。ここ数年夏から残暑、そしていきなり冬。秋が無いと嘆いていたが、今秋はなかなかいい。木々の紅葉の変化を楽しみながら大阪城公園を探鳥。

 予約していた 「日本のカモメ 識別図鑑」 が届いた。著者は 「日本のカモ」 と同じ氏原巨雄・氏原道昭先生。
 本の装丁は 「日本のカモ」 と全く同じ。ひと目みた瞬間は間違ってしまうほど。これはあえて同じにしたのだろう。

 「日本のカモ」 は多くの方が活用されていると思うが、今回の 「日本のカモメ」 も同じようにイラストと写真を十分に使って分かりやすい解説してある。 図鑑としては、カモと同じで画期的。孫引きを連ねた図鑑ではない。

 大阪城公園の場合、カモメはほとんどユリカモメかセグロカモメ。この図鑑が常に活躍する場所は多くないが、どんな鳥が現れるか分からない大阪城公園。1冊用意しておくと安心。

 カモメが好きで、河口や港など、海辺によく出かける方は必須。ぜひお勧めしたい。
★ 日本のカモメ 識別図鑑 (誠文堂新光社)


〇 キマユムシクイ 1羽 梅林南側上桜広場。前回のブログで今秋初と書いたが、その後メールをいただき、10月の中旬に観察撮影されているとのこと。なので、今秋初ではない。その観察について、月日など詳細の確認をお願い中。

 今回のキマユムシクイについて複数の方からメールで照会があった。これはキマユムシクイかと?
 近年では、2015年から16年にかけて主に豊国神社裏で越冬したキマユムシクイ1羽がいた。当時カラフトムシクイかの識別点について図鑑を開いて調べた記憶がある。

 ところが、いかんせん私の脳みそは奈良漬。思い出せない。再び図鑑などを開いて調べる。
 細かい点は無視して、とりあえずカラフトムシクイならポイントはこの3点。

●1番目 腰が黄白色。
●2番目 頭央線はっきり。
●3番目 下嘴も黒。

 来年聞かれたらまた、思い出せず繰り返すだろう。奈良漬では無理。毎年同じ事を繰り返している。
 今さら自慢できるところもない。しかたない。朝から飲んで酔っ払っていられるのが幸せ。そんな日々。

〇 コマドリ♂1羽 豊国神社裏水場。今日も滞在中。

〇 アオジ 5羽 音楽堂西側上、空堀。

〇 ジョウビタキ 5羽 沖縄復帰の森、修道館裏、梅林ほか

〇 ヤマガラ 1羽 ピースおおさか。

〇 アカハラ 1羽 市民の森

〇 シメ 1羽 市民の森

〇 マミチャジナイ 1羽 市民の森

〇 ツグミ 4羽 市民の森、飛騨の森、第二寝屋川

〇 モズ 1羽 梅林で高鳴き

〇 ウグイス 1羽 梅林で笹鳴き。はっきり聞こえた。

〇 アトリ 1羽 飛騨の森

〇 シロハラ 2羽 市民の森、天守閣東側配水池

 内堀の蓮如前で水面フェンスに上がって休んでいるカモ数羽、頭を埋めて動かない。足の色は見える。オカヨシガモと、ヨシガモと、カルガモと、コガモの足の色は・・・??分からなくなって!

 リュックから図鑑を出して見ていたら、自転車でH本さんがやってきて図鑑で調べているところを見られてしまった。
 「半年ぶりに見ると、分からなくて」・・・と弁解気味に返事。

〇 ヨシガモ ♂成鳥 1羽。

〇 オカヨシガモ 22羽 南外堀、西外堀、内堀

〇 ヒドリガモ 91羽 東外堀、南外堀、西外堀、北外堀。意外と増加しない。

〇 マガモ ♂2♀2 人工川

〇 カルガモ 8羽 東外堀、人工川

〇 ハシビロガモ 73羽 南外堀、西外堀、北外堀

〇 コガモ 23羽 南外堀、人工川、西外堀、内堀

〇 ホシハジロ 14羽 南外堀、北外堀

〇 キンクロハジロ 45羽 南外堀、西外堀、北外堀

〇 オオバン 29羽 南外堀、西外堀、北外堀

〇 カイツブリ 1羽 南外堀

● 今日の鳥たち
 オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、マガモ、オオバン、アオジ、ジョウビタキ、ヤマガラ、カイツブリ、ハクセキレイ、シジュウカラ、ヤマガラ、ハクセキレイ、コサギ、アカハラ、シメ、マミチャジナイ、ツグミ、モズ、ウグイス、アトリ、シロハラ、カワウ、コマドリ、キマユムシクイ、キジバト、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、


◆◆キマユムシクイ(2007.11.25 音楽堂西側上)

 音楽堂西側上でひでキングが、ムシクイがいると話しかけてくる。ムシクイの時期には遅いが知人から先週にも見たと聞いている。
 枝葉の中を動き回る小さな鳥に双眼鏡を合わすと、眉斑、翼帯がはっきりと見える。ムシクイだ。
 今頃メボソが残っていたのか。しかし印象が違うと思った時、目立つ2本の翼帯に気付き確認すると彼もはっきり見たと。
 キマユかカラフトか。初記録だ。急いでカメラを向けて撮影しようとするが、なかなか全身をゆっくり見せてくれない。一瞬もとまってくれない。小さい鳥ほど動きが激しいのだ。 メジロの群れととともに、見えなくなったり、再び出てきたりを繰り返す。
 かろうじて数枚を撮影することができた。大阪城公園初記録種のため識別には慎重を要する。
 観察と写真を参考に識別したポイントは、
①同一行動をとっていたメジロより小さい。
②11月で基本的には夏鳥の時期は過ぎている。③2本の翼帯が目立つ。
この①②③から、メボソムシクイ、エゾムシクイ、センダイムシクイでは無いと判断できる。
 小型で明瞭な2本の翼帯を持つことから、キマユムシクイかカラフトムシクイのいずれかであろう。
④観察中にはっきりとした頭央線は確認できなかった。
⑤下嘴の基部が黄肉色。
⑥時期的にも合う。

 以上からキマユムシクイと識別した。
 その後、バーダー誌の記事にムシクイの翼式を見つけた。これによると、キマユムシクイとカラフトムシクイにはっきりとした相違が見られる。
キマユムシクイでは初列風切の先から2枚目3枚目4枚目が同じ長さで最も長く、5枚目より長いとなっている。一方、カラフトムシクイでは3枚目と4枚目が最も長く2枚目はそれより短いとなっている。
偶然、写真の中に羽を広げたものがあった。翼式を見るとキマユムシクイにぴったりと符合する。
これによりキマユムシクイとの判断を補完するものとなった。(後日この点では問題あり)
十年ほど前だったが、水場に降りてくる鳥を撮影していたら、メジロより小さいムシクイのような鳥が来たと、撮影している人の話を聞いた記憶がある。
彼らは地味な鳥や識別には興味をもたないので、そのままになってしまったようだ。今から思えば詳しく聞いて、撮影したのなら写真をもらっておくべきだった。 

       
コメント (6)
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