
惰性で見ている朝ドラである。
僕の家に,BS放送開始時にはすでにBSアンテナがあった 今回は7時30分からの放送を見ていた。
最近では「マッサン」「カーネション」は非常に勉強になったと思う。なにより「気合」が入った。ボケ老人のような話は見たくない。
だが,今回の「べっぴんさん」の後半3ヶ月は,オマケとしか思えない。
そもそも,昭和元年生まれぐらいの人間が簡単に仕事を引退したりする価値観に共感できない。
後半2週,それはとくに顕著だった。たかだか60歳,それも昭和50年台後半なのに,なんで腰が曲がっていたりするのだ 60歳なんて,当時でも「若い」と言われていたのに。
また,いわゆるステレオタイプ「老人感」として「動きが緩慢」「言葉にキレがない」「足腰が弱い」という映像表現を多用していたのも,僕の父母から不評を買っている。
オズマの父は81歳。健康そのものではないが,それでも必死に生きている。母77歳は腰痛になっても「鍛えて治せ」というオズマに叱咤激励を受ける。
オズマの父母が異常かもしれない。60歳定年のサラリーマンだったらそうだったかもしれない。とっくに父は他界したかもしれない。
しかし,それはそれとして「かったるい」映像表現に,後期高齢者と言われる方々の多くも,60歳そこそこの人々にとっても,それは不愉快ではなかったか
いつも指摘しているが「脚本家には実体験が薄い」と感じている。ヒトは実感したこと・体験したことしか書けないのは,又吉の芥川賞にも,梶原一騎のスポ根にも顕著である。
ズバリ3ヶ月。優れた脚本ならば3ヶ月で十分。それが朝ドラに求める「スピード感」。
さて,今度は茨城を「イモっぽい」と言い放つ有村架純の姿を焼き付けるか。