羽化したてのオオミズアオという蛾を見つけました。薄い水色の,とても上品な感じのする蛾です。英語でムーン・モス(月の蛾)というそうです。ロマッチックな命名ですよね。ひげ(触角)を見ると,まるで大きな櫛のようです。これだけ大きな櫛を持っているのはオス。メスの匂いを敏感にキャッチして,相手のもとにはせ参じなければならないので,こんなに大きな触角を持っています。メスのはもっと小さいです。(2008年6月22日 観察)
梅雨のころ,少しでも太陽が顔をのぞかせると,「ミョーケン,ミョーケン,ニニニニニニニニニニニニニニニ・・・・」という合唱が乙女高原の周りから響いてきます。「カエルですか?」と聞かれることが多いのですが,これはエゾハルゼミというセミです。オスのおなかはきれいなオレンジ色で,逆光で見ると,透明感にあふれています。それもそのはず。セミのオスのおなかは空洞になっていて,そこで空気が共鳴して,小さい体でもあんなに大きな声を出すことができるのだそうです。バイオリンやギターの本体部分の空洞と同じ原理です。(2008年6月22日 観察)
薄暗い雨の日の林の地面に,この透き通るような真っ白の花は,目立ちすぎです。葉緑体を持たない植物であるギンリョウソウです。まるで馬の頭のような下向きの花の中を見たければ,手鏡を用意してください。無理矢理,上を向かせようとすると,ポロッと折れてしまいます。(2008年6月22日 観察)
葉っぱに付いた雨粒の様子の違いを見るのも,雨の日の自然観察の楽しみの一つです。これは,シモツケという小さな木の葉に雨粒の水滴が付いている様子ですが,コロコロした水滴が付いているのが分かります。きっと水をはじきやすい葉っぱなんでしょうね。(2008年6月22日 観察)
雨にアジサイはよく似合います。乙女高原周辺には,このコアジサイの他に,ヤマアジサイ,タマアジサイ,ノリウツギ,ツルアジサイ,イワガラミと,アジサイの仲間がいっぱいいます。(2008年6月22日 観察)